「関節リウマチ疑い」で認められる検査・認められない検査、「関節リウマチ」診断後認められる検査

後半に資料:支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」等

 

1.「関節リウマチの疑い」で認められる検査

下記資料(支払基金における審査の一般的な取扱い(医科))あり。

 

● (1)の「免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)」は、「関節リウマチ」で増加する特に、免疫グロブリンのIgG及びIgAの増加がみられることが多いとの理由で原則認められる。

 

※(医科点数表資料)

D015 血漿蛋白免疫学的検査

 「4 免疫グロブリン」 38点

(通知:(1) 「4」の免疫グロブリンは,IgG,IgA,IgM及びIgDを測定した場合に,それぞれ所定点数を算定する。)

(編注: 免疫グロブリンは,「ガンマグロブリン」とも呼ばれ、体を細菌やウイルスといった異物から守る特殊なタンパク質でできた「抗体」のことです。)

 

● (2)の「抗核抗体」は、膠原病の診断等に広く用いられる検査であり、関節リウマチも膠原病の一種であるとの理由で原則認められる。

 

※ (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

「5 抗核抗体(蛍光抗体法)定性,抗核抗体(蛍光抗体法)半 定量,抗核抗体(蛍光抗体法)定量」 99点

「7 抗核抗体(蛍光抗体法を除く。)」 110点

 

● (3)の「リウマトイド因子(RF)定量」は、「膠原病の疑い」となっているが、膠原病の代表疾患である関節リウマチ(RA)の診断に欠かせない検査であり、リウマトイド因子(RF)定量は抗核抗体とともに、膠原病の自己抗体の存在を検討する上で基本的な検査である。とのことで認められる。
 

※    (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

「2 リウマトイド因子(RF)定量」 30点

 

● (4)の「抗核抗体定性等」も「(3)」と同じく、「膠原病の疑い」となっているが、膠原病の代表疾患である関節リウマチ(RA)の診断に欠かせない検査とのことで、認められる。

 

※ (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

「5 抗核抗体(蛍光抗体法)定性,抗核抗体(蛍光抗体法)半定量,抗核抗体(蛍光抗体法)定量」 99点

 

● (5)の「抗CCP抗体」は、「リウマトイド因子(RF)定量」を実施していなくとも「抗CCP抗体」を選択することはあり得るとのことで認められる。

 

※ (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

24 抗シトルリン化ペプチド抗体定性、抗シトルリン化ペプチド抗体定量(抗CCP抗体) 193点

 

● (6)の「IgG型リウマトイド因子」は、リウマトイド因子(RF)定量よりも関節リウマチの活動性に関連すると言われているとの理由で原則認められる。(全身性エリテマトーデス(疑い含む。)では、認められない。)

 

※    (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

「26 IgG型リウマトイド因子」 198点

「2 リウマトイド因子(RF)定量」 30点

 

2.「関節リウマチの疑い」で認められない検査

 

● (7)の「マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP‐3)」は、「関節リウマチ」の特異度は低いため、診断の有用性は低いため、「関節リウマチの疑い」では認められない。ただ、骨破壊と相関するとされるため、「関節リウマチ」の診断確定後の検査として有用である。

 

※    (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

 「9 マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)」 116点

 

● (8)の「抗Sm抗体」抗Sm抗体定性、抗Sm体半定量又は抗Sm抗体定量は、全身性エリテマトーデスに特異的な抗体であり、その診断基準となるが、「関節リウマチ疑い」では原則認めない。

 

※    (医科点数表資料)

D014 自己抗体検査

 「14 抗Sm抗体定性、抗Sm抗体半定量、抗Sm抗体定量」147点

 

3.「関節リウマチ」の診断確定後は認められる検査

 

● (9)の「リウマトイド因子(RF)定量」は、疾患活動性を評価する指標であるが、変化は緩徐であるので月1回は認められるが、1回を超える算定は過剰となる。

 

● (10)の「リウマトイド因子(RF)定量」も「(9)」と同じ理由で、連月の算定は認められず、必要な場合は理由の記載が必要。

 

● (11)の「MMP-3とRF定量の併算定」は、原則として認められる。

「MMP-3」は、関節の内側にある滑膜という部分の炎症(滑膜炎)を反映しており、関節の破壊に関連するものであり、「RF定量」は、活動性評価の指標となるとのことで、併算定は、原則認められる。

 

※    (医科点数表資料):関連通知

『 D014 自己抗体検査 

(1) 「2」のリウマトイド因子(RF)定量,「8」の抗ガラクトース欠損IgG抗体定性、同定量,「9」のマトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3),「15」のC1q結合免疫複合体,「25」のモノクローナルRF結合免疫複合体及び「26」のIgG型リウマトイド因子のうち3項目以上を併せて実施した場合には,主たるもの2つに限り算定する。

(2) 「8」の抗ガラクトース欠損IgG抗体定性、同定量は,ECLIA法又はレクチン酵素免疫測定法による。なお,「2」のリウマトイド因子(RF)定量を併せて実施した場合は,主たるもののみ算定する。』

 

● (12)の「マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)は、滑膜炎の活動性指標となるが上記、リウマトイド因子(RF)定量と同じく変化は緩徐であるので月1回は認められるが、1回を超える算定は過剰となる。

 

● (13)の「MMP-3」も「(12)」と同じ理由で、連月の算定は認められず、必要な場合は理由の記載が必要。

 

● (14)の「血清補体価(CH50)」については、補体として抗体の作用を補う作用を行うため、一般的に免疫疾患では、補体が消費され補体蛋白(C3、C4等)・補体活性(CH50)共に低下する。

