フーテンの横チン -282ページ目

暗闇の中の観覧車~その3~


2014・1・16~愛媛・松山市~
 夜空がやけに明るいなと思ったら、満月だった。年が明けて、初めてのまん丸のお月さま。ジーッと見ているとオオカミに変身してしまうので、凝視するのはやめた。帰り道、伊予鉄・松山市駅の裏側。ちょうど観覧車の上に位置していたので、思わずカメラを向けた。カンカン鳴り出した踏切前で待っていると、郡中港へと向かう郊外線がちょうど出てきた。月に1回しか撮れない、電車と観覧車と満月のトリプル・コラボレーションだ。
 1月も半分が過ぎた。なんだか、最近は電車ばかり撮っている気がする。えっ、鉄ちゃん化??だって、通勤路で電車ばかり見るんだもん。まあ、いいや。たくさん、絵になる場所を見つけて、もっと広く、もっと深く、松山を知りたいな。

居酒屋の赤いポスト


2014・1・15~愛媛・松山市~
 もう少しで、手紙を投函するところだった!?会社からの帰り、野暮用で中央郵便局に行った後、銀天街の前を通ると、居酒屋の前に郵便ポストを発見した。いまではめったに見られなくなった赤い円柱型。これまで何度も通っているが、初めて認識した。でも、なぜ居酒屋にポストなんだろう?
 よく見てみると、なんともレトロな代物が!!昔、よく街角で見かけた大村崑のオロナミンCの看板だ。店内には某大手ビールメーカーのポスターも張られており、昭和のよき時代を味わえるようになっているのだろう。ちなみに、郵便ポストの投函口はなかった。
 ほろ酔い気分で店から出てくるサラリーマンを見ていたら、なんだか飲みたくなってきた。入ろうかな…。おお、危ない、危ない。自転車で来ているんだった。我慢、我慢…。こんな寒空の下で明かりを灯す提灯を横目で見ながら、家路へと急いだ。

暗闇の中の観覧車~その2~


2014・1・14~愛媛・松山市~
 気分を変えて、アパートまでのいつもの帰り道をチェンジしてみた。西堀端から城山公園を通り抜け、南堀端へと出た。青、赤、緑、黄…と、次々と色を変える噴水の向こうに、観覧車が見えた。少し肌寒かったが、ベンチに座って、たそがれてみた。
 道後方面からJR松山駅へと向かうチンチン電車は、家路へと急ぐサラリーマンを乗せて目の前を走り抜けていく。いつもと変わらない風景。東京のような大都会とは違い、ゆっくりと時間が流れているようにも思える。でも、東京でも、愛媛でも、同じ時間を刻んでいる。
 性格的に、せかせかした生活は苦手だ。学生時代の4年間を過ごした松山が第2の故郷だと思っている。高層ビルはなく、圧迫感がない空間にいると、なんだが心が安らぐ。ゆっくりと回る、あの観覧車のように、じっくりと街中を見つめ、もっともっと好きになっていきたい。そんなことを考えたりした。