言語聴覚士(ST)のつぶやき

言語聴覚士(ST)のつぶやき

小児のST(言語聴覚士)をしています。
訓練方法などはあまり書く予定はなく、訓練室での出来事を書いています
※個人情報がわからない様に書いています。

ブログの内容は個人的な見解として述べています。
また、個人が特定できない様に、状況を詳細に記述する事ができません。ご了承下さい。

私の最初のブログです。↓
https://ameblo.jp/yazzuu/entry-12823570487.html

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。
いわゆる「小児ST」と呼ばれています。
クリニック外来に常勤勤務して、十数年が経ちました。

以前、児童精神科のうちやまときお先生がXで、こんな内容の投稿をされていました。




  愛の言葉が「呪い」になるとき


子育ての場面で、よく聞く言葉があります。

・愛情かけてあげてください
・いつも笑顔で接してあげてください

・伸ばしてあげて!(協調性、社会性、遊び、学力…)

・抱きしめてあげてください
・手をかけてあげてください

どれも、一見やさしそうな言葉。
でも発達に心配のあるお子さんの親にとっては、

これが励ましではなく、責める言葉に聞こえることがあります。




  「もう十分やっている」のに


外来で出会う親御さんたちは、本当に頑張っています。

眠れない日も
周囲の視線に耐える日も
「私のせいかもしれない」と自分を責める日も

それでも毎日、子どものために動いています。

だから「もっと〇〇して!」と言われると

愛が足りない人だと宣告されたように感じてしまうのです。




  「逃げたい」「もう要らない」と口にするほど


言語室で、こんな言葉を聞いたことがあります。

「この状況から逃げられるなら逃げたい」
「この子、もう要らない…」

でもこれは、愛情がない言葉ではなく、

限界まで追い詰められた心の悲鳴です。


特にASDのお子さんを育てるお母さんたちに多い。
そして実は、私自身もその一人です。

私の子どもが3~4歳頃、ふと思ったことがあります


「犬や猫の方が賢いんじゃないか?」

犬は「お手」と言えばお手をする。

「おいで!」といえばこっちに来る。


でも私の子は「おいで!」と言っても無反応。犬猫の方が賢くて可愛いのでは?と。


そんな比較に意味がないことは分かっているけれど。。。


でも、心が限界のとき、人はそんなことまで考えてしまうのです。



  優しい言葉が、つらいこともある


世間の目は冷たい。
でも、優しそうな言葉をかけられても、悲しくなることがあります。

頑張っているのに
もう限界なのに
「これ以上どうしろと言うのだろう」と感じてしまう。



  本当に必要なのは「もっと」ではない


必要なのは

・具体的な支援
・具体的な関わり方
・親の休息
・「あなたは悪くない」というメッセージ

「頑張って」より
「一緒に考えましょう」

この違いは、とても大きいのです。



  支援者として、親として思うこと


私たち支援職も、
無意識に“正しそうな言葉”を言ってしまうことがあります。

でもそれが、
親御さんを追い詰める刃になることもある。

そっと見守ること
ただ話を聞くこと
そして専門職なら、具体的な道筋を示すこと。

それが、本当の支援なのだと思っています。

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。


いわゆる「小児ST」と呼ばれています。
クリニック外来に常勤勤務して、はや十数年が経ちました。



  「お土産って何か説明してみて」


今から10年以上前の話です。

小学校の普通級に通う、ASDの女の子Aちゃんがいました。

「お土産(おみやげ)ってなにか説明してみて!」


私がそう聞くと、Aちゃんはこう答えました。

「朝、〇〇さんが学校に来て、おまんじゅうを先生の机の上に置いて、先生が『これは〇〇さんのお土産です』って箱から出して、どうぞって渡す。」

とても具体的で、情景も浮かびます。
実際にあった出来事なのでしょう。

そこで私は続けました。

「そうだね、お土産ってそうやって配るよね。じゃあ、“お土産ってどういうもの?”」

