風早の夕陽
2014・3・5~愛媛・松山市~
たそがれ時、北条の空と海はオレンジ色に染まっていた。道の駅「風早の郷 風早里(ふわり)」の目の前にある「風早の長浜海岸」。運が良ければ、だるま夕陽を見られることでも知られる夕陽スポットだ。雨上がりだったが、大きなカンバスの上に大胆に描かれるように、さまざまな形の雲が夕空に広がっていた。遠くには忽那(くつな)諸島もはっきりと見える。まさに絵画のようだ。
静かな時間の流れを体中で感じながら眺めていると、カモメだろうか、それともワシだろうか、鳥たちが夕空の中をグルグルと飛びまわり始めた。また、ちょっぴり分かりにくいが、無数の群れが夕陽を横切るように通り抜けていった。2日前に見た、しまなみの夕陽には感動したばかりだが、風早の夕陽も負けず劣らず、アーティスティックだった。行ってみたい愛媛の夕陽スポットは、まだまだある。ポテンシャルの高さに驚くしかない。
しまなみの夕陽
2014・3・3~愛媛・今治市~
想像以上の絶景だった。大三島からの帰りの途中、同僚が「そうだ、亀老山からの夕陽を撮りに行きません?」と聞いてきた。毎週、某テレビ局の朝のニュースの最後に映る映像が頭に浮かんだ。いつかは見てみたいと思っていたので「いいよ!」と意気投合。細い山道を登り、亀老山展望台にたどり着いた。
いつも見ている青空ではなく、夕空だ。西日が来島海峡大橋を照らし、とてもまぶしい。やっぱり、造船の町らしく、多くのタンカーが橋の下を通過していく。陽光を浴びて、瀬戸内海が黄金色に輝く。映像や写真では伝わらない何かが、心に届く。自分の目で見てこそ、目の前に映るものの奥底を知ることができるのだと、あらためて思った。
もうすぐ、夕陽が山裾、いや水平線に沈もうとする午後6時前、女の子2人組がやってきた。岡山の大学に通う仲良しだそうだ。「モデルになってもらえませんか?」というリクエストに「いいですよ」と快く引き受けてくれた。モデルがいいと、絵になる!スカッと晴れた青空を真っ赤に染めた夕陽に感謝。しまなみのすばらしさを感じたひと時だった。


