北朝鮮情勢の緊迫と国際力学 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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再び北朝鮮情勢の緊迫化

 どうやらまたもや北朝鮮が色々騒ぎ始めまして、それに対してトランプも激おこぷんぷん丸になっているようです。

 報道によると北朝鮮は「アメリカのグアムも攻撃できるニダ!」と挑発し、トランプは挑発に応じて「じゃあ爆撃の準備するDEATH!」とか何とかやっているようです。

 

 ところで我が国日本は、実は無茶苦茶近い位置で北朝鮮に脅しをかけられているにも関わらず、主要プレイヤーではありません。というかプレイヤーの資格すらないのです。

 なぜならば敵基地攻撃能力がないから、というわけです。

 情けないのですが日本政府はせいぜい「遺憾である!」「国民の安全に万全を期す(無理)」という口だけの対応に終始せざるを得ないでしょう。だって実際的な敵基地に対する武力がないんですから。

 

 従って日本が北朝鮮情勢や外交をリードするということは「あり得ません」と断言可能です。せいぜいアメリカ様に泣きついて「この利益を差し上げますので守ってくださいませ」と懇願するくらいしか出来ません。情けない国です。

 三橋氏も主張しているのですが、私も前々から「敵基地攻撃能力くらい持ちなさい!議論じゃなくて持ちなさい!」と主張してますが・・・・こんなものに「議論の余地」ってあるんですかね?

※もっとも憲法改正議論が絡んでくるというなら、そちらも議論せねばなりませんが、少なくとも現状においては「敵基地のミサイル発射能力をぶっ壊す軍事力」は「個別的自衛権及び国民の生存のために必要かつ最小限の武力」と解されるはずなんですが。

北朝鮮情勢をめぐる国際力学

 上記で「日本も敵基地攻撃能力を持つべきです!もちなさーい!議論の余地なく持つべきです!」と主張しておいてなんなのですが、純粋な国際政治学、国際力学から見た場合に、またもや北朝鮮情勢は「緊迫するだけ緊迫して、何も起こらない」という可能性が高いように思えます。

 

 まず主要プレイヤーはアメリカ、中国、北朝鮮、韓国の順で重要になっております。えっ?日本?だからプレイヤーの資格すらね~っての。出てくるはずないじゃん、何も出来ないんだから。

 

 まず第1に中国と北朝鮮ですが、中国が地政学上、北朝鮮へのアメリカの軍事侵攻を許すことはないかと思います。

 クリミアに欧州、もしくはアメリカ軍が進駐するのをロシアが許すはずがないのと一緒です。

 軍事侵攻と書いたのは、爆撃くらいならもしかしたら許容するかも?という可能性はありますが、爆撃で全てが片付くのでしたら陸軍は必要ありません。

 最終的には歩兵による制圧こそが軍事の基本でして、中東でアメリカが陸軍を出さないのはその「やる気の無さ」を示しているわけですね。

 

 また中国にとって厄介なのは、北朝鮮に対して中国軍が何かをするオプションが殆どないということです。いや、攻め込むだけなら簡単ですよ?おそらく。でもその後の統治という問題まで考えると、中国もまた北朝鮮に対するオプションが殆どない。

 統治のオプションはだいたい以下のようになります。

  1. 民主化して傀儡政権
  2. 首をすげ替えて傀儡政権
  3. 中国が直接統治する
  4. 無政府状態にして放っておく

 1)は中国が民主制でないのに・・・という理由でとれませんので却下。4)も無政府状態で北朝鮮難民が入ってきたり、もしくは軍が軍政を敷く可能性があり厄介で却下。

 2)に至っては、それをやったのが朝鮮戦争でしょという話で、またもや繰り返すの?という話になり却下。

 では3)は?というと、中国政府が統治するための正当性を示すために、貧しい北朝鮮に大量の援助が必要になるので、下手したら中国国内から不満が爆発するのでかなり怖い。

※日本が朝鮮半島を併合したときの手法と一緒です。統治者に血筋、民主制などの正当性がない場合は、大衆を味方につけるために援助が必要です。

 

 というわけで、中国がアメリカと結託して北朝鮮へ侵攻などしても統治で取れるオプションが殆どない上に、下手したら泥沼の抵抗運動まで起きるかもしれない。

 そして中東で手こずっているアメリカが、北朝鮮の統治を引き受けるなんてことはありえないわけですし、さらにいうとでは韓国と併合させるのは?という手も考えられますが、中国、アメリカどちら陣営にしてもあの地域は「半分に割れていてくれないと困る」わけです。

