新設された「在宅時医学総合管理料の注16」に該当しなければ5月中に届け出が必要。

 

施設基準(告示)の(在宅時医学総合管理料の注16の別に厚生労働大臣が定める基準)

 

在宅時医学総合管理料(令和8年新設:注16)

『16 1のイの(2)、1のイの( 3)、1のロの( 2)、1のロの( 3)、2のロ、2のハ、3のロ及び3のハについて、別に厚生労働大臣が定める基準を満たさない場合には、それぞれ1のイの(4)、1のイの(4)、1のロの(4)、1のロの( 4)、2のニ、2のニ、3のニ及び3のニを算定する。』

 

「在医総管」等に上記「注16」が追加されました。(基準を満たさないと月2回訪問診療の管理料(在医総管等)を月1回訪問診療の管理料(在医総管等)の点数に減点して算定することになります。)

 

 その基準は、下記の「施設基準の告示」で具体的には、その下にある「施設基準の通知」に示されています。

つまり、(1)か(2)のどちらかに該当すれば点数の減額はありません。

 

いずれも「月2回以上の訪問診療」の算定月数です。月1回の訪問診療は、計算外です。

(1)は、3か月で30か月未満ですから、1か月で平均10人未満の訪問診療ですから、小規模の訪問診療であれば、基準に該当することになります。

(2)は、アの分子は、「別表第8の2」(難病等の対象患者訪問月数)「別表第8の3」(包括的支援加算の対象患者訪問月数)「在宅がん医療総合診療料を算定する患者の訪問月数」とする比較的重症者の月数で分母イは、直近3か月の「月2回以上の訪問診療月数」「在宅がん医療総合診療料を算定する患者の訪問月数」となっています。

 

したがって「月2回以上の訪問診療」のうち、重症者の割合が2割以上を基準に該当するとしています。

 

 さて、届出ですが、下記の施設基準にある通り、令和8年8月には、基準に該当してもしなくても報告が必要となっています。

 更に下記の事務連絡 令和8年5月22日にある通り、基準に該当しない場合は、令和8年6月から減算が適用されるということです。(つまり、該当しない場合は、令和8年5月に届出が必要となります。)

 

≪参考施設基準:告示・通知≫

(特掲診療料の施設基準の告示)

在宅時医学総合管理料の注16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する別に厚生労働大臣が定める基準

当該保険医療機関の月二回以上訪問診療を行う患者数が一定数未満であること又は月二回以上訪問診療を行う患者数に占める別表第八の二若しくは別表第八の三に掲げる患者数が一定割合以上であること。

 

(特掲診療料の施設基準:通知)

第 15 在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料

4 在宅時医学総合管理料の注 16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する基準

以下のいずれかに該当すること。

(1) 直近3か月に在宅患者訪問診療料を月2回以上算定する患者の延べ診療月数が30月未満であること。

(2) 直近3か月に在宅患者訪問診療料を月2回以上算定する患者の延べ診療月数が30月以上であり、次のアをイで除した値が2割以上であること。

ア 直近3か月の在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学 総合管理料の「別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合」の算定回数、在宅患者訪問診療料を月2回以上算定し、包括的支援加算を算定する患者の延べ訪問診療月数及び在宅がん医療総合診療料を算定する患者の延べ訪問診療月数の和

イ 直近3か月の在宅患者訪問診療料を月2回以上算定する患者及び在宅がん医療総合診療料を算定する患者の延べ訪問診療月数の和(ただし、当該保険医療機関において、4か月前から1年前までの間に3月以上連続して訪問診療を行った後、当該保険医療機関の外来を直近3か月のうちの1月以上を含む連続した3月受診した患者数がいる場合は、当該患者数に3月を乗じた月数を差し引くことができる。)

※ 「ただし書き」以降の意味

 (2)は、月2回以上訪問診療の患者を対象として直近3か月の訪問月数の計算で、アの分子に「別表第8の2」(難病等の対象患者訪問月数)+「別表第8の3」(包括的支援加算の対象患者訪問月数)+「在宅がん医療総合診療料を算定する患者の訪問月数」とするが、直近3か月より前の4か月前から1年前の期間で訪問診療が連続して3か月以上行った後外来通院となり、3か月以上連続受診した場合で、1か月でも直近3か月の期間に受診していれば、その患者数の3か月を乗じた月数をイの分母から差し引くことができる。

 

(届出関連)

別添1の「特掲診療料の施設基準等」の「第15在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料」の「5 届出に関する事項」の(3)

『(3) 「4」については、在宅時医学総合管理料の注 16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する基準の該当可否について毎年2月、5月、8月及び11月に確認し、変更がある場合(当該届出を初めて行う場合にあっては、該当しない場合)は別添2の様式19を用いて同月中に速やかに地方厚生(支)局長に届出を行うこと。また、令和8年8月においては、在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料を届け出る全ての医療機関において、注16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する基準の該当可否について確認し、該当する場合についても、確認の結果を別添2の様式19を用いて地方厚生(支)局長に報告すること。

 

(事務連絡)

疑義解釈資料の送付について(その6)事務連絡 令和8年5月22日

【在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料】

問15 「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発 0305第8号)」の第4の表1において、令和8年度診療報酬改定後の施設基準の変更に伴って、在宅時医学総合管理料の注16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する場合(即ち、「厚生労働大臣の定める基準」に該当しない場合)のみ届け出ることとされたが、その他の医療機関は改定後の施設基準に該当することを届け出る必要はないのか。

(答) 施設基準を改めて届け出る必要はないこととされたが、当該通知の別添1の第15の5の(3)に定められたとおり、令和8年8月には、在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料を届け出る全ての医療機関が、注16の「厚生労働大臣が定める基準」に該当することを確認し、別添2の様式19により、地方厚生(支)局長に報告する必要がある。

なお、注16の厚生労働大臣が定める基準」に該当しない場合には、令和8年6月から減算が適用されることから、基準への該当性については早期に確認する必要があることに留意すること。

入院患者の他科受診では、入院料の控除以外の負担がありますか? と通知の変遷(参考)

 

 入院患者の他科受診について、問題(入院料の減額以外で負担があるもの)となるのは、包括病棟の入院患者が他医で、投薬がある場合です。出来高病棟の入院患者では、投薬の追加費用負担は、原則、ありません。

 

 ただ、「出来高病棟の入院患者」であっても、他医で算定できない「外来化学療法加算」の届出医療機関で実施した場合は、その分の負担は必要となります。(基本は下記のとおりです。)

 

通知「5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の読み方

 

上記通知の(2)では、他医で算定できない項目が明示されています。(文末に関連通知あり。)

 

つまり、「短期滞在手術等基本料3」、「医学管理等」、「在宅医療」、「外来化学療法加算」、「リハビリテーション(言語聴覚療法を除く)」は他医で算定できません。

 

「投薬と注射と処方料等」は、上記から除きましたが、

 

「投薬と注射」は、受診日の費用は算定できるため除きました。ただし、通知(3)により、「出来高入院料を算定する患者」の場合は、「投薬に係る費用」が算定できることになるので、

 

→ 算定できる「投薬に係る費用」は、「受診日」に限らず、(例えば、30日分の投薬)であれば、「30日分の薬剤」と「処方料等(処方料と処方箋料)」も算定できることになる。(「包括病棟の入院料を算定する患者」の場合は、「受診日1日分の薬剤料」は算定できるだけで、(30日分投与の場合)29日分の薬剤料と処方料等は算定できない。)

 

ということで、入院患者が、「出来高入院料を算定する患者」の場合は、投薬の費用は、他医(又は、調剤薬局)で算定可能であるので、通常は、入院料を減額すれば、入院医療機関にさらなる費用負担はないが、

 

入院患者が、「包括病棟入院料を算定する患者」の場合は、投薬の費用は、「受診日」の1日分の「薬剤料」のみ他医(又は、調剤薬局)で算定できるが、(30日分投与の場合)29日分の薬剤料と処方料等は算定できない。(この規定は、平成22年の改定時からあります。ただ、難解すぎて、理解している方が少なく、したがって、審査支払機関でも対応できていないようです。)

その分の費用は、入院医療機関が負担することとなる。

 

つまり、投薬がある場合は、入院料の減額だけでは、済まず他医(又は、調剤薬局)から(30日分投与の場合)29日分の薬剤料と処方料等の請求が来ます。(入院料の控除をしても、更に薬剤料、処方箋料等が自費請求されます。)

 

以上が(入院患者の他科受診)の概要ですが、「包括病棟入院料を算定する患者」の場合は、医療機関によって、他医での診療行為・投薬等の費用を全額負担し入院料の減額をしない場合もあります。(平成26年に通知の「(6)のエ」に明記されました。DPC病院と同じ)

 

なお、DPCについては「DPC算定病棟に入院中の患者の他医療機関ヘの受診」

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12894165473.html

 

包括病棟入院中の患者の投薬のための他医受診と通知の変遷(令和8年5月更新)

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12889492449.html

 

≪「5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の主な通知≫

『(2) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者を除く。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)は、他医療機関において当該診療に係る費用を算定することができる。ただし、短期滞在手術等基本料3、医学管理等(診療情報提供料を除く。)、在宅医療、投薬、注射(当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射に係る費用を除き、処方料、処方箋料及び外来化学療法加算を含む。)及びリハビリテーション(言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料を除く。)に係る費用は算定できない。』

 

『(3) (2)のただし書にかかわらず、出来高入院料を算定する病床に入院している患者の場合には、他医療機関における診療に要する費用のうち、当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた投薬に係る費用は算定できる。』

 

(6)のエ

『エ 他医療機関において当該診療に係る費用を一切算定しない場合には、他医療機関において実施された診療に係る費用は、入院医療機関において算定し、入院基本料等の基本点数は控除せずに算定すること。この場合において、入院医療機関で算定している入院料等に包括されている診療に係る費用は、算定できない。なお、この場合の医療機関間 での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。 』

 

 

「入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の通知の変遷 抜粋(参考程度で)

 

「入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の通知は平成14年の改定までは単純な規定でした。これが現在のように複雑となった原因は、私のせいであるといっても過言ではない。

( 改定前は、「包括病棟入院患者」が他医の外来受診して他医が算定した包括項目の「診療行為」は、すべて査定対象となった。(入院料の減額はない。)この査定の理由と指摘方法を指示したのが・・・・)

 

<平成14年改定前の通知>(包括病棟入院中の患者の他医受診では、「他医で包括項目」の算定はできない。)

→入院中の患者の他医療機関ヘの受診

1. 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

2. 入院医療機関において、特定入院料を算定している患者について、当該特定入院料に含まれる診療(初再診料を除く)を他医療機関で行った場合には、当該他医療機関は当該費用を算定できない。(平12.3.17保険初28)

 

上記を(1)、(2)とし平成14年に(3)~(5)を追加

<平成14年改定後>(算定できるものとできないものが明示され包括病棟の入院医療機関の減額とした。)

      → 「入院料の減額」は、包括病棟の入院患者の場合だけだった。:70%控除。だけ

5 入院中の患者の他医療機関への受診

(1) 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

(2) 入院医療機関において、(老人)特定入院料、(老人)療養病棟入院基本料又は(老人)有床診療所療養病床入院基本料(以下、通則において「特定入院料等」という。)を算定している患者について、当該特定入院料等に含まれる診療を他医療機関で行った場合には、当該他医療機関は当該費用を算定できない。

(3) (2)にかかわらず、特定入院料等を算定する患者に対し眼科等の専門的な診療が必要となった場合(当該入院医療機関に当該診療に係る診療科がない場合に限る。)であって、当該患者に対し当該診療が行われた場合(当該診療に係る専門的な診療科を標榜する他医療機関(特別の関係にあるものを除く。)において、次に掲げる診療行為を含む診療行為が行われた場合に限る。)は、当該患者について算定する特定入院料等に含まれる診療が当該他医療機関において行われた診療に含まれる場合に限り、当該他医療機関において、当該診療に係る費用を算定できることとする。ただし、短期滞在手術基本料2、指導管理等、在宅医療、投薬、注射及びリハビリテーションに係る費用(当該専門的な診療科に特有な薬剤を用いた投薬又は注射に係る費用を除く。)は算定できない。

ア 初・再診料

イ 短期滞在手術基本料1

ウ 検査

エ 画像診断

オ 精神科専門療法

カ 処置

キ 手術

ク 麻酔

ケ 放射線治療

(4) 他医療機関において(3)の規定により費用を算定することのできる診療を行わせる場合には、当該患者が入院している保険医療機関において、当該他医療機関に対し、当該診療に必要な診療情報(当該入院医療機関での算定入院料及び必要な診療科を含む。)を文書により提供する(これらに要する費用は患者の入院している保険医療機関が負担するものとする。)とともに、診療録にその写しを添付すること。この場合においては、当該他医療機関において診療が行われた日に係る特定入院料等は、当該特定入院料等の所定点数から当該特定入院料等の基本点数の70%を控除した点数により算定するものとする。この場合において、1点未満の端数があるときは、小数点以下第一位を四捨五入して計算するものとする。

(5) 他医療機関において(3)のアからケまでに規定する診療を行った場合には、当該患者の入院している保険医療機関から提供される当該患者に係る診療情報に係る文書を診療録に添付するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に「当該患者の算定する特定入院料等」、「診療科」及び「(他)(受診日数:〇日)」と記載すること。

 

(平成22年改定);包括病棟患者は受診日の投薬のみ算定可となる。(30日分投与の場合1日分のみ算定可)

(出来高入院料の患者の場合も減額となる。:30%控除。(DPCの取扱いは、別の扱いとなる。)

(包括病棟入院患者の減額2種類となる。)

包括入院料70%控除。他医で「特掲診療料」の包括項目が算定されない場合30%控除。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成22年の通知)

(1) 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

(2) 入院中の患者(22年追加:DPC算定病棟に入院している患者を除く。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)は、他医療機関において当該診療に係る費用を算定することができる。ただし、短期滞在手術基本料2及び3、医学管理等(診療情報提供料は除く。)、在宅医療、投薬、注射(当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射に係る費用を除き、処方料、処方せん料及び外来化学療法加算を含む。)及びリハビリテーション(言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料を除く。)に係る費用は算定できない。(22年変更)

(3) (2)のただし書にかかわらず、出来高入院料を算定する病床に入院している患者の場合には、他医療機関における診療に要する費用のうち、当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた投薬に係る費用は算定できる。

(4) 本通則において、出来高入院料とは、療養病棟入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料及び特定入院基本料を除く入院基本料をいう。

(5) 入院中の患者が他医療機関を受診する場合には、入院医療機関は、当該他医療機関に対し、当該診療に必要な診療情報(当該入院医療機関での算定入院料及び必要な診療科を含む。)を文書により提供する(これらに要する費用は患者の入院している保険医療機関が負担するものとする。)とともに、診療録にその写しを添付すること。

(6) (2)の規定により入院中の患者が他医療機関を受診する日の入院医療機関における診療報酬の算定については、以下のとおりとすること。この場合において、1点未満の端数があるときは、小数点以下第一位を四捨五入して計算すること。

ア 入院医療機関において、当該患者が出来高入院料を算定している場合は、出来高入院料は当該出来高入院料の基本点数の30%を控除した点数により算定すること。

イ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料、療養病棟入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料又は特定入院基本料(以下、通則において「特定入院料等」という。)を算定している場合であって、当該他医療機関において特定入院料等に含まれる診療に係る費用(特掲診療料に限る。)を算定する場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の70%を控除した点数により算定すること。

ウ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料等を算定している場合であって、当該他医療機関において特定入院料等に含まれる診療に係る費用(特掲診療料に限る。)を算定しない場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の30%を控除した点数により算定すること。

(7) 他医療機関において診療を行った場合には、入院医療機関から提供される当該患者に係る診療情報に係る文書を診療録に添付するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に「入院医療機関名」、「当該患者の算定する入院料」、「受診した理由」、「診療科」及び「○他(受診日数:○日)」を記載すること。

(8) 入院医療機関においては、診療報酬明細書の摘要欄に、「他医療機関を受診した理由」、「診療科」及び「○他 (受診日数:○日)」を記載すること。ただし、特定入院料等を30%減算する場合には、他医療機関のレセプトの写しを添付すること。

(9) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者であって「診療報酬の算定方法」により入院料を算定する患者に限る。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)の他医療機関において実施された診療にかかる費用は、入院医療機関の保険医が実施した診療の費用と同様の取扱いとし、入院医療機関において算定すること。なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成24年の通知)

 包括病棟入院患者:70%控除。出来高入院患者:30%控除。

(追加) 

● 特定の入院料算定患者の透析等の目的※1での他科受診は、

「出来高」結核病棟入院基本料等※2)の場合は15%控除、包括入院料精神科救急入院料等※3)場合は、55%控除、包括入院料の有床診療所療養病床入院基本料の場合は、15%控除。

