フーテンの横チン -263ページ目

風早の夕陽


2014・3・5~愛媛・松山市~
 たそがれ時、北条の空と海はオレンジ色に染まっていた。道の駅「風早の郷 風早里(ふわり)」の目の前にある「風早の長浜海岸」。運が良ければ、だるま夕陽を見られることでも知られる夕陽スポットだ。雨上がりだったが、大きなカンバスの上に大胆に描かれるように、さまざまな形の雲が夕空に広がっていた。遠くには忽那(くつな)諸島もはっきりと見える。まさに絵画のようだ。
 静かな時間の流れを体中で感じながら眺めていると、カモメだろうか、それともワシだろうか、鳥たちが夕空の中をグルグルと飛びまわり始めた。また、ちょっぴり分かりにくいが、無数の群れが夕陽を横切るように通り抜けていった。2日前に見た、しまなみの夕陽には感動したばかりだが、風早の夕陽も負けず劣らず、アーティスティックだった。行ってみたい愛媛の夕陽スポットは、まだまだある。ポテンシャルの高さに驚くしかない。

ちょっぴり早い鯉のぼり


2014・3・4~愛媛・松山市~
 快晴の青空の下で、鯉のぼりが泳いでいた。前日は確か、女の子の節句のひな祭り。お内裏様とおひな様が女の子の笑顔を生み出していた。それなのに、夜が明ければ、もう男の子のお祭りの準備?なんだか、気が早いなあ。
 お父さん、お母さん、そして子ども。3匹の鯉のぼりは親子を示している。確か、どこかでオレンジや緑の子鯉を見たこともあるなあ。聞いたところによると、女の子の分も含め、家族全員分の鯉を飾るケースもあるそうだ。でも、この3匹の組み合わせは一人っ子の多い家族を象徴しているようにも思える。やっぱり、大家族がいいなあ。

しまなみの夕陽


2014・3・3~愛媛・今治市~
 想像以上の絶景だった。大三島からの帰りの途中、同僚が「そうだ、亀老山からの夕陽を撮りに行きません?」と聞いてきた。毎週、某テレビ局の朝のニュースの最後に映る映像が頭に浮かんだ。いつかは見てみたいと思っていたので「いいよ!」と意気投合。細い山道を登り、亀老山展望台にたどり着いた。
 いつも見ている青空ではなく、夕空だ。西日が来島海峡大橋を照らし、とてもまぶしい。やっぱり、造船の町らしく、多くのタンカーが橋の下を通過していく。陽光を浴びて、瀬戸内海が黄金色に輝く。映像や写真では伝わらない何かが、心に届く。自分の目で見てこそ、目の前に映るものの奥底を知ることができるのだと、あらためて思った。
 もうすぐ、夕陽が山裾、いや水平線に沈もうとする午後6時前、女の子2人組がやってきた。岡山の大学に通う仲良しだそうだ。「モデルになってもらえませんか?」というリクエストに「いいですよ」と快く引き受けてくれた。モデルがいいと、絵になる!スカッと晴れた青空を真っ赤に染めた夕陽に感謝。しまなみのすばらしさを感じたひと時だった。