2021年 米映画「ゴーストバスターズ/アフターライフ」に登場。

 

 

もの凄く不気味な音がする悪霊除けの道具。

 

 

 

謎の農園に一人暮らす元ゴーストバスターズ「イゴン・スペングラー(赤丸の人物)」宅にあった物を、孫の「フィービー」と一緒に訪れた友人の「ポッドキャスト」が見つけ、もらう。

 

 

ゴースト退治をし過ぎてめっきり仕事の減ったゴーストバスターズは、事実上解散状態。

 

何十年もの月日が流れた2021年が舞台となっています。

 

画像の死の笛は、海外製のファンメイド品。

 

外観をそれらしく作ってあるだけで、笛としての機能はありません。

 

撮影用のプロップとは細部に違いこそありますが、そこそこイイ雰囲気を醸し出してます。

 

 

死の笛は実在の遺物で、1999年、メキシコシティの三文化広場にある「風の神エヘカトルを祀るトラテロルコ遺跡」の「アステカ神殿」で、考古学者らによって20歳の首を切られた男性の生贄と共に発見された頭蓋骨の形をした陶器の笛。

 

発掘当初、研究者たちはこの陶器でできた骸骨をオモチャか単なる副葬品のような物と考えていたようですが、15年後(2014年ごろ)にこの陶器に息を吹き込んでみたところ、恐ろしい音を発する笛だということが判った。(遅っ!)
 

14世紀後半、メキシコ高原に文明を形成したアステカ族。

彼らは複雑な神話体系と多彩な農耕儀礼を生みだしたことで知られている。

そんなアステカ族に古くから伝わるものの一つに「死の笛」がありますが、1999年発掘の頭蓋骨の形をした物は初の発見だったようです。

この笛が奏でる音は人間の”断末魔の叫び”(女性の悲鳴)に似たそれは恐ろしい音がします。

 

 

とは言え、この映画に登場する「アステカの死の笛」(Aztec Death Whistle)は映画オリジナルのデザインで、1999年発掘の物とは似ていません。

 

 

下顎が左に大きくズレている。

 

 

劇中、ポッドキャストがゴーストのマンチャーに死の笛を使ってみたものの、全く効果がありませんでした。

 

映画では悪霊除け的な意味合いを持たせていましたが、実際にはアステカの死の笛がどんな使われ方をしていたのか解明されていないようです。

 

吹き方によって音色が違う事から、「強く吹けば金切り声の絶叫系!」に、「弱く吹けばヒューヒューと街中を駆け抜ける風切り音!」

 

死の笛が発掘されたトラテロルコ遺跡は風の神エヘカトルを祀る遺跡なので、後者の「弱く吹けばヒューヒューと街中を駆け抜ける風切り音!」のような吹き方で宗教的儀式に使われたと考えるのが理にかなっている気がします。

 

 

塗装や若干の造形の違いから劇中のプロップのようなオドロオドロとした感じは無く、ちょっぴり可愛らしいポップな造形物になってます。

 

 

それにしても、神話のロキやチャチャポヤン神殿の黄金像やら、空想上の産物を魅力的に上手くデザインするものだと感心しきり。

 

それでも、結構不気味なオーラを放っているので、小さい時の孫除けにはなりましたが、今では通用せず・・・・

 

 

いっちょう さ~け ぽん! な~べのしーた~ が~らがら。