ポピュリズム・薬師院仁志氏が投げかける大問題 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

反新自由主義・反グローバリズムの立場での政経論、時事ニュースなどを解説。
ヤン・ウェンリー命は2ちゃんねるのコテハンです。

反新自由主義・反グローバリズムコミュニティ【ブルーオーシャン】の管理人もやっています。

 

 

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック  >>本日のレシピへ

これは問題作であり秀作だ

梅田ロフトの近くのジュンク堂という大きな本屋に行き、中野剛志氏の「反官反民」を検索してみるもまたもや在庫切れという状況で、ふと本棚にあった「薬師院仁志」の著書が目についた。「社会主義の誤解を解く」という過去の薬師院仁志氏の著書も読了しており、大変にアカデミックかつ精細な議論を展開される方だというのは知っていた。そしてこのタイミングで「ポピュリズム」とはなんとも心動かされる本だ。迷うこと無く手にとってパラパラめくる。

購入を決めたのはその数秒後のことだった。

 

購入前にあった違和感は、購入して読み始めるとともに確信に変わった。この「ポピュリズム」と題された著書では「トランプ大統領」「フィリピンのドゥテルテ大統領」「橋下徹」「大阪維新」「イギリスのブレグジット」を同様に「ポピュリズムである」と見なしているからだ。

私は前々までトランプを「反グローバリズムの旗手」と見なし、イギリスのブレグジットも「世界的な反グローバリズムの潮流の象徴」と見なしてきた。しかし本書によると「ポピュリズムである」と観察されている。

 

正直なところを言うと読むのをやめようかなどとも、一瞬だが思ったのだ。何故ならばこの「ポピュリズム」という著書は私にとって正に「不快な事実」を告げるものだったからだ。

しかし読了後、読むのをやめなくてよかった。そう思わせる内容がこの著書には十二分にあった。恐らく著者はグローバリズムの恐怖や危険性も十二分に承知はしているのであろうが、しかし本書では敢えて世界各国で起きる「ポピュリズム」という現象のみに焦点を当てて精細に、しかし簡潔に論じきっている。

本書を読了したあと、反グローバリズムの運動を悪しきポピュリズムに堕してはいけない、そう思わせる内容であった。これは私にとって不快な問題作であったと同時に、読了後は秀作であると評価できるものだった。

要旨を簡潔に整理してみよう

ポピュリズムという薬師院仁志氏の著書は、世界各国の、そして日本国内の様々な現象を紹介しながら観察を進めている。もちろんその前に「民主主義とは何か?」という定義をはっきりとさせた上で。

要旨を簡潔に述べるとするとまずは民主主義とは何なのか?という部分であろう。

間接的民主主義とは代議士という自分たちの代表、エリートを議会に送り込み、そこで様々な議論を経て国家が運営されているものであり、基本的には「エリート主義的な側面」がかなりあるものであるということ。

そして議論こそが大事であり、多数決は最終的な便宜上の手段にしか過ぎないのであろうということ。

またポピュリズムと民主主義は切り離せない、とも論じているが著者の論じたいのは「悪いポピュリズム」という部分には注意が必要だ。

 

21世紀型のポピュリズム(著者表現)とは、正にこの手順をぶち壊すものである。著者によれば雑多な不満を扇動し、煽り、人の悪しき心を刺激するものであるということ。

そして雑多な不満を扇動し、票につなげること”だけ”が目的であるために、政策の整合性は無きに等しくコロコロと言うことが変わるということ。

そして雑多な不満を集中させる「敵」を必ず設定するのだという話だ。

 

なるほど、トランプはそれが正当であったかどうか?はともかくとして移民を攻撃の対象にしているし、またブレグジットでもやはり移民を対象にしている。

もしくは大阪では橋下徹が市長でありながら大阪市役所を敵に設定するという、なんとも論理的には考えがたい離れ業をやってのけた。

少し考えてみれば例えばアメリカの移民問題は、移民が英語を喋らずに言語的に統一できていないというところに行き着くはずだ。移民そのものはそもそも、移民国家であるアメリカにおいてはそこまで否定的になるものではないのかもしれない。移民が国家の統合からはみ出ている、というところが問題なのであろう。

 

またブレグジットに関しても本質的に移民が問題なのであるが、国民投票前のイギリスの言論空間というのは正に「移民を敵とする短絡的な主張」が多く見られた、というのは実際なのだろうし、またここに関して著者はかなり詳細に論じている。

ここで大事なのは「移民反対」という主張そのものがダメなわけではなく、すべての問題の責任を移民に押し付け不満のはけ口にする、そうやって扇動して票を得るという行為を問題にしているのだ。これが21世紀型のポピュリズムであるというわけだ。

 

橋下徹や大阪維新、大阪都構想の方が解説しやすいかもしれない。大阪都構想の住民投票が大阪市でされる”わずか2年前”に堺市で「大阪都構想に賛成か否か」という住民投票が行われようとした。それ自体は大した問題ではないのだが(※1)、問題はこの時の橋下徹の発言である。