関節リウマチでは、高値を示す傾向にあるが、血管炎を伴う悪性関節リウマチでは逆に低下し、両者の病態把握の指標の一つでもある。とのことで、これらの検査は、原則認められ、「悪性関節リウマチ」に対しては、これらの検査の併算定も原則認められる。

 

※ (医科点数表資料):関連通知

D015 血 漿蛋白免疫学的検査

  「4 血清補体価(CH50)」 38点

  「8 C3、C4」      70点

 

4.「若年性特発性関節炎(旧称:若年性関節リウマチ)」で認められる検査

 

● (15)の「若年性特発性関節炎のリウマトイド因子(RF)定量」算定は、若年性特発性関節炎は、自己免疫現象を基盤とした疾患であるので、RF定量は、診断と経過観察に必要で原則認められる。

 

● (16)の「若年性特発性関節炎のMMP-3の算定」は、「(15)」と同じ理由で経過観察時の有用であり、原則認められる。

 

● (17)の「フェリチン半定量」の算定は、マクロファージによる作用により、フェリチンが血中に放出されるため「フェリチン半定量」の算定は、診断及び経過観察時に原則認められる。

 

※ (医科点数表資料):関連通知

D007 血液化学検査

「25 フェリチン半定量、フェリチン定量」 102点

 (編注)

 「 マクロファージは体を守る「実働部隊」で、体内の異物(細菌、ウイルス、死んだ細胞など)を直接「食べる」ことで排除する「貪食作用」で感染の初期段階から体を守る。抗体は異物と結合することで「無力化し、排除を助ける戦略家」という役割分担をしています。

 

5.「関節リウマチ」に対する画像診断等

 

● (18)の「E202磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)(四肢)」の算定は、関節リウマチ(初診時・経過観察時)に対す、関節、軟部組織、骨内部の評価に有用であり、滑膜炎の描出やⅩ線写真で認識できない骨変化の評価などが可能である。

 以上のことから、関節リウマチ(初診時・経過観察時)に対するE202磁気共鳴コンピューター断層撮影MRI撮影)(四肢)の算定は、原則として認められる。

 

● (19)の「超音波検査(断層撮影法)」は、「関節リウマチ」の骨破壊の原因である滑膜炎の存在と、リウマチの特徴的な骨破壊像である骨びらんを描出することができるため診断及び経過観察を目的とした「超音波検査(断層撮影法)(その他)」が有用である。(経過観察としての算定間隔は症例による。)

 

● (20)の「超音波検査(断層撮影法)の回数」は、原則として、関節リウマチに対する超音波検査(断層撮影法)は、急性期及び症状の変化(急性増悪)時を除き、通常は緩徐のため3か月に1回まで算定が認められる。

 

(資料)

≪支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)等≫

 

(1) 【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和6年7月31日》 

258 免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_84.pdf

【国保】《令和6年12月5日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-343.pdf

 

○ 取扱い

関節リウマチ疑い及び関節リウマチの経過観察に対するD015「4」免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の算定は、原則として認められる。 また、算定間隔は、原則として3か月に1回とする。

○ 取扱いを作成した根拠等

 免疫グロブリンは、抗体活性を持つ血清蛋白であり、IgG、IgA、IgMは感染防御の生理的活性を持つ。関節リウマチにおいては免疫グロブリンが増加し、特にIgG及びIgAの増加がみられることが多い。

 以上のことから、関節リウマチの疑い及び関節リウマチの経過観察におけるD015「4」免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の算定は、原則として認められると判断した。

なお、認められる算定間隔は、原則として3か月に1回が一般的とされている。

 

(2) 【 検査 】 支払基金統一事例 支払基金・国保統一事例 《令和6年6月28日》

212 関節リウマチの疑い又は診断時に対する抗核抗体(蛍光抗体法)定性等の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_67.pdf

 

○ 取扱い

 次の場合の関節リウマチに対するD014「5」抗核抗体(蛍光抗体法)定性、抗核抗体(蛍光抗体法)半定量、抗核抗体(蛍光抗体法)定量又は「7」抗核抗体(蛍光抗体法を除く。)の算定は、原則として認められる。

 ⑴ 疑い ⑵ 診断時

○ 取扱いを作成した根拠等

 抗核抗体(蛍光抗体法)定性、抗核抗体(蛍光抗体法)半定量、抗核抗体(蛍光抗体法)定量又は抗核抗体(蛍光抗体法を除く。)は、膠原病の診断等に広く用いられる検査であり、関節リウマチも膠原病の一種である。 また、関節リウマチの診断においては、さまざまな疾患の除外診断を行う必要がある。

以上のことから関節リウマチの疑い、又は診断時におけるこれらの検査の算定は、原則として認められると判断した。

 

(3) 【社保】審査情報提供 最終更新日:2016年9月14日 《平成19年3月16日新規》 《平成20年7月31日更新》 《平成24年9月24日更新》 《平成26年9月22日更新》 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/teikyojirei/ika/kensa/jirei39.html

【国保】 審査情報提供《令和3年9月7日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-93.pdf

 

39 リウマトイド因子(RF)定量(膠原病の疑い)

取扱い

 原則として、初診時に「膠原病の疑い」の病名に対する、リウマトイド因子(RF)定量は認められる。

取扱いを定めた理由

 リウマトイド因子(RF)定量などのリウマトイド因子の測定は、膠原病の代表疾患である関節リウマチ(RA)の診断に欠かせない検査であり、リウマトイド因子(RF)定量は抗核抗体とともに、膠原病の特徴である自己抗体の存在を検討する上で基本的な検査である。
 したがって、リウマトイド因子(RF)定量は膠原病の診断を進める際に用いる検査として有用である。

 

(4) 【 検査 】支払基金・国保統一事例  《令和6年6月28日》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_68.pdf

