日本政府は5年かけてもデフレから脱却できない | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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正確にいうと20年

 どうも10月の経済が発表されたようでコアコアCPIはご多分に漏れず0%。いつまでゼロ行進を続けるのか?いい加減に現実を見ないのだろうか?などと色々疑問が湧いてくるわけですが、それはそれ。政府も単なる認知不協和、もしくは「一度いい出したので止められないメンツの問題」などかもしれませんが、一向に現実的な話にならないのがこの5年間のお約束でございます。

 といいますか正確に表現するともう20年ほども「デフレ脱却!」「経済成長のために構造改革!」「経済成長のために規制緩和で自由競争!」と政策を実行し続けているのですが、他国は少なくとも20年間で2倍程度の成長をしたのに対して我が国は1倍ペース。

 そしてその言い訳は「少子高齢化でしょうがないんだ」となり、それを理由にお次は「少子高齢化で成長ができないのだから、移民を入れなければ」というバカバカしい仮定の上に仮定を重ねた亡国論理になるわけでございます。

 ちなみにこの20年間で公共事業を半減させたのは日本だけであり、他国は横ばい、もしくは増やしているのが実態で、日本だけ成長できないのも無理のないこと。

 

 経済成長の解は1つしかありません。「政府が財政出動をして需要と仕事を創出する」。たったこれだけのことを20年間も出来ない、そしてこの結論にたどり着きたくない日本政府というのは、少なくとも経済においてはかなり無能なエリートしかいないということでしょう。

もはや掛け声は虚しく響く

 そもそも論なのですが20年間も成長しない経済を味わわされてきた日本国民は、20年前に生まれた赤ちゃんがすでに成人しているわけですから、今の20代は「経済は成長しないもの」「給料は上がらないもの」と捉えているフシがありゃしませんかね?

 40代ですら働き始めた20歳頃にはデフレになり、そこから経済成長をしてないのですから「豊かになっていく」というビジョンは持ち得ないでしょうし、私も2004年の23歳から自営業をはじめて、一向に景気が良くならないどころか沈下の一途ですのでもはや諦め気味でございます。「景気が良い」という状態がどのような状態だったのかすら、じつはあまりわからない(笑)

 思い出そうにも「中心的な世代に経験がない」という時代に突入しつつあるのが現在というわけで、この世代が50代、60代になったときにどのような変化が起きるのか?もしくは変化しないのか?

生き残り世代のサバイバル社会

 近年はたとえば草食系男子、もしくは若者の◯◯離れといわれて初めて久しいですが、これって単に「将来的に安定して稼げる見込みがたたない」「収入が不安定」「低収入」などが原因で「そもそも使うカネがない」ということでしょう。

 やはり普通は女性をデートに誘う際になかなか「割り勘で!」とはいかないようで、デート代も馬鹿にならない。こうなると「おカネがかかるから交際は諦めよう」なんて話にもなるでしょうし、そもそも「長時間労働でそんな暇はない」という人も多いはず。

 で、最近まとめサイトで見たのが「若者の所得離れ」でございます。なんという皮肉な表現でしょう。

 

 戦後という時代は敗戦直後は復興と平和への希望、高度成長期には豊かな未来にたいする希望、そして1990年までは日本が経済大国であるという自信に満ち溢れていたわけですが、2000年代~現在まではその希望というものがなくなり、現在では若者の多くが「自身の生き残りをかけて生きている」という表現のほうがしっくりくる気がします。

なぜ、こんなにもニッポンの若者たちは"自殺"するのか?(ハフィントン・ポスト 河合薫 健康社会学者、気象予報士)

先日「2017年版 自殺対策白書」が公表され、若者の自殺率の多さが国際的にみてもかなり深刻であることがわかった。

若者の自殺率の高さはこれまでにも問題視されてきたが、特に20代では死因の半数を「自殺」が占めるなどかなりの衝撃である。

「若いんだから病気にはならない。自殺が一位って普通でしょ?」という意見もあるが、これは間違い。

先進国の「自殺」と「事故」の割合は......