「まだ中身も決まっていないものを、住民投票にかけること自体がナンセンスだ」

もう一度繰り返すが大阪市で住民投票が行われる”わずか2年前の発言”だ。つまり大阪都構想に中身なんて何もない、と発言したに等しいわけだ。

※1堺市市長は反大阪都構想派が当選したと記憶しておりますので、住民投票は分断するというまでに至らかなかったという可能性が高い。

 

しかし大阪市役所を敵と設定し、大阪市長が大阪市を解体するという「恐るべき空理空論、中身のないもの」が大仰な議論の的となり、大阪維新及び橋下徹の人気という現象につながり、挙句の果てに大阪市を分断させながら住民投票が行われるまでになった。

これは大阪の雑多な不満を大阪市役所という敵を設定して煽り、それによって票を得るという目的だけのために作られた現象であるといえる。

ここで重要なのは「政策の中身」ではなく、また大阪都構想で大阪が良くなるかどうかでもなく、ただただ大阪維新及び橋下徹の人気取りだけのために利用されたということだ。

 

これでは民主主義の意味がなくなってしまう、論理的整合性の取れた議論をすっぽかし、ただただ人気取りのために人民を煽るという正に衆愚政治に堕してしまう、そういった危険性を著者は明快に論じきっている。

上位ランキングブログとポピュリズム

はてさて、本ブログは森友学園問題で特に「辻元清美議員の生コン疑惑(明確に否定されたが)」が出てきてから順調にランキングを落としています。というか、冒頭からの口調、疲れました~(笑)

このままAmazonのレビューに投稿しようと思ったので、ちょっとああいう口調にしてみたんですね(笑)TPO?みたいな?ここからは軽口叩きます(笑)

 

色々観察していると例えば本ブログや進撃の庶民がランキングを快進撃したのって、去年のトランプのときだったんですね。まぁ上位ブロガーにトランプ現象を論じきる力量がなかったので必然的に注目された、というわけなんでしょう。

しかしまぁ、上位の嫌韓!嫌中!のブロガーって「辻元生コン疑惑!」とかは大好きみたいで「北朝鮮利権!」「小沢一郎の砂利利権!」とかなんとか、もう誇大妄想の域に達している記事を煽る煽る。あんなん書いてて恥ずかしならへんのかな?と思うのですが(笑)

 

要するに上位ブロガーの手法ってのも韓国や北朝鮮、中国や在日を一種の敵と設定して、そうやって嘘でもほんまでも何でもいいから、とにかく煽ってアクセスを稼ぐという「ポピュリズム」なのだと思うのですね。

なので論理的整合性や明確なイデオロギーといったものはなく、記事も恐らく精細に検証すると「チグハグなのだろうなぁ(検証する気が起きないですが)」と思います。

そして上記が事実だとすると恐るべきことに(!!)、私より上位のブロガーは50人以上いますので、これは橋下徹と同様の人間が50人以上いる(・・・っ!)という話になるのです。

(進撃の庶民、みぬさ氏、三橋氏は除く。他にもチラホラですが「お!?いいこと書くやん」というブロガーもいるような)

 

うわ~・・・橋下徹みたいな奴、50人も相手にしてたら、私、死んでまいます(笑)

まぁ何が言いたいか?というと地道で大変かもしれないけれども、アクセス稼ぎのための記事ではなく、しっかりとした論と記事を書いて頑張っていかなあかんなぁ・・・ということです。

料理でいうと冷凍食品やらジャンクフードばっかの食卓ではなく、手作りの家庭料理をしっかり出していく、それが私の目標です。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

三橋貴明オフィシャルブログ:はい、皆様ご存知の三橋貴明氏のブログ
毎日更新されているんですが、当然ながら私も毎日みています。多分見始めて7~8年くらい?むっちゃ勉強になりますから。

 

 

 

本日の男の料理 めんつゆ

一人暮らしとなると料理をつくるのに1時間もかけるのはちょっとしんどい、そんな人は多いはずです。そんな時に便利なのが麺類!

麺自体の茹で時間は時短出来ないのですが、つゆを作っておくとかなり時短になりますので、ご紹介。

材料

  • 混合節(30g)
  • 水(800cc)
  • 日本酒(200cc)
  • みりん(200cc)
  • 醤油(200cc)

調理手順

  1. 日本酒、みりんを鍋に入れて火にかけアルコールを飛ばします
  2. 水、醤油を入れて沸騰させたら中火にし混合節をドバっと入れます。
  3. そのまま10分~20分ほど煮詰めて、最後にザルとキッチンペーパーで濾して完成!

これは八方出汁とか言うそうで、薄口醤油で作れば薄口八方出汁、濃口醤油なら濃口八方出汁、他にもいろいろ種類があるそうですが「何にでも合う」ということで八方美人なお出汁です。

素麺、うどん、蕎麦、煮物などにも使えますよっと。

保存期間を長くしたい場合は、しっかり煮詰めて塩分が濃いめになるようにしましょう。

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします