本を片手に街に出よう -49ページ目

【小説】星を継ぐもの



著者: ジェイムズ・P・ホーガン, 池 央耿
タイトル: 星を継ぐもの

 超有名「SF」。
 ハードSFだが、まさに醍醐味を味わえるという点で、SFを初めて読む人にも薦めたい。

 最近話題のZガンダム映画版のサブタイトルを始め、様々な作品で引用されていることからも分かるように、何となくカッコイイタイトルである。
 また、超時空要塞マクロスというアニメが本書のプロットをそのままパクってしまっているというのは結構有名な話らしい。
#Zガンダム効果で最近この本また流行ってる?平積みしている本屋さんが複数あった…


 月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体、それはまぎれもない現代人だった。しかも推定死亡時期は5万年前!
 知的好奇心を思いっきり刺激する導入。
 そして、人類の起源、地球の起源の謎に迫る、壮大かつ深遠なストーリー展開が続く。

 死体はチャーリーと名付けられ、さまざまな分野の科学者が集められて彼と遺留品の調査が始まった…現代人を上回るテクノロジー。所持品の手帳その他からはどう考えても地球人とは思えない観察結果が出てくるが…調査が進むにつれて、明らかになっていく驚愕の事実と、更なる謎。

 謎が謎を呼んで、袋小路に陥りそうになっては、また新たな事実がもたらされ推論が展開されていく…典型的なミステリーなのだが、極めて知的であり、そのスケールは太陽系レベル。
 生物や物理って苦手だったけど、素晴らしい学問だよね…でも一番素晴らしいのは我々人類の不屈の信念・意思・行動である!ということが分かる本。

 最後の、ハント教授のレポートとダンチェッカー教授の演説で全ての謎が明らかになる。だが読み急いではいけない。
 この本の醍醐味は、登場する学者達とともに、仮説を考えながら「いや?まてよ?まさか…」というのが楽しいのだ。

ザ・ナイン・プラネッツ | 宇宙船ヘールボップ艦隊

サボテンモブログ ~16日目~

とりあえず暫し更新出来なさそうなので、せめてサボテン情報を。。。
2つ出てきました。
先っちょがハサミみたいになってます。
蟹?またはバルタン星人?
このあとどうなっていくんだろう。。。

SWORDFISH




タイトル: ソード・フィッシュ 特別版


 マトリックスで有名な、画面ぐるぐる撮影(名前がついていたようが気がするが…忘れた)を冒頭にどかん!と持ってきて度肝を抜く演出がウリ。


 この映画はキャストがいい。


 ジョン・トラボルタ

 見た目から台詞から、全てにおいて自信たっぷり怪しさ満開だがカッコイイ!この人の悪役はいいね。

 冒頭シーンにおける、狙撃手はいるわ、武装警官はうじゃうじゃいるわ、ヘリは飛んでるわで、完全包囲された店内で、

 「今のアメリカ映画に足りないもの、それはリアリズムだ。20人30人と人質が死んでいく姿がリアルタイムで世界に中継される…それが現実だぜ。じゃそろそろいくか」

 とか何とか、映画批評に引っ掛けて、いろいろ引き合いに出しながらグダグダいうシーン、すでにこの時点であなたの魅力の虜です。何でそんなヨタ話をカッコよく出来るの?役者だね~


 ヒュー・ジャックマン

 60秒クラッキングシーンがイカス(最後にPCをくるりん!とやるところが)。こんなイケメンのクラッカーはいないかもね…でもちゃんと野暮ったさは出ているし、面倒に巻き込まれていく戸惑いみたいな雰囲気が随所に見られ、上手だな~という感じ。

