平日のランチタイムに働いているインド・ネパール料理屋さん。

 

ブログ👉『方向性さえ合っていれば『ダイジョーブ!』なアナログ幸せ生活。』

 

11時から14時までの3時間ですが、怒涛の目の回るような忙しさでして・・その3時間は、私にとっては一瞬の出来事。

 

そして、たった3時間の勤務なのに、『本日の日替わりカレー』が賄いとして頂けるのです〜有難や!

いつもテイクアウトして自宅で頂きます。

 

ただ今日は本当にスペシャルな賄い、ネパールの伝統的な料理であるダルバート(豆スープとご飯の定食)でした!!!

しかもオーナー自ら仕込んでくれたスペシャルバージョン!!!!

感激!!!! 

 

本日も自宅で頂きました🙏✨

 

ダルバート(दालभात/dal bhat)とは、ネパール人にとっては欠かせない日常的な食事形態です。

 

日本人にとっての一汁三菜のような、炊きたてのご飯とおかずと汁物と漬物、という感覚。

 

ダル=お豆の滋味深いスープ、バート=お米。

 

この二品でも十分ですが、そこに様々な副菜を添えて一つのプレートにのせて、混ぜ合わせながら頂きます。

 

ネパール人オーナーの大切な御親類がいらっしゃるとのことで、数日前からオーナーが丁寧に仕込みをしていました。

 

ということを知ったのは、御親類がいらっしゃった先ほどのランチタイム。

 

数日前から

新鮮なピチピチな鯖🐟を出刃でぶつ切りに切り落とし、すんごい量のスパイスを揉み込んでいる。

 

私はその時は御親類がいらっしゃるという状況は知らず

私『ラムロチャ!(ネパール語で凄い!!の意味)ディナー用のメニュー??』

オーナー『違ウ、家族デ食ベル』

 

と一言放ち、そのまま仕込みに熱中。

あーーー家族スタッフ用の賄いの仕込みか!

明日、ちょっとおすそ分けで欲しいな〜😎なんて気軽に思っていました。

 

というのも

彼らがいつも自分たち用にオリジナルな料理を仕込んだ時は、『misako、tryシテミル??』と聞いて一口くれるからです。

 

でも翌日出勤しても、その鯖の話は一切出ず(どんだけ料理に気を取られてるんだ、私!)

 

『ああ、もうみんなで食べちゃったんだなーーー残念!』

 

なんてお気楽に思っていました。

 

そして本日。

 

ランチタイム営業中の超忙しい時間にも関わらず、オーナーがお出かけしてしまい、、、やだーーーー困るーーーーと、てんやわんやしていたら、

 

フレッシュな野菜を山盛り手にして戻ってくる。

 

そして、キッチンにいるシェフたちに早口で指示をいろいろ出し、シェフたちはその野菜たちで一斉に仕込みを始める。

 

ほ???

 

何かあるのかしら???

 

忙しい仕事の合間にちょいちょいキッチンを覗くと、今まで目にしたことがないようなスパイス料理を仕込んでいて、思わず

 

私『ねえねえ、それ何の料理??ディナー用???』

シェフ『※△◯□〓、オッケーーーーイ!』

 

んーーーーー解りません。。。。

 

ま、いっか。

あとでもう一回聞こう!

 

そしていつものダル(お豆を使ったシンプルな滋味深いスープ)も大量に仕込み始めた。いつもよりも香味野菜多め、しかも高品質で日本人でも躊躇するような出汁用煮干しも使っている・・・・すごい。

 

ジーーーーーーッと見ていたら

その視線に気づいたシェフが観念したのか

『misako、味チェックしてみる???』

と、ダルを小さなお皿によそってくれた。

 

美味しいーーーー!!!!!

なんじゃこの旨味!

