輝くの扉 | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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 扉の前で二人の調査員達が話し合っていた。

 「『輝く』と書かれていますね。どういう意味でしょうか?」

 「きっと扉の向こう側の世界は輝きが満ちているのでしょう」

 「世界に光が満ちているのでしょうか?或いは、そこにある物体が輝いているのですかね?いずれにしても輝いているだけなら危険はなさそうですよね」

 「世界全体が輝いているとすると物体などを視認が困難になるのでしょう?調査は難しくなりそうですよね」

 「サングラスを装着すれば見えるようになりませんかね?」

 「以前、『眩しい』と書かれた扉の向こう側に入った調査員達が消息不明になるという事件がありましたが、彼等はサングラスを装着していましたよ。しかし、おそらくサングラスでは防御できない程の強い光のせいで行動不能の状態に陥ったらしいと推測されているのですよね」

 「それでは、とりあえず中には入らずに扉を一時的に開けてみて、この場所から向こう側の世界を覗いてみますか?」

 「その前にサングラスを用意しておきましょう」


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