高校入試の数学では、
直線の式を求めさせる問題が頻出です。
都立高校の一般入試であれば、例年、
大問3が一次関数と図形の融合問題です。
このタイプの問題では、
必然的に直線の式を求めることとなります。
さて、以上の問題を生徒に解かせると、
その生徒のセンスがもろに現れてきます
原点と(4,8)を通る直線の式を
求める場合で考えてみましょう。
センスの良い生徒は、この問題を秒殺します。
「原点を通るんだから、y切片は無し。
(4,8)から、8÷4=2が傾きなので、
求める式はy=2xでOK~」
こんな感じで、ちゃちゃっと解いちゃうんですよ
一方、センスの悪い生徒は考え込みます
「原点を通る直線なんて求めらんね~」
偏差値50を切っている生徒だと、
ほとんどがこちらのタイプになります。
このタイプに、
センスの良い生徒の発想を教えてはいけません
彼らは、かえって混乱してしまいます
では、センスの悪い生徒にどう教えるか?
概ね次の流れになります。
1.一次関数の一般式y=ax+bを確認する。
2.原点を(0,0)の置き換えさせる。
3.(4,8)と(0,0)をy=ax+bに代入させる。
4.3の2式を連立させてaとbを求めさせる。
大抵の生徒はフツーに1を覚えています。
問題なのは2です。
センスの悪い生徒は、
原点を座標に置き換えられません!!
グラフを見れば分かることだと思うんですが、
彼らはグラフを一生懸命眺めても(0,0)を読み取れません。
「原点」という日本語に引きずられて混乱するのか、
そもそもグラフの読み取り方が分かっていないのか、
原点を座標と認識できないのか……原因はいろいろ考えられます。
ただ、2は絶対に突破してもらわなければなりません。
たとえ生徒が納得できなかろうが、
「原点とは(0,0)である」という事実を叩き込みます
そして、3→4と進むわけですが、
意外にも3→4はほとんどの生徒ができます。
2点を通る直線の式を求める問題は、
学校や塾で何度も解かされるからだと思います。
結局、センスの悪い生徒のネックは2なんですね~
そういう生徒には2をきっちり理解させた上で、
2点を通る直線の式を求める問題に帰着させます。
つまり、2だけは僕が助け舟を出しますが、
あとは生徒自身に任せるというスタンスです。
僕が手を貸すのは最小限にしたいんですよね~