左右対立の時代は終わった-上下の対立構造の中で- | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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もはや左右対立の時代は過ぎ去った

 政経議論を展開する際にかならず「保守」「リベラル」「右」「左」といった対立軸が持ち出されますが、もはやそれは古い時代認識なのではないか?と思われます。いわゆる保守派と呼ばれる層は伝統と文化を重視しているようですけれども、ところが経済のこととなると途端にグローバリズムに迎合し、そのグローバリズムがもたらす伝統と文化の破壊作用、もしくは共同体の弱体化作用という部分を無視します。

 またリベラルはミクロな問題、例えば労働環境、社会福祉、ワープア、低所得層などを取り上げることは得意ですが、ではそれらを解決するために財政出動を主張するのか?というと、これまたグローバリズムと小さな政府という枠組みから抜け出せず、予算の付替えを主張する有様です。

 

 つまり日本において「左右の対立軸」というのは、グローバリズム・新自由主義やもしくは緊縮財政といった枠内の中の話であり、率直に申し上げるならばもはや「対立軸をなしていない」というのが実態でしょう。

グローバリズム・新自由主義の有害さ

 国家というものを貨幣論や経世済民論、もしくは安全保障や共同体論として探っていきますと、そこには明確に緊縮財政や小さな政府といったものが不必要であり、むしろ有害ですらあるという結論にたどり着きます。

 政府は民間の経済の円滑な活動を妨げないために、もしくは旺盛にするために通貨を発行し、これは日銀にとっては負債というかたちで計上されます。政府と日銀が一体であるとする統合政府論から見れば、通貨の発行も国債の発行もさして変わるものではない。

 通貨や国債の発行を通して安全保障を高めたり、もしくは経済成長を促したり、もしくは国民生活の安定と豊かさを高めたりするのが本来の国家というものの役割でしょう。

 

 ところがグローバリズム・新自由主義や主流派経済学の理論に則ると、国民生活や経済成長というものは度外視され、政府の負債の額のみがクローズアップされ、したがって本来すすめるべき安全保障やインフラ整備といった必要不可欠な政策が切り離されて考えられる。

 その結果は言わずもがな。20年間におよぶデフレという異常事態であったというわけですが、それを見過ごしてきたのが日本の左派、右派の主流派であったというわけです。

 端的にいえば政府が経済における役割を縮小し、責任を放棄した結果として現在の惨状が存在するわけです。

 

 上下水道の更新整備すら「追いついていない」という事実が、いかに国民生活に上記の方針が悪影響を及ぼしているか?が理解できようというものです。

 ちなみに最近は水道の民営化!などという愚かしい愚論が席巻しておりますけれども、世界では再国営化がトレンドであるというのも申し添えておきましょう。

 水という人間に無くてはならない必需品、資源を民間に売り払って利益という数字に換算するなど「バカバカしい話」と言う他にないでしょう。

現代貨幣論の意義

 流通貨幣、つまりお金とは単なる制度の一種であり、本質としては経済活動を円滑にするためのシステムでしかありません。このシステム上の数字、つまりは国債の絶対額などを問題視して、本来必要な経済活動を制限するなどというのは本末転倒な話なのです。

 そもそも論ですが資本主義とは、債務を膨らませながら経済成長をし続けるシステムなのですから、政府債務を膨らませないでおこうというのは不健全な資本主義とすら言えるわけです。

 不健全な緊縮財政というドグマに犯されたために、結果としてデフレという不健全性を招いているのは至極当然、当たり前の帰結であったと言えるでしょう。

共産主義と新自由主義の不健全性

 共産主義と新自由主義は「全く異なるもの」と一般的には認識されておりますけれども、その共通点は驚くほどに多いのです。特に根源的な問題点については。

 どちらも演繹的、機械論的に理論を組み立て、その根本には人間を「合理的なものである」とみなしているということ。

 共産主義の計画経済も合理主義の発想から生まれるものですし、また新自由主義の根本の合理的経済人という発想も同様でしょう。

 

 つまりは・・・共産主義であれ新自由主義であれ、どちらも革新思想であり、革新=左翼と定義するのならばどちらも左翼的思想であるというわけです。とすると日本における右派、左派の対立というのは根本的には”革新という内部”での対立であり、日本には保守政党なんぞ存在しない(!!)という結論になります。そうなのです、日本には保守政党なんぞ存在しないのです(!!)。

 

 基本的に私は現状において保守を名乗る経済無知の軽薄な勢力よりも、じつは左派、リベラル派に一縷の望みを抱いている、と言えます。左派、リベラル派の良いところは体裁としては弱者救済を掲げているという点です。

 であるのならば、彼らが現代貨幣論、モダンマネーセオリー(MMT)を学んでくれれば、日本国債の絶対額なんぞに何の問題もないと学んでくれれば、それ相応の政策を掲げることが可能でしょう。

 逆にいわゆる保守と呼ばれる層ははっきり言うと、新自由主義に迎合した時点でその思想的価値を自らかなぐり捨て、根本がポッキリと折れている状態であると思います。一度完全に新自由主義に迎合してしまった以上、むしろ認知不協和に陥って財政出動の方向へとかじを切ることが非常に困難であると思われます。

 まだ労働問題などで上下対立の意識が残っている左派、リベラル派のほうが”マシ”と思えるのです。

 

 現代貨幣論、お金の本質的な性質などの議論を通して、思想的なパラダイムシフトが起こることを祈念しております。

 

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本日の男の料理 ししとうのグリル

 もはや何でもかんでもグリルしてしまえば美味しいんじゃね?と思ってきた今日このごろ。

材料

  • 万願寺ししとう
  • 醤油
  • 鰹節

調理手順

  1. ししとうのヘタを取って、グリルします。
  2. 1をお皿に盛って、醤油をかけて、かつを節を添えたら出来上がり!

 これ、うまいんですよ。酒のあてにぴったりです。

 

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