日本 17.8 : 6.9

フランス 8.3 :12.7

カナダ 11.3 :20.4

米国 13.3 :35.1

欧米の主要国の同年代の若者は事故死のほうが圧倒的に多いのである。

(中略)

市場経済のど真ん中で暮す私たちは、成長ばかり目指し、成熟することを怠ってきたのであるまいか。

市場経済では、おカネが絶対的な価値を持つものであったとしても、人間にとっては、人それぞれに価値のあるものが存在する。

カネ=価値 となった途端、良い大学を出て、良い就職をし、たくさん稼ぎ、良い暮らしをすることが、価値あるものになりがちである。

「ひとそれぞれだよね」だの、「価値観が多様化している」とう文言はよく聞くけど、

まるで国葬のように、同じリクルートスーツを着た若者たちが就活戦線に挑み、

たった一回でも失敗すればレールから外され、

勝ち組だの負け組だの、何を基準にいってるのかわからないグルーピングが行われている社会の、いったいどこに「それぞれ」だの「多様化」があるというのだ。

違いを認めあえない社会とは、共同体が破壊した社会でもある。

 最近の若者の間ではLINEやその他の色々なツールが大流行というよりも、もはや「生活インフラの一部」として定着しつつあるようですが、これも「破壊された共同体の代わりに、依るべきコミュニティを自己生産している」という話なのかもしれません。

 その一部は例えば「日本に万能感をもったネトウヨ」であったりもするのかもしれませんが、結局のところこのような「コミュニティの自己生産」が行われるのは、既存のコミュニティが破壊ないし衰退しているからということなのでしょう。恐ろしいことにこの「既存のコミュニティ」の中には「日本という国家」も含まれるのですけれども。

 

 上記の推論がもし正しいとするのならば・・・アメリカ型の「分断された社会」はすぐそこまで迫っているというのが現実でしょう。エリートはエリートのコミュニティしか知らなくて、つまりはエリートたるための義務を果たせない薄っぺらなエリートが生産されて政治を牛耳り、低所得層は低所得層同士でのコミュニティで日々を過ごす。まさにトランプ誕生前のアメリカの社会状況にそっくりではありませんか。

 日本にはもともと本当の意味でのナショナリストは極少数しか存在しておりませんが、それすら許されない、存在すること自体が難しくなる社会の到来なのかもしれません。

P.S

 日本の右はなぜか「自主独立!」とはいわなくて、他国の軍隊を日本に駐留させて「これぞ戦略だ!」とわけのわからんことを言っておりますし、保守といわれる層は自称保守のくせに「改革!改革!」とこれまたわけのわからん亡国作業に熱中するわけですから、そもそも論として日本にはナショナリストと呼べる層は「ほとんどいないか極少数」なのは間違いない(笑)

 私の印象ではむしろリベラル、左と呼ばれる層のほうにまだ「マシな思考」が多い気がします。もちろん国防面ではあまり価値観が合わないのですけれども、少なくともリベラルと呼ばれる層は「弱者救済」もひとつの体裁として保っている。

 

 なぜリベラルと呼ばれる層のほうが「マシな思考回路が多いのか?」と考えると、これは恐らく1990年代にソビエトが崩壊し、日本でも左派政権が崩壊して、左派そのもののアイディンティティが早い時期に問われたことが大きいのではなかろうか?と思うわけです。逆に右派は2000年代から興隆したわけですが、結局のところ未だに「対左派」というアイディンティティに縛られて時代遅れになっている感が否めません。まあ左派政権といわれる民主党政権時代から5年を経ても、選挙演説で民主党政権批判を持ち出してくる安倍総理がそのトップではさもありなん。

 

 もっともどちらの陣営も「良質な思考回路の持ち主」が少数派、ということには変わりはないんですけれどもね。むしろ最近の良質な保守は、旧来の「左派勢力への対抗としての保守」とは一緒にされたくないってんで、自ら保守を名乗ることをあまりしない印象です。三橋貴明さん、中野剛志さん、藤井聡さん、佐藤健志さんなどは私の知る限り、自ら保守を名乗ったことはありませんしね。

 比較的若い言論人から良質な言論が出始めている、これのみが唯一の希望なのかもしれません。

 

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本日の男の料理 かぼちゃのグリル

 南瓜といえば煮物かサラダというイメージが強いのですが、グリルしても大変に美味しいものです。

材料

  • 南瓜
  • イタリアンパセリ

調理手順

  1. 南瓜は半分に割って種を取って、さらに4分の一カットしたら薄めに切ります。
  2. グリルして塩をまぶして、イタリアンパセリを添えるだけ

 お手軽に出来る一品として、もしくはステーキやソテーの付け合せとして相性が良さそうです。

 

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