2023年2月16〜3月13日 <抗がん剤治療8クール目> 手術から12ヶ月
夫は、立つ動作ができないので、全介助で持ち上げなければ車椅子に乗れない。
いつも、私1人では車椅子にうまく乗せることができないので、
リハビリの先生かヘルパーさんがきたときに乗せてもらうことが多い。
それも、かなり機嫌が良く、乗る意欲がある時のみに限られる
その日はリハビリの先生が来られた午前中に、車椅子に乗ることができた!!
そして夫はテレビを見ながらコーヒーを飲んで、足湯をした
とても有意義な日中を過ごした。
お昼過ぎにちょっと疲れてきたようなので、夫に「ベッドに戻ろ?」と声をかけるが、首を縦にふらない。
しょうがないので、車椅子に座ったまま、胃ろうとオムツ替えをおこなってそのまま様子を見た。
夫は目をつむったり開けたり、時々テレビを見ている。
さすがに5時間くらい経ったので「ベッドに戻るよ!」と言って促すけど、「戻らない!!」と怒鳴る
そうこうしていると、また「トイレに行きたい」が始まり、
車椅子につけている安全ベルトを外そうとして暴れる
(夫は障害について理解していないので、自分が歩けると思っている)
私はテレビの話題についてひっきりなしに夫に話しかけ、なんとか気をそらしてその場をやり過ごす。
車椅子に乗ったはいいが、戻るのにはいつも時間がかかる。
夕方になった。「さあ、ベッドに行くよ!!」とベッドに車椅子を横付けにして体を抱えようとするが、
動かない。拒否。暴言。殴りかかろうとする
おまけにオムツがずれて、ズボンが濡れている
私は早くベッドに夫を移動させたい。
ベッドに移動して寝てくれたら、色々と他の用事ができるのに。とイライラ。。。
テレビを見ているときは比較的せん妄が少なくおとなしいので、またテレビの前へ夫を戻す。
夜の胃ろうも車椅子のままでおこなった。
夫がベッドへ戻れないのは、「車椅子から離れてベッドへ腰を下ろす」という指示が脳にうまく入らず、
どう動いて良いのかわからないから、なのかもしれない。
また、私の介助が怖い、などの理由もあるのだと思う。
車椅子からベッドサイドへ、柵をつかみながらお尻を少しずらせばいいのだけど、
いつも「うぁっ うぁっ」とか「落ちるー!!」と叫ぶので、恐怖の動作なのかもしれない。
何気ない動作でも夫にとっては命懸けだったり、負担が大きいのだなと感じる。
結局、この日は娘と2人でなんとかベッドへ夫を引っ張り上げた。
10時間も車椅子に座っていて、良いリハビリになったね、夫。。。
でも、私は疲れたよ、、、
夫の異世界語録
「よっちゃんとさかいと2号どこ行った?」
(よっちゃんとさかい・・知り合いにはいないけど誰だろ。そして2号!3人目はロボット)
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重度認知症の夫が発する言葉は、いつも謎解き。それを私は「夫の異世界語」と心の中で呼んで、和ませてもらっています夫の一言一言が愛おしく大切です。
いつか夫がいなくなって、涙が止まらなくなった時、これを見て笑顔になるきっかけにしようと思っています。
続きは5月1日(水)19時30ごろ更新します!
「卒業式も入学式も、1人で参加したんだよ私」