 

シェフ『塩check, OK??』

私『OK!! デレイ・ミトチャ!(ネパール語ですっごく美味しい!の意味)』

 

そして怒涛のランチタイムが落ち着いた頃、スーツを着てリュックを背負った異国風の紳士が入店。(見た目、彼は日本人にも見えた)

 

オーナーを始め、スタッフたちが超笑顔に。

 

奥のファミリーシート(ネパール人の友人たちは、必ずここのシートに座る)にご案内し、みんなで親しそうに挨拶をし合っている。きっと彼らのファミリーだ!

 

挨拶が落ち着いた頃、オーナーに小声で聞く。

 

私『彼はあなたのファミリー??』

オーナー『ウン!今、ネパールカラ来テルネ〜。私ノ奥サンノ、妹ノ、ソノ姉サンノ、旦那サンネ〜』

 

ふと言葉を解しようとする。

 

・・・・。

 

それって、言葉通りに取ると

あなたの事だよね???

 

んーーーーきっとどこかで単語が違ってる。

もしくは、

お姉さんや妹さんがたくさんいるんだな!ww

 

でもいい。

だってとっても皆んな幸せそうな表情をしているから❤︎

間も無くして、その男性の奥様と思われる女性もいらっしゃって、再び挨拶タイム。

 

オーナーが数日前から丁寧に仕込んでいたのは、彼らにおもてなしするお料理だったんだ・・・

 

知らずとも、そんな大切なお料理をつまみ食いしておすそ分けしてもらおうと思っていた自分自身を恥ずかしく思い、心の中で舌を出し

 

彼らの絆の強さを感じました。

 

そして

そんな来日夫婦さまとオーナー夫婦のためにスタッフたちが丁寧に盛り付けを始める。

 

美味しそう!!!!

 

はしたないと思いつつ、

最近、特に仲良くなったオーナーの奥様にお願いし、

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ダルバートの写真を撮らせてもらう。

ありがとう、Sitaさん🙏❤️

 

 

こんな彼らの大切な祝日を一緒に過ごさせて頂いた時のブログはこちら。

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ブログ👉『初ダサイン祭りDashain(विजया दशमी)、お招き頂きました!』

 

 

そして、

今日はシェフから『今日ノmisakoノlunchハ Nepali traditional food! OK??』

と耳打ちされていたので

『OK--------!!! Yes, my pleasure😍😍😍』

 

いつもは色々とアレンジを加えている賄いですが、撮らせて頂いた写真を元に、家で忠実に再現。

 

左上の器から

・里芋と大根菜の超激辛スパイス煮込み

・ダル

・スパイスに2日間漬け込んだ鯖のフライ

・日本式アチャール(アチャールはインド式お漬物、ですが、今回はお持ち帰りなかったので自家製ぬか漬けで)

・ターメリックライス

 

本当に美味しかった!!!!

 

これらのお惣菜を包んでもらって持ち帰る時、

オーナーを始めスタッフの皆んなに合掌🙏✨をしてお礼を伝え(この時にも『アリガトウ、イラナイーー俺タチニ、アリガトウハ無イ』と言われ👉当たり前のことだからアリガトウなんて言うな、という彼らの優しさです)、

ブログ👉『安定感がない、安定感。』

 

来日されていた彼らのご家族にも合掌🙏✨して

『Namaste(ネパールでは、こんにちは&さようならの全ての挨拶)、ダンニャンバール(ネパール語でありがとう、の意味)』

を伝えて店を後にする。

 

そしてここで働いている理由は、常に感情がシンプルでいられるから。

 

それはハッピーな時もあるし

ブログ👉『『不完璧』は、人としての愛おしさであり、魅力そのもの。』

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アンハッピーな時もある。

ブログ👉『『怒り』の感情が向かう先。』

 

でも

 

ついつい小さなことを気にしたり(日本人ならではの繊細さ、です)

ついつい周りを考えて行動したり(日本人ならではの気くばり、です)

 

必要以上にそれらを気にしてしまう私にとって

 

とにかくシンプルで生命力がある彼らから、『こういう生き方の選択もあるんだよ!』と実践で教えてもらっています。

ブログ👉『流される練習、活かされるの巻。』

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それはまさしく

異国を旅をしている時に感じる心地良いカルチャーショック。

 