するとAちゃんは――

「朝、〇〇さんが学校に来て、おまんじゅうを先生の机の上に置いて、先生が『これは〇〇さんからの……」

さっきと同じ説明を、もう一度繰り返しました。
※このやり取りが数回続きました。


  エピソードは言える。でも“意味”が言えない


私は質問を変えました。

「じゃあ、〇〇さんは、このお土産をどこで買って来たの?」


Aちゃんは答えました。


「お店」

……そうなんですけど、聞きたいのはそこじゃない。

お土産って、

「どこかへ行ってきました」
「そこでこれを買ってきました」
「皆さんもどうぞ」

という“行動の意味”を含んだ文化的なやりとり。

でもAちゃんの中には、
“体験した1つの場面”はあるけれど、そこから共通点を取り出した“概念”がない。



  ASDの子がつまずきやすい「一般化」「概念化」


ASDのお子さんは、

✔ 経験した出来事は細かく覚えている
✔ 具体的な場面の説明はできる
✔ でも、そこから共通点を抜き出して「意味」としてまとめるのが難しい

ということがよくあります。

「お土産とは何か?」
は答えられなくても、
「〇〇さんがおまんじゅうを配った話」は完璧に語れる。



  この体験が教えてくれたこと


Aちゃんは、間違っていません。
むしろ、とても正確でした。

ただ、求められていたのは
「出来事の再現」ではなく
「意味の抽出」だったのです。

小児の言語訓練では、

🟡 ことばを覚える

だけでなく、

🔵 「つまりどういうことか」

を一緒に考える支援がとても大切だと、この時教えてもらいました。

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。
いわゆる「小児ST」と呼ばれています。

現在、クリニック外来に常勤勤務して、十数年が経ちます。


  偏食相談でSTを派遣?最初に感じた違和感


ある日、当院に通うAくんのお母さんから

偏食の改善で、訪問リハビリがSTを派遣してくれた」

と聞きました。

※AくんはADHD+構音(発音)障害があります。

同じ言語聴覚士として、正直なところ
「STを派遣して、何をするんだろう?」
という疑問がまず浮かびました。

嚥下の問題があるわけではありません。
食事を一緒に作るわけでもありません。

偏食への対応として、
STが訪問に入る理由が、私にはどうしても想像できませんでした。



  派遣されたSTさんが、正直かわいそうだと思った理由


STを派遣した側は、何を考えていたのでしょうか。

・嚥下評価をするわけでもない
・食事介助をするわけでもない

「そのSTさん、一体何をするんだろう…」
同業者として、むしろ派遣されたSTさんの立場が気になっていました。



  実際にやっていたことを聞いて、やっぱりと思った


しばらくしてから、お母さんにその後の様子を聞いてみました。

すると、訪問リハビリでは
「発音の訓練で、ここ(当院)でやっている練習をその時間にやっていました」
とのこと。

……やっぱり、と思いました。

偏食への相談でSTが入ったはずなのに、
やっていることは「構音訓練」。



  偏食は嚥下の問題ではない。STの管轄ではない


偏食は、
・感覚特性
・発達特性
などが大きく影響します。

嚥下機能に問題がない偏食は、STの専門領域ではありません。

STが入ったからといって、

偏食が良くなるわけでもありません。



だからこそ、
「STを入れたこと」そのものが問題だったのではないか
と私は感じました。



  問題はSTではなく、判断した「上の人」


このケースで問題なのは、
派遣されたSTさんではありません。

STを偏食対応として入れる、という判断をした上司・管理側
そこにこそ課題があった
のだと思います。

専門職は「とりあえず入れれば何とかなる存在」ではありません。

訪問リハビリ管理者には、専門職のできることの範囲を

よーーーーく理解して欲しいなぁと感じた出来事でした。




↓偏食に関する過去記事

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。
いわゆる「小児ST」と言われています。

現在、クリニック外来に常勤勤務して十数年が経ちました。



  ある日、突然届いたメッセージ


