【小説】クローム襲撃 | 本を片手に街に出よう

【小説】クローム襲撃



著者: ウィリアム ギブスン, 浅倉 久志, 浅倉 久志
タイトル: クローム襲撃


元祖マトリックス。
ニューロマンサーと同じ世界設定の話「クローム襲撃」「記憶屋ジョニィ」を含む短編集。
特に上記2編は面白い。

"電脳空間Cyberspace"ってのはこの人が言い出したんですね…
"アイスブレーカIcebreaker"、"没入Jack in"、"データのピラミッドPyramid of Data"とかいちいち出てくる単語が格好良い。

初めて読むのはニューロマンサーよりこっちのほうが良いかも知れない。
何の説明もなしにテクニカルな単語が連発され、文脈そのものが難解な「ギブスン節」に慣れるには、短編のほうが良い。一気に読めるし。

「記憶屋ジョニィ」は「JM」という映画の原作になった。ジョニィ役はキアヌ・リーブス、ジョニィを追う"ヤクザ"役にビートたけし、という、今考えればそそる組み合わせではある。
ハイテク病の蔓延、記憶容量のアップグレードなど独自設定も加えられ、非常に面白い話だったのだが、商業的にはあまり当たらなかった。

キアヌ・リーブスのサイバー運び屋っぷりはなかなか似合っているんだけどな~

ニュー・ローズ・ホテルも映画になってるが日本未発売。"世界の"坂本教授が出ているみたい。

ニューロマンサーもカウント・ゼロも映画化の話がずーっと進行中。気長に待とう…しかし両作品とも80年代作なだけに、映画化にあたっては細かい設定やギミックなど、現実の進化スピードのほうがもはや速いのでは?

William Gibson aleph