213 膠原病の疑いに対する抗核抗体定性等の算定について

○ 取扱い

 膠原病の疑いに対するD014「5」抗核抗体(蛍光抗体法)定性・半定量・ 定量の算定は、原則として認められる。

○ 取扱いを作成した根拠等

 膠原病には自己抗体としての抗核抗体群が存在する疾患が多く、抗核抗体 (蛍光抗体法)は多数の抗核抗体群のいずれかの存在を明らかにする目的のスクリーニング検査である。陽性の場合は染色パターンにより対応抗体をある程度推測することが可能で、疾患標識自己抗体検査の選択指標となり得る。

 以上のことから、膠原病の疑いに対するD014「5」抗核抗体(蛍光抗体法) 定性・半定量・定量の算定は、原則として認められると判断した。

 

(5) 【国保】 審査情報提供《令和4年9月26日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-121.pdf

 

D-121 抗CCP抗体(関節リウマチ疑いに対して、リウマトイド因子(RF)の算定がない場合)  

○ 取扱い

 原則として、関節リウマチ疑いに対して、リウマトイド因子(RF)の算定がない場合でも、抗CCP抗体の算定は認められる。

○ 取扱いの根拠

 臨床症状、炎症反応などから、関節リウマチが強く疑われる場合、RFを実施せず、抗CCP抗体を選択することはあり得ると考える。

 

(6) 【 検査 】 支払基金統一事例 支払基金・国保統一事例《令和6年6月28日》  

215 IgG型リウマトイド因子の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_70.pdf

【国保】審査情報提供 《令和6年6月6日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-238.pdf

○ 取扱い

1 関節リウマチ(疑い含む。)に対するD014「26」IgG型リウマトイド 因子の算定は、原則として認められる。

2 全身性エリテマトーデス(疑い含む。)に対するD014「26」IgG型リウマトイド因子の算定は、原則として認められない。

○ 取扱いの根拠

 D014「26」IgG型リウマトイド因子は、血清中のIgG型リウマトイド因子を測定するものであり、通常用いられるD014「2」リウマトイド因子(RF)定量よりも関節リウマチの活動性に関連すると言われている。 また、全身性エリテマトーデスの診断基準として用いられる1997年ACR分類基準や2012年SLICC分類基準の種々の自己抗体検査の中にIgG型リウマトイド因子は含まれていない。

以上のことから、当該検査について、関節リウマチ(疑い含む。)に対する算定は、原則として認められる、全身性エリテマトーデス(疑い含む。) に対する算定は、原則として認められないと判断した。

 

(7) 【 検査 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年5月30日》

539 MMP-3(関節リウマチ疑い)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_205.pdf

【国保】《令和7年5月29日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-395.pdf

 

○ 取扱い

 関節リウマチ疑いに対するD014「9」マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMPー3)のみの算定は原則として認められない。

○ 取扱いを作成した根拠等

 MMPー3は関節リウマチの疾患活動性マーカーで骨破壊と相関するとされるが、抗CCP抗体やRFと比べて感度は高いが特異度は低く、関節リウマチ診断の有用性は低いただ、関節リウマチ診断確定後では将来の骨破壊と有意の相関があるため、早期治療の必要性評価に優れているとされる。

 以上のことから、関節リウマチ疑いに対するMMPー3のみの算定は、原則として認められないと判断した。

 

(8) 【 検査 】支払基金・国保統一事例 《令和6年5月31日》

157 抗Sm抗体定性等の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_53.pdf

【国保】審査情報提供《令和6年3月 7日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-183.pdf

 

○ 取扱い

1 全身性エリテマトーデス(疑い含む。)に対するD014「12」抗Sm抗体定性、抗Sm抗体半定量又は抗Sm抗体定量の算定は、原則として認められる。

2 関節リウマチの疑いに対するD014「12」抗Sm抗体定性、抗Sm体半定量又は抗Sm抗体定量の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いの根拠

 抗Sm抗体は、全身性エリテマトーデスに特異的な抗体であり、当該抗体の陽性は全身性エリテマトーデスの診断基準の一つとされている※。

 以上のことから、全身性エリテマトーデス(疑い含む。)に対する上記検査の算定は、原則として認められる。

 一方、関節リウマチの疑いに対する上記検査の算定は、原則として認められないと判断した。

(※)アメリカリウマチ学会(ACR)分類基準(1997)、厚生労働省ホームページ 自己免疫疾患に関する調査研究班

 

(9) 【国保】 審査情報提供 《令和6年6月 6日新規》」

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-197.pdf

 

D-197 リウマトイド因子(RF)定量(回数)  

○ 取扱い

 原則として、リウマトイド因子(RF)定量は月1回を超える算定は認められない。

○ 取扱いの根拠

 リウマトイド因子(RF)定量は疾患活動性を評価する指標であるが、当該検査の変動は緩徐であり、同一月内で急速に変動することはないため、 同一月に1回を超える算定は過剰であると整理した。

○ 留意事項 「月1回」というのは、連月の算定を示しているものではない。

 

(10)【国保】 審査情報提供 《令和6年8月29日新規》

D-270 リウマトイド因子(RF)定量(回数)  

○ 取扱い

 原則として、リウマトイド因子(RF)定量の連月の算定は認められな い。 連月の算定が必要な場合は理由の記載が必要。

○ 取扱いの根拠

 関節リウマチの活動性評価に有効であるが、赤沈、CRP と異なり疾患活動性スコアの計算に用いられる項目ではないことから連月測定する意義は乏しいと整理した。

 

(11) 【 検査 】  支払基金・国保統一事例 《令和6年10月31日》

324 関節リウマチに対するMMP-3とRF定量の併算定について  https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_113.pdf

【国保】《令和7年3月6日新規》https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-365.pdf