ある日突然、
「本を出しませんか?」
というメッセージがに届きました。

2026年〜2027年に出版する予定の候補を探していて、
私のブログを見て声をかけた、とのことでした。

ただし、あくまで「候補」であり、審査があること、
そして共同出版なので、こちらの持ち出しが必要だという説明もありました。



  調べてみて分かった、出版にかかる費用


気になってネットで調べてみると、
共同出版の場合、費用は数十万円〜百万円程度かかるようです。

正直なところ、
「自分の自叙伝を本にしたい」と考えている年配の方などを
主なターゲットにしているのだろうな、と思いました。



  今の私は、本を出したいわけではない


でも、今の私は、
本を出したいという気持ちは少しもありません。

このブログは、
誰かに向けて何かを発信しようというより、
ただただ、日々思ったことをつぶやいているだけです。

それに、そのような高額な費用を出すくらいなら、
老後のために、そっと取っておきたいのが本音です。

そのため、今回は丁重にお断りしました。



  メッセージ機能を閉じることにしました


もともと、コメントは閉じています。
(日々忙しく、お返事ができないためです)

その代わり、メッセージ機能は開けていて、
読者の方からの温かいメッセージや、
お子さんに関するご相談をいただくこともありました。

ただ最近、そういったものとは関係のないメッセージが
少しずつ増えてきました。

とても心苦しいのですが、
メッセージ機能も閉じさせていただくことにしました。


メッセージをいただいていた方々には大変申し訳ありません。ショボーン


発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。
いわゆる「小児ST」と呼ばれる仕事をしています。

クリニック外来に勤務して、気づけば十数年が経ちました。


当院では、電話やメールでの問い合わせは、基本的に私が対応しています。



  1歳8か月のお子さんからの問い合わせ


ある日、1歳8か月くらいのお子さんの親御さんから、「言語訓練を受けたい」というお電話がありました。
どうやら、1歳半健診で指摘を受け、当院に連絡されたようでした。

正直なところ、1歳代であれば、定型発達のお子さんでも、まだ十分に言葉が出ていない時期です。
そのため、「言語訓練としては、少し早すぎるかもしれません」とお伝えしました。

健診で指摘があった場合には、まず療育につながることが多いため、受給者証についても簡単にご説明しました。



  話を聞くうちに、拭えなかった違和感


ただ、お子さんの様子を詳しく伺っていくうちに、少し気になる点が出てきました。

1歳半健診での様子、


その他、具体的な表現は避けますが、

親御さんから聞くお子さんの様子に
「言葉は出ているものの、その出方に少し引っかかる感じ」がありました。


さらに、パニックのような状態と思われる話もあり、私の中で心配が強くなっていきました



  迷った末にお勧めしたこと


言語訓練として介入する以前に、まず医師の視点で全体像を見てもらった方が良いと判断し、
周辺の児童精神科の受診をお勧めしました。

あわせて、受診可能な医療機関についてもお伝えしました。

電話を切った後、
「何もないといいのだけれど…」
そんな思いが、しばらく頭から離れませんでした。



  早すぎる相談、ではないこともある


「まだ小さいから」「様子を見ましょう」と言われがちな1〜2歳代。
確かに、多くの場合はその通りです。

けれど、時には
**年齢だけでは判断できない“違和感”**が、会話の端々から伝わってくることもあります。


本当に、何もないといいんだけれど。。。

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練を行っている言語聴覚士です。
いわゆる「小児ST」と呼ばれています。

クリニック外来に常勤勤務して十数年になります。




  日本語が通じない電話問い合わせ


今から4〜5年ほど前、一本の電話問い合わせがありました。
お電話をかけてこられたのは外国ルーツと思われる男性で、日本語がほとんど通じません。それでも「自分は日本人だ」と繰り返し話していました。

