ここまでの経緯
救急搬送、緊急手術までのお話は→
＜抗がん剤治療10クール目＞ 手術から14ヶ月
夫は、子どもたちの名前と年齢をほぼ毎日聞いてくる。
今日も7歳の息子のことを
「中学生のあの子」と呼んでいた。
「息子くんのこと？まだ小学2年生だよ」というと、
「ああ、そうだったっけ？」と。
そうだよ、まだ7歳でお父さんと一緒にいっぱい遊びたい年頃なんだよ。
夫と息子は、以前は一緒にキャンプに行ったり携帯のゲームをしたり普通に仲良かったけど、
今はもうその関係が途切れてしまった
私はなんとかもう一度仲良く話す関係になってほしくて、タブレットのゲームを一緒にやらせてみた。
夫は画面の一部しか見えないので、うまくできない。
息子はそこまで配慮できず、嬉しくてテンション高めでずっと話しかけている。
夫は5分くらいで疲れたのか、息子を睨み始めた
そして、何か気に食わなかったのか怒り始めた
私はさりげなく2人を引き離した。
どうやったら、仲良くできるんだろう・・・
今日は、夕方に少しせん妄があり、見えないもう1人の子どもが右肩のあたりにいたらしく、
夫はその子を大事そうに抱いていて「これはどうしたらいい？寝かしとく？」と。
どうやら今日の子は小さい子？なのかな？
子どもたちも私も、もう全然驚かない
「そのままでいいよ」と言ったら落ち着いた。
見えないその子のように、息子にも優しくしてほしい。
夫の異世界語録
「まわりに牛がいる」
（夫は今牧場にいるらしいです
寝たきりでも、脳の中でお出かけしてるんだね
）
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重度認知症の夫が発する言葉は、いつも謎解き。それを私は「夫の異世界語」と心の中で呼んで、和ませてもらっています
夫の一言一言が愛おしく大切です。
いつか夫がいなくなって、涙が止まらなくなった時、これを見て笑顔になるきっかけにしようと思っています。