 

○ 取扱い

 関節リウマチに対するD014「9」MMP-3とD014「2」RF定量の併算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

 関節リウマチは全身の関節に炎症が起る自己免疫疾患である。MMP-3は滑膜で産生される酵素蛋白で関節破壊の病態を反映し、RF定量はIgGに対する自己抗体であり、活動性評価の指標となる。

 以上のことから、関節リウマチに対するD014「9」MMP-3とD014「2」 RF定量の併算定は、原則として認められると判断した。

 

(12) 【国保】審査情報提供 《令和6年3月 7日新規》

D-163 マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-163.pdf

 

○ 取扱い

原則として、月1回を超えるMMP-3の算定は認められない。

○ 取扱いの根拠

 MMP-3は滑膜炎の活動性指標となるが、変動は緩徐であり頻回に施行する必要性は乏しいため月1回を超える実施は不適当と整理した。

○ 留意事項 「月1回」というのは、連月の算定を示しているものではない。

 

(13)【国保】 審査情報提供 《令和6年8月29日新規》

D-271 マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)(回数)

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-271.pdf

 

○ 取扱い

 原則として、関節リウマチに対するマトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)の連月の算定は認められない。

○ 取扱いの根拠

 マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)は関節リウマチの滑膜の炎症を反映するものであるが、日々の関節炎の病勢を把握する指標として用いることは不適当であり、連月測定することは認められないと整理し た。

○ 留意事項

「関節リウマチ」における疾患活動性が高い時期及び新規治療導入後のモニタリング時期を除く。

 

(14) 【 検査 】 支払基金統一事例 《令和7年7月31日》

616 血清補体価(CH50)等(悪性関節リウマチ等)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_232.pdf

 

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD015「4」血清補体価(CH50)、「8」C3又は C4の算定は、原則として認められる。

 ⑴ 悪性関節リウマチ ⑵ 関節リウマチ

② 悪性関節リウマチに対するD015「4」血清補体価(CH50)、「8」C3 及びC4の併算定は、原則として認められる。

○ 取扱いを作成した根拠等

補体は、主に抗体の作用を補い効果を高める作用を有している。一般的に抗体活性の高い免疫疾患では補体が消費され、補体蛋白(C3、C4等)・補体活性(CH50)共に低下する。関節リウマチでは、高値を示す傾向にあるが、関節外症状としての血管炎を伴う悪性関節リウマチでは逆に低下し、両者の病態把握の指標の一つでもある。なお、CH50、C3、C4を併せて測定することにより、補体価の変動のパターン等を把握することは、その診断や治療効果の判定、経過観察に有用である。

 以上のことから、悪性関節リウマチ、関節リウマチに対するこれらの検査の算定は、原則として認められると判断した。また、悪性関節リウマチに対するこれらの検査の併算定は、原則として認められると判断した。

 

(15) 【 検査 】 支払基金・国保統一事例 《令和6年10月31日》

322 若年性特発性関節炎に対するRF定量の算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_111.pdf

国保《令和7年3月6日新規》https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-365.pdf

 

○ 取扱い

 若年性特発性関節炎に対するD014「2」RF定量の算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

 若年性特発性関節炎(旧称:若年性関節リウマチ)は自己免疫現象を基盤とした疾患でRF定量検査はその診断と経過観察に必要である。

 以上のことから、若年性特発性関節炎に対するD014「2」RF定量の算定は、原則として認められると判断した。

 

(16) 【 検査 】支払基金・国保統一事例 《令和6年10月31日》

323 若年性特発性関節炎に対するMMP-3の算定について  https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_112.pdf

【国保】《令和6年8月29日新規》https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-300.pdf

 

○ 取扱い

若年性特発性関節炎に対するD014「9」MMP-3の算定は、原則として認められる。

○ 取扱いを作成した根拠等

若年性特発性関節炎(旧称:若年性関節リウマチ)は自己免疫現象を基盤とした疾患である。MMP-3は関節炎の程度を反映し、本症における経過観察時の活動性マーカーとして有用である。

以上のことから、若年性特発性関節炎に対するD014「9」MMP-3の算定は、原則として認められると判断した。

 

(17)【 検査 】 支払基金・国保統一事例 《令和6年10月31日》 

318 若年性特発性関節炎に対するフェリチン半定量の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_107.pdf

【国保】《令和7年3月6日新規》https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-364.pdf

 

○ 取扱い

若年性特発性関節炎に対するD007「25」フェリチン半定量の算定は、原則として認められる。

○ 取扱いを作成した根拠等

フェリチンは、活性化されたマクロファージによる炎症・組織破壊に伴い血中へ逸脱し、若年性特発性関節炎(旧称:若年性関節リウマチ)、特に全身型で高率に上昇する。

以上のことから、若年性特発性関節炎の診断及び経過観察に対するD007 「25」フェリチン半定量の算定は、原則として認められると判断した。

 

(18) 【 画像診断 】 支払基金統一事例 支払基金・国保統一事例《令和6年5月31日》

162 関節リウマチに対するMRI撮影の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/gazoushindan_1.files/gazoushindan_8.pdf

 

○ 取扱い

関節リウマチ(初診時・経過観察時)に対するE202磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)(四肢)の算定は、原則として認められる。

○ 取扱いを作成した根拠等

 関節リウマチに対する磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)は、関節、軟部組織、骨内部の評価に有用であり、滑膜炎の描出やⅩ線写真で認識できない骨変化の評価などが可能である。

 以上のことから、関節リウマチ(初診時・経過観察時)に対するE202磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)(四肢)の算定は、原則として認められると判断した。

 

(19) 【社保】審査情報提供最終更新日:2017年2月27日 《平成29年2月27日新規》

310 超音波検査(断層撮影法)(関節リウマチ)