それを日本にいながら感じさせてもらえる、とっても大切で愛おしい職場なのです❤︎

 

そろそろ彼らと働き始めて10ヶ月。

 

途中、毎年恒例のバリ島へ1ヶ月弱ほど行って、働き始めていきなりお休みを頂いたり

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再発した癌の治療のために入院して2ヶ月休んだりと、、、、

ブログ👉『パンチが効いた人生も、悪くない。』

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私自身、好き放題やらせてもらっているのに、

 

『あ!!来週月曜日、休むんだったんだ!!』

と伝えても

 

『オッケーーーーイ、ダイジョーブ!👍』

と返ってくる。

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その逆も然り。

 

超絶忙しい日のランチタイムのはずなのに、全然人員足りなさそうだけど・・・来るよね?スタッフ???

 

『今日ハ 僕タチダケ〜 デモ大丈夫、大丈夫!👍』

 

と返事があり、本当に助け合いながら何とかなってしまう・・・激務の中のミラクル🌈❤️

 

そんなフレキシブルな状況が楽しくて仕方がない。

 

しかもそれをお客様たちが理解してくれていて、大変そうにしていると手伝ってくれたり励ましてくれたり労いの言葉をくださったり・・・・こんな職場、有り難すぎます!!!

 

昨日はランチタイム仕事後に、別の仕事で打ち合わせがあったので

時間潰しのためにお店で賄いを食べて、少しパソコン仕事をさせてもらうことに。

 

 

『今日の賄いはテイクアウトじゃなくてお店で食べるよー』と伝えたら、

 

おやおや??

なんかみんな予想外に喜んでくれてる??

嬉しいぞ❤︎

 

ちょっと用事で外出するスタッフも『僕はちょっとしたら戻るから、まだmisakoはいるよね??僕が戻ってきたら一緒にチャイでも飲もう』的なことを一生懸命英語で伝えようとしてくれる。

 

いつもは日替わりカレーだけど、

お店で食べるときはちょと特別なものをお願いすることにしていて

 

昨日も山盛りサラダにシェフ特製のシークカバブ(挽肉を鉄串にまとわせてタンドーリ窯で焼く料理)をオーダー。

 

 

特製とは。

スパイス&香味野菜が大好きな私の好みを熟知してくれたタンドーリ窯担当シェフが、

 

通常のスパイスたっぷりで仕込んだ挽肉のタネに、さらにスパイス類をプラスし、そのスペシャルな挽肉を鉄串にまとわせ、さらにその状態にみじん切りした香味野菜をまぶしてから焼いてくれるという、有り難い特別バージョン。

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お皿に山盛りのサラダを盛り付けてもらい、ランチタイムで残ったはし切れの野菜たちを加えてもらい、焼きたて熱々のシークカバブが登場!

 

もーーーーーー嬉しすぎます。

 

 

そうして、パソコン仕事をしていたら

 

スタッフたちが入れ替わり立ち替わり目の前の席に座り、お互いに通じ合えない日本語&英語&ネパール語で談笑する。

 

何となく通じなくて

何となく通じる。

 

厳密に意味は通じなくても

表情を見ているだけで、すごく楽しい。

 

ありがとう。。。

 

〜〜〜〜〜

そもそも

同じ日本語という言語で話していても

どうしても解り合えない関係性もあるし

 

なんとなくお互いに通じ合えている感覚って

 

言葉そのものだけじゃなくて

実際に

『感じる』

ものだと思っているので

 

相手と自分が交信している感覚が穏やかなものであれば

 

これはこれで

立派にコミュニケーションが成立していると、

私は感じています。

〜〜〜〜〜〜

で、

これまたみんな順番にランチの賄いを食べていくのですが、特に決まっているわけではなく、

 

みんながそれぞれ自分が食べたいものを自分で作ったり、

仲間に頼んだりして、食べている。

 

その『自分だけランチ』の内容が、これまた興味津々で

 

入れ替わり立ち替わり目の前に座って食べる彼らのユニークなご飯たちを見つめる・・・

 

そうすると、料理関係の仕事をしている私のことを知ってくれているので

 

 

 

 

 

『試してみる??』

 

という顔で一口分を差し出してくれる(スプーンやフォークに乗せて、だったり、手づかみだったり)ので、遠慮なく頂く。美味しいわーーーー勉強になる!

