家族の安定した生活を支えるには、様々な現金の流れを産み出すことが解決手段だと考えています。
そして現金を産み出す資産を作ることが『家族を守るための投資』であり、具体的な手段の1つとして不動産投資があります。
前回と今回は、視点を変えて資産に外貨を組み入れる時の考え方、特に米ドルについてお話しをしています。
前回は、円安になると、円の資産は、価値が減っていく、また、円安、円高の予想をするのは難しいので、他の通貨(例 米ドル)を組み入れる事で資産を安定させるというお話をしました。
ここでいう円の価値を政府の税収と借金(国債)という切り口で見てみます。
政府の税収(ぼくたちの税金のこと)は1990年度から2020年度までは約40から60兆円でしたが、この2年は約70兆円となっています。2023年度は、約69兆4000億円です。
しかし、現在の政府はこれだけでは足りずに、国債発行(赤字国債と建設国債)という名の借金をしています。2023年度の額は、約35兆6000億円となっています。
税収と国債の合計は、約105兆円。
言い換えると、政府はお金が足りないため、僕らが支払っている税金と国債という名の借金でやり繰りをしているのです。
そして、今までの借金(国債)は積み上がり、2023年度は、 1068兆円となる見通しです。
政府を人に見立てると。。
感覚的には、700万円の収入がある人が、毎年350万円の借金で生活をしていて、借金が溜まって1億円になっていたという状況なのです。
この人、リッチな生活をしてると思ったら借金をしてた。そんな感じが想像しやすいでしょう。
借金体質てす。
ここで、日本円の価値に話に戻しますね。
現状は、日本自体がほとんど成長していない状況です。これは日本人が稼げていないという事で、政府から見れば税収が増えないという事です。
ただ、今年は税収が過去最高になっています。ここに僕たちとの感覚のギャップがあります。
そこは、税収を個人からの税収と企業からの税収とに分け、その割合が変わってきた事で説明が出来ますが、長くなるのでまたの機会にしますね。
話を戻しますね。
この状況で、政府が国債を発行するということは、借金をしないと日本は回らず、外から見ると、そこで回っている日本円は価値があるのか?ということになります。
通貨を、市販のジュースに例えると、
店頭には、世界各国の国旗が描かれたパッケージのジュースが並んでいます。
ただ、売っているジュースの中には、少しずつジュースの量が少なくなっているのですが、パッケージを小さくするのではなく、水で薄めて、量はそのままで売られているものがあるとします。
いつものジュースを買うのですが、ある日、なんか薄いなぁと感じるのです。おかしなぁと思って、ジュースのパッケージを見るのですが、いつもと変わらない。
そんな状況を想像してみて下さい。
他の国のジュースに比べて、日本がこの薄まったジュースに見えているとしたら。この薄まったジュースを買いたいと思うのでしょうか。。海外から見て日本の通貨を買いたいと思うのでしょうか。。
勿論、他の国も程度の違いはあれど似たような状況であれば、薄くなっていくジュースを比較してどこがマシかという選択の話しかもしれません。
現在は、お金が国境を越えて自由に行き来しています。そうなると、一国に閉じた視点では物事を見誤ります。
ここで必要となってくるのは、客観的に眺めること、具体的には、外国人になったつもりで、日本を俯瞰することです。
『国債が発行されて、政府の借金が増えているなぁ、政府はちゃんと借金(国債)を返せるかな?』
という視点です。
海外から見ると、借金で回っている日本の円を持っていても大丈夫か?価値が下がるかもしれないと感じる人がいるかもしれません。
その時、価値の下がった円で海外のものを買おうとすると、例えば、今まで、105円で買えたものが、140円出さないと買えなくなってしまうのです。
それを実行するためには、手始めとして、海外の銀行に口座を開くことが良いでしょう。
海外に銀行を持つことで、通貨分散が出来ます。
国内だけでお金のことを考えてしまいがちですが、海外に銀行口座を持つことで、グローバル視点で常に考える習慣が出来るのです。
海外から見ると、借金で回っている日本の円を持っていても大丈夫か?価値が下がるかもしれないと感じる人がいるかもしれません。
とは言っても、国と国の関係は相対的なものです。
世界中の人が
『日本はまだ他の国より安全だな』とか
『日本には、観光資源があって、まだ魅力があるなぁ』とか
『日本はこれから技術力をつけて復活するな。今が底たね』とか
『日本の円(株、為替)で儲けてやろう』などなど
良くも悪くも日本の価値を認めると、円を買おうとします。
必ずしも、日本の政府の借金(国債の残高)を見て、直ぐに円安に行かないのが現状です。
ただ、政府の政策や政権交代、金利を見て、世界各国が『日本は価値が無くなった』や『日本は危ない』や『日本は売り』という方向にいった場合は、急激な円安になる理由として借金に注目される事は充分に考えられます。
その時、価値の下がった円で海外のものを買おうとすると、例えば、今まで、105円で買えたものが、140円出さないと買えなくなってしまうのです。
外国人の目で見てみると、日本円だけの資産は、予想が出来ない円安の発生がリスクだと見えてきます。
そこで、僕たちの資産の価値を安定させるために、資産の一部をドルやポンドなどに替えておくという考え方が出てきます。
そこで、僕たちの資産の価値を安定させるために、資産の一部をドルやポンドなどに替えておくという考え方が出てきます。
通貨の分散と言われる考え方です。
では、どの通貨が良いのでしょうか。
日本(円)をはじめ、米国(ドル)、欧州(ユーロ)、英国(ポンド)、中国(ユアン)は、自国や地域の経済圏を活性化させるために、なんらかの経済施策を打って来ます。
通貨を発行する母体となっている国や地域の中央銀行が、その国、地域が有利になる様に、その通貨に力を持たせる様に、通貨の管理を行っているのです。
また、その国や地域が、軍事力をもっていたり、技術的に進んでいたり、通貨が既に世界中に広がっていてどこででも使われているということもその通貨の力の源泉となります。
以上より、様々な国や地域の通貨を持つことで、それぞれの国や地域が打つ経済政策や、通貨の持っている力を享受出来、全体として、資産を安定させることが出来るのです。
それを実行するためには、手始めとして、海外の銀行に口座を開くことが良いでしょう。
海外に銀行を持つことで、通貨分散が出来ます。
国内だけでお金のことを考えてしまいがちですが、海外に銀行口座を持つことで、グローバル視点で常に考える習慣が出来るのです。
そして、更に視点を広げる必要が出てきています。
国や地域が発行している法定通貨は、発行主体が、中央銀行であったり、政府であったりしますが、発行主体がない、技術の裏づけによる通貨が登場しています。
仮想通貨や暗号資産と呼ばれるものです。
今後は、これらも、米ドルなどの法定通貨と同列に資産の安定化のためには、対象になると思われます。