闘病1年4ヶ月目 <抗がん剤治療11クール目>
今日は午前の訪問入浴のあと、気持ちよく午前中ずっと寝ていた夫。
・・・と思ったら急に、起きあがろうとしてうなっている。
背中を支えてあげながらベッドサイドに座った。
月・火曜はずっとベッドだったので、3日ぶりに起き上がった。
起き上がって20分くらいは、目をつむっていたり身体が痛い痛いと言っていて、
ベッドに寝る?と聞くけど拒否。
本人は立ち上がりたいようでモゾモゾしていたので、車椅子に乗る?と聞いてみた。
そしたら、うなずいた!!
いつもなら、私だけの時はまず乗りたがらない。
リハビリの先生に教わった通りに夫を抱え、よいしょっと
スムーズではなかったけどなんとか夫を車椅子に乗せることができた!!
奇跡に近い
一緒にパソコンで「30代40代50代が懐かしい曲」みたいなタイトルの音楽を聞いた。
夫が学生時代に聞いたであろう曲。
私ばかりが「懐かし〜!」と盛り上がる。
夫は1つも覚えていないようだった
次に、子どもの小さい頃のアルバムを一緒にみた。
ちょっと、覚えてるのかな?
聞き取れないけどボソボソと何かしゃべっていた。嬉しい
夫の足の爪が伸びているのが見えたので、「切ってもいい?」と聞いたら
「俺のいない時にして」と言われた
「寝てる時だったら良いってこと?」と聞いたら
「いない時って言ってるだろ!!」と怒鳴る。
(いないと切れないよ・・・!)
ちょっと疲れてきたようなので、ベッドに戻ろうと声かけた。
ベッドに戻る前に、家の中をちょっとぐるぐると回ってみた。
最近、今まで使っていた車椅子よりも一回りコンパクトな車椅子を追加でレンタルしたので
小回りがきくので、狭い通路もぎりぎり通った!!
「ほら、ここ洗面所」「右見て、お風呂だよ」
とバスガイドみたいに家の中を案内する。
住み慣れた家の中でも夫が見るのは久しぶり。1年ぶりかも?!
でも夫は「こわい こわい」と結局目を開けず、見なかった
住み慣れた自宅だけど・・・夫にとってはお化け屋敷みたいなのかな)
夫の異世界語録
「おもちゃの電車を返しに行ってくる」
(子どもの頃の思い出かなあ)
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重度認知症の夫が発する言葉は、いつも謎解き。それを私は「夫の異世界語」と心の中で呼んで、和ませてもらっています夫の一言一言が愛おしく大切です。
いつか夫がいなくなって、涙が止まらなくなった時、これを見て笑顔になるきっかけにしようと思っています。