 

そのうちの一人、一番の若者スタッフくん。

彼が手にしてテーブルに座ったのは、シンプルな具なしグレイビー(カレーの素となるもの)とまん丸に膨らんだ揚げパンのようなもの。

 

それは何???

 

また興味津々で眺めていたら、

案の定『食べる??』的な表情をするので、思いっきりブンブン頭を縦に振って反応する。

 

一口もらうつもりだったのに、あらためて丸々一個揚げパンを作ってくれて、食べろ食べろと促してくれて絶句・・・

 

いや、、、、

すでに

シークカバブも

山盛りサラダも

皆んなからも差し入れ一口おかず頂いてるし・・・・

 

どうやって食べようかと、熱々すぎる揚げパンをいきなりちぎろうとしたら、

 

『ノーノー、こうやって食べるんだよ!』

的なジェスチャーで

 

いきなり揚げパンに『プスっっ』っと指を突っ込んだ!

 

 

 

おお!!!

そうやって熱気を抜くんだね〜なるほど!

 

そして

『これはこのままでも美味しいけれど、ダル(シンプルで滋味深いお豆のスープ)につけて食べるのが最高なんだよ!』

と、小さな器にダルまで用意してくれた。

 

 

ありがと・・・・

でも

 

流石に食べきれないだろうな・・・

と思ったけど、、、、

 

これが美味しくて完食でした❤︎

 

これ、プーリーというらしく

ナンを揚げたものらしいです。

(発酵生地のナンではなく、もっとシンプルに発酵させていない生地を揚げるものもプーリーというらしく、厳密な境界線はないようです)

 

パクパク幸せ気分で頂きながらボーッとしていると

『misako、コーヒー飲む?』

『misako、チャイ飲む?』

 

と彼らも忙しい中、何度も声掛けしてくれてカップを差し出してくれる。

 

 

今ではこうしてざっくばらんに接し合っっている彼らだけれども

簡単にこうなったわけではなく

 

当たり前だけど

人間同士だから、色々ありました。。。。

 

辛く悔しい想いも何度もしたし

彼らからしても同じだと思うんです。

 

でも

 

それを地道に培ってきた土台というか

努力というか

 

やっぱり

 

それが少しづつでも実を結んでいるのをこうして実感出来ると、

 

本当に嬉しいものです。。。。

 

おかげさまで

仕事もサクサク進み、

 

『さあ、帰るべ!』

 

と周りを見渡した時には

 

私の周りには日本人のお客様は皆無、

ネパール人スタッフたちのお友達たちがお客様として来てくれていて、様々な地元料理が振舞われていて

 

もはやここは日本ではありませんでした。。。。

 

そんな異国感がまた心地良い。

 

いつも型通りの考えに収まりがちな私に

たくさんのテコ入れをしてくれる、刺激的な職場。

 

もちろん、めっちゃ大変です!!

というのは

側から見たら。

 

毎日お客様から

『よくやってるよねーーーお姉さん、頑張ってね!』

と労いの言葉を頂き、本当に有り難いです。

 

でも

日本にいながらにして

こんなに旅気分を味わえる空間は、

私にとってはとっても貴重で有り難く、自分にテコ入れをさせて貰える場所。

 

これからもネパール人スタッフたちと衝突しながら、笑い合いながら、生かされ活かされる時間を楽しんでいこうと思います!

 

全ては経験。

経験が全て。

 


 

 

好奇心が向いたことにアンテナを巡らせ、経験をすること。

 

日本にいながらのネパール旅は、これからも続きます。

(多分ww)

 

 

 

 

 

 

misako