時間をかけて話を聞いていくと、
「子どもが話さないので、そちらを受診したい」という内容のようでした。

そこで
「お子さんは、パパママの言っていることは理解していますか?」
と質問しても、日本語が通じず、やり取りが進みません。

さらに話を続けると、そのお子さんは
・実子ではなく知り合いの子ども
・詳しい状況はよく分からない
ということも判明しました。


  保護者と直接話せないという問題


「お子さんは近くにいますか?」と尋ねると、近くにはいる様子。
そこで「ではお母さんに代わってください」とお願いしました。

しかし
・お母さんは日本語ができない
・お父さんも日本語ができない
・この方が一番日本語ができるから電話している

という状況でした。

お母さん、お父さん(自分も含めて)「日本人だ」と言ってましたが、日本語が通じず、こちらの質問に必要な情報がどうしても伝わってきません。



結果として、
「内容が正確に確認できないため、日本語がもう少し分かる方、もしくは通訳の方にお願いして、改めて連絡ください。」
とお伝えし、電話を終えました。

結局、その後の連絡はありませんでした。


  医療・療育の現場では「意思疎通」が最優先


「自分は日本人」と主張することは、おそらく日本国籍を取得されていると思います。


ただ、医療や療育の現場では、国籍よりも「意思疎通ができるかどうか」が何より重要です。



  外国籍のお子さんへの対応について


ちなみに当院にも、外国籍のお子さんは通院されています。
その場合、初診時はなるべく通訳の方、もしくは日本語をよく理解している方の同席をお願いしています。

一度訓練が始まってしまえば、
私は通訳の同伴は必須とはしていません。

私とGoogle翻訳(通称:グーグル先生)
を駆使しながら、何とか意思疎通を図っています。

完璧ではありませんが、それでも「伝えよう」「理解しよう」という姿勢があれば、訓練は前に進みます。



  おわりに


移民問題や国籍の話題は、どうしても感情的になりやすいテーマですが、

今回の件があって、

日本国籍って、簡単に取れてしまうのかなぁ、と

ちょっと考えてしまいました。

あの電話は、今でも時々思い出す出来事の一つです。


発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。
いわゆる「小児ST」と呼ばれています。

現在はクリニック外来に常勤しており、気がつけばもう十数年が経ちました。


私自身、ASD児の親でもあります。

(子供は現在30代で、グループホームに入っています。)

  納豆ご飯しか食べられなかったAくん


今から10年以上前、年中から小学1年生まで通われていたASDのお子さん(以下Aくん)がいました。
Aくんはとても強い偏食があり、食べられるものは「納豆ご飯」だけ。

旅行や外食はもちろん難しく、園からの連絡帳には


「今日は水だけ飲みました。」

という文字が並ぶことも少なくありませんでした。

  少しずつ見えてきた変化


小学校に上がってから、少しずつ変化が見られました。
まずフライドポテトが食べられるようになり、
ファミレスでの外食も可能になりました(ポテト🍟しか食べないけど)。

その頃、Aくんは言語訓練を終了し、
私は「今どうしているかな」と時々思い出していました。

  思いがけない再会


そして今回、AくんのいとこであるBくん(お父さん同士が兄弟)がASDと診断され、当院に通うことになりました。
Aくんは現在高校生とのことで、それを聞いただけでも驚いたのですが、
ふと偏食のことを思い出し、聞いてみました。


「Aくん、今はどんなものを食べていますか?」

Bくんママ
「この間会ったときは、さかな食べてましたよ。」


「え!びっくり 」

Bくんママ
「好き嫌いは多いみたいですけど、なんでも食べるようになりました。」

  聞いてほっとした一言


その言葉を聞いて、心からほっとしました。

偏食で悩まれているお母さんはとても多いと思いますが、
Aくんのように、成長とともに少しずつ食べられるものが増えていくお子さんは少なくありません。
「大きくなっても、まったく増えない」というケースは、
実際にはほとんどないのではないかと感じています。