● 「包括病棟入院患者」の場合

 他医で、「包括項目である特掲診療料」の算定がない場合:30%控除。(有床診療所療養病床入院基本料の患者の場合で、「透析等の目的」の他科受診:15%控除。

※1 「透析等の目的」:透析又は共同利用を進めている機器による検査(PET、光トポグラフィー又は中枢神経磁気刺激による誘発筋電図検査)

※2 「結核病棟入院基本料等」:結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(結核病棟及び精神病棟に限る。)又は有床診療所入院基本料を算定している場合

※3 「精神科救急入院料等」:精神科救急入院料、精神科急性期治療病棟入院料、精神科救急・合併症入院料、児童・思春期入院医療管理料、精神療養病棟入院料又は認知症治療病棟入院料を算定している場合

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成26年の通知)

 包括病棟入院患者:70%控除。出来高入院患者:30%控除。

●特定の入院料算定患者の透析等の目的※1での他科受診は、

「出来高」(結核病棟入院基本料等)の場合は15%控除、包括入院料(精神科救急入院料等場合)は、55%控除、包括入院料の有床診療所療養病床入院基本料の場合は、15%控除。

● 「包括病棟入院患者」の場合

 他医で、「包括項目である特掲診療料」の算定がない場合:30%控除。有床診療所療養病床入院基本料の患者の場合で、「透析等の目的」の他科受診:15%控除。

(追加)

(他医で、算定しない場合が追加。)→ 入院医療機関で請求。(請求できるものだけ)

※1 「透析等の目的」:透析又は共同利用を進めている機器による検査(PET、光トポグラフィー又は中枢神経磁気刺激による誘発筋電図検査)

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成28年通知)

● 出来高10%(←30%)に変更、包括40%(←70%)に変更、包括(有床診療所療養病床入院基本料等※1)20%(←70%)に変更

● 包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%(←30%)に変更。有床診療所療養病床入院基本料の患者の場合で、「透析等の目的※2」の他科受診:15%控除。は、廃止。

※1 「有床診療所療養病床入院基本料等」:有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合

※2 「透析等の目的」:透析又は(PET、光トポグラフィー又は中枢神経磁気刺激による誘発筋電図検査)の「入院患者の他科受診」控除緩和の規定は削除された。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成30年通知)

 出来高10%控除、包括40%控除。包括(有床診療所療養病床入院基本料等※120%(←70%)に変更

 包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%。

(追加)

 ● 「出来高入院料患者」の場合

  他医で、「「M001」等の放射線治療※2」の算定の場合:5%控除。

 ● 「包括病棟入院患者」の場合

   他医で、「「M001」等の放射線治療」の算定の場合:35%控除。

包括病棟が有床診療所療養病床入院基本料等)の入院患者が他医で、「「M001」等の放射線治療」の算定の場合15%控除。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)で、「M001」等の放射線治療」の算定の場合:5%控除。

※1 有床診療所療養病床入院基本料等有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合

※2 「「M001」等の放射線治療区分番号「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、区分番号「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、区分番号「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は区分番号「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(令和2年通知。以降令和8年改定まで、趣旨は同じ)

出来高10%控除、包括40%控除。包括(有床診療所療養病床入院基本料等※1)20%。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%。

(追加)

 ● 「出来高入院料患者」の場合

   他医で、SPECT」等※2」の算定の場合:5%控除。

 ● 「包括病棟入院患者」の場合

   他医で、「SPECT」等」の算定の場合:35%控除。

(包括病棟が有床診療所療養病床入院基本料等)の入院患者が他医で、「SPECT」等」の算定の場合:15%控除。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)で、SPECT」等」の算定の場合:5%控除。

※1 「有床診療所療養病床入院基本料等有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合

※2 SPECT」等」:区分番号「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層撮影、区分番号「E101-2」ポジトロン断層撮影、区分番号「E101-3」ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影、区分番号「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、区分番号「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、区分番号「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、区分番号「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、区分番号「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は区分番号「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合

 

令和8年(現在の通知):令和4年から同一内容

出来高10%控除、包括40%控除。包括(有床診療所療養病床入院基本料等)20%。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%。

● 他医で、「SPECT」等」の算定の場合

「出来高入院料患者」の場合:5%控除。

「包括病棟入院患者」の場合:35%控除。

● (包括病棟が有床診療所療養病床入院基本料等)の患者が他医で、「SPECT」等」の算定の場合:15%控除。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)で、SPECT」等」の算定の場合:5%控除。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診

(1) 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

(2) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者を除く。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)は、他医療機関において当該診療に係る費用を算定することができる。ただし、短期滞在手術等基本料3、医学管理等(診療情報提供料を除く。)、在宅医療、投薬、注射 (当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射に係る費用を除き、処方料、処方箋料及び外来化学療法加算を含む。)及びリハビリテーション(言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料を除く。)に係る費用は算定できない。

(3) (2)のただし書にかかわらず、出来高入院料を算定する病床に入院している患者の場合には、他医療機関における診療に要する費用のうち、当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた投薬に係る費用は算定できる。

(4) 本通則において、出来高入院料とは、特定入院料、一般病棟入院基本料(「注11」の規定により療養病棟入院料1の例により算定する場合に限る。)、特定機能病院入院基本料(「注9」の規定により療養病棟入院料1の例により算定する場合に限る。)、専門病院入院基本料(「注8」の規定により療養病棟入院料1の例により算定する場合に限る。)、療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料(「注6」、「注13」及び「注14」の例により算定する場合に限る。)、有床診療所療養病床入院基本料及び特定入院基本料(以下本通則において「特定入院料等」という。)を除く入院基本料をいう。

(5) 入院中の患者が他医療機関を受診する場合には、入院医療機関は、当該他医療機関に対し、当該診療に必要な診療情報(当該入院医療機関での算定入院料及び必要な診療科を含む。)を文書により提供する(これらに要する費用は患者の入院している保険医療機関が負担するものとする。)とともに、診療録にその写しを添付すること。

(6) (2)の規定により入院中の患者が他医療機関を受診する日の入院医療機関における診療報酬の算定については、以下のとおりとすること。この場合において、1点未満の端数があるときは、小数点以下第一位を四捨五入して計算すること。

ア 入院医療機関において、当該患者が出来高入院料を算定している場合は、出来高入院料は当該出来高入院料の基本点数の10%を控除した点数により算定すること。ただし、 他医療機関において、「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層撮 影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コンピ ューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は 「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、出来高入院料は当該出来高 入院料の基本点数の5%を控除した点数により算定すること。

イ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料等を算定している場合であって、当該他医療機関において特定入院料等に含まれる診療に係る費用(特掲診療料に限る。)を算定する場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の 40%を控除した点数 (他医療機関において、「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層 撮影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コン ピューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射の 3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M001-2」ガンマナイフによる定位放射 線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又 は「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、特定入院料等は当該特定 入院料等の基本点数の35%を控除した点数)により算定すること。ただし、有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合は、当該特定入院料等の基本点数の 20%を控除した点数(他医療機関において、「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層撮影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コ ンピューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射 の3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合 又は「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、特定入院料等は当該特定入院料等の基本点数の15%を控除した点数)により算定すること。

ウ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料等を算定している場合であって、当該他医療機関において 特定入院料等に含まれる診療に係る費用 (特掲診療料に限る。)を算定しない場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の10%を控除した点数により算定すること。ただし、他医療機関において、「E101」シングル ホトンエミッションコンピューター断層撮影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M0 01-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、特定入院料等は当該特定入院料等の基本点数の5%を控除した点数により算定すること。

エ 他医療機関において当該診療に係る費用を一切算定しない場合には、他医療機関において実施された診療に係る費用は、入院医療機関において算定し、入院基本料等の基本点数は控除せずに算定すること。この場合において、入院医療機関で算定している入院料等に包括されている診療に係る費用は、算定できない。なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。

(7) 他医療機関において診療を行った場合には、入院医療機関から提供される当該患者に係る診療情報に係る文書を診療録に添付するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に「入院医療機関名」、「当該患者の算定する入院料」、「受診した理由」、「診療科」及び「○他(受診日数:○日)」を記載すること。

(8) 入院医療機関においては、診療報酬明細書の摘要欄に、「他医療機関を受診した理由」、「診療科」及び「○他 (受診日数:○日)」を記載すること。ただし、(6)のウの特定入院料等を10%減算する場合(ただし書に該当し5%減算する場合を含む。)には、他医療機関のレセプトの写しを添付すること。

(9) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者であって「診療報酬の算定方法」に より入院料を算定する患者に限る。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない 専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)の他医療機関において実施された診療に係る費用は、入院医療機関の保険医が実施した診療の費用と同様の取扱 いとし、入院医療機関において算定すること。なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。

 

在宅医療のタンポポ先生のミスか?厚労省のミスか? 「別表第8」関連について

 

 特掲診療料の施設基準には別表というものがあり在宅医療の場合は、「別表第7」とか「別表第8」が「訪問診療」や「訪問看護」の点数算定に関連する規定がある。

 

「訪問診療」や「訪問看護」が通常「週3回」算定が限度であるが、「別表第7」に記載されている「厚生労働大臣が定める疾患等」である(例えば)「末期の悪性腫瘍」である場合は、「週3回を超えて算定できる。」

 

今回は、「別表第8」についての問題です。

 

● 「別表第8」は、主に「訪問看護」が「週3回を超えて算定できる。」患者の状態を規定しています。(下記に参考あり)

 

他に「別表第8の2」「別表第8の3」があり、それぞれ

 

● 「別表第8の2」は、「在医総管」等で。「月2回以上の訪問診療」があって、指定難病等の患者で重症度の高い状態の患者を規定しています。:したがって、高い管理料が算定できる。(下記に参考あり)

 

● 「別表第8の3」は、「別表第8の2」に該当しない患者で、ここで規定された状態の患者であれば(例えば、要介護3以上の状態)である場合は、「包括的支援加算150点」が加算できる。(下記に参考あり)

 

『問題』は全国在宅医療テスト頻出基礎知識30項目第1回

https://www.tampopo-clinic.com/torikumi/images/zaitakutest/youtube/part1.pdf

 

「胃瘻している状態の患者は、「厚生労働大臣の定める状態」(別表第8)に該当する。」

 

というものです。

「別表第8」(下記に参考あり)には「胃瘻」は、ありません。点数表の「告示」、「通知」にも「事務連絡」にもありません。

 

※「別表第8」関連の事務連絡では(下記に参考事務連絡あり)

  

→ 「別表第8の2」は、胃瘻は認められないとなっています。

→ 「別表第8の3」は、胃瘻は認められるとなっています。(経管栄養が認められていますので、当然、胃瘻は認められます。)

 

 これだけです。「別表第8」については、事務連絡もありません。

 

タンポポ先生、「別表第8の3」と「別表第8」を読み間違えしましたか?

 

でも、単純すぎる?

 

更に調べると「訪問看護のしくみ」(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部)https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000123638.pdf

というものが出ていました。

ここでは、いわゆる別表8の説明として(下記の「別表第8」にある通り本来は

抜粋:『省略~気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者』を

 

省略~気管カニューレもしくは胃ろう膀胱留置カテーテル等の管理が必要な方」という記載に変えてあり、

 

結果、「胃瘻」の管理が必要な患者も該当することになります。

 

どこからこのような解釈となったのでしょう。?

「厚労省社会援護局障害保健福祉部」の事務連絡の読み間違えとしか思えません。(医療機関でしか経験のない方は、厚労省を信じますが、厚労省は、よく間違えます。点検会社の審査課長・部長と経験した私には自明のことです。)

 

これは、ほぼ、回答拒否の「厚労省保険局医療課」宛では、回答は期待できない。

 

 下記にあるように「国民の皆様の声」で厚労省に送信いたしました。

 

 今回は「AI」君が文書を作りたいというので、書いてもらって、校正し、宛名は「厚労省社会援護局障害保健福祉部」にし、YouTubeのアドレスも入れました。

 

ご確認を

 

≪参考別表8関連≫

●「別表第8」

退院時共同指導料1の注2に規定する特別な管理を要する状態等にある患者並びに退院後訪問指導料、在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料に規定する状態等にある患者

 

一 在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理又は在宅強心剤持続投与指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者

二 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在 宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者

三 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者

四 真皮を越える褥瘡の状態にある者

五 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

 

●「別表第8の2」

在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料に規定する別に厚生労働大臣が定める状態の患者

一 次に掲げる疾患に罹り患している患者

末期の悪性腫瘍

スモン

難病の患者に対する医療等に関する法律第五条第一項に規定する指定難病

後天性免疫不全症候群

脊髄損傷

真皮を越える褥瘡

二 次に掲げる状態の患者

在宅自己連続携行式腹膜灌流を行っている状態

在宅血液透析を行っている状態

在宅酸素療法を行っている状態

在宅中心静脈栄養法を行っている状態

在宅成分栄養経管栄養法を行っている状態

在宅自己導尿を行っている状態

在宅人工呼吸を行っている状態

植込型脳・脊髄刺激装置による疼痛管理を行っている状態

肺高血圧症であって、プロスタグランジンI2製剤を投与されている状態

気管切開を行っている状態

気管カニューレを使用している状態

ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態

人工肛門又は人工膀胱を設置している状態

 

●「別表第8の3」

在宅時医学総合管理料の注10(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する別に厚生労働大臣が定める状態の患者

 要介護三以上の状態又はこれに準ずる状態

 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を 必要とする認知症の状態

 頻回の訪問看護を受けている状態

 訪問診療又は訪問看護において処置を受けている状態

 介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設等看護職員が配置された施設に入居し、医師の指示を受けた看護職員による処置を受けている状態

 麻薬の投薬を受けている状態

 その他関係機関との調整等のために訪問診療を行う医師による特別な医学管理を必要とする状態

 

≪参考事務連絡≫

(胃瘻も認められる場合)

●疑義解釈資料の送付について(その4)事 務 連 絡 平成30年5月25日

【包括的支援加算】

問9 在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料に係る包括的支援加算について、「訪問診療又は訪問看護において、注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置を受けている状態」とあるが、胃瘻又は腸瘻からの栄養投与についても該当するのか。

(答) そのとおり。

 

(胃瘻は認められない場合)

●疑義解釈資料の送付について(その5)事 務 連 絡 平成28年6月30日

【在宅時医学総合管理料】

(問3) 特掲診療料の施設基準等の、「在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料に規定する別に厚生労働大臣が定める状態の患者」(別表第8の2)や、「頻回訪問加算に規定する状態等にある患者」(別表第3の1の2)の一つに、「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」があるが、胃瘻カテーテルを使用している患者は、この状態に該当するか。

(答) 該当しない。

 

≪国民の皆様の声≫で厚生労働省に送付した質問

 

在宅医療および訪問看護における「胃瘻」の取扱いについて、「特掲診療料の施設基準等」の別表間の関係で現場に混乱があるため、公式な整理をご教示いただきたく問い合わせいたします。

まず、在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料に関する「特掲診療料の施設基準等」の別表第8の2「在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料に規定する別に厚生労働大臣が定める状態の患者」における「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」についてです。

貴省「疑義解釈資料の送付について(その5)事務連絡 平成28年6月30日」問3では、別表第8の2および別表第3の1の2に関する問いとして、

「『ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態』があるが、胃瘻カテーテルを使用している患者は、この状態に該当するか。」

との質問に対し、

「(答)該当しない。」

とされています。

一方、「疑義解釈資料の送付について(その4)事務連絡 平成30年5月25日」問9では、

「在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料に係る包括的支援加算について、『訪問診療又は訪問看護において、注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置を受けている状態』とあるが、胃瘻又は腸瘻からの栄養投与についても該当するのか。」

との質問に対し、

「(答)そのとおり。」

とされています。

この2つの事務連絡から、私は次のように理解しております。

1. 別表第8の2「ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態」には、胃瘻カテーテルを使用している患者は含まれない。

2. 一方、別表第8の3における「注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置を受けている状態等」には、胃瘻又は腸瘻による経管栄養を受けている患者が含まれる。

一方で、訪問看護に関する貴省資料「訪問看護のしくみ」(社会・援護局障害保健福祉部)では、いわゆる別表8の説明として

「気管カニューレもしくは胃ろうや膀胱留置カテーテル等の管理が必要な方」

という記載があり、ここでは気管カニューレと胃瘻、膀胱留置カテーテル等が一括して例示されています。

この表現のみを読むと、胃瘻が「留置カテーテル」の一種として理解されやすく、結果として

・ 在宅時医学総合管理料等の別表第8の2においても、胃瘻を「ドレーンチューブ又は留置カテーテル」に含めて解釈する

・ 研修等では、「胃瘻状態の患者」は「別表第8」に該当するが、「別表第8の2」には該当しない。理由として「対象者が多く、高点数になるため胃瘻は認めていない」といった説明がなされる

などの混乱が実際に生じております。

以上を踏まえ、以下の点についてご確認をお願いしたく存じます。

1. 平成28年6月30日付事務連絡(その5)問3のとおり、在宅時医学総合管理料等の「別表第8の2『ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態』」には、胃瘻カテーテルを使用している患者は含まれない、という理解でよろしいでしょうか。