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/teikyojirei/ika/kensa/jirei310.html

【国保】 審査情報提供 《令和3年9月7日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-95.pdf

 

取扱い

 原則として、「関節リウマチ」に対する診断及び経過観察を目的として実施した「超音波検査(断層撮影法)(その他)」の算定は認められる。

取扱いを定めた理由

 「関節リウマチ」の骨破壊の原因である滑膜炎の存在と、リウマチの特徴的な骨破壊像である骨びらんを描出することができるため「超音波検査(断層撮影法)(その他)」が有用である。

留意事項

 経過観察として認める場合の期間(算定間隔)については、個々の症例により適正なものとすること。

 

(20) 【国保】 審査情報提供 《令和6年6月 6日新規》

D-198 超音波検査(断層撮影法)(関節リウマチ)(回数)

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-198.pdf

 

○ 取扱い

原則として、関節リウマチに対する超音波検査(断層撮影法)は、急性期及び症状の変化(急性増悪)時を除き、3か月に1回まで算定が認められる。

 

○ 取扱いの根拠

超音波検査(断層撮影法)は関節リウマチに伴う滑膜炎の状態をみるために行うものであり、通常は頻回に行う必要性はなく、3か月に1回までの算定が妥当であると整理した。

ただし、急性期及び症状の変化(急性増悪)が判断できればその限りではない。

 

疑い病名か症状詳記がないと認められない病理診断

 

(1) 鼠経ヘルニアの切除組織には通常「鼠経ヘルニア」に悪性のものはないため「病理組織標本作製」は、認められない。

  ※ 疑い病名か症状詳記が必要。

 

<参考資料>

(1)【 病理診断 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年9月30日》

688 病理組織標本作製(鼠径ヘルニア)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_10.pdf

【国保】 《令和7年8月28日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_byourisindan_N-13.pdf

○ 取扱い

鼠径ヘルニアのみの傷病名において、切除組織に対して行ったN000病理組織標本作製の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

鼠径ヘルニアは、一般的に悪性のものでなく鼠経ヘルニアのみに対する一律的なN000病理組織標本作製の算定の必要性はないと考える。

以上のことから、鼠径ヘルニアのみの傷病名において、切除組織に対して行ったN000病理組織標本作製の算定は、原則として認められないと判断した。

 ただし、悪性腫瘍を疑わせるような傷病名や医学的な必要性のコメント等が記載されている場合は、その必要性について記載内容から医学的に判断することとする。

 

(2) 子宮頸管炎では細胞診は認められない。感染症やアレルギー・異物による原因の炎症状態で、悪性腫瘍の可能性が低いので、必要な場合は、症状詳記が必要と思われる。

 

<参考資料>

(2)【 病理診断 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年7月31日》

641 細胞診(婦人科材料等によるもの)(子宮頸管炎)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_8.pdf

○ 取扱い

子宮頸管炎に対するN004 細胞診「1」婦人科材料等によるものの算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

子宮頸管炎は細菌やクラミジア等感染症、薬物等によるアレルギー、ペッサリー等異物による刺激が原因で子宮頸部に炎症が生じた状態であり、悪性腫瘍の可能性は低い。

細胞診(婦人科材料等によるもの)は、子宮頸部・内膜、腟部から採取した細胞より悪性腫瘍の細胞学的診断を実施するものであり、上記子宮頸管炎に対する臨床的有用性は低いと考えられる。

 以上のことから、子宮頸管炎に対するN004細胞診「1」婦人科材料等によるものの算定は、原則として認められないと判断した。

 

(3) 細胞診の「婦人科材料等よるもの」で同時に子宮頸部 と子宮腟部のそれぞれから、検体を採取した場合も細胞診の通知に「同一又は近接した部位より同時に数検体を採取して標本作製を行った場合であっても、1回として算定する。」とあるので2回の算定は認められない。

 

<参考資料>

(3)【 病理診断 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年7月31日》

642 細胞診(婦人科材料等によるもの)の算定回数について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_9.pdf

【国保】《令和7年5月29日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-413.pdf

○ 取扱い

子宮頸部と子宮腟部に対するN004細胞診「1」婦人科材料等によるものの2回の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

N004 細胞診は、厚生労働省通知※に「同一又は近接した部位より同時に数検体を採取して標本作製を行った場合であっても、1回として算定する」旨記載されている。子宮頸部は、腟側に接する子宮腟部と子宮腔に向かう頸管部で構成されており、これらは近接した部位に該当することから、1回の算定が妥当と考えられる。

以上のことから、子宮頸部と子宮腟部に対するN004細胞診「1」婦人科材料等によるものの2回の算定は、原則として認められないと判断した。

(※)診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について

 

 

(4) 早期胃癌に対する「免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製(HER2タンパク)」の算定は認められない。とされた。

 「N002 免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」の「3 HER2タンパク」は、「抗癌剤:ハーセプチン注射用」の治療対象の選別のため行われる検査として「乳癌」については、通知があるが、「胃癌」等については「抗癌剤:ハーセプチン注射用」適応で判断するしかない。

 

 「胃癌」についての「効能・効果」は、「HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌」となっており、「早期胃癌」に適応がなく「免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製(HER2タンパク)」は、認められない。

 

<参考資料>

【国保】審査情報提供  《令和6年6月 6日新規》

D-216 免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製(HER2タンパク)

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-216.pdf

 

○ 取扱い

  原則として、早期胃癌に対する免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製(HER2タンパク)の算定は認められない。

 

○ 取扱いの根拠

免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製(HER2タンパク)検査については、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体治療薬ハーセプチンの治療対象となる患者の選別を行うことを目的に実施されるが、ハーセプチン注射液の適応はHER2過剰発現が確認された治療切除不能な進行・再発胃癌とされていることから、「早期胃癌」に対しては適応がなく認められないと整理した。

