手術退院直後に再手術が決まり、ボヤッと過ごしているこの頃です。

10年前に今回よりも大きな手術をし、無事に退院出来たことを報告する写真。
懐かしいな!

この頃には、
当たり前だけど

まだ
今の自分は想像できていない。

今は

口の中は何度もの手術でえぐり取られていて、皮膚が引きつられ、

発せられない言葉もあるし、顔もどんどん変わっている。(あ、老化現象は別ですよ〜悪しからず❤︎)

今回は口腔内皮膚の切除と縫合だけでは顔面を保てなくなり、股関節部の皮膚を切り取って移植もした。

この皮膚の移植も、くっつくか否かは難しい状況で。
やっとその移植した皮膚も落ち着いてきた。

皮膚がくっついて良かったね〜と主治医から言われ

その、くっついた皮膚が萎縮しないように激痛のリハビリも頑張ってきた。

の中での

再手術確定。

現実を受け止めきれず
苦しかったり
まだ霧の中にいるような気分だったり

その間を行ったり来たりしながら


現実主義の人って
こういう時どんな気持ちで過ごしてるのかな??とか思ったり。

そんな中でも日常生活はあり

一緒に、
いつも通り
普通に

過ごしてくれている両親には感謝をしています。

そうそう
一昨日

一回だけ 

母が今回初めて明かしてくれた、人生に対する投げやりな思いの胸の内を聞いた瞬間は

たくさんの私に対する愛を感じて

その『投げやりさ』が愛おしくて

今まで生きてきた中で

一番
深く
えぐられるような気持ちで

いつも隠している彼女の本心と向き合う瞬間でした。


何が普通で
何が当たり前のことなのか

私にはもう分かりません。

普通に生活するって?
当たり前の生活って?

どんな生活???


だって

もう何年も前から

常に顔面が痛いのが
当たり前の生活で。

常に癌の再発を気にかけているのが
当たり前の生活で。

だから

『また癌になるかもって思うから、そこから癌になっちゃうんだよ』

なんて言葉を頂いたりしますが
(優しさと思いやりからだと真摯に受け止めています、ありがとうございます🙏✨)

でも
いつもいつも
常に痛くて

痛いのが当たり前の生活をしていて

いつも癌のこと、
再発のことが頭から離れないのに

意識しないって。。。


実際問題、出来ません。

毎朝鏡を見たら、
いつもとは違う自分がいますから。


そんなことを思いながら過ごしていた今日このごろ、

同じように(いや同じ癌など一つとしてなく、彼女は彼女で大変な複数の癌を経験していて、深い心身の傷と癒しを経験している)癌患者である先輩ソムリエールから連絡が。

『パンチがきいたわたしたちの人生だから。私たちの意志よりも彼ら(癌)が前に前に進もうとしているペースを落としてもらえるように願うばかりです』

このメッセージを見た瞬間、嗚咽が漏れ

そのまま
泣きました。

まさしく、その通りなんです。

パンチが効いた人生。

そして。

癌と決別出来ればいいけれど

いや

結果的に決別できることもあれば
寄り添って生きることもある。

それは発症した癌の種類や
患者本人の体質によっても違う。

一概に言い切れない、デリケートな個人的な問題でもあります。

彼女の言葉が妙に的を得ていて、思わず泣けてきました。

癌を併発し、
苦しい思いをした彼女は、いつも気にかけてくれていて

私自身ソムリエとして働いていた時、いつも味方をしてくれていました。


彼女を始め、このチーズ&ワインショップで働いていた仲間たちは本当に愛に満ちていて、

いつも支えてくれていて。

このなんというか『お互いに思い合って支え合う』状況が当たり前であることを感じさせてもらえたからこそ、


そうじゃない??状況へ移行した時のギャップが激しすぎて

大きな苦しさを感じたのもこの時が最大だったかな〜最近はそういうことはありませんが。

『ここの仕事もいつでも辞めたらいいよ。misakoが本当にやりたい仕事があるなら、どんどん辞めたらいいし、どんどん色々な場所に旅行に行って楽しいこと色々やったらいい』

それは
ここのチーズ&ワインショップの仲間はいつも言ってくれていて
(退職してからも、よくお店には通っていました!)


もちろん彼女も、口癖のように常にそう言ってくれていました。


私も、好き勝手なシフトを言いたい放題で

ヨガや料理の勉強で長期の休みを頂いたり、急な癌の再発でお休みを頂くことになったりしても

飄々とした対応で
『こちらは大丈夫。しっかり休んで』
と。

この時は、こんなふうに同じような考え方をしてくれている人がいることが、『当たり前だ』とおこがましく思っていました。

でも
改めて今日、彼女から凛としたメッセージをもらって

こういったメッセージを頂けることに深く感謝しました。

癌になっていなかったら。
こういったメッセージも深く感じ得なかったかもしれない。

色々な言葉紡ぎや『人生ってなんだろう??』と考えるのが好きな私にとって

実は
この癌と寄り添う人生が
とっても意味があるものなんじゃないか??

と思っています。

そして今年も
イチジクが出回る季節になりました。

Bon appétit:)