私の子どももASD児で偏食でしたが、今では食べ過ぎで食事制限するほどです。

  偏食は“今”だけのことかも。。


論文を読むと偏食が非常に強い子に、胃ろうを造設するケースが紹介されることがあります。

ただ、私自身の子どもやその周辺、またはこれまで関わってきたお子さんたちの中で、

噂レベルを含め、胃ろうを造設したという話は聞いたことがありません。


現場の実感として、胃ろうになるケースはかなりイレギュラーであり、

多くのお子さんは成長とともに、少しずつ食べられるものを増やしていく印象があります。


小さい頃は、口の中の過敏さが強いお子さんも多いですが、

成長とともに、その過敏さは少しずつ和らいでいくことが多い

です。






発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしています。


いわゆる「小児ST」と呼ばれています。

現在はクリニック外来で常勤しており、十数年が経ちます。



  英語で話しかけると、愛情が伝わらないことがあります


日々、たくさんの親子と関わる中で、
伝えておきたいことがあります。

それは、

英語ネイティブでない親が、子どもに英語で話しかけることは、
子どもに愛情が伝わらなくなる危険がある
という事実です。

「将来のために」
「早くから英語に触れさせたい」
「英語ができた方が有利だから」

こうした思いから、
日本語話者のご両親が、家庭内で英語を使おうとするケースがあります。



  問題は「英語」ではありません


大事なのは、英語か日本語か、ではありません。

問題は、

その言語で、親が「感情」を自然に乗せられるかどうか
です。

英語ネイティブでない場合、

・とっさに言葉が出てこない
・決まったフレーズしか使えない
・怒り、悲しみ、喜び、微妙な気持ちを表現できない

こうした状態になりがちです。

すると、子どもに届くのは「音としてのことば」だけで、
気持ちが乗ったことばではなくなります。



  子どもが本当に受け取っているもの


子どもは、語彙や文法を聞いているわけではありません。

・声のトーン
・間の取り方
・表情
・感情の揺れ

こうしたものを通して、

「自分は大切にされている」
「この人と一緒にいると安心する」

という感覚を受け取っています。


英語が不自由な親の英語では、
この部分がどうしても薄くなってしまいます。


  愛情が伝わらない言語環境は危険です


愛情が十分に伝わらない言語環境は、

ことば以前に「心の土台」を不安定にします。

最悪、愛着障害となる可能性も。。。。



これは英語が悪いのではありません。


  親の役割は愛情を伝えること


家庭で親が担う役割は、
言語教育ではありません。

愛情を、毎日、繰り返し、確実に伝えることです。

「かわいいね」
「大丈夫だよ」
「一緒にいようね」


  だから、英語で話しかけないでください


英語ネイティブでないのであれば、
子どもに英語で話しかける必要はありません。

それは、
子どもの将来のためでも、能力のためでもなく、

親の愛情を、確実に子どもに届けるためです。



  【補足】国際結婚の場合はどう考える?


国際結婚の場合、パパは日本語、ママは英語(または逆)、という環境は問題ありません。


もし、英語がネイティブ並みに話せるのなら、英語で話しかけても良いですし、

英語は話せるけれど、ネイティブなみではないのなら、日本語で話しかけるべきです。


大切なのは、親が愛情を伝えやすい言語で話しかけているかどうか、です。


なので、たとえ発達がゆっくりなお子さんや、発達に凸凹があるお子さんでも、

親が感情を自然に乗せられる言語で話しかけることが重要


この原則は、住んでいる国はどこであっても、どんな国籍の人であろうと変わりません。




  ⚠️注意点として


小さいうちに、2ヶ国語の中で生活すると子どもが混乱して良くない、という話がありますが、それは完全に否定されています。

問題は言語ではなく、愛情だからです。



※参考文献

• 神経発達症児の多言語使用:肯定的(Uljarevic M.;2016) 

 発達性言語障害、自閉症、ダウン症: 単一言語、複数言語のいずれでも言語発達は変わらず(単一群が良好という仮説は完全に否定)

• Comparative language development in bilingual and monolingual children with autism spectrum disorder: A systematic review: Journal of Early Intervention, 39(2), 106-124. Lund, E. M. Kohlmeier(2017)