生活習慣病管理料を算定した月においては、特定疾患処方管理加算は算定できないという事務連絡

 

厚生労働省の「国民の皆様の声」で医療課へ質問

 

「医療課」からの回答がないことは、前回、苦言しているが、「国民の皆様の声」の担当者に催促を依頼したが、いまだ回答はありません。

 

それこそ、「国民を馬鹿にしてるのですか」

 

前回も言いましたが、最近2・3年前の質問だけは回答ください。

 

「地域包括ケア病棟入院料60日超えは在宅復帰率等の計算から除外か」、「地域包括ケア病棟入院料の急性期患者支援病床初期加算の別表1の誤り」等

 

これがだめなら、別の件を含めて、「会計検査院」に依頼しないと駄目でしょうか?

 

今回の質問は

 

以下の事務連絡は間違いでは? 間違いなら、訂正していただけますか?

 

疑義解釈資料の送付について(その11)事 務 連 絡 令和6年8月29日

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001297359.pdf

【特定疾患処方管理加算】

問3 生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)を算定した月において、当該算定日とは別日に、当該保険医療機関において、同一患者に対して特定疾患処方管理加算を算定することは可能か。

(答) 特定疾患処方管理加算は、特定疾患療養管理料における特定疾患と同じ特定疾患を対象に処方した際に算定できるが、特定疾患療養管理料と生活習慣病管理料は併算定できないことから、生活習慣病管理料を算定した月においては、特定疾患処方管理加算は算定できない。

 

「特定疾患」から高血圧症等、脂質代謝異常症等、糖尿病が除外されたが、「家族性高コレステロール血症」等の遺伝性疾患は「特定疾患のまま」である。

 

したがって、「生活習慣病管理料の対象疾患であり、特定疾患療養管理料の対象疾患でもある疾患」が下記のようにあります。(「傷病名マスタ」より)

 

事務連絡で

『生活習慣病管理料を算定した月においては、特定疾患処方管理加算は算定できない。』として、その根拠が「特定疾患療養管理料と生活習慣病管理料は併算定できないこと」とあるが、「特定疾患処方管理加算」の算定要件は「特定疾患療養管理料」を算定していることではなく「特定疾患」を主病にしていることである。

 

つまり「特定疾患」と「生活習慣病管理料の対象疾患」が同じ場合は、『生活習慣病管理料を算定した月においても、特定疾患処方管理加算を算定できる』ということです。

 

厚労省の「傷病名マスタ」(生活習慣病管理料の対象疾患であり、特定疾患療養管理料の対象疾患でもある疾患)では以下の20傷病名がある。

 

高血圧性悪性脳症、高血圧性うっ血性心不全、高血圧性心不全、高血圧性脳症、高血圧性脳循環障害、高血圧性脳内出血、家族性複合型高脂血症、家族性高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症・ヘテロ接合体、家族性高コレステロール血症・ホモ接合体、先天性脂質代謝異常、家族性高トリグリセライド血症、家族性高リポ蛋白血症1型、家族性高リポ蛋白血症2a型、家族性高リポ蛋白血症2b型、家族性高リポ蛋白血症3型、家族性高リポタンパク血症4型、家族性高リポ蛋白血症5型、家族性低ベータリポ蛋白血症1・ホモ接合体、家族性複合型高脂血症、脂肪萎縮性糖尿病

※   「特定疾患」は(家族性高コレステロール血症等の遺伝性疾患に限る。)とのこと

※   「高血圧性心不全」は、「心不全」であり、特定疾患となる。(「脂肪萎縮性糖尿病」は、脂肪萎縮が特定疾患である「リポジストロフィー」の一種です。)

 

参考にこちらもご確認
生活習慣病管理料と悪性腫瘍を主病とする特定疾患療養管理料
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12868151769.html

特定健診等の実施日等における初診料及び再診料の算定

(会計検査院に指摘されて出た事務連絡)

 

下記の初診料に関する通知は、昔からあるものです。

 

 『保険診療ではない「健康診断」で疾患が発見された場合、保険治療はできるが初診料は算定できない。』というものですが、「再診料」については、昔から触れていないので、健康診断は、初診料という診察料が含まれているものだから、当然、当日の「再診料」は算定できないと解釈していました。

 

 しかし、2024年の12月6日の事務連絡で「健康診断に該当しない疾患の治療がある場合」は、再診料が算定できるというものです。

 ただ、読めばわかりますが、相変わらず、分かりにくい文書です。(これは答えを知らないと読めない文書といいます。)点数表の文書は、このようなものが多いです。(ベテラン事務員は、新人に点数表読んどけと言いますが、答えを知らないと読めませんので、そういう事務員は、大体間違っています。)

 

 さて、そんな事務連絡ですから、気にしていません。多分、大体の方は、このブログで気が付くでしょう。

 

私が気付いたのは、下記にある(京都府保険医協会のQ&A)です。(2025年5月25日):事務連絡から半年近くかかっています。:検討していたのでしょう。厚労省へ疑義照会したかもしれません。

ここでは

『 逆説的に言うと、特定健診は生活習慣病の早期発見・予防を目的としたものであり、この患者の通院理由は気管支喘息、腰痛症で生活習慣病とは異なることから、本事例では再診料を算定できます。

 

 はて、健康診断等と同時の保険診療では診察料(初・再診料等)は算定できない。と考えてた私は、これは、ブログに上げないという訳で、寝る間も惜しんで書いています。

 

 ただ、厚労省の誘導で「生活習慣病」の指導料が多くなって問題があります。

 