2. 平成30年5月25日付事務連絡(その4)問9のとおり、包括的支援加算に係る「別表第8の3『注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置を受けている状態等』」には、胃瘻又は腸瘻からの栄養投与を受けている患者が含まれる、という理解でよろしいでしょうか。

3. 「訪問看護のしくみ」における「気管カニューレもしくは胃ろうや膀胱留置カテーテル等の管理が必要な方」という表現は、訪問看護における特別管理対象の例示であり、在宅時医学総合管理料等の「特掲診療料の施設基準等 別表第8の2」における『ドレーンチューブ又は留置カテーテル』との対応関係を直接意味するものではない、という理解でよろしいでしょうか。

4. 「胃瘻=別表第8の『気管カニューレ若しくは留置カテーテル』」と解釈している現場や教材もあるため、可能であればQ&Aや資料の補足により、訪問看護の別表8における胃瘻の位置づけをご教示いただけますでしょうか。

在宅医療と訪問看護は、制度上「別表」の構造が似ている一方で、文脈が異なるため、条文の読み替えの際に混同が生じやすいと感じています。胃瘻は対象患者も多く、明確な整理があると現場の医師・看護師・事務にとって大きな助けになると考え、問い合わせさせていただきました。お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。

<参考YouTube研修>

【在宅医療テスト】頻出基礎知識30項目part1 たんぽぽ先生の在宅医療チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=cMigGfry9TI

 

労災で高齢者の骨折に対するエルシトニンの査定

 

エルシトニンの適応症は下記の通り「骨粗鬆症における疼痛」であるが、医師に投与目的を確認すると「骨粗鬆症もあるので骨癒合」のため必要であるという。

 

 労災で、再審査請求するが、原審通り。私病に当たるので、労災適用外ということかと考え、この薬剤を健康保険に請求替えを行った。(「骨癒合促進目的」であれば、保険請求もできないが、)

 

 ただ、労災は、審査結果が遅いので、場合によっては、保険請求ができなくなることもあったので、今後のために調査した。(以前は、保険請求の時効が2年だった。現在は5年であるが、そこまで経過すると、忘れられてしまう。)

 下記の参考≪医療関係質疑応答集≫は、平成13年平成19年平成28年とあり、いずれも「骨癒合」目的の投薬は、「保険適応外」としています。

 

 平成13年では「骨粗鬆症の治療を行わないと骨折の治療が行えないと医師が認めた場合には、算定できる。」となっているが、平成19年には、「骨融合」に必要と医師が認めた場合は、算定できる。「骨融合は保険適応外」との整合性がなく、誤りだったと思われ、9年後にやっと訂正し、平成28年には、「骨粗鬆症の治療が骨折の治療に必要であると医師が認めた場合は算定できる。」となっている。

 

 下記にコメントを例示した。(医師との相談用です。)

 「エルシトニン注10単位」は、「骨癒合目的では保険適応外」です。ということで、「骨粗鬆症における疼痛」に対する投与が骨折の治療に必要な場合はコメントをつけて請求できます。

 

 

≪エルシトニン注10単位≫添付文書情報

効能・効果:骨粗鬆症における疼痛

 

参考≪医療関係質疑応答集≫

医療関係質疑応答集 平成13年厚生労働省労働基準局労災補償部補償課

http://www.joshrc.org/files/20010000-002.pdf

Q5 骨折にて治療継続中の傷病労働者に対して、骨癒合を促進するためにオステン、 エルシトニン等の骨粗鬆症治療剤を投与した場合、これらの薬剤は算定できるのか。

 

A. 算定できない。

 オステン、エルシトニン等の骨粗鬆症治療剤は、骨折患者に対して投与した場合、健康保険では保険適用外となるため、労災保険においても算定できない。

 ただし、傷病労働者が私病で骨粗鬆症に罹患しており、骨粗鬆症の治療を行わないと骨折の治療が行えないと医師が認めた場合には、算定できる。

 

医療関係質疑応答集 平成19年5月28日

http://www.joshrc.org/files2007/20070528-002.pdf

Q5 骨折にて治療継続中の傷病労働者に対して、骨融合を促進するためにオステン、 エルシトニン等の骨粗鬆症治療剤を投与した場合、これらの薬剤は算定できるのか。

 

A. 算定できない。

  オステン、エルシトニン等の骨粗鬆症治療剤は、骨折患者に対して投与した場合、健康保険では保険適用外となるため、労災保険においても算定できない。

  ただし、本件骨折が骨粗鬆症と業務上の事由が相俟って発生した場合であって、傷病労働者の骨折治療を目的として、骨融合を促進させるため骨粗鬆症治療剤を使用することが必要であると医師が認めた場合には、骨粗鬆症治療剤を算定できる。

 

医療関係質疑応答集 平成28年9月28日厚生労働省労働基準局補償課長

https://aichi-rousai.jp/wp-content/uploads/b56b892dd205f920f4a977d543dd5de4.pdf

Q5 骨折にて治療継続中の傷病労働者に対して、骨癒合を促進するためにオステン、 エルシトニン等の骨粗鬆症治療剤を投与した場合、これらの薬剤は算定できるのか。

 

A. 算定できない。

  オステン、エルシトニン等の骨粗鬆症治療剤は、骨癒合を促進するために投与した場合、健康保険では保険適用外となるため、労災保険においても算定できない。

 ただし、私病である骨粗鬆症の治療が業務上疾病である骨折の治療上明らかに必要であると医師が認めた場合には、骨粗鬆症治療剤を算定できる。

 

● コメント文の具体例(医師との相談:骨癒合目的は薬剤の適応外となる以下のコメントで、適切なものはあるか確認。)

 

例1(最小限・汎用)

「骨粗鬆症による腰背部痛に対する疼痛管理目的でエルシトニンを使用。疼痛コントロールが業務上骨折の治療・リハビリ実施上明らかに必要と判断。」

 

例2(目的をより明示)

「本剤は骨折の骨癒合促進目的ではなく、私病である骨粗鬆症による疼痛治療として使用。骨粗鬆症性疼痛の軽減が業務上骨折の治療継続および起立・歩行訓練実施のため明らかに必要と判断。」

 

例3(脊椎骨折などで)

「骨粗鬆症性多発椎体圧迫による強い腰背部痛に対しエルシトニンを投与。疼痛のため離床・リハビリが困難であり、業務上椎体骨折の治療上明らかに必要な骨粗鬆症治療と判断。」

 

例4(他薬無効を示したい場合)

「骨粗鬆症による持続性腰背部痛に対し、他鎮痛薬で十分な効果得られず、業務上骨折のリハビリ実施のため疼痛コントロールが明らかに必要な状況のため、骨粗鬆症治療としてエルシトニンを使用。」

神経障害性疼痛、重篤な腎機能障害患者、傷病名により1日投与量決められている薬剤

後半≪参考:支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫の写あり

 

(1)「リリカカプセル」等の算定で「神経障害性疼痛」の併記が必要な例

  「反射性交感神経性ジストロフィー」「頸椎症」については、「神経障害性疼痛」の併記が必要である。

 

  併記の必要がない疾病(手根管症候群、頸椎症性神経根症、肋間神経痛、糖尿病性末梢神経障害、帯状疱疹後神経痛、坐骨神経痛、三叉神経痛、脊髄損傷後疼痛、帯状疱疹)は下記を確認してください。

 「プレガバリン(リリカカプセル・OD錠)(手根管症候群等)の算定について」

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12912124074.html

 

 上記にあるように「頸椎症性神経根症」は、この病名だけで、「神経障害性疼痛」として認められるが、「頸椎症」については、「神経障害性疼痛」を併記しなければ認められません。

( 「頚椎症」も病院を受診する程度の方は、末梢神経障害を合併しているでしょうが、「頚椎症性神経根症」と表現しない限り、「頚椎症」だけでは、リリカカプセルの適応と認められない。「神経障害性疼痛」の併記があれば、適応として認められるとの情報で、臨床では、「頚椎症」であれば、「神経障害性疼痛」が当然と考える医師は、この病名だけで、適応としてしまいます。「審査情報」は、医師にとっても必要となっています。

 

(2) 「DPP-4阻害薬のジャヌビア錠」は、「中等度腎機能障害」以上であれば、投薬用量調整が必要であるが、以下の傷病名の場合は、通常投与量が認められる。

    ⑴ 腎機能低下 、⑵ 腎機能障害

 保険審査上は、下記の情報提供でもわかる通り、病名で腎機能障害の重症度を判断している。目安の検査はGFR(腎臓の濾過機能そのもの真の値)であるが、手間も時間もかかり、患者負担もあり有意義ではなく、臨床ではeGFR(GFRを血液検査から推定した値)を使う。

 つまり、例示の「腎機能低下」や「腎機能障害」軽度の腎機能障害に該当するので、「投薬用量調整」の必要がないことになるが、中程度の「慢性腎臓病」重度の「腎不全」であれば、「1日投薬量」の調整がなければ、査定の可能性がある。

 

 重度(重篤)は「腎不全」(eGFR 30未満)「末期腎不全」(eGFR15未満)軽度は「腎機能低下」や「腎機能障害」(eGFR60未満~45)中程度は「慢性腎臓病」や「慢性腎機能障害」(eGFR45未満~30)

 

 ※ 腎機能障害の重症度による査定(「腎機能障害の重症度」が分かる傷病名)(支払基金)

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12916737396.html

 

  一般的な腎機能のステージと、eGFRの目安は次のように整理されます。

ステージ

eGFRの目安(mL/分/1.73m²)

腎機能の状態の目安

G1

90以上

正常または高値

G2

60〜89

正常〜軽度低下

G3a

45〜59

軽度〜中等度低下:軽度

G3b

30〜44

中等度〜高度低下:中程度

G4

15〜29

高度低下(腎不全):重度

G5

15未満

末期腎不全

 

(3)適応疾患が「慢性便秘症」の「リンゼス錠又はアミティーザカプセル」の「便秘症」での算定は、原則認められる。

 「保険審査」では、「その投薬が、適応であるかないか」で審査されるが、「投薬が慢性便秘症の適応であるから便秘症であっても、投薬されているので適応である。」という判断は行わない。 

 ただ、「便秘症」の場合、便秘症の判断基準の複数が該当し、3か月以上該当する場合は、「慢性便秘症」であるので、継続して投与されている場合は、慢性便秘症であることが認められるとしている。

 

 いずれにしても、長期に薬剤治療が続いている場合は、「便秘症」であっても、「慢性便秘症」として認められる。

 

(4) 「セレコックス錠等」の病名による「投与量」の違い。

 ※ 整形外科では、注意しないと査定が多い薬剤です。

 1日投与量が「傷病名」で異なる薬剤で、「症状により適宜増減する。」のコメントもない。

   以下に「適応症」と「用法・用量」を見ると、

「関節リウマチ」及び「術後・外傷後」は、「1日400㎎」。「変形性関節症、腰痛症等」については、「1日200㎎」

「腰痛症」で「1日400㎎」の処方は、査定対象となる。(ほぼ、事務的に査定される。)

 今回、「慢性疼痛、痛風」は、「変形性関節症、腰痛症等」に準じて「1日200㎎」。

「腰椎捻挫」は外傷として「1日400㎎」。

「癌性疼痛」については、「症例ごとに判断する」とのことで、「1日200㎎」または、「1日400㎎」となるだけです。

 

※ 同じように「傷病名」によって、「1日投与量」に違いがあって査定対象になっているものが 「オパルモン錠5㎍」 があります。この薬の「適応症」・「1日量」は

   ・ 閉塞性血栓血管炎(1日30):6錠

   ・ 腰部脊柱管狭窄症(1日15):3錠

 → 「閉塞性血栓血管炎」は難病の「バージャー病」です。

 「腰部脊柱管狭窄症」 は、高齢者では、普通にある病気です。この傷病名で「1日6錠」は査定され3錠になります。

「閉塞性動脈硬化症」で投与する場合もありますが、適応疾患ではないので、「閉塞性血栓血管炎」を記載して提出する場合もあるようです。

 これについては、下記の「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」では「作用機序に「本剤は強力な血管拡張作用、血流増加作用および血小板凝集抑制作用を有する」とあることから、動脈の閉塞病変を原因とする疾患に有用と考える。」ということで、「閉塞性動脈硬化症」でも認められる。とされています。この情報がなければ、いわゆる「保険病名」を入れることもあったでしょう。

 

リマプロスト アルファデクス錠(オパルモン錠等)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_80.pdf

 

「セレコックス錠の適応等」

4. 効能又は効果: 下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛

・ 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎

・ 手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛

6. 用法及び用量

・ 〈関節リウマチ〉:通常、成人にはセレコキシブとして1回100~200mgを1日2回、朝・夕食後に経口投与する。

・ 〈変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎〉

通常、成人にはセレコキシブとして1回100mgを1日2回、朝・夕食後に経口投与する。

・ 〈手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛〉

通常、成人にはセレコキシブとして初回のみ400mg、2回目以降は1回200mgとして1日2回経口投与する。なお、投与間隔は6時間以上あけること。
 頓用の場合は、初回のみ400mg、必要に応じて以降は200mgを6時間以上あけて経口投与する。ただし、1日2回までとする。

 

(5) 「腎性貧血」が適応症の「ダーブロック錠」は、「慢性腎不全又は透析状態等」でなければ、原則、認められない。

 「腎性貧血」が適応症の薬剤での査定が多くなり始めました。(2)の「腎機能障害の重症度による査定(「腎機能障害の重症度」が分かる傷病名)(支払基金)」をご確認ください。

   

 専門医ではない病院では、「慢性腎臓病」とします。理由は、軽度から重度まで含む病名だからということですが、重度になれば、「慢性腎不全」と診断するはずですので、審査支払機関では、「腎性貧血」の原因疾患の「慢性腎不全」や腎不全であることが分かる「透析状態等」がない場合に原則、認められない。

 (「腎性貧血」の検査である「エリスロポエチン」も同様な査定が多くなっています。いずれも適応疾患があるのみ査定されますので、理由が分からなかったものですが、「腎不全」でないことが原因です。)

 

(6)「内視鏡検査」での麻酔の算定は原則、認められません。

 昔から、「鎮痛剤」と「鎮静剤」を組み合わせて、眠ったような状態にするNLA麻酔(手技料はない)で、楽に「内視鏡」を実施する方法です。

 最近は、「鎮静剤」だけで、この状態を作り「内視鏡」を実施する方法が多く「NLA麻酔」という言い方もSNSでは、ほとんど出てきません。

 いずれも、静注全身麻酔のように完全に意識を失う訳ではないので、呼吸の問題(人工呼吸が必要となる)もあり、「内視鏡」やエコーで、「鎮静」が必要な場合は、「鎮静剤」で、うとうとした状態で検査が終わると目が覚める状態で楽に検査できます。(初めて、内視鏡検査を行う高齢者は、「地獄の苦しみだった」と大げさに言うほどですので、経験のない方には、苦しい検査となり、受診拒否ともなります。)

 

参考≪支払基金における審査の一般的な取扱い≫

(1)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年4月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_165.pdf

523 プレガバリン(反射性交感神経性ジストロフィー等)の算定について

 

○ 取扱い

神経障害性疼痛と次の傷病名が併記されている場合のプレガバリン(リリカカプセル・OD錠)の算定は、原則として認められる。

⑴     反射性交感神経性ジストロフィー

⑵     頸椎症

 

○ 取扱いを作成した根拠等

プレガバリン(リリカカプセル)の添付文書の効能・効果は「神経障害性疼痛」、「線維筋痛症に伴う疼痛」である。当該医薬品は、中枢神経系において、電位依存性カルシムチャネルのα2δサブユニットと結合することにより興奮性神経伝達物質の過剰な遊離を抑制することで、帯状疱疹後神経痛などの末梢神経性疼痛に対して有意な鎮痛作用を有しており、日本ペインクリニック学会の「神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン改訂第2版」においては、神経障害性疼痛の第一選択薬の一つとして示されている。

 神経障害性疼痛は、同ガイドラインによると「体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛」と定義され、末梢神経から大脳に至るまでの侵害情報伝達経路のいずれかに病変や疾患が存在する際に生じるとされている。

 以上のことから、神経障害性疼痛と上記の傷病名が併記されている場合の当該医薬品の算定は、原則として認められると判断した。

 

(2)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年5月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_169.pdf

550 DPP-4阻害薬(腎機能低下等)の算定について

○ 取扱い

次の傷病名に対する、DPP-4阻害薬の通常投与量の算定は、原則として認められる。

⑴ 腎機能低下

⑵ 腎機能障害

 