 中国からしたら韓国と併合して、アメリカの影響力が自国の国境に来るなんて悪夢です。

 アメリカにしても中国に朝鮮半島を渡す=アジアからの撤退を意味しますので到底出来ません。現在は。

※将来的には国力が凋落して、アジアから撤退せざるを得ない状況になるかもしれませんが。

 

 さて、こういう「アメリカにとっても中国にとっても非常に厄介な状況」だからこそ、北朝鮮はギャーギャーいっているわけですね。

 

 ついでにいいますと、北朝鮮は決して中国に対しては「ミサイルで北京を火の海に」などとはいいません。中国にしてもそんなことは知っていて、だから好き勝手にさせているという面も存在するはずです。

 北朝鮮を使ってアメリカのアジア地域でのプレゼンスの低下が「どれほどか?」が見極められるわけですし。

 だから中国が本気で北朝鮮に経済制裁をするなんてこともありえないし、実際に「習近平とトランプの約束した100日」は既に過ぎました。

 しかし今回のアメリカの行動も、北朝鮮の挑発が直接的な原因であって、中国との約束の期間が過ぎたから行動したというわけではありません。

 要するに韓国、日本に対するパフォーマンス的な意味合いが強いわけですね。

何も起こらない、そして凋落していく

 上述しましたような診断が正しかったとしたら、実はこのまま何も起こらない可能性が高いわけです。そしてそれが一番、日本にとっては「きつい将来」に繋がっているかもしれないのです。

 

 今回の危機で何も起こらないとするならば、3ヶ月後には日本人はみんな北朝鮮の危機など忘れているわけで、つまりは敵地攻撃能力の議論も、そして軍事費増強の議論も進まない。

 そのなかでアメリカは着々と凋落していくわけですから、アジアの覇権は長い目で見れば中国に移っていくという話になります。

※もっともこれは、中国が停滞や凋落、クラッシュをしないという前提条件が成り立つなら、という話ですが現在のところはその可能性は大きいといわざるを得ません。

 

 日本では相変わらず「財政健全化!緊縮財政!」というお話にならない議論が繰り返されるでしょう。そして凋落して、アメリカが日本を守る利益よりコストが大きいと判断した時、アメリカはアジアから手を引く可能性は十二分にあります。

 では日本は?

 

 もはやその段になりますと「やらない」ではなく「出来ない」になっている可能性があります。要するに財政出動しようにも外資と移民だらけで国富は流出し、しかも日本が持っている供給能力、技術、研究などは最新ではなくなり、というような状況です。

 30年後くらいには中国様に「援助」してもらっているかもしれない。まあ、有り体にいって属国というわけですが。

 

 そうならないための解はあるのか?というと財政出動と経済成長、それに伴う防衛費の増加と国力の増強しかないわけです。

 まあ、日本人の「改革好き・緊縮好き」の癖が治らん限りは、無理かもしれませんが。

 

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本日の男の料理 春雨辛スープ

 相変わらずダイエット中のコテヤンでございます。最近はお酒も夜に1~3杯飲む程度と、非常に健康的な生活を送っております。

 んでお腹が減った夜の日には、カロリーの少ない春雨スープなんかが胃もたれもせず、空腹感を満たしてくれるのだそうです。作ってみたのですが、画像を撮るのを忘れておりました(汗)

材料

  • 春雨
  • キャベツ
  • セロリ
  • 人参
  • 豆板醤
  • 味覇
  • 本だし
  • 胡椒
  • 醤油
  • ガーリックパウダー

調理手順

  1. 春雨は袋に表示されている時間通りに茹でます。茹でたらザルに上げて、水で粗熱を取ります。
  2. キャベツ、セロリは適当にカット。春雨は麺風に食べたいのでカットせず。
  3. 鍋に水を入れて沸騰させて味覇、本だし、塩、胡椒、醤油少々、ガーリックパウダーで味を整えて、豆板醤はお好みで入れます。
  4. 2を加えてひと煮立ちしたら出来上がり!

 具はなんでも良いです。鶏肉、キムチ、白菜、小松菜、しろ菜、豚肉なんでもござれ。

 

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