 厚生労働本省名があるパンプレットで下記の説明文が出ています。

ここで、最後に注として、またわかりにくい文書で

「保険診療として治療中の疾病又は負傷に対する医療行為を、健康診断として実施する場合は、再診料を算定できない」として

 

(注)生活習慣病等で通院中の被保険者等が特定健診等を受診する場合等』としています。

 

ほぼ、「生活習慣病等で通院中の再診料は算定できない」とも取れますが、別に保険診療があれば再診料は算定できると考えます。

 

(厚生労働本省名のパンプレット)

特定健診等の実施日等における初診料及び再診料の算定 (処置済)

https://www.jbaudit.go.jp/report/new/kobetsu06/pdf/070310_point.pdf

(このアドレス「会計検査院」です。特定健診での診察料の算定を調べたのでしょうか?金額も出ています。)

会計検査院に突っ込まれて、「健康診断の受診者が同じ医療機関で治療を受けた場合の再診料の算定に関する取扱いを明確にした規定はなし」として、再診料の算定については、全部が「国の損失にならない」と弁解し、規定を明確にしたのかも。

会計検査院の結果報告によると
https://www.jbaudit.go.jp/report/new/kobetsu06/pdf/070310_zenbun.pdf

初診料は
1億3646万円(国の負担相当額5104万円)、再診料は4億4648万円(同1億5786万円)

返還手続中
ただ、不適切かどうかの調査も必要とのことで上記は実際の返還金とは言えない。
● これを見ると、初診料の単価は高いのに当初の返還予想金額は再診料が高い。(要するに、かかりつけ患者さんが特定健診を受けているので、再診患者が多いのがわかる。⇒同時に調査の結果、再診料の算定は適切とされる場合も予想される。)

 

(初診料の通知)

『(4) 自他覚的症状がなく健康診断を目的とする受診により疾患が発見された患者について、 当該保険医が、特に治療の必要性を認め治療を開始した場合には、初診料は算定できない。 ただし、当該治療(初診を除く。)については、医療保険給付対象として診療報酬を算定できること。』

 

 

(疑義解釈資料の送付について(その16)事 務 連 絡 令和6年12月6日)

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001347924.pdf

【再診料】
問2 保険医療機関が実施する健康診断を受診する患者について、健康診断の同一日に当該保険医療機関におい        て、1回の受診で保険診療を行う場合は、再診料を算定することは可能か。
(答) 保険診療として治療中の疾病又は負傷に対する医療行為を、健康診断として実施する場合は、再診料を算定できない。

 

保険診療 Q&A 520 (京都府保険医協会)(2025年5月25日

https://healthnet.jp/paper/paper-49012/paper-50536/paper-50551/

 

通院中の患者が特定健診と同一日に受診した際の再診料

 

Q、 気管支喘息、腰痛症で通院中の患者が特定健診で受診した同一日に、同一医療機関で、1回の受診で保険診療を行う場合、再診料を算定できるか。

 

A、  24年12月6日に厚生労働省から「保険診療として治療中の疾病または負傷に対する医療行為を、健康診断として実施する場合は、再診料を算定できない」という疑義解釈が示されました。

逆説的に言うと、特定健診は生活習慣病の早期発見・予防を目的としたものであり、この患者の通院理由は気管支喘息、腰痛症で生活習慣病とは異なることから、本事例では再診料を算定できます。

 なお、初診料については「健康診断を目的とする受診により疾患が発見された患者について、治療を開始した場合は、初診料は算定できない」と通知に明記されています。

疑い病名がなくとも認められる病理診断(支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)より)

(後半に、「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」と「審査情報提供」あり。)

 

関連保険診療点数(点数表)

N000 病理組織標本作製

1 組織切片によるもの(1臓器につき)                          860点

2 セルブロック法によるもの(1部位につき)             860点

N004 細胞診(1部位につき)

1 婦人科材料等によるもの  150点

2 穿刺吸引細胞診、体腔洗浄等によるもの 190点

D418 子宮腟部等からの検体採取

1 子宮頸管粘液採取 40点

2 子宮腟部組織採取 200点

3 子宮内膜組織採取 370点

 

(1) 年齢に関係なく虫垂炎手術時の「病理組織標本作製」は、認められる。

∴ 「虫垂癌」は、年齢にかかわらず認められるとのことで「虫垂炎」で「病理組織標本作製」は認められる。

 

(2) 「胃潰瘍」及び「十二指腸潰瘍」に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片」は癌鑑別に必要な検査であるため認める。

 

(3) ① 痔瘻に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められる。

② 痔核に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められない。

∴ 「痔瘻」は癌化の可能性があるので原則認める。痔核は、癌化の可能性がないので原則認めない。

 

(4) 次の傷病名に対するD418「1」子宮頸管粘液採取とN004 細胞診「1」婦人科材料等によるものの算定は、原則として認められる。

⑴     子宮腟部びらん 、 ⑵ 子宮頸部異形成 、 ⑶ 子宮頸癌疑い

 ∴ 「子宮膣部びらん」は、子宮頸部癌が原因の場合があり、「子宮頸部異形成」は、前がん病変(がんに進行する確率が高い状態)で、いずれも癌疑いであるので、「細胞学検査」である「細胞診」の検査のため子宮頸管内に注射筒を挿入し、子宮頸部・内膜、腟部から粘液採取する「子宮頸管粘液採取」の有用性は高く認められる。

 

(5) 粉瘤に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるもの(1臓器につき)の算定は、原則として認められる。

 ∴ 粉瘤は、まれに悪性化し、有棘細胞癌や基底細胞癌が混在することがあるため、病理診断は認められる。

※    皮膚は表皮(約0.2㎜)・真皮(約1~2mm)・皮下組織(数㎜~数㎝)の3つの層があり、表皮の最深部が基底層でその上に有棘層がある。ここから皮膚がんが発生し、真皮・皮下組織に広がり、皮下組織の血管・リンパ管から転移するリスクが高まる。