○ 取扱いを作成した根拠等

DPP-4阻害薬のジャヌビア錠は、腎排泄型薬剤であることより、添付文書の重要な基本的注意に「腎機能障害のある患者では本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがあるので、腎機能を定期的に検査することが望ましい」旨、また、特定の背景を有する患者に関する注意には「中等度腎機能障害又は重度腎機能障害のある患者、血液透析又は腹膜透析を要する末期腎不全の患者」には「適切な用量調節を行う」旨記載されている。

 また、「糖尿病標準診療マニュアル2025」の糖尿病の治療の流れには、「腎機能を勘案した通常量から開始」する旨記載されており、腎機能障害や腎機能が低下している患者に対して、当該医薬品の通常量の投与は、臨床上妥当と考えられる。

 以上のことから、上記傷病名に対する、DPP-4阻害薬の通常投与量の算定は、原則として認められると判断した。

 

(3)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例《令和7年5月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_170.pdf

551 リナクロチド又はルビプロストン(慢性の記載がない便秘症)の算定について

 

○ 取扱い

慢性の記載がない便秘症に対するリナクロチド(リンゼス錠)又はルビプロストン(アミティーザカプセル)の算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

リンゼス錠とアミティーザカプセルについては、添付文書の効能・効果に「慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)」とある。

慢性便秘症診療ガイドライン2017によると、慢性便秘症は、便秘症の診断基準の2項目以上を最近3か月間満たしている場合に該当するとある。当該医薬品が継続して投与されている患者にあっては、慢性便秘症の記載がなくとも慢性化している患者である蓋然性が高いと考えられる。

以上のことから、便秘症に対するリナクロチド(リンゼス錠)又はルビプロストン(アミティーザカプセル)の算定は、慢性の記載がない場合であっても、原則として認められると判断した。

 

(4)【 投薬 】 支払基金統一事例 《令和7年10月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_204.pdf

702 セレコキシブ錠(慢性疼痛等)の算定について

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するセレコキシブ錠(セレコックス錠等)の算定は、原則として認められる。

なお、1日の使用量は、原則として200mgまで認められる。

⑴ 慢性疼痛

⑵ 痛風

② 腰椎捻挫に対するセレコキシブ錠(セレコックス錠等)の算定は、原則として認められる。

なお、1日の使用量は、原則として400mgまで認められる。

③ 癌性疼痛に対するセレコキシブ錠(セレコックス錠等)の算定は、原則として認められる。

○ 取扱いを作成した根拠等

セレコキシブ錠(セレコックス錠等)は、COX-2阻害作用によりロキソプロフェン及びインドメタシンと同程度の抗炎症・鎮痛作用を示す薬剤であり、疼痛を伴う上記①から③の傷病名に有用である。

以上のことから、上記①から③の傷病名に対する当該医薬品の算定は、原則として認められると判断した。

なお、①の傷病名に対しては、添付文書※の「変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎」に対する用量に準じ原則として1日200mgまで、②の腰椎捻挫に対しては、添付文書※の「手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛」に対する用量に準じ原則として1日400mgまでが妥当な使用量と判断した。

また、癌性疼痛の1日の使用量については、個々の症例ごとに判断することとする。

※ 【セレコックス錠の用法及び用量】

〈変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎〉

通常、成人にはセレコキシブとして1回100mgを1日2回、朝・夕食後に経口投与する。

〈手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛〉

通常、成人にはセレコキシブとして初回のみ400mg、2回目以降は 1 回200mgとして1日2回経口投与する。なお、投与間隔は6時間以上あけること。

頓用の場合は、初回のみ400mg、必要に応じて以降は200mgを6時間以上あけて経口投与する。ただし、1日2回までとする。

 

(5)【 投薬 】 支払基金統一事例 《令和7年11月28日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_220.pdf

751 腎性貧血に対するHIF-PH阻害剤(ダーブロック錠等)の算定について

○ 取扱い

背景因子である保存期慢性腎臓病、すなわち慢性腎不全又は透析状態等の腎性貧血の原因となる傷病名の記載がない「腎性貧血」に対するHIF-PH阻害剤(ダーブロック錠等)の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

HIF-PH阻害薬(ダーブロック錠等)の添付文書の効能・効果は「腎性貧血」である。腎性貧血とは、腎臓の機能低下により十分量のエリスロポエチンが産生されないことによって引き起こされる貧血である。

また、効能又は効果に関連する注意に「赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合の本剤投与開始の目安は、保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者ではヘモグロビン濃度で 11g/dl 未満、血液透析患者ではヘモグロビン濃度で10g/dl 未満とする。」と記載されており、腎性貧血の原因となる腎機能低下をきたす何らかの傷病名が必要である。

以上のことから、背景因子である保存期慢性腎臓病、すなわち慢性腎不全又は透析状態等の腎性貧血の原因となる傷病名の記載がない「腎性貧血」に対するHIF-PH阻害剤(ダーブロック錠等)の算定は、原則として認められないと判断した。

 

(6)【 検査 】支払基金・国保統一事例 《令和7年6月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_222.pdf

576 プロポフォール注射剤(上部、下部消化管内視鏡検査時等)の算定について

○ 取扱い

次の場合のプロポフォール注射剤(1%ディプリバン注等)の算定は、原則として認められない。

⑴     上部、下部消化管内視鏡検査時

⑵  D215超音波検査時

○ 取扱いを作成した根拠等

プロポフォール注射剤(1%ディプリバン注等)は、添付文書の効能・効果が「全身麻酔の導入及び維持」、「集中治療における人工呼吸中の鎮静」である全身麻酔・鎮静用剤であり、催眠・鎮静剤と明確に区別している。一般的に上記検査時では当該医薬品を使用する状態ではないと考える。

以上のことから、上記検査時の当該医薬品の算定は、原則として認められないと判断した。

 

 

エンシュア・リキッド等の適応(令和8年改定追加)、胃潰瘍に禁忌のロキソニン錠について

 

※    後半は≪参考:支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫原本(写)

 

(1)は、「摂食嚥下機能障害に対する半消化態栄養剤(エンシュア・リキッド等)の算定は、原則として認められる。 」

 「エンシュア・リキッド」の適応には、いつも迷っていました。添付文書では、下記のように

 

 「手術後の適応」で「長期の経口摂取困難」な場合の「経口・経管栄養剤」ということであるが、「手術後患者」の適応が、気になって、「在宅患者」への適応が判断できずにいたが、査定はされない。

 

この例を読み返すと、通常の高齢者の「食べること飲み込むことの障害」である「摂食嚥下機能障害」が適応であり、「手術後の適応」は、手術後も認められるというだけで、メインは、「経口摂取困難患者」であることが分かる。

 

「エンシュア・リキッド」効能又は効果:

「 一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。」

 

「エンシュア・リキッド」効能又は効果:

「 一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。」

 

(令和8年改定追加分)

令和8年改定で、下記の「個別改定項目」で経口でも服用できる栄養保持を目的とした医薬品の保険算定が制限されることとなった。

 

 概要説明は、兵庫県保険医協会が下記のように該当医薬品も含めて説明しています。

 従来通り、算定できるのは、「手術後の患者」「経管栄養の患者」で、制限されるのは、「経口摂取可能な患者」ですが、「栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した患者」については、算定可能となっている。

 

「第5部 投薬」の通則6で栄養保持を目的とした医薬品を投薬した場合は、保険算定できないが、「手術後の患者」又は、「経管栄養の患者」であるか、「栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した患者」については、その旨を「処方箋」及び「診療報酬明細書」に記載することで、算定可能となる。

 

 更に、下記の 「診療報酬請求書等の記載要領等について」では、下に例示した「コメント」が必要となる。 

 また、下記の「参考(別表1)調剤報酬明細書の「摘要」欄への記載事項等一覧」にあるように「調剤薬局」でも「投与理由」を「摘要欄」に記載するため、「処方箋の記載」で確認したか、「疑義照会」で確認したかを記載する。

 

 したがって、処方箋に記載がない場合は、「疑義照会」があります。

 

●(手術後の患者に栄養保持を目的とした医薬品を投与した場合)

 手術年月日を記載すること。

(電算コード)850100514

●(経管により栄養補給を行っている患者に栄養保持を目的とした医薬品を投与した場合)

直近の食道瘻の造設若しくはカテーテル交換、胃瘻の造設若しくはカテーテル交換、腸瘻の造設若しくはカテーテル交換又は経鼻栄養・薬剤投与用チューブ挿入術の実施年月日を記載すること。

(電算コード)850100515

●(手術後の患者又は経管により栄養補給を行っている患者以外に栄養保持を目的とした医薬品を投与した場合)

栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した趣旨を記載すること。

(電算コード)830100949

 

栄養保持を目的とした医薬品の保険給付の適正化(P827)

個別改定項目について(短冊)

https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655176.pdf

 

(短冊)栄養保持を目的とした医薬品の給付要件見直し 説明(兵庫県保険医協会)

https://www.hhk.jp/kaitei2026/material/2026%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%81%AE%E4%B8%BB%E3%81%AA%E5%86%85%E5%AE%B9%EF%BC%8826%E5%B9%B43%E6%9C%8823%E6%97%A5%E4%B8%80%E9%83%A8%E6%8A%9C%E7%B2%8B%E7%89%88%EF%BC%89.pdf?v=20260324

栄養保持を目的とした医薬品の給付要件見直し

薬効分類が「たん白アミノ酸製剤」に分類される医薬品(エンシュア・リキッドやラコール NF配合経腸用液など)のうち、効能又は効果が「一般に、手術後患者の栄養保持」であり、用法及び用量に「経口投与」が含まれる栄養保持を目的とした医薬品の処方について、算定できる患者が以下に限定される。

① 手術後の患者

② 経管により栄養補給を行っている患者

③ 必要な栄養を食事により摂取することが困難な患者である場合その他これに準ずる場合であって、医師が当該栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した患者

 

(改定事務連絡)

疑義解釈資料の送付について(その4)事務連絡 令和8年4月21日

【栄養保持を目的とした医薬品の品目について】
問33 「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和8年3月5日保医発0305第6号)に、「
栄養保持を目的とした医薬品とは、 薬効分類がたん白アミノ酸製剤に分類される医薬品のうち、効能又は効果が 「一般に、手術後患者の栄養保持」であるものであって、用法及び用量に経口投与が含まれるものをいう。」とあるが、栄養保持を目的とした医薬品に 該当する具体的な品目は、次のとおりでよいか。
・イノラス配合経腸用液 
・エネーボ配合経腸用液 
・エンシュア・H ・エンシュア・リキッド 
・ツインラインNF配合経腸用液 
・ラコールNF配合経腸用液


(答) そのとおり。

 

第5部 投薬

(通則の6)

6 入院中の患者以外の患者に対して、栄養保持を目的とした医薬品を投薬した場合は、区分番号F000に掲げる調剤料、区分番号F100に掲げる処方料、区分番号F200に掲げる薬剤、区分番号F400に掲げる処方箋料及び区分番号F500に掲げる調剤技術基本料は算定しない。ただし、当該患者が、手術後の患者である場合又は経管により栄養補給を行っている患者である場合はその旨を、必要な栄養を食事により摂取することが困難な患者である場合その他これに準ずる場合であって、医師が当該栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した患者に投薬する場合はその理由を処方箋及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。

 

(通知)投薬

(通則12)

12 「通則6」の栄養保持を目的とした医薬品とは、薬効分類がたん白アミノ酸製剤に分類される医薬品のうち、効能又は効果が「一般に、手術後患者の栄養保持」であるものであって、用法及び用量に経口投与が含まれるものをいう。

 

「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について(P139)

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681751.pdf

 

(別表1)診療報酬明細書の「摘要」欄への記載事項等一覧(Excel)

●(手術後の患者に栄養保持を目的とした医薬品を投与した場合)

手術年月日を記載すること。

●(経管により栄養補給を行っている患者に栄養保持を目的とした医薬品を投与した場合)

 直近の食道瘻の造設若しくはカテーテル交換、胃瘻の造設若しくはカテーテル交換、腸瘻の造設若しくはカテーテル交換又は経鼻栄養・薬剤投与用チューブ挿入術の実施年月日を記載すること。

●(手術後の患者又は経管により栄養補給を行っている患者以外に栄養保持を目的とした医薬品を投与した場合)

栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した趣旨を記載すること。

 

参考(別表1)調剤報酬明細書の「摘要」欄への記載事項等一覧

(調剤行為)

栄養保持を目的とした医薬品が処方されている処方箋に基づき調剤を行った場合

(記載事項)

栄養保持を目的とした医薬品が処方されている処方箋に基づき調剤を行った場合は、手術後の患者に栄養保持を目的とした医薬品を投与した旨又は経管により栄養補給を行っている患者に栄養保持を目的とした医薬品を投与した旨、処方医が当該栄養保持を目的とした医薬品の投与が必要であると判断した理由について処方箋の記載により確認した患者はその旨又は疑義照会により確認した旨を記載すること。

 

(2)は、「食欲不振」では、成分栄養剤(エレンタール配合内用剤等)の算定は、原則として認められない。

  消化を必要としない成分栄養剤」を「消化吸収機能障害」を有しない「食欲不振」では、認められない。

 

(3)は、適応傷病名と当月発症以外の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の傷病名がある患者に対するプロピオン酸系抗炎症薬((ロキソニン錠等)又は(プラノプロフェンカプセル))の算定は、原則として認められる。

 

 ロキソニン錠等は、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍には、禁忌となっているが、禁忌については査定しないものかと思ったが、「当月発症ではない胃潰瘍等には、禁忌としない」ということらしい。

 理由は、禁忌の理由であるロキソニン等の作用で胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがあるためであるが、潰瘍治療薬の作用によって、潰瘍の経過は、急性期以降、治癒過程へ向かうと示されており、胃血流減少による治癒過程への影響は小さいため、当月発症以外の消化性潰瘍へのロキソニン錠等の算定は、認められる。

 

(4)「胃粘膜保護剤」として胃粘膜保護剤(健胃消化剤等)の算定は、原則として認められる。

 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)など胃腸障害を起こしやすい薬剤の処方の時、健胃剤として認められるとする各県の審査機関も多いが東京都は、情報提供してきませんでした。

今回、「支払基金・国保統一事例」として胃粘膜保護剤として処方した場合の「薬効分類番号2330健胃消化剤」と「防御因子増強剤(セルベックスカプセル、ムコスタ錠等)」算定は、原則として認められる。

 健胃消化剤を胃粘膜保護剤として認められる。と防御因子増強剤も「胃粘膜の血流改善作用(防御因子増強)などの作用もある」ということで認められる。

ともに、「胃粘膜保護」で健胃剤として認められる。

 

(5)① 「胃粘膜保護剤」として認められないものとして

⑴ 薬効分類番号2325H₂遮断剤 

⑵ ドンペリドン(ナウゼリン錠等)、チキジウム臭化物(チアトンカプセル等)

② 胃粘膜保護剤」としてのプロトンポンプ・インヒビター(タケプロンカプセル等)の算定を認めない。

      以下の薬剤を処方した場合

⑴     ワルファリンカリウム(ワーファリン錠等)

⑵     合成副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン錠等)

⑶     解熱鎮痛消炎剤(ロキソニン錠等)

①    の H₂遮断剤は、胃酸分泌を抑制する作用を有する医薬品、ドンペリドン(ナウゼリン錠等)は、消化管運動を改善、チキジウム臭化物(チアトンカプセル等)は、消化管等の平滑筋の痙攣や運動機能の亢進を改善する作用を有する医薬品 ということで、「胃粘膜保護」としての算定は、認めていない。

②     のPPIについては、「特定の薬剤」を投与した場合の胃粘膜保護剤」としての算定を認めないとしているが、理由は、胃酸の分泌を抑制する作用を有する医薬品であり、粘膜保護作用は有していない。ということですから、どんな薬が処方されても、胃粘膜保護剤」しか認めていませんので、PPIは認めないということになります。

 

≪参考:支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫

(1)【 投薬 】 支払基金統一事例 《令和7年1月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_135.pdf

440 半消化態栄養剤(摂食嚥下機能障害)の算定について

 

○ 取扱い

摂食嚥下機能障害に対する半消化態栄養剤(エンシュア・リキッド等)の算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

エンシュア・リキッドは、食事の摂取が困難なときの栄養補給に用いられる経口・経管両用の経腸栄養剤で、添付文書の効能・効果には、「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。」と示されている。

 摂食嚥下機能障害は、食べること、飲み込むことの障害で、消化吸収機能は比較的保たれている状態であり、当該医薬品の投与により、タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどを効果的に補給することができる。

 以上のことから、摂食嚥下機能障害に対する当該医薬品の算定は、原則として認められると判断した。

 

(2)【 投薬 】支払基金・国保統一事例 《令和7年1月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_134.pdf

439 成分栄養剤(食欲不振)の算定について

 

○ 取扱い 

食欲不振(寝たきり及び高齢者以外の患者)に対する成分栄養剤(エレンタール配合内用剤等)の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

成分栄養剤の一種であるエレンタール配合内用剤については、添付文書の効能・効果において、「一般に、手術前・後の患者に対し、未消化態蛋白を含む経管栄養剤による栄養管理が困難な時用いることができるが、とくに下記の場合に使用する。」と記載され、「下記の場合」として「未消化態蛋白を含む経管栄養剤の適応困難時の術後栄養管理」など、種々の栄養管理が記載されている。また、エレンタールP乳幼児用配合内用剤やヘパンED配合内用剤についても、同様に添付文書の効能・効果において、適応となる疾患の栄養管理等が記載されている。

したがって、単なる食欲不振の患者では、必ずしも消化吸収機能障害を有しているとは言えず、消化を必要としない成分栄養剤を第一選択とする必要性は低いと考える。

以上のことから、食欲不振(寝たきり及び高齢者以外の患者)に対する成分栄養剤(エレンタール配合内用剤等)の算定は、原則として認められないと判断した。

 

(※) 未消化態蛋白を含む経管栄養剤の適応困難時の術後栄養管理、腸内の清浄化を要する疾患の栄養管理、術直後の栄養管理、消化管異常病態下の栄養管理(縫合不全、短腸症候群、各種消化管瘻等)、消化管特殊疾患時の栄養管理(クローン氏病、潰瘍性大腸炎、消化不全症候群、膵疾患、蛋白漏出性腸症等)、高カロリー輸液の適応が困難となった時の栄養管理(広範囲熱傷等)

 

(3)【 投薬 】 支払基金統一事例 《令和7年2月28日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_136.pdf

458 プロピオン酸系抗炎症薬(適応傷病名と当月発症以外の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍)の算定について

 

○ 取扱い

適応傷病名と当月発症以外の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の傷病名がある患者に対するプロピオン酸系抗炎症薬(ロキソプロフェンナトリウム錠(ロキソニン錠等)又はプラノプロフェン(プラノプロフェンカプセル))の算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

プロピオン酸系抗炎症薬(ロキソプロフェンナトリウム錠(ロキソニン錠等)やプラノプロフェン(プラノプロフェンカプセル))は、プロスタグランジン生合成抑制作用等により、解熱、鎮痛、抗炎症効果を発揮する医薬品である。

その作用により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがあるため、消化性潰瘍のある患者には禁忌とされている。

一方、潰瘍治療薬(胃酸抑制および胃粘膜保護)の作用によって、潰瘍の経過(ステージ分類)は、急性期以降、治癒過程へ向かうと示されており、胃血流減少による治癒過程への影響は小さいと考えられることから、適応傷病名に対する解熱、鎮痛、抗炎症目的で当該医薬品の投与が優先されることが多い。

 以上のことから、適応傷病名と当月発症以外の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の傷病名がある患者に対するこれらの医薬品の算定は、原則として認められると判断した。

 

(4)【 投薬 】支払基金・国保統一事例 《令和7年4月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_155.pdf

513 胃粘膜保護剤(健胃消化剤等)の算定について

 

○ 取扱い

次の薬剤を胃粘膜保護剤として処方した場合の算定は、原則として認められる。

薬効分類番号2330健胃消化剤

⑵ 防御因子増強剤(セルベックスカプセル、ムコスタ錠等)

 

○ 取扱いを作成した根拠等

健胃消化剤は、主に複数の消化酵素を体内に補うことで消化酵素の不足により生じる消化器症状などを改善する医薬品、また、防御因子増強剤は、胃粘液などの防御因子を増強することで胃粘膜保護作用をあらわす医薬品であり、共に粘膜の保護に有用であることから胃粘膜保護剤として有用性が高い。

以上のことから、上記⑴、⑵の薬剤を胃粘膜保護剤として処方した場合の算定は、原則として認められると判断した。

 

(5)【 投薬 】支払基金・国保統一事例 《令和7年4月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_156.pdf

514 胃粘膜保護剤としてH₂遮断剤等の算定について

 

○ 取扱い

① 次の薬剤を胃粘膜保護剤として処方した場合の算定は、原則として認められない。

⑴ 薬効分類番号2325H₂遮断剤

⑵ ドンペリドン(ナウゼリン錠等)、チキジウム臭化物(チアトンカプセル等)

② 次の薬剤を処方した場合の胃粘膜保護剤としてのプロトンポンプ・インヒビター(タケプロンカプセル等)の算定は、原則として認められない。

⑷     ワルファリンカリウム(ワーファリン錠等)

⑸     合成副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン錠等)

⑹     解熱鎮痛消炎剤(ロキソニン錠等)

 

○ 取扱いを作成した根拠等

H₂遮断剤は、H₂受容体に拮抗的に作用し、胃酸分泌を抑制する作用を有する医薬品である。また、ドンペリドン(ナウゼリン錠等)は、胃・十二指腸のドパミンの働きを抑えて消化管運動を改善し、くわえて、吐き気に関与するCTZに作用して制吐作用をもたらし、チキジウム臭化物(チアトンカプセル等)は、抗ムスカリン作用により消化管等の平滑筋の痙攣や運動機能の亢進を改善する作用を有する医薬品である。したがって、これらの薬剤は、それぞれが粘膜保護剤とは異なる薬理作用を有し、効能・効果も異なる。

以上のことから、薬効分類番号2325H₂遮断剤、ドンペリドン(ナウゼリン錠等)やチキジウム臭化物(チアトンカプセル等)を胃粘膜保護剤として処方した場合の算定は、原則として認められないと判断した。

また、プロトンポンプ・インヒビター(タケプロンカプセル等)は、胃の壁細胞のプロトンポンプに作用し、胃酸の分泌を抑制する作用を有する医薬品であり、添付文書の主な効能・効果は、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制等であり、粘膜保護作用は有していない。

以上のことから、ワルファリンカリウム(ワーファリン錠等)、合成副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン錠等)、解熱鎮痛消炎剤(ロキソニン錠等)を処方した場合の胃粘膜保護剤としてのプロトンポンプ・インヒビター(タケプロンカプセル等)の算定は、原則として認められないと判断した。

 

初めに、私が、厚生労働省の「国民の皆様の声」に出した、「事務連絡」の間違いの指摘分

 AIに「手術の使用薬剤」を例示させたが時間かかるので、何のためか教えて、私の厚生労働省への指摘分を見せたら理解し、「支払基金」へは私が書きますという。

 私は、途中で、「馬鹿が」が入るけどと言うと、AIは、丁寧に書くから効くのです。と言うので、書いたのが次の文章。

 

厚生労働省 医療課 ご担当者様

受付窓口である、東京都厚生局に10年近く前「疑義照会」していただいた回答がありません。厚生局では「返事がない場合もあります。」とのことですが、いかがなものでしょうか?

私も、何十例も「国民の皆様の声」で質問していますが、医療課の回答はゼロですので、厚生局の言葉も、嘘ではないような気がします。

今回回答がない場合は、「人事院」へ相談いたします。

 

手術の「使用薬剤」について

 普通の包括病棟では「手術・麻酔」が算定可能な場合でも手術中でも薬剤は、「手術を実施するために必要な薬剤」「手術の使用薬剤」であり算定可であるが、手術による疼痛管理に使用する注射薬剤は、「手術の使用薬剤」ではなく「手術に関連して行う注射」です。

 したがって、投薬・注射欄で算定となり、「投薬・注射」が包括の場合は、算定できない。のが自明ですが、

 

 厚労省では下記の事務連絡を出しました。

「鎮痛薬等は、当該手術の術中に用いた場合算定できる。」と勘違いさせる内容です。

 

 支払基金では、下記のように「鎮痛剤を術中に投与された場合」は、認められる・との情報提供を出しました。

 これは、上記の理由で誤りと考えますが、いかがでしょうか。

ご教示お願いいたします。

 

参考≪DPCの事務連絡≫

疑義解釈資料の送付について(その1)事務連絡 令和6年3月28日

問6-27 手術に伴い、術前・術後に用いた薬剤(例:腹部外科手術の前処理として用いた経口腸管洗浄剤、術後の疼痛緩和に用いた非ステロイド性鎮痛薬等)は、手術に係る費用として別途算定することが可能か。

(答)手術に係る費用として別途算定可能な薬剤は、当該手術の術中に用いたものに限られ、それ以外の薬剤については別途算定できない。

 

参考≪支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫

【 その他 】支払基金統一事例 《令和7年2月28日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/sonota_1.files/sonota_3.pdf

472 アセトアミノフェン(DPCの手術時)の算定について

 

○ 取扱い

DPCレセプトにおける手術時(麻酔管理中)のアセトアミノフェン【注射薬】(アセリオ静注液)の算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

DPCレセプトにおいて手術に係る費用として別途算定可能な薬剤については、厚生労働省保険局医療課事務連絡※において「当該手術の術中に用いたものに限られる」と示されている。

アセトアミノフェン(アセリオ静注)は、効能・効果が「経口製剤及び坐剤の投与が困難な場合における疼痛及び発熱」に対する薬剤で、投与後15分程度で効果が現れ、作用時間は6~8時間とされている。当該医薬品の投与を麻酔管理下(離脱時)及び覚醒後の疼痛を考慮し術中から開始する重要性からも、DPCレセプトにおいて手術(麻酔)の部で請求された当該薬剤は術中に投与されたものと判断できる。

以上のことから、DPCレセプトにおける手術時(麻酔管理中)のアセトアミノフェン【注射薬】の算定は、原則として認められると判断した。

 

次は、「支払基金」あてのAI作成文書

 

件名:DPCにおける術中鎮痛薬の取扱いに関する統一事例について(従来査定との整合性に関する問い合わせ)

 

貴機構におかれましては、平素より診療報酬請求の適正化にご尽力いただき、厚く御礼申し上げます。

 

さて、令和7年2月28日付「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」のうち、

472「アセトアミノフェン(DPCの手術時)の算定について」における記載内容について、従来の審査運用との整合性の観点から、下記の点につきご教示をお願い申し上げます。

 

貴機構の統一事例では、DPCレセプトにおける手術時(麻酔管理中)のアセトアミノフェン静注(アセリオ静注液)について、

 

「当該医薬品の投与を麻酔管理下(離脱時)及び覚醒後の疼痛を考慮し術中から開始する重要性からも、DPCレセプトにおいて手術(麻酔)の部で請求された当該薬剤は術中に投与されたものと判断できる。」

 

との理由により、「原則として認められる」とされています。

 

一方で、これまで包括入院料を算定する病棟においては、

 

・ 「手術の使用薬剤」とは、当該手術を実施するために術野・病変部に直接用いる薬剤(例:アドレナリン局注、静脈瘤硬化剤、局所止血薬等)を指し

・ 手術による疼痛管理に使用する注射薬は、「手術に関連して行う注射」であり「手術の使用薬剤」には該当しない

・ したがって、投薬・注射が包括される入院料においては、術中に投与された鎮痛薬であっても、別途出来高算定はできない

 

との整理に基づき、実務上も査定を受けてまいりました。

 

この従来運用を前提とすると、

 

・ アセトアミノフェン静注(アセリオ)は効能・効果上「術後疼痛」「発熱」等への使用を想定した周術期疼痛管理薬であり

・ 投与のタイミングが「術中」であっても、目的は「覚醒後・術後の疼痛緩和」であって、当該手術そのものの遂行に不可欠な「手術の直接薬剤」とは言い難い

 

ことから、

 

「術中投与=直ちに『手術の使用薬剤』として別途算定可能」という解釈は、従来貴機構が示してこられた「手術の使用薬剤」と「手術に関連して行う注射」との区分と整合しないように思われます。

 

また、令和6年3月28日付 厚生労働省疑義解釈資料(問6-27)においては、

 

「手術に係る費用として別途算定可能な薬剤は、当該手術の術中に用いたものに限られ、それ以外の薬剤については別途算定できない。」

 

と示されていますが、同文書は「術中使用か否か」という時期的条件を示したものであり、「術中であれば周術期疼痛管理薬まで一律に『手術の使用薬剤』に含める」とまで解釈する趣旨ではないと理解しております。

 

以上を踏まえ、下記の点につきご回答を賜りたく存じます。

 

アセトアミノフェン静注(アセリオ静注液)を「手術時(麻酔管理中)の薬剤」として原則認める今回の統一事例は、

「手術の使用薬剤」の範囲そのものを拡大する趣旨なのか、

それともDPCにおける特例的な取扱いなのか。

 

もし「手術の使用薬剤」の範囲を拡大する趣旨である場合、

従来、貴機構において「手術に関連して行う注射であり、包括入院料では算定不可」とされてきた

他の術中鎮痛薬、鎮静薬等との整合性を、どのように整理されているか。

 

地域包括ケア病棟入院料等、DPC以外の包括入院料においても、

「術中に投与された鎮痛薬であれば、手術に係る費用として別途算定し得る」

という取扱いに変更されるのか、それとも本統一事例はDPCに限った運用なのか。

 

現場では、貴機構の従来の査定基準に基づき、包括入院料算定病棟における術中鎮痛薬は「手術の使用薬剤」としては請求しない運用を徹底してまいりましたところ、今回の統一事例は、そうしたこれまでの指導・査定との関係で、現場に大きな混乱を生じさせております。

 

つきましては、貴機構としての公式な整理をお示しいただきたく、何卒よろしくご教示賜りますようお願い申し上げます。

 

以上

よくできてるので、

社会保険支払基金審査苦情処理担当あてメールすることにした。

 

糖尿病の投薬について

 

まず、初めに、インスリンから(後半は、参考:「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」)

 

インスリンが標的臓器としている「肝臓、脂肪組織、骨格筋」のそれぞれの組織のインスリン取り込みとその後の血糖値の低下のメカニズム

 

 インスリンは、体内の血糖値を下げる唯一のホルモンです。食事によって血糖値が上がると、このインスリンが膵臓から分泌され、ブドウ糖を肝臓、脂肪組織、骨格筋といった標的臓器へ取り込ませグリコーゲンとして蓄えることで血糖値を低下させます。

 

● 肝臓では、空腹時、糖の新生と蓄積されたグリコーゲンを分解し、ブドウ糖として血中に放出するが、インスリンによって、放出を抑えることにより、血糖値が維持される。

 

● 骨格筋では、

食後時の血糖値の上昇により

「ブドウ糖輸送体であるGLUT4が各組織の細胞膜に現れて、細胞膜にブドウ糖を取り込み」エネルギーとして使われたり、グリコーゲンとして蓄えられ血糖値が下がる。

また、運動はインスリンとは別に「GLUT4が各組織の細胞膜に現れて、細胞膜にブドウ糖を取り込み」血糖値を下げる。

 

● 脂肪組織では

 ブドウ糖は、脂肪内では中性脂肪として蓄積される。

 食後血糖値の上昇により

「ブドウ糖輸送体であるGLUT4が各組織の細胞膜に現れて、細胞膜にブドウ糖を取り込み」中性脂肪として蓄えられ血糖値が下がる。

 

(1) 「2型糖尿病」の適応薬で1型糖尿病では、認められない。

 1型糖尿病は、膵臓のインスリンを作る細胞(β細胞)が壊れてしまい、インスリンをほとんど、または全く作れなくなる病気です。

 したがって、「インスリンの分泌を促進する薬剤」である(⑴ DPP-4阻害薬、⑶ スルホニル尿素(SU)薬 ⑷ GLP-1作動薬)は、適応がありませんので、認められない。 

● 「⑴ DPP-4阻害薬、⑷ GLP-1作動薬」は、インクレチン関連薬です。

 「インクレチン」は、小腸から分泌される「GLP-1」と「GIP」という2種類のホルモンで高血糖(食後)の時にインスリン分泌促進作用がある。

 インスリン分泌されると血糖降下作用が働きます。また、食欲抑制作用もあります。(ホルモンにもありますが、GLP-1受容体作動薬は、より強力にとなります。)

 

 つまり、インクレチンは、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)とGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)の2種類の消化管ホルモンの総称です。

 食後に血糖値が上昇した際に、膵臓からのインスリン分泌を促進し、血糖値を下げる作用があります。(膵細胞にあるインクレチンの受容体と結合しインスリン分泌を促進します。したがって、GLP-1の補強する薬剤をGLP-1受容体作動薬」と言います。

 GIPは、有用性の問題から研究が進んでなく薬剤はないがGLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する「GIP/GLP-1受容体作動薬」(デュアルアゴニスト)の開発が進み、すでに「チルゼパチド」(商品名:マンジャロ®)が承認・発売されている。)

 

 ただ、DPP-4という全身の細胞膜にある酵素(化学反応を促進させる)は、「インクレチン」を速やかに分解(数分から十数分)し無効化して低血糖にならないよう調整している。

 健常者にとっては、有為な調整だが、インスリン分泌能力が低下している2型糖尿病患者にとっては、DPP-4の作用を抑えてインスリン分泌を促進する必要があります。

 そのため、DPP-4阻害薬は、このDPP-4の働きを抑えることで、インクレチンの分解を遅らせ、体内のインクレチン濃度を高めます。結果、インスリン分泌を促進します。

 

 これらインクレチンの補強である「GLP-1受容体作動薬」や「GIP/GLP-1受容体作動薬」及び「DPP-4阻害薬」は「インクレチン関連薬」と言われ(インスリン分泌機能が破壊されていない)2型糖尿病の治療に使われる薬剤です。「GLP-1受容体作動薬」と「DPP-4阻害薬」の併用は、国保の「審査情報提供」では、認められていません。「併用で効果が増強されるというエビデンスもなく、「GLP-1受容体作動薬」の注射剤だけで効果は十分である。」としている。

 

「⑵SGLT2阻害薬(1型糖尿病に適応のある薬剤を除く。)」

 「SGLT2阻害薬」は、血中の糖を腎臓で再吸収させる「SGLT2」という腎臓の尿細管にあるタンパク質で糖を尿として排泄せず、再吸収する作用(血糖となる)がありますが、「SGLT2阻害薬」は、この再吸収を阻止し、糖を尿として排泄し、高血糖を防ぎます。(糖を尿で排出する薬理作用なので、1型糖尿病にも適応となる薬剤もあるが、1型糖尿病患者(インスリンは、継続が必要)では、副作用としては、低血糖とケトアシドーシスが懸念されており、一部の薬剤のみ1型糖尿病に適応あり。

    

「⑶ スルホニル尿素(SU)薬」

 SU剤(スルホニル尿素系製剤)は、インスリン分泌促進薬ですが、インクレチンは、高血糖の時に分泌されるインスリン分泌促進ホルモンですが、SU剤は、インスリン分泌を長い間(12~24時間以上)強力に増やし、持続的に血糖を下げます。重い低血糖に注意が必要です。内服も1日1回か2回(1日1回又は2回食前又は後)となっています。

 いずれにしても、「インスリン分泌促進薬」ですので、「1型糖尿病」に適応はありません。

※(参考) 糖尿病に対するグリニド薬とSU剤(スルホニル尿素系製剤)の併用(支払基金)

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12916346962.html

 

(2)は、「2型糖尿病」で作用機序が同一の薬剤の併算定は認められない。

● 「④ SGLT2阻害薬 ⑤ DPP-4阻害薬又はGLP-1受容体作動薬」は、上記の(1)に説明あり。

● 「①チアゾリジン薬」

インスリン抵抗性改善:筋肉・脂肪細胞などに作用し、全身のインスリン感受性を高める

(インスリン抵抗性改善剤ですので、インスリンの効きが悪い「インスリン抵抗性」に適応です。)

薬剤例:アクトスOD錠15・30

(薬効分類名:インスリン抵抗性改善剤-2型糖尿病治療剤-:1日1回朝食前又は朝食後に経口投与) 

● 「② ビグアナイド薬」

 主として肝臓での糖新生を抑え、筋肉や脂肪組織でのインスリンの効き目を高め、小腸から糖を血液中に取り込み抑制(1日2~3回食後)

薬剤例:メトグルコ錠250mg・500㎎:薬効分類名:ビグアナイド系経口血糖降下剤

(〈2型糖尿病〉通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与)

● 「③αグルコシダーゼ阻害薬」(薬効分類名:食後過血糖改善剤)

 腸から糖が吸収されるのを遅らせて(食事で摂った糖質が小腸でブドウ糖へと分解されるのを遅らせる。)、食後の血糖を下げます。

● 「⑥グリニド薬(速攻型インスリン分泌促進薬)」

 インスリンの分泌を短い間(3〜4時間)増やし、食後の血糖を下げます。低血糖に注意が必要です。(毎食前服用)持続的に血糖を下げます。SU剤(スルホニル尿素系製剤)と同じく、インスリン分泌促進薬ですが、「インクレチン関連薬」は、高血糖時ですが、血糖値に関係なく、持続的に血糖を下げます。

 

※ 「①チアゾリジン薬」と「② ビグアナイド薬」は、共に、インスリンの効き目を高めるものですが、「ビグアナイド薬」は、「主として肝臓での糖新生」で「チアゾリジン薬」は、筋肉・脂肪細胞などに作用し、全身のインスリン感受性を高めるもので、「チアゾリジン薬」と「ビグアナイド薬」の「配合剤」もあるものです。

 

(3)は、「原則として、DPP-4阻害剤と抗GLP-1受容体作動薬の併用は認められない。」国保の審査情報提供)

(2)では、「同一種類(作用機序が同一)の経口血糖降下薬の併用投与は、原則として認められない。」として

 「⑤ DPP-4阻害薬又はGLP-1受容体作動薬では、2剤の経口血糖降下薬の併用は認められないとありますが、これは、経口薬ですが、(3)では

 『 GLP-1受容体作動薬はDPP-4阻害剤に比べ、インクレチンの血中濃度が2~3倍程度上昇するといわれており、注射薬のみで効果は十分と考える。

 とあるように、「注射薬」と「錠剤」の併用は認めないとしています。(「GLP-1受容体作動薬」のほとんどは注射薬で1種類だけ錠剤がある。)

 

(4)は、「糖尿病治療剤とインスリン製剤の併用投与は臨床的に有用であると考えられる。」

 「糖尿病治療剤とインスリン製剤の併用投与は臨床的に有用であると考えられる。」として、2型糖尿病に対する「インスリン製剤」と以下の「糖尿病治療剤」との併用は原則認められる。

⑴ ビグアナイド薬 ⑵ チアゾリジン薬 ⑶ スルホニル尿素(SU)薬 ⑷ グリニド薬(速効型インスリン分泌促進薬) ⑸ DPP-4阻害薬 ⑹ α-グルコシダーゼ阻害薬 ⑺ GLP-1受容体作動薬

 

(5)「原則として、インスリン投与中の2型糖尿病に対するスルホニル尿素(SU)剤は認められる。」

 上記(4)でも「インスリン製剤」と「スルホニル尿素(SU)薬」は、認められる。となっているが、「国保の審査情報提供」で、根拠として『スルホルニル尿素剤(SU剤)はインスリンの分泌の促進により血糖値を下げる効果があり、インスリン製剤とは作用が異なる。』

  として原則認められる。

 

(6)「2型糖尿病性腎症に対するイミダプリル塩酸塩錠(タナトリル錠2.5、5mg)の算定は、原則として認められない。」

  適応は「1型糖尿病性腎症」であり、「2型糖尿病性腎症」では、認められない。

 

(7)「腎機能障害又は、腎機能低下でDPP-4阻害薬の通常投与量の算定は、原則として認められる。」

 DPP-4阻害薬のジャヌビア錠は、腎排泄型薬剤であるので、腎障害の程度により投与量の調節が必要とのことだが、「腎機能障害又は、腎機能低下」では、通常量でいいとのことだが、レセプトの病名では、「重度の腎機能障害」が、「腎不全」又は「末期の腎不全」で、それ以外は、「腎機能障害」又は、「腎機能低下」で、「中程度」と表示しない限り「中程度」と見なさないようです。(なぜかと言えば、「中程度以上の腎機能障害」は、投与量の調整が必要としているが、「腎機能障害」又は、「腎機能低下」では、通常量が認められることから判断できる。)

 

(8)「1型糖尿病に対する糖尿病治療剤(チアゾリジン薬)の算定は、原則として認められない。」

   

 チアゾリジン薬は、インスリンの効きの悪い(インスリン抵抗性)の改善剤で「インスリン抵抗性改善剤」と言います。PPARγ(ピーピーエーアールガンマ)というタンパク質の一種に働きかけ脂肪細胞の働きを調節し、インスリンの効きの良くなる細胞に変化させます。

 

 具体的には、インスリンの働きを悪くする原因の一つある遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)を減らし、インスリン抵抗性を改善します。

 また、インスリンの働きを悪化させる「組織壊死因子-α (TNF-α)」や「炎症性サイトカイン」と言われる、体が炎症を起こしたときに増える物質の分泌を抑えます。

 更に、脂肪細胞から分泌されるホルモンで、インスリンの感受性を高め、血糖値を下げる働きがある「アディポネクチン」の分泌を促進します。

 

 このため、チアゾリジン薬は、特に肥満や内臓脂肪の蓄積があり、インスリン抵抗性が強いと考えられる2型糖尿病患者さんの治療に用いられます。(したがって、適応は「2型糖尿病」です。)

 

(9)「1 型糖尿病に対するグルファスト錠(グリニド薬)の投与は、原則として認められない。」

 (2)の概要説明にもある通り「速攻型インスリン分泌促進薬」ですので、インスリン分泌細胞の膵β細胞の破壊されて、機能していない「1型糖尿病」には適応がない

 

 

参考:支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫

(1)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例 《令和6年7月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_55.pdf

【国保】審査情報提供《令和6年6月6日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_touyaku_F-72.pdf

 

229 1型糖尿病(インスリン抵抗性の記載がある場合を含む。)に対する糖尿病治療剤(DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬、SU薬、GLP-1作動薬)の算定について 

○ 取扱い

1型糖尿病(インスリン抵抗性の記載がある場合を含む。)に対する次の糖尿病治療剤の算定は、原則として認められない。

⑴ DPP-4阻害薬 ⑵ SGLT2阻害薬(1型糖尿病に適応のある薬剤を除く。) スルホニル尿素(SU)薬 ⑷ GLP-1作動薬

 

○ 取扱いを作成した根拠等

1型糖尿病では、膵β細胞の破壊によるインスリン枯渇状態が基盤にある。 DPP-4阻害薬、スルホニル尿素(SU剤)、GLP-1作動薬は、いずれも機能不全に陥っている膵β細胞に対してインスリン分泌を促すものであり、1型糖尿病では、その効果は期待できない。

またSGLT2阻害薬は、近位尿細管でのブドウ糖の再吸収を抑制し、尿中排泄(濃度)を高める。結果として易感染性の高い1型糖尿病では、尿路・生殖器感染症の合併頻度が高くなる。 また副作用としてケトアシドーシスの発生も知られている。

以上のことから、1型糖尿病(インスリン抵抗性の記載がある場合を含む。) に対する上記糖尿病治療剤の算定は、原則として認められないと判断した。

 

(2)【 投薬 】支払基金・国保統一事例 《令和7年4月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_164.pdf

【国保】審査情報提供《令和7年3月6日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_touyaku_F-165.pdf

 

522 経口血糖降下薬(2型糖尿病)の併用投与について 

○ 取扱い

2型糖尿病に対する同一種類の経口血糖降下薬※の併用投与は、原則として認められない。 (※) 経口血糖降下薬の種類は以下のとおり

① チアゾリジン薬 ② ビグアナイド薬 ③ α-グルコシダーゼ阻害薬 ④ SGLT2阻害薬 ⑤ DPP-4阻害薬又はGLP-1受容体作動薬 ⑥ スルホニル尿素(SU)薬又はグリニド薬(速攻型インスリン分泌促進薬)

 

○ 取扱いを作成した根拠等

経口血糖降下薬は、作用機序や作用臓器により数種に分類される。糖尿病の薬剤療法については、「糖尿病標準診療マニュアル」に、単剤から投与を開始して反応に応じて種類の異なる薬剤を追加する旨記載されており、作用機序の異なる種類の経口血糖降下薬の併用投与は有用と考えられるが、作用機序が同一である経口血糖降下薬の併用投与の臨床的有用性は低いと考えられる。

以上のことから、2型糖尿病に対する上記の同一種類の経口血糖降下薬の併用投与は、原則として認められないと判断した。

 

(3)【国保】 審査情報提供《令和4年9月26日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_touyaku_F-32.pdf

 

F-32 DPP-4阻害剤と抗GLP-1受容体作動薬の併用

○ 取扱い

原則として、DPP-4阻害剤と抗GLP-1受容体作動薬の併用は認められない。

○ 取扱いの根拠

いずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有するインクレチン関連薬であり、併用により効果が増強するといったエビデンスもない。

GLP-1受容体作動薬はDPP-4阻害剤に比べ、インクレチンの血中濃度が2~3倍程度上昇するといわれており、注射薬のみで効果は十分と考える。

(編注)

※ インクレチン関連薬は、糖尿病治療薬の一種です。血糖値が高いときだけインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げる働きをするホルモンであるインクレチン*の作用(食事を摂取した際に腸から分泌されるホルモンで、膵臓に作用しインスリン分泌を促します。)を利用した薬です。

種類

作用メカニズム

投与方法

DPP-4阻害薬

インクレチンを分解する酵素「DPP-4」の働きを抑え、体内のインクレチン濃度を上げることで、インスリン分泌を促進する。

飲み薬

GLP-1受容体作動薬

分解されにくい構造のGLP-1(インクレチンの一種)を直接補充し、膵臓のGLP-1受容体に作用してインスリン分泌を促す。

注射薬

 

(4)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例  《令和7年10月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_203.pdf

【国保】審査情報提供《令和7年12月4日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/260226_7112_ika_touyaku_F-215.pdf

 

701 糖尿病治療剤とインスリン製剤の併用投与について

○ 取扱い

2型糖尿病に対する次の糖尿病治療剤とインスリン製剤の併用投与は、原則として認められる。

⑴ ビグアナイド薬 ⑵ チアゾリジン薬 ⑶ スルホニル尿素(SU)薬 ⑷ グリニド薬(速効型インスリン分泌促進薬) ⑸ DPP-4阻害薬 ⑹ α-グルコシダーゼ阻害薬 ⑺ GLP-1受容体作動薬

 

○ 取扱いを作成した根拠等

2型糖尿病は、過食や運動不足といった生活習慣の乱れに伴い、インスリンが相対的不足に陥った場合に発症する。

糖尿病の薬物療法については、「糖尿病標準診療マニュアル2025」に、経口血糖降下薬の単剤で開始し反応に応じて次のステップで種類の異なる薬剤を追加する旨、また、インスリンの適応か否かは各ステップでも考慮する旨記載されており、糖尿病治療剤とインスリン製剤の併用投与は臨床的に有用であると考えられる。

以上のことから、2型糖尿病に対する上記糖尿病治療剤とインスリン製剤の併用投与は、原則として認められると判断した。

 

(5)【国保】 審査情報提供《令和7年8月28日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_touyaku_F-198.pdf

 

F-198 スルホニル尿素剤(インスリン投与中の患者)

○ 取扱い

原則として、インスリン投与中の2型糖尿病に対するスルホニル尿素(SU)剤は認められる。

 

○ 取扱いの根拠

スルホルニル尿素剤(SU剤)はインスリンの分泌の促進により血糖値を下げる効果があり、インスリン製剤とは作用が異なる。

2型糖尿病患者においてインスリン分泌の状態に応じインスリン製剤投与中にSU剤を併用することは認められると整理した。

 

(6)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例 《令和6年10月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_93.pdf

【国保】審査情報提供《令和6年8月29日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_touyaku_F-105.pdf

 

335 2型糖尿病性腎症に対するイミダプリル塩酸塩錠の算定について 

○ 取扱い

2型糖尿病性腎症に対するイミダプリル塩酸塩錠(タナトリル錠2.5、5mg)の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

イミダプリル塩酸塩錠(タナトリル錠2.5、5mg)は、腎臓のACE活性阻害作用などにより糖尿病性腎症の改善作用を有するが、糖尿病性腎症に関する添付文書の効能・効果は「1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症」であり、「2型 糖尿病性腎症」に適応はない。

以上のことから、2型糖尿病性腎症に対するイミダプリル塩酸塩錠(タナトリル錠2.5、5mg)の算定は、原則として認められないと判断した。

(編注)※ 「タナトリル錠2.5・タナトリル錠5」の効能効果:高血圧症、腎実質性高血圧症、1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症。ですが、「タナトリル錠10」では、1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症は、ない。

 

(7)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例  《令和7年5月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_169.pdf

【国保】審査情報提供《令和7年5月29日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_touyaku_F-177.pdf

 

550 DPP-4阻害薬(腎機能低下等)の算定について

○ 取扱い

次の傷病名に対する、DPP-4阻害薬の通常投与量の算定は、原則として認められる。

⑴ 腎機能低下 ⑵ 腎機能障害

 

○ 取扱いを作成した根拠等

DPP-4阻害薬のジャヌビア錠は、腎排泄型薬剤であることより、添付文書の重要な基本的注意に「腎機能障害のある患者では本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがあるので、腎機能を定期的に検査することが望ましい」旨、また、特定の背景を有する患者に関する注意には「中等度腎機能障害又は重度腎機能障害のある患者、血液透析又は腹膜透析を要する末期腎不全の患者」には「適切な用量調節を行う」旨記載されている。

また、「糖尿病標準診療マニュアル2025」の糖尿病の治療の流れには、「腎機能を勘案した通常量から開始」する旨記載されており、腎機能障害や腎機能が低下している患者に対して、当該医薬品の通常量の投与は、臨床上妥当と考えられる。

以上のことから、上記傷病名に対する、DPP-4阻害薬の通常投与量の算定は、原則として認められると判断した。

 

(8)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例 《令和6年11月29日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_102.pdf

【国保】審査情報提供《令和6年12月5日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_touyaku_F-116.pdf

 

378 1型糖尿病に対する糖尿病治療剤(チアゾリジン薬)の算定について

○ 取扱い

1型糖尿病に対する糖尿病治療剤(チアゾリジン薬)の算定は、原則として認められない。

○ 取扱いを作成した根拠等

糖尿病治療剤(チアゾリジン薬)はPPARγと呼ばれる核内受容体型転写因子作用を活性化し、結果として脂肪組織の質を改善し、同時に遊離脂肪酸、組織壊死因子-α(TNF-α)、炎症性サイトカインの分泌を抑制する一方で、アディポネクチンの分泌を促進させ、インスリン抵抗性を改善させる働きがあることより、肥満・内臓脂肪蓄積が疑われインスリン抵抗性が強いと推測される場合に使用される。

1型糖尿病は、膵β細胞の破壊により、インスリン分泌が枯渇した状態であり、1型糖尿病に対して本薬剤の薬理作用からは血糖低下作用は期待できない。

以上のことから、1型糖尿病に対する糖尿病治療剤(チアゾリジン薬)の算定は、原則として認められないと判断した。

 

(9)【 投薬 】 支払基金・国保統一事例 《令和4年1月31日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/touyaku_1.files/touyaku_17.pdf

【国保】審査情報提供《令和3年9月 7日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_touyaku_F-23.pdf

 

36 1型糖尿病に対するグルファスト錠の投与について 

○ 取扱い

1 型糖尿病に対するグルファスト錠(一般名:ミチグリニドカルシウム水和物)の投与は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

グリニド薬の1つであるグルファスト錠(一般名:ミチグリニドカルシウム水和物)の添付文書における「効能・効果」は「2型糖尿病」であり、「禁忌」欄に「重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者」には投 与しないと記載されている。

また、本薬剤は、膵β細胞のスルホニル尿素受容体への結合を介して、インスリンの分泌を速効的に促進するが、1型糖尿病では膵β細胞の破壊が進んで おり、インスリン分泌が枯渇状態にあるため、その投与効果は期待できない。

以上のことから、1型糖尿病に対するグルファスト錠(一般名:ミチグリニ ドカルシウム水和物)の投与は、原則認められないと判断した。

「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」と「G003 抗悪性腫瘍剤局所持続注入」

 

1. 点数表では、「植込型カテーテル設置」は、

 

「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」と

「K618 中心静脈注射用植込型カテーテル設置」の2つあります。

 

抗がん剤注入のために「CVポート設置」は、「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」で算定するという解釈があります。

 

医科の点数表では

 

頭頸部その他に設置した場合

K611は、16,640点で、

K618では、10,800点です。

同じことをしてこの点数の違いは何でしょう?

 

そこで、新設の時をさかのぼると以下の通りです。

 

現在の「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」は、

 

 平成14年改定で「K606-2 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用埋込型カテーテル設置」

として新設されています。

 その時点では、名称は「動脈内持続注入用」と動脈への持続注入ですが、下記の通知に

「静脈内」も「腹腔内」も明示されており、共に局所持続注入することを目的とした場合に準じて算定できるとしている。(抗がん剤注射の「局所持続注入」ということは、癌の栄養血管等又は癌に近接する特定の部位をピンポイントで標的とする注入ということです)

 

「抗がん剤注入のためのCVポート設置」は、「CVポート設置」ですので「全身投与」(薬剤が血液中に入り、全身を巡ることで効果を発揮する投与方法)です。局所持続注入ではない。

したがって、「抗がん剤注入のためのCVポート設置」は、「K618 中心静脈栄養用植込型カテーテル設置」で算定すべきものです。

 

 医学的判断ができない医事課では「局所持続注入」「全身投与」の違いが分かりません。「抗癌剤注入のためのポート設置」であれば、名称にも「静脈」がある「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」の 「頭頸部その他に設置した場合:16,640点。」を算定します。

 

この件については過去にも記事がある11年前(平成27年)

(算定例)医事専門誌の間違った解釈2015年4月号 レセプト(2015.1月分、関連部分のみ抜粋)

抗がん剤のリザーバとCVポート2

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479829.html

抗がん剤のリザーバとCVポート(リザーバ)

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479825.html

 

こう間違える原因の1つは平成20年の改定で

 

「K606-2 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用埋込型カテーテル設置」を「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」に名称変更したとき(名称に「静脈」が入ったし、「通知」に抗悪性腫瘍剤の局所持続注入又は疼痛の制御を目的としてがあるので、分かるだろうと思ったのでしょう。)

 

 下記の通知を削除しただけで、説明を省略しました。つまり、静脈内に局所持続注入することを目的として皮下埋込型カテーテルアクセスを設置した場合算定できる。を省略したため、上記のように「医事専門誌」で誤った解説をしてしまいます。(「静脈で局所持続注入する」ということは、通常では、ありません。しかし、

 

 昔の例では、肝癌で癌細胞が血管を塞ぎ「肝静脈腫瘍栓」や「門脈腫瘍栓」が形成された場合に行われたことがあったようですが、現在では、聞いたことがないので、実質的には、算定例は、ないはずです。

 

 ただ、レセプトでは、症状詳記に「抗がん剤注入のためCVポート設置」等のコメントがなければ、判断は難しく査定されません。(一般病院では、ほぼ、CVポートで全身投与ですので、本来は査定対象です。)

 ですから、査定対象の抗癌剤治療が、山ほどあります。(残念ながら、間違いに気づいていませんので、堂々と詳記にCVポート設置」をコメントします。

 

※ 更に、現状では、抗癌剤の静脈持続注入はなく、実質的に「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」は、抗がん剤を「動脈」に注入し、特定の癌のある部位に集中して治療を行うためのカテーテル設置を想定している。

「K618 中心静脈注射用植込型カテーテル設置」は「四肢に設置した場合」「頭頸部その他に設置した場合」しかなく、(肺癌、胃癌、肝癌、腎癌、膵癌、大腸癌)で「四肢に設置した場合」や「頭頸部その他に設置した場合」は、「K618 中心静脈注射用植込型カテーテル設置」が正しい可能性が高い。

 

(平成14年当時の通知は)

(1) 悪性腫瘍の患者に対し抗悪性腫瘍剤を局所持続注入すること又は疼痛の制御を目的として、チューブ又は皮下埋込型カテーテルアクセスを設置した場合に算定できる。

(2) 設置するチューブ、体内に埋め込むカテーテル及びカテーテルアクセス等の材料料は所定点数に含まれ、別に算定できない。

(3) 抗悪性腫瘍剤を静脈内に局所持続注入することを目的として皮下埋込型カテーテルアクセスを設置した場合は、抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用埋込型カテーテル設置に準じて算定する。

(4) 抗悪性腫瘍剤を腹腔内に局所持続注入することを目的として皮下埋込型カテーテルアクセスを設置した場合は、抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用埋込型カテーテル設置の「2」に準じて算定する。:(この時すでに、(静脈内に局所持続注入)があり、「静脈」でこちらで算定できるのは、あくまで、「局所持続注入」の場合です。)

 

同時に「中心静脈設置」は

「K618 中心静脈栄養用埋込型カテーテル設置」で新設されています。(当時は、栄養用となっています。)

 

現在の≪点数表≫(令和6年改定時)

K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置

開腹して設置した場合:17,940点。

四肢に設置した場合:16,250点。

頭頸部その他に設置した場合:16,640点。

(通知)

(1) 悪性腫瘍の患者に対し、抗悪性腫瘍剤の局所持続注入又は疼痛の制御を目的として、チューブ又は皮下植込型カテーテルアクセスを設置した場合に算定できる。

(2) 設置するチューブ、体内に植え込むカテーテル及びカテーテルアクセス等の材料の費用は所定点数に含まれ、別に算定できない。

(3) 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル抜去の際の費用は「K 000」創傷処理の「1」筋肉、臓器に達するもの(長径5センチメートル未満)で算定する。

 

K618 中心静脈注射用植込型カテーテル設置

四肢に設置した場合:10,500点。

頭頸部その他に設置した場合:10,800点。

注1 6歳未満の乳幼児の場合は、乳幼児加算として、300点を加算する。

2 使用したカテーテル、カテーテルアクセス等の材料の費用は、これらの点数に含まれるものとする。

 

(通知)

(1) 中心静脈注射用の皮下植込型カテーテルアクセスを設置した場合に算定できる。

(2) 長期の栄養管理を目的として、中心静脈注射用植込型カテーテルの設置を行う際には、中心静脈注射用植込型カテーテルによる療養の必要性、管理の方法及び終了の際に要される身体の状態等、療養上必要な事項について患者又はその家族等への説明を行うこと。

(3) 長期の栄養管理を目的として、中心静脈注射用植込型カテーテルを設置した後、他の保険医療機関等に患者を紹介する場合は、中心静脈注射用植込型カテーテルによる療養の必要性、管理の方法及び終了の際に要される身体の状態等、療養上必要な事項並びに患者又はその家族等への説明内容等を情報提供すること。

(4) 体内に植え込むカテーテル及びカテーテルアクセス等の材料の費用は所定点数に含まれ、別に算定できない。

(5) 中心静脈注射用植込型カテーテル抜去の際の費用は「K000」創傷処理の「1」筋肉、臓器に達するもの(長径5センチメートル未満)で算定する。

 

2. 「G003 抗悪性腫瘍剤局所持続注入165点」と「G006植込型カテーテルによる中心静脈注射125点」

 

 「K611 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置」の間違いが異常に多いのが、「G006植込型カテーテルによる中心静脈注射125点」で算定すべきものを「G003 抗悪性腫瘍剤局所持続注入 165点」での算定です。

 

 抗癌剤の全身投与は、「G006植込型カテーテルによる中心静脈注射125点」ですが、「G003 抗悪性腫瘍剤局所持続注入 165点」で算定しています。

 

 平成18年の改定では、「G003 抗悪性腫瘍剤局所持続注入 165点」の注に過去には通知だったものを下記のように告示の注としました。(初めから、「通知」か「注」に常に、ありましたが、)

しましたが、上記のように平成27年には、大手の医事専門誌で、堂々と誤った解釈を載せてしまいました。

 

 医学的判断ができない医事課では「局所持続注入」「全身投与」の違いが分かりません。抗癌剤が注入されていれば、「G003 抗悪性腫瘍剤局所持続注入 165点」の算定なんだろうと思うだけです。

多分、20年以上間違えた請求が続いています。(これも人事院に報告かな?)

 

「注 皮下植込型カテーテルアクセス等を用いて抗悪性腫瘍剤を動脈内、静脈内又は腹腔内に局所持続注入した場合に算定する。」

 

嫌気性培養加算と便の抗原検査

 

細菌は、下記の表のように「好気性菌」と「嫌気性菌」分けられ、「好気性菌」は、酸素が必要で「嫌気性菌」は、酸素が必要ない更に、「好気性菌」は、酸素濃度が高いほど増殖する「偏性好気性菌」と低濃度の酸素が必要な「微好気性菌」に分かれる。

 

「嫌気性菌」は、酸素があってもなくても生存できる「通年嫌気性菌」と酸素があると生存できない「偏性嫌気性菌」に分かれる。

 

人の消化管は口、胃、小腸、大腸と進んでいくにしたがって酸素濃度が低下します。そのため、胃には好気性菌(例えば微好気性菌のピロリ菌)が生息していることがありますが、ほぼ無酸素の大腸では好気性菌は生育できません。大腸に生息する多種多様な細菌のほとんどが嫌気性菌です。

 

昔、便の「カンピロバクターの培養」は「嫌気性培養加算」が算定できるような話もありました。しかし、「カンピロバクター」は、「嫌気性菌」ではなく、「微好気性菌」です。カンピロバクターは「微好気性菌」であり、通常の空気中(21%の酸素濃度)では増殖できず、「3~5%程度の酸素濃度」で最もよく増殖する微好気性菌であり、全く酸素がない環境(偏性嫌気性)では増殖できません。

 

したがって、培養に酸素濃度の調整という手間が増えますので、「嫌気性培養加算」が算定できると考えた検査会社があったかもしれません。

「嫌気性培養加算」の算定根拠も「偏性嫌気性菌」の培養のため「無酸素」環境での培養作業という手間があるためですので、「大腸菌」のように「通年嫌気性菌」の場合、「酸素があってもなくても生存できる」ため、「無酸素」環境での培養作業という手間の必要がありませんので、「嫌気性培養加算」は算定できません。

つまり、「嫌気性培養加算」が算定できるのは、「嫌気性菌」の「偏性嫌気性菌」の培養の時だけとなります。

生育条件

特徴

好気性

偏性好気性

酸素濃度が高い方がよく増殖する

微好気性

低濃度の酸素が必要

嫌気性

通年嫌気性

酸素に関係なく生存できる(酸素があってもなくても生存できる

偏性嫌気性

酸素があると生存できない

 

(1)は検体別の嫌気性培養加算の算定で①の「経皮的経気管吸引物」から「CAPDカテーテルからの排液」までが、「偏性嫌気性菌」が存在する部位となり、②の「喀痰」から「皮膚(開放的分泌物)」が、酸素が存在する部位から採取した検体を用いて検査で「偏性嫌気性菌」は、正確性は低く原則認められないとされる。

 

・下記の「⑴ 経皮的経気管吸引物、経皮的肺穿刺液 ⑵ 気管支鏡下採取材料(Protected Brush付着物)」については、

「 気管支鏡下採取材料」は、口や鼻から挿入のため常在菌等が混入しやすく「Protected Brush」(常在菌からの保護のためシースである筒状のカバーや鞘)を使用して(常在菌が混入しないような)「無菌状態」で採取した検体でなければ「嫌気性培養」の意味がないが、「経皮的経気管吸引物、経皮的肺穿刺液」は、皮下から直接無菌のまま採取できるので、そのまま、嫌気性培養ができる。

したがって、②の嫌気性培養加算の算定は、原則として認められない。の「(1) 喀痰」となっているが、最後に「なお、喀痰については、口腔から採取した場合は認められないが、気管切開口から採取した場合は認められる。」(この場合採取部位・方法の詳記が必要でしょう。)

 

下記の(2)の「嫌気性培養加算(喀痰)(適応)」では、嚥下(誤嚥)性肺炎の原因菌は、「嫌気性菌」のため「嫌気性培養」が必要である((3)でも「⑵ 誤嚥性肺炎、嚥下性肺炎」は、嫌気性培養加算が原則認められるとなっている。)が、国保の審査情報提供では嫌気培養は偏性嫌気性菌の検出を目的として行われるものであり、気管支鏡等を用いて直接喀痰を採取するなど、検体の採取法が明確でなければ算定は認められないとしている。

方法は異なるが、無菌状態で採取できる場合は、原則認めますとなっている。

 

・②の「嫌気性培養」が認められないものに「⑵ 咽頭液 ⑶ 鼻腔液 ⑷ 口腔採取物」があります。酸素が存在するところですから「嫌気性環境」ではありませんので嫌気性菌はありません。

 

しかし(3)の「⑶ 咽頭周囲膿瘍 ⑷ 扁桃周囲膿瘍」は、嫌気性培養加算の算定は、原則として認められる。」となっている。これは「膿瘍の内部は、炎症が進行することで血流が悪くなり、酸素供給が低下するため、嫌気性環境となり、嫌気性菌が増殖する環境だからです。」

 

・(1)の①の「⑸ 子宮頸管分泌物 ⑹ 子宮分泌物 ⑺ ダグラス窩からの検体」は原則、「嫌気性培養加算」の算定認められています。これは、女性生殖器系の特定の部位からの検体で、嫌気性菌感染が起こりやすいです。

 

⑻ 中耳穿刺液 ⑼ 血液 ⑽ 髄液 ⑾ 閉鎖性の膿 ⑿ CAPDカテーテルからの排液 については、「無菌的な環境」で「閉鎖空間」であるので、感染が起こると「好気性菌や組織細胞が酸素を消費することで、その場の酸素濃度が低下します。これにより、嫌気性菌が増殖しやすい環境(嫌気性環境)が作られます。」ので、嫌気的になりやすく、嫌気性菌が原因となることが多いため、その検出のために嫌気性培養が重要になります。嫌気性菌による感染症は、膿瘍形成、組織壊死、敗血症などを引き起こし、重篤化する可能性があります。

 

・(1)の②の嫌気性培養加算が原則認められない物の残りの理由は下記のとおりです。

胃液:胃は酸性が強いため、菌の生息が困難。もし菌が存在しても、主に好気性菌や通性嫌気性菌が多い。(「嫌気性培養」は、偏性嫌気性菌の検出のための検査なので酸素があってもなくても生存できる通性嫌気性菌」は認められない。

排泄尿尿道口や外陰部の常在菌(好気性菌、通性嫌気性菌など)の混入が避けられないので、正確性・有用性がない。

カテーテル尿:カテーテル挿入時に尿道口の常在菌が混入する可能性がある。

尿道分泌物:尿道口の常在菌の混入が避けられない。

腟分泌物:膣内には様々な常在菌(嫌気性菌も含む)が存在するため、病原菌との鑑別が困難。

皮膚(開放的分泌物):皮膚の表面は酸素に触れており、常在菌も多数存在するため、検体が好気的環境にある。

 常在菌は人体に有用な菌であるが、体調等により感染菌となることがあり、原因菌か常在菌の混入なのかの区別が出来ないため、常在菌が多い「好気性環境」にある検体で嫌気性培養加算は認められない。

 

・(3)の①の「嫌気性培養加算が原則として認められる」

「⑴ 肺膿瘍、肺化膿症(疑い含む。)⑶ 咽頭周囲膿瘍 ⑷ 扁桃周囲膿瘍 ⑹ 肛門周囲膿瘍 ⑺ 腹腔内膿瘍」肺膿瘍や肺化膿症は、口腔内の嫌気性菌が誤嚥により肺に侵入することで発症することが多く、嫌気性菌が主要な原因菌となります。また、「膿瘍内は嫌気性環境」であるため嫌気性培養加算が認められる。

※ 一方、肺結核は結核菌という酸素がなければ増殖できない細菌です。(つまり、偏性好気性菌です。)

したがって、酸素が豊富な肺に感染しやすいという特徴があります。

⑵ 誤嚥性肺炎、嚥下性肺炎」:上記で説明済み。(検体「喀痰」で偏性嫌気性菌を原因とする疾患。

「⑸ 偽膜性腸炎、クロストリジウム・ディフィシル腸炎(CD腸炎)」:この次の「国保の審査情報提供」の(4)では、検体の「糞便」で、「嫌気性培養加算」は算定できない。とあり、唯一加算できるのが「薬剤性腸炎」でもある、クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile、略してCDまたはC. difficile)という「偏性嫌気性菌」で発症する「CD腸炎」で、その毒素で大腸の粘膜が壊死して偽膜となり、「偽膜性腸炎」となるので、「偽膜性腸炎」はCD腸炎の重症例と言える。

「⑻ 子宮付属器炎 ⑼ 子宮内膜炎 ⑽ 子宮内感染症 ⑾ 子宮頸管炎」が認められるのは、子宮頸部以下の深部のため嫌気性環境での感染であるので、嫌気性培養加算は原則、認められる。

「⑿ ダグラス窩膿瘍、骨盤腹膜炎」も嫌気性環境であるため嫌気性培養加算が認められる。

「⒀ 外陰部膿瘍、バルトリン腺膿瘍、 ⒄ 深在性膿瘍」は、「膿瘍内は嫌気性環境」であるため嫌気性培養加算が認められる。

「⒁ 産褥熱」:産褥熱は子宮を中心とした骨盤内感染症」であるので、子宮頸部より深部の炎症性疾患では、嫌気性培養加算が原則として認められます。

「⒂ 眼内感染症」:「眼内は通常無菌的な閉鎖空間であり、ここで感染が成立すると、炎症や組織のダメージにより局所的に酸素濃度が低下し、嫌気性環境となり、嫌気性菌が増殖する可能性があります。」

「⒃ 深在性皮膚感染症」:皮膚表面とは異なり、深部の組織は血流が悪くなると酸素供給が滞り、嫌気的な環境になりやすく膿瘍(膿の袋)を形成することがあります。化膿が進むと、膿瘍内部は閉鎖空間となり、血液や周囲の好気性菌、炎症細胞が酸素を消費することで、酸素濃度が低下し「嫌気的環境」となり、偏性嫌気性菌の増殖に最適な条件を提供します。

「⒅ 蜂窩織炎」:「皮膚の深部にまで及ぶ細菌感染症で、体内の深部や閉鎖空間、あるいは組織の壊死を伴う状況で発生するため、嫌気性菌が病原菌として重要な役割を果たす可能性が高いと判断され、嫌気性培養加算の対象として認められています。」

 

・(3)の②の「嫌気性培養加算が原則として認められない。」

「⑴ 肺結核(疑い含む。)」:①にもあるように肺結核は結核菌という酸素がなければ増殖できない細菌です。(つまり、偏性好気性菌です。)したがって、酸素が豊富な肺に感染しやすいという特徴があります。

「⑵ 急性腸炎、急性胃腸炎」:原因菌の、ほとんどは、通性嫌気性菌または微好気性菌であり、厳密な嫌気性条件でなければ増殖できない偏性嫌気性菌ありません。また、検体が「便」のため、常在菌が大量で、検出された菌が病原菌であるのか、あるいは単なる常在菌であるのかを区別することが極めて困難であり正確性・有用性が低く「嫌気性培養加算」は、認められていないが、「偽膜性腸炎・CD腸炎」は、明確に嫌気性菌が、原因と特定されているので、「嫌気性培養加算」は、認められているが、評価は、「補助的な検査」という位置づけである。 

「⑶ 薬剤性腸炎(偽膜性腸炎、クロストリジウム・ディフィシル腸炎(CD腸炎)を除く。)」「CD腸炎」以外の薬物性腸炎では「偏性嫌気性菌」が原因となることはまれであり、検体が「便」のため、常在菌が大量で、正確性・有用性が低く「嫌気性培養加算」は、認められていない

「⑷ 細菌性腟炎、腟炎、外陰炎 ⑸ 滲出性中耳炎 ⑹ 表在性皮膚感染症」:好気性環境にある検体のため無菌(常在菌が混入する)ではないので、嫌気性培養は有用性(意味)がない。

※ (嫌気性培養加算が認められる)中耳穿刺は、急性中耳炎などで膿が貯留した場合であり「閉鎖空間」であるが、滲出性中耳炎は、通常、細菌感染は顕著ではなく、細菌性の場合も好気性または通性嫌気性菌なので、「嫌気性培養」は有用ではない。

 

・(4)嫌気性培養加算(糞便)(適応)」国保の審査情報提供より

 (3)は「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」の支払基金統一事例ということで、「薬剤性腸炎では、嫌気性培養は、原則として認めないとしているが、国保では検体「糞便」では、原則として認めない。」と情報を提供している。(いずれも、「偽膜性腸炎」及び「CD腸炎」に限り認められるとしている。)

※ 検体「糞便」による「嫌気性培養加算」は認められない。ただし、「偽膜性腸炎」及び「CD腸炎」については、その疑いがある場合は認める。となっていますので、「病名」が必要ということです。

 

・(5)「膣から子宮までの炎症性疾患のない膣症」とは、嫌気性環境ではない部位(好気性環境)で、炎症性疾患のない状態は、子宮頸管炎、子宮内膜炎、子宮付属器炎などの炎症性疾患を合併していないということで、膣分泌物の検査では、嫌気性環境ではないため常在菌の混入が避けられないため部位のため嫌気性培養は有用ではない。

炎症性疾患を合併している場合は、深部に炎症が及ぶことで嫌気性環境が形成され、嫌気性菌が病原菌として関与する可能性が高まるため「嫌気性培養」が認められることとなる。

 

・(6)「ヘリコバクター・ピロリ感染症に対する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められない。」

 ※ ピロリ菌は微好気性菌のため、「嫌気性培養」を行う医学的必要性はない。

 

・(7)ロタウイルス抗原定性(糞便)等の算定、(8)ロタウイルス抗原定性(糞便)等の対象者の年齢

 ※ 「ロタウイルス感染症疑いがない急性胃腸炎」では、認められない。

 ※ 「ロタウイルス抗原定性(糞便)等の対象者の年齢」:乳幼児から高齢者まで感染例があるので、原則として年齢にかかわらず認められる

 

・(8)アデノウイルス感染症の記載がない場合、アデノウイルス抗原定性(糞便)の算定は認められない

※アデノウイルス感染症の記載がない「感染性胃腸炎」の病名のみに対するアデノウイルス抗原定性(糞便)の算定は認められない

 

(1)【 検査 】 支払基金統一事例《令和6年11月29日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_135.pdf

 

370 検体別の嫌気性培養加算の算定について

○ 取扱い 

① 次の検体に対するD018の注1に規定する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められる。

⑴ 経皮的経気管吸引物、経皮的肺穿刺液 ⑵ 気管支鏡下採取材料(Protected Brush付着物) ⑶ 胸水 ⑷ 腹水 ⑸ 子宮頸管分泌物 ⑹ 子宮分泌物 ⑺ ダグラス窩からの検体 ⑻ 中耳穿刺液 ⑼ 血液 ⑽ 髄液 ⑾ 閉鎖性の膿 ⑿ CAPDカテーテルからの排液

② 次の検体に対するD018の注1に規定する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められない。

⑴ 喀痰 ⑵ 咽頭液 ⑶ 鼻腔液 ⑷ 口腔採取物 ⑸ 胃液 ⑹ 排泄尿 ⑺ カテーテル尿 ⑻ 尿道分泌物 ⑼ 腟分泌物 ⑽ 皮膚(開放的分泌物)

 

○ 取扱いを作成した根拠等

嫌気性培養は、酸素が存在する環境では増殖できない偏性嫌気性菌を検出するための検査である。偏性嫌気性菌が存在する部位(嫌気性環境)から採取した検体を用いて嫌気性培養を実施した場合に有用であり、対象となる検体及び菌種は多岐にわたる。一方、酸素が存在する部位から採取した検体を用いて実施した場合の診断としての正確性は低いと考えられる。

 以上のことから、上記①の検体に対する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められるが、上記②の検体に対する算定は認められないと判断した。

 なお、喀痰については、口腔から採取した場合は認められないが、気管切開口から採取した場合は認められる。

 

(2)【国保】 審査情報提供《令和6年6月 6日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-222.pdf

 

D-222 嫌気性培養加算(喀痰)(適応)

○ 取扱い 

原則として、喀痰による嫌気性培養加算については、嚥下(誤嚥)性肺炎等の治療のために気管支鏡等を用いて直接喀痰を採取した場合を除き認められない。

○ 取扱いの根拠

嫌気培養は偏性嫌気性菌の検出を目的として行われるものであり、気管支鏡等を用いて直接喀痰を採取するなど、検体の採取法が明確でなければ算定は認められないと整理した。

 

(3)【 検査 】 支払基金統一事例 《令和6年11月29日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_134.pdf

 

369 嫌気性培養加算の算定について

○ 取扱い 

① 次の傷病名に対するD018の注1に規定する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められる。

⑴ 肺膿瘍、肺化膿症(疑い含む。) ⑵ 誤嚥性肺炎、嚥下性肺炎 ⑶ 咽頭周囲膿瘍 ⑷ 扁桃周囲膿瘍 ⑸ 偽膜性腸炎、クロストリジウム・ディフィシル腸炎(CD腸炎) ⑹ 肛門周囲膿瘍 ⑺ 腹腔内膿瘍 ⑻ 子宮付属器炎 ⑼ 子宮内膜炎 ⑽ 子宮内感染症 ⑾ 子宮頸管炎 ⑿ ダグラス窩膿瘍、骨盤腹膜炎 ⒀ 外陰部膿瘍、バルトリン腺膿瘍 ⒁ 産褥熱 ⒂ 眼内感染症 ⒃ 深在性皮膚感染症 ⒄ 深在性膿瘍 ⒅ 蜂窩織炎

② 次の傷病名に対するD018の注1に規定する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められない。

⑴ 肺結核(疑い含む。) ⑵ 急性腸炎、急性胃腸炎 ⑶ 薬剤性腸炎(偽膜性腸炎、クロストリジウム・ディフィシル腸炎(CD腸炎)を除く。) ⑷ 細菌性腟炎、腟炎、外陰炎 ⑸ 滲出性中耳炎 ⑹ 表在性皮膚感染症

○ 取扱いを作成した根拠等

嫌気性培養は、酸素が存在する環境では増殖できない偏性嫌気性菌を検出するための検査である。偏性嫌気性菌が存在する部位(嫌気性環境)から採取した検体を用いて嫌気性培養を実施した場合に有用であり、対象となる傷病名は多岐にわたる。

一方、酸素が存在する部位から採取した検体を用いて実施した場合の診断としての正確性は低い。

 以上のことから、上記①の傷病名に対する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められるが、上記②の傷病名に対する算定は認められないと判断した。

 

(4)【国保】 審査情報提供《令和6年6月 6日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-221.pdf

 

D-221 嫌気性培養加算(糞便)(適応)

○ 取扱い 

原則として、糞便による嫌気性培養加算については、偽膜性腸炎やクロストリジオイデス・ディフィシル(クロストリジウム・デフィシル)感染症の診断を除き認められない。

○ 取扱いの根拠

嫌気培養は偏性嫌気性菌の検出を目的として行われるものであり、偽膜性腸炎やクロストリジオイデス・ディフィシル(クロストリジウム・デフィシル)感染症等、嫌気性菌による感染を疑う場合のみ、算定が認められると整理した。

 

(5)【国保】 審査情報提供《令和6年12月5日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-314.pdf

 

D-314 嫌気性培養加算(女性器分泌物)(適応) 

○ 取扱い

原則として、女性器分泌物による嫌気性培養加算については、膣から子宮までの炎症性疾患のない膣症のみでは認められない。

○ 取扱いの根拠

嫌気培養は偏性嫌気性菌の検出を目的として行われるものであり、子宮頚管からの採取等で認められるが、膣から子宮までの炎症性疾患のない膣症のみで女性器分泌物による嫌気性培養加算の算定は妥当でないと整理 した。

 

(6)【 検査 】支払基金・国保統一事例 《令和6年12月27日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_148.pdf

【国保】審査情報提供《令和6年12月5日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-331.pdf

 

400 嫌気性培養加算(ヘリコバクター・ピロリ感染症)の算定について 

○ 取扱い

ヘリコバクター・ピロリ感染症に対する嫌気性培養加算の算定は、原則として認められない。

○ 取扱いを作成した根拠等

嫌気性培養は、酸素のある環境では増殖できない菌種(偏性嫌気性菌)の検出を目的として行われるものである。 一方、ヘリコバクター・ピロリ感染症の原因菌であるピロリ菌は微好気性菌に属する菌である。

したがって、ヘリコバクター・ピロリ感染の診断において、嫌気性培養を行う医学的必要性はない。

以上のことから、ヘリコバクター・ピロリ感染症に対する当該検査の算定は、原則認められないと判断した。

 

(7)【 検査 】支払基金・国保統一事例 《令和6年3月29日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_23.pdf

【国保】審査情報提供《令和5年12月5日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-159.pdf

 

87 急性胃腸炎に対するロタウイルス抗原定性(糞便)等の算定について 

○ 取扱い

ロタウイルス感染症疑いがない急性胃腸炎に対するD012「8」ロタウイルス抗原定性(糞便)、ロタウイルス抗原定量(糞便)の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

ロタウイルスは、感染力も強く、ロタウイルス感染性腸炎は、小児仮性コレラと言われる如く激しい水溶性下痢を特徴とする。

本検査は、ロタウイルス感染性腸炎の診断において特異度が高い検査として位置づけられている。

以上のことから、ロタウイルス感染症疑いがない急性胃腸炎に対するD012 「8」ロタウイルス抗原定性(糞便)、ロタウイルス抗原定量(糞便)の算定は、原則として認められないと判断した。

 

(8)【 検査 】 支払基金・国保統一事例 《令和6年4月30日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_28.pdf

【国保】審査情報提供《令和6年8月29日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-303.pdf

 

127 ロタウイルス感染に対するロタウイルス抗原定性(糞便)等の算定 について 

○ 取扱い

ロタウイルス感染に対するD012感染症免疫学的検査「8」ロタウイルス抗原定性(糞便)又はD012感染症免疫学的検査「8」ロタウイルス抗原定量(糞便)の算定は、原則として年齢にかかわらず認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

ロタウイルス感染症は、ロタウイルスに感染することで生じる急性胃腸炎である。乳幼児期に感染しやすく、激しい症状が出ることが多い疾患であるが成人の感染例もあり、特に抵抗力や免疫力が低下している高齢者の場合には 重症となることもある。

このため、ロタウイルス感染に対するD012感染症免疫学的検査「8」ロタウイルス抗原定性(糞便)又はロタウイルス抗原定量(糞便)の算定は、原則として年齢にかかわらず認められると判断した。

 

(9)【国保】 審査情報提供《令和7年8月28日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-423.pdf

 

D-423 アデノウイルス抗原定性(糞便)(感染性胃腸炎)

○ 取扱い

原則として、「アデノウイルス」の記載がない感染性胃腸炎に対するアデノウイルス抗原定性(糞便)の算定は認められない。

○ 取扱いの根拠

本検査は、アデノウイルス感染症の診断を行うためのものであり、アデノウイルス感染症の記載がない「感染性胃腸炎」の病名のみに対するアデノウイルス抗原定性(糞便)の算定は認められないと整理した。