何を保守するのか?-佐藤健志と菅野完から読み解く- | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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森友学園~現在までの劇的な流れ

 現在の日本はありとあらゆる所に問題が噴出しておりまして、国家戦略特区の加計学園、安倍総理夫人が講演された森友学園、デフレ、消費税増税、自由貿易、規制緩和に構造改革、詩織氏へのレイプ疑惑の山口敬之氏の捜査への介入の疑義等々。

 

 森友学園で一躍有名になった菅野完氏が、先日寄稿をしている記事を見つけました。

菅野完・緊急寄稿 森友学園に群がった“安倍人脈”の面々(AERA)

籠池氏は「みんなそうやねん。今となったらみんな『籠池なんか知らん』『金なんかもろてない』って言う。なんでこんなことになったんやろうなぁ」と首をかしげる。

 2カ月前のインタビューで新理事長・町浪氏は私に、「愛国ってなんですかね?保守ってなんですかね? もうほんと、わからなくなりますね」と語ってくれた。かつて森友学園に「たかった」保守系文化人たちの豹変ぶりを見れば、彼女のこの悩みも理解できる。

 保守系文化人たちが真っ先に「保守」したのは、国家でも伝統でもなく、自分自身の安全なのだから。

 どうも記事と資料によると、森友学園の幼稚園で公演をした「保守系言論人のほとんど」は、現在森友学園について、まるで腫れ物でも触るかのように避けている、言及しないのだそうです。

 記事によると籠池元理事長は、それでもその保守系言論人をときには擁護して話されるのだそうで、なんとも切ない話ではありませんか。

※もっとも補助金のちょろまかしはいただけませんが・・・

愛国心ってなに?

 記事の中で町浪新理事長は素直に現状を受けて「保守って何?愛国って何?」と悩まれておりまして、当然の話しでしょう。

 ジョージ・オーウェルが定義した愛国心とは、表現者72号の施光恒氏の寄稿によりますとこうです。

 「自分では世界中で一番良いものだと信じるが他の人々にまで押し付けようと思わない、特定の場所と特定の生活様式に対する献身」

 

 読み解くと「生活様式という文化や、もしくは生活している国という場所に対する愛着」であり、これがナショナリズムの核心の1つであるとするならば、他者を攻撃することでしか愛国心を語れないというのは「過激にすぎる、異常なことである」と思われます。

 

 菅野完氏の記事によると竹田恒泰氏は、テレビで「講演料が安い」だのなんだのと発言し、籠池元理事長を攻撃しているようですが、籠池元理事長の態度と竹田恒泰氏の態度、どちらが立派でナショナルな態度であるか?は一目瞭然です。

 まさに「保守系言論人の正体見たり」という訳です。

 

 ところで余談ですが、韓国や中国を攻撃することでしか、自身の愛国心を確認できないネトウヨ諸氏も、実はジョージ・オーウェルによると全く愛国的ではない、それは愛国心ではないとなってしまいます。

 中韓が嫌いだからということと、日本に対する愛着があるかどうか?は論理的にはイコールではないからです。論理的には中韓も嫌いだけど、日本も嫌いだって成り立ちますしね?

佐藤健志氏の分析

 先日、チャンネル桜の500回目の討論会で話題になっております佐藤健志氏は、ものの見事に上記のような「逃げ回る保守系言論人」の分析にも当てはめられる引用をしております。

保守派の行動原理は困難を避けて逃げ回ることのように見受けられる(佐藤健志氏ブログ)

かのエドマンド・バークは

『フランス革命の省察』で、こう喝破しました。

 

国民議会(=革命派)の一貫した行動原理、

それは困難を避けて逃げ回ることのように見受けられる。

 

世の中には、困難に立ち向かう勇気を欠いた者もいる。

そういう連中は、とかく安易な近道を探したり、

あれこれ小細工を弄したりする。

 

英知が足りないぶん、物事を力づくで押し切ろうとするのだ。

本質的な解決になるはずがなかろう。

 つまり行動原理としては、我が国の保守系言論人の多くは、実はエドマンド・バークを引用すると「革命派」「極左」と一緒なのです(!!)