 ハル・ベリーのヌードを見てしまい動揺する演技もお茶目である。

 途中で、侵入プログラムを作成しているシーンは若干クールさに欠けダサいが。

 #個人的には次期ボンドはこの人がいいと思うんだが…


 ハル・ベリー

 敵なのか味方なのか良く判らない峰不二子的雰囲気は出ていると思う。ゴルフショットで下半身をキュッキュッ!とやるところなんかはベタベタだけど。

 でもどこか健康的で色っぽいって感じじゃないんだよね~この人。


 ドン・チードル

 刑事さん。ひたすら刑事さん。トラフィックの時も思ったけど、この人ほんと刑事役が似合う。味のある演技は健在。



 映画そのものはというと、つっこみどころ満載である。

 特にコンピュータ関連におけるテクニカルな部分は業界人から見ると「んなわきゃないだろ!テキトーにも程があるぞ!」なんだけど、それはそれ、エンターテイメント映画なので。

 フィンランド出身のハッカー「トーバルズ」とか、知っている人は思わずふきだしてしまうパロディも。

#フィンランドでトーバルズときたらLinux。作中にもLinuxらしき画面が出てきますね

 国際テロリスト「ビン・ハザード」は狙いすぎ&キワどすぎ。公開時期を考えたらよく公開できたなと驚く。

#悪には実力行使でどんな手段を使ってでも戦うぞ…
#もしかして国策?ラストシーンも差し替えたっぽいし



 という訳でエンターテイメント性は高いがリアルさはなし。

 冒頭のトラボルタが「今のアメリカ映画にはリアリズムがない」と言っているのは、この映画自身を思いっきり皮肉ってるんですね。うーん、なかなかレヴェルが高いジョークだね。


 しかし昨今の現実の世界は正に「事実は小説より奇なり」。

 地下鉄サリン事件の犠牲者の方のご冥福をお祈り申し上げます。

 また被害者支援の制度が一刻も早く整いますように。

#せめてカンパとかしたいのだが、そういう組織、ないんでしょうか?



BGM->KRAFTWEAK"The Mix"1991

劇中に出てくる"Trans Europe Express"のRAVEバージョンが滅茶苦茶かっこいい。CD化されていないのかな?

【小説】クローム襲撃



著者: ウィリアム ギブスン, 浅倉 久志, 浅倉 久志
タイトル: クローム襲撃


元祖マトリックス。
ニューロマンサーと同じ世界設定の話「クローム襲撃」「記憶屋ジョニィ」を含む短編集。
特に上記2編は面白い。

"電脳空間Cyberspace"ってのはこの人が言い出したんですね…
"アイスブレーカIcebreaker"、"没入Jack in"、"データのピラミッドPyramid of Data"とかいちいち出てくる単語が格好良い。

初めて読むのはニューロマンサーよりこっちのほうが良いかも知れない。
何の説明もなしにテクニカルな単語が連発され、文脈そのものが難解な「ギブスン節」に慣れるには、短編のほうが良い。一気に読めるし。

「記憶屋ジョニィ」は「JM」という映画の原作になった。ジョニィ役はキアヌ・リーブス、ジョニィを追う"ヤクザ"役にビートたけし、という、今考えればそそる組み合わせではある。
ハイテク病の蔓延、記憶容量のアップグレードなど独自設定も加えられ、非常に面白い話だったのだが、商業的にはあまり当たらなかった。

キアヌ・リーブスのサイバー運び屋っぷりはなかなか似合っているんだけどな~

ニュー・ローズ・ホテルも映画になってるが日本未発売。"世界の"坂本教授が出ているみたい。

ニューロマンサーもカウント・ゼロも映画化の話がずーっと進行中。気長に待とう…しかし両作品とも80年代作なだけに、映画化にあたっては細かい設定やギミックなど、現実の進化スピードのほうがもはや速いのでは?

William Gibson aleph

発芽したサボテン放置…東京・渋谷の路上で (サボテンニュース ~11日目~)

17日15時30分ごろ、東京都渋谷区の路上で、缶の中から植物の芽が出ていると、通行人からの通報があった。

渋谷署の調べによると、植物はサボテンで、路上近くに放置されていたペットボトルの水をやり育てていたと見られている。通行人の証言によると「スーツ姿の男性が水をやっている姿を見た」と話しているという。