山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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アメーバブログにて超短編小説を発表しています。
「目次(超短編)」から全作品を読んでいただけます。
短い物語ばかりですので、よろしくお願いします。

自作の超短編小説を公開しております。
目次です。※作品数が増えてきたので十作ずつに分けました。
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目次(超短編小説)

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 夫婦が居間でソファに座っていた。テレビでニュースが放送されていた。

 「この犯罪者に課せられた刑期は短過ぎるね。たった五年の懲役刑は罰として甘いよ」と夫がテレビ画面を見ながら言った。

 「五年は長いわよ」と妻はきっぱりと断言した。

 「犯罪者に対して随分と甘いのだね。僕は五年程度の刑期で済むと世間に知れ渡れば犯罪者は今よりも増えそうだと心配になっているよ。犯罪を思い止まらせる為に裁判所はもっと厳しい罰を与えるべきだったと思うよ」と夫は妻の方に目を向けて言った。

 「五年は長いのよ。あなたは本当に五年も檻の中で行動の自由を奪われた生活を送るという状況が軽い罰だと考えているの?五年もあれば本当に色々な経験ができるのよ。五年という刑期を短いと考える人間は想像力が欠如しているわ」と妻は言い返した。

 「それはそうだね。犯罪をするような連中は五年の長さを想像できていないのだろうね」と夫はテレビの方に視線を戻して言った。

 「私だったら五年どころか、五日だって囚人なんかになりたくないわ。限りある人生から五年も時間を奪われる状況になったら途轍もなく損をしたという気持ちになるわよ」と妻は言った。