発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。


いわゆる「小児ST」と呼ばれています。

現在は、クリニック外来に常勤しており、十数年が経ちます。



  小児STは発音の訓練もしています


小児ST(言語聴覚士)の仕事というと、「発達凸凹児さんの支援」というイメージが強いかもしれません。
ですが実は、「さかな」を「ちゃかな」と言ってしまうなど、発音の誤りを修正する“構音訓練”も大切な業務のひとつです。
発音修正を希望して来られるのは、定型発達のお子さんが多いのも特徴です。


  親御さんからよく聞かれる質問


ある日、構音訓練に通っているAちゃんのお母さんから、こんな質問を受けました。

「先生、Aが英語を習いたいって言ってるんですが……習っても大丈夫でしょうか? また発音がおかしくならないか心配で。」


実は、同じような相談は少なくありません。
別のBくんの親御さんからは、
「英会話を習わせているせいで発音が悪くなったんでしょうか? やめた方がいいですか?」
と、不安そうに尋ねられたこともありました。


  結論:英語と発音の崩れは関係ありません


結論から言うと——
英語を習うことと、日本語の発音が悪くなることには、まったく関係がありません。

英語を習っていなくても、日本語の発音が未完成な時期には誤りが出るものですし、Aちゃんのように発音がよくなってきたお子さんが英語を始めたからといって、せっかく整ってきた音が崩れることもありません。

ですから、私は

「どうぞ安心して英語を習ってくださいね」

とお伝えしています。


発音の発達は、言語を追加したから左右されるものではなく、年齢や口腔機能など“日本語の中の要因”がほとんどです。


お子さんが「英語をやってみたい」と思った気持ちを、安心して応援してあげていいと思います。




  注意点として


発音の話からは外れますが、子どもをバイリンガルにしたいために子どもに英語を習わせているご両親(英語がネイティブではないご両親)の場合、注意⚠️が必要です。

そういうご家庭の中で、お家の中で英語で接している方がいるようですが、英語ネイティブでない方は、子どもに英語で話しかけるのはやめましょう!

あくまでも習い事として捉えるべきだと思います。

 理由は次回へ続く。。。


発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている言語聴覚士です。


いわゆる「小児ST」と呼ばれています。

現在は、クリニック外来に常勤しており、十数年が経ちます。



小児STはどこにいる?

   言語聴覚士の人数と小児STの現状

言語聴覚士の総数は、現在およそ4万2千人と言われています。(有資格者のみ)


そのうち、小児を担当しているSTは約4千5百人ほど(令和3年ST協会より)。


ただし、この数字には常勤・非常勤・パート、さらに成人との兼務も含まれており、純粋に「小児専門」で勤務している人数は、実際にはもっと少ないと考えられます。



  小児STの働き先は医療だけではない

私が就職した十数年前は、小児STの就職先と言ったら、医療機関や発達センターくらいでした。

しかし、今の小児STの働き方は、医療機関に限りません。
「子どもの発達を考えるSTの会」がまとめたデータ(2023年)では、会員の所属先は次のようになっています。

・児童発達支援事業所:57%
・放課後等デイサービス:9%

・一般病院:11%
・総合療育センター:6%

・クリニック:5%
 他


このデータを見ると、児童発達支援事業所が57%
小児STの働く場所が多様化していることがわかります。

  若い小児STが児童発達支援へ流れる理由

最近は、若い小児STさんが医療機関から児童発達支援施設へ転職するケースが増えている印象があります。


理由は一目瞭然で、医療機関では給与が上がりにくい一方、児発では児発管(児童発達支援管理責任者)を取得すれば、大幅な給与アップが見込めるためです。



もし私があと10年若かったら、きっと児発に転職していたと思います。

児発管(児童発達支援管理責任者)をとったら、事業所任されるし、独立も夢ではないし。。。


でも、私は子育て終了後に資格を取ったため、今は定年までカウントダウンなのです。

多少ブラックな医療機関だとわかっていても転職はしません、というか、できない

なので、若いSTさんたちの選択肢が広いことがうらやましいです。