闘病1年4ヶ月目 <抗がん剤治療12クール目>
先週、車椅子に乗れた日、
初めて近所のドラッグストアまでみんなでお買い物に行った!
歩いて5分のお買い物だけど、娘と息子と私と夫の4人で
お散歩がてらのお出かけ♪
途中の道で、夫が息子に何か合図を送っている。
ボソボソと言っているのをよく聞くと「ひざに乗って」と。
なんと、夫は息子を抱っこした!
(昔息子を抱っこしながら歩いたことを、思い出したのかな?!)
息子は7歳。ちょっと重かったのか少しの距離だったけど、息子は嬉し恥ずかしい感じ
微笑ましい一コマだった
車椅子の夫とドラッグストアの中をみんなでぐるぐる回った。
いつも買い物に行くお店だけど、今日は格別に楽しい♪
夫とこんな風に、何気ない会話をしながら買い物をしたかった
夫が病気になる前の「家族でお買い物」は、車に乗ってショッピングモールに行き、フードコートで外食をして帰った。
今は歩いて5分のお店に行って帰ることが「家族のお出かけ」。
あの頃がすごく昔に感じる。
帰り道、家に着く直前に事件が起きた
私は一足先に家に入り、スロープを出したりしていると
娘が「おかーさーん!!!」と叫んでいる。
障害を理解していない夫は急に「降りる」と言い出したらしく、
お尻が半分車椅子から落ちかけている
いつもは夫が車椅子から降りてしまわないように、安全ベルトを車椅子につけているのに
その日に限ってつけるのを忘れていた(それまでつけていないことに気がつかなかった)
やばいやばいやばい・・・
もう夫のお尻は完全に車椅子から落ちて、背中だけが車椅子に乗っかっている
娘と2人で必死に引き上げる。
夫は大声で「痛い」「やめろ」と騒ぎ始めた。
ご近所さんには夫のことは言っていない。
どうする、どうする・・・
最悪、近所の人を呼んできてみんなで家まで運ぶ・・・?と頭をよぎった。
でも、15歳の娘は頼もしかった!
なんとか夫を車椅子に引き上げることができた。
ほっとした〜 涙
ドタバタだったけど、久々に家族でお出かけができてよかった
その日の午後、車椅子からベッドに戻るときに盛大な拒否で
打ちのめされるのだけど
夫の異世界語録
「消防士さんが食べていいって言うまで、食べない」
(消防士さんの許可がなくても食べて〜)
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重度認知症の夫が発する言葉は、いつも謎解き。それを私は「夫の異世界語」と心の中で呼んで、和ませてもらっています夫の一言一言が愛おしく大切です。
いつか夫がいなくなって、涙が止まらなくなった時、これを見て笑顔になるきっかけにしようと思っています。