 ついでに言いますと、ネトウヨ諸氏も都合の悪い詩織氏の山口敬之氏レイプ疑惑の会見に対して、イナゴのごとく寄ってたかってデマゴーグで潰そうとしたのですから、バークによると「革命派、極左」と同じ行動原理になるわけですね。

何を保守するのか?

 最近ずっと考えていることがあります。本当に戦前と戦後で断絶したのだろうか?と。経路依存性は「一度広まると、自己強化メカニズムによってその経路(方向)に進んでいく」という言葉ですが、戦前と戦後に経路の変更があったことは間違いがありません。

 「反米→従米」「尊皇攘夷→尊皇(?)従夷」「富国強兵→富国弱兵→貧国弱兵」等々。

 

 しかしでは、明治維新は江戸時代との断絶なのか?と問うと、殆どの方からは「えっ?なんで?」と返ってくるでしょう。しかし戦前と戦後を断絶と定義するのならば、江戸時代と明治維新も断絶と定義しなけりゃならないはずです。

 なにせ江戸時代という封建制から、近代化、民主制に移行したのですから。

 

 んでネットで引いてみました。

断絶

《名・ス自他》

系統や交際などが切れて絶えること。また、それを断ち切ること。「家は―、身は切腹」「国交―」。全くつながりのないこと。また、考え方に差がありすぎて、精神的つながりが切れ絶えること。

 例えば武士的なもの、アリストクラティック(貴族的)なもののみで考えるなら、確かに江戸~戦前が1つの時代と捉えることも可能なのでしょうか?

 しかしアリストクラティックなものを支えるのは文化かと思います。コールリッジ(※1)が喝破したように、文明の行き過ぎはダメだけど、文化(精神・教養)の行き過ぎはない。従って文化は大切にしろなのだそうですし。

 

 そして戦後、文化が徐々に衰退していると感じるのは確かに感じます。これの原因を「アメリカのGHQによる占領政策の結果」と見なすことも可能でしょう。

 しかしでは江戸時代~戦前までで日本的なものが衰退していなかったのか?という面も論じねばなりません。こう考えると、江戸時代のほうがより日本的であり、アリストクラティックであったのは言うまでもないでしょう。

 

 はて?そうすると「近代化そのものが文明を興隆させ、文化を衰退させた」という話になりそうな。文化、精神に話を当てるならば、むしろ江戸時代と明治~現在までという分け方の方が自然に思えます。

 そうするともはや「戦前回帰」などではなく、保守は「江戸時代回帰」をせねばならないのか?目指すべきなのか?無理でしょう、どう考えても(笑)

※まあそもそも論ですが、回帰するとか、過去に戻る、過去の栄光を追いかけるということ自体が無理なのですが。

 

 さて、じゃあ保守は何を保守したら良いのか?明治維新の近代化からの経路依存性がもたらしたものとは何か?を考えると、近代化と並立する形での社会の安定だと思うのですよね。特に戦後の日本社会というのは、非常に安定性を増し続けたわけで、なんでも犯罪率なども年々下がっているようです。

 

 (ただ江戸時代→明治維新から昭和初期→戦後については経路依存性だけでは説明が難しく、富国と強兵(中野剛志著)の逆第二イメージを導入すると、よりスッキリと説明可能かと思います。

 事実に即していると思われる解釈をし直してみて、見つめ直す作業も必要なのかなと。機会があれば、逆第二イメージを導入して論考をしてみます。

 

 逆第二イメージ:国際関係においての危機(環境・構造・黒船や植民地帝国主義)などにより、国内政治が変化するというイメージ。国際政治学上の分析手法の1つで第一イメージ(国家のトップ、金正恩が例)、第二イメージ(政治体制や政治状況、民主制、独裁制など)、第三イメージ(国際システム構造)から国際政治を分析するわけです。)

 

 社会の安定性とはすなわち「経世済民」とつながるわけで、これこそが歴史を振り返って近代化に焦点を当てた場合に保守するべきものなのではないのか?と思うわけです。

 そして日本の場合、社会の安定化の非常に大きな要素として皇室があり、はたまた日本独特の国民性があり、または独特の商習慣があったわけです。

※民法などは特に戦前から続いていると聞いたことがあるような(うろ覚え)

 

 とするならば、世界の画一化をはかり、社会の安定性を著しく損なう新自由主義・グローバリズムに抵抗することこそ、近代と社会の安定を併存させる保守なんじゃないの?という結論に行き着くように思えます。

 

※1 コールリッジの言う文明とは物質的な豊かさ、文化とは精神性や教養です。文明のみが過剰になるというのは、簡単に言えばサルに核爆弾のボタンをもたせるようなもの、という比喩が分かりやすいかと思います。

 そういえばクラウゼヴィッツの戦争論では、クラウゼヴィッツは精神論についても大変多く述べております。これもまた軍隊という文明には、精神論という精神性、教養、規律や秩序などの文化が必要だと示しているのかもしれません。

 

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本日の男の料理 ピザ生地とピザ

 ピザ生地まで手作りかよ!という訳です(笑)ちょっと時間がかかりますが、出前より当然安い、スーパーの冷凍ピザより安い!というわけで、挑戦です。

 電子レンジのオーブン機能の温度が200度だったので、焼き色までつけるのは面倒くさくて諦めました(笑)

材料

  • 強力粉150g(計量カップで300ccくらい)
  • 薄力粉150g
  • 水150cc
  • ドライイースト3g
  • オリーブオイル適量
  • 塩5g(適当)
  • ----ここまで生地----
  • ホールトマト(カットされたやつ
  • ベーコン
  • にんにく
  • ブイヨン
  • ケチャップ
  • 塩・胡椒
  • 醤油
  • オリーブオイル
  • ----ここまでトマトソース----
  • マッシュルーム
  • ベーコン
  • ピーマン
  • 溶けるチーズ
  • ----上記が具材----

調理手順

  1. 生地を作ります。生地の材料をボールに入れてこねます。ひたすらこねます。まとまるまで、ひっつかなくなるまでこね続けます。水分が多いようなら、薄力粉を足していって下さい。
  2. こね終わったら丸くまとめて、表面にオリーブオイルをぬって、濡れたキッチンペーパーでつつんで(乾きは生地の敵です)一次発酵。2倍位になるまで室温で放置。
  3. 一次発酵が終わったら軽くガスを抜く程度にこねて二次発酵。これも2と同様に。2倍位になったらOK
  4. トマトソースを作ります。にんにく、ベーコンはみじん切りにして、鍋にオリーブオイルを入れて弱火で炒めます。
  5. 香りがたってきたらホールトマト、ケチャップ、ブイヨン、塩・胡椒を入れて味を整え、醤油は隠し味程度に。適当な濃さになるまで弱火で煮込めばOK。私は10分~15分程度で面倒なのでやめます(笑)
  6. 生地を4等分程度にして、打ち粉と麺棒(すりこぎの棒でOK)で薄く伸ばし、電子レンジのオーブン機能で裏面になる部分を焼きます。200~220度でカリッと膨らむまで
  7. 具材は刻んでおいて、焼きあがったら生地を裏返し、表になる部分にトマトソース、具材、チーズをのせて再びチーズが溶けるまで焼いたら出来上がり!!

 発酵には40度が最適だそうです。電子レンジに発酵機能がある場合は、そちらを使ってくださいね。室温(20~25度)でも、時間は少々かかりますが、発酵はします。

 生地の塩の量は、私は味見して決めてます(笑)生地を少々口に含んで、ほんの僅かに塩味が感じられるくらいでOK。

 

 形は不細工ですが、味は結構美味しかったですよっと(笑)

 

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