 

(6) 原則として、経気管肺生検法による細胞診の算定は1  回のみ認められる。

 ∴ 通知では「(2) 経気管肺生検法は、採取部位の数にかかわらず、所定点数のみ算定する。」

 

(7)子宮内膜組織採取等(子宮内膜ポリープ等)の算定について

 ・ 「1」は、「子宮内膜ポリープ」では、悪性腫瘍が疑われる場合は「子宮内膜組織採取と病理組織学的診断」が必要とあるので「疑い病名」が必要である。

 ・ 「2」は、子宮体癌は子宮内膜から発生する悪性腫瘍であり、細胞診や病理組織標本による診断は、認める。という扱い。

 ・ 「3」は、「子宮体癌」の確定病名であるので、「組織採取」も「病理組織標本」も認める扱いと思ったが、「細胞診「1」婦人科材料」を認めるとなっている。

( 細胞採取:細胞診組織採取:病理組織標本であるので、「組織採取:細胞診」の組み合わせは?理解不能である。問い合わせ必要か?

 ・「4」は、(1)不妊症では認めず。(2)の更年期出血は原因疾患が特定されなければ、認めないとされているが、原因疾患の可能性に「子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮頸部や体部の悪性腫瘍、子宮内膜症等」があり、子宮体癌等の「疑い病名」が必要と思われる。

 

 

<審査支払機関の審査情報>

(1) 【 病理診断 】支払基金・国保統一事例 《令和6年5月31日》

191 虫垂炎に対する病理組織標本作製の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_4.pdf

 

○ 取扱い

虫垂炎に対するN000病理組織標本作製の算定は、原則として年齢にかかわらず認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

虫垂切除時の病理検査は、腫瘍性病変との鑑別等に有用である。虫垂癌の好発年齢は50~70歳代とされているが、10歳から15歳での小児虫垂神経内分泌腫瘍(カルチノイド)の報告例もあり、若年者に対する当該検査の有用性を否定することはできない。

以上のことから、虫垂炎に対するN000病理組織標本作製の算定は、原則として年齢にかかわらず認められると判断した。

 

(2) 【 病理診断 】 支払基金統一事例 《令和6年12月27日》

423 病理組織標本作製「1」組織切片の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_5.pdf

○ 取扱い

次の傷病名に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められる。

⑴     胃潰瘍

⑵     十二指腸潰瘍

 

 ○ 取扱いを作成した根拠等

胃潰瘍及び十二指腸潰瘍に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの必要理由は、がんとの鑑別である。

以上のことから、胃潰瘍及び十二指腸潰瘍に対するN000病理組織標本作製 「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められると判断した。

 

(3) 【 病理診断 】支払基金・国保統一事例 《令和7年1月31日》

442 病理組織標本作製「1」組織切片(痔瘻、痔核)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_6.pdf

○ 取扱い

① 痔瘻に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められる。

② 痔核に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

痔瘻は、肛門管内から発生し肛門や直腸周囲に進展した膿瘍が、自潰や切開により排膿され、線維化して瘻管を形成した状態※であり、放置すると癌化する可能性がある。 一方、痔核は、肛門管内の粘膜下と肛門上皮下にある血管や結合織からなる柔らかい組織(肛門クッション)が次第に肥大化して出血や脱出などの症状を呈する状態になったもの※であり、癌化する可能性はない。

以上のことから、N000病理組織標本作製「1」組織切片によるものについて、①痔瘻に対する算定は原則として認められる、②痔核に対する算定は原則として認められないと判断した。

(※)肛門疾患(痔核・痔瘻・裂肛)・直腸脱診療ガイドライン2020年版(改訂第2版)(日本大腸肛門病学会)

 

(4) 【 検査 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年7月31日》

622 子宮頸管粘液採取と細胞診(婦人科材料等によるもの)(子宮腟部びらん等)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_238.pdf

○ 取扱い

次の傷病名に対するD418「1」子宮頸管粘液採取とN004 細胞診「1」婦人科材料等によるものの算定は、原則として認められる。

⑵     子宮腟部びらん

⑶     子宮頸部異形成

⑷     子宮頸癌疑い

 

 ○ 取扱いを作成した根拠等

子宮腟部びらん(真性びらん)は子宮腟部の皮膚表面が炎症等により損傷された状態で、子宮頸癌が原因となる場合がある。子宮頸部異形成は、癌に進行する確率が高い状態(前がん病変)、または悪性・良性の境界にある状態(境界悪性)であり、軽度異形成、中等度異形成、高度異形成・上皮内癌に分類され、微小浸潤扁平上皮癌、扁平上皮癌へと進展する。

子宮頸管粘液採取は、注射筒の先端を子宮頸管内に挿入して粘液を吸引採取するものである。また、細胞診(婦人科材料等によるもの)は、子宮頸部・内膜、腟部から採取した検体を用いて悪性腫瘍の細胞学的診断を実施するものであり、上記傷病名に対する臨床的有用性は高いと考えられる。

以上のことから、上記傷病名に対するD418「1」子宮頸管粘液採取とN004細胞診「1」婦人科材料等によるものの算定は、原則として認められると判断した。

 

 

(5) 【 病理診断 】 支払基金統一事例 《令和7年10月31日》

721 病理組織標本作製(組織切片によるもの)(粉瘤)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/byourishindan_1.files/byourishindan_13.pdf

○ 取扱い

粉瘤に対するN000病理組織標本作製「1」組織切片によるもの(1臓器につき)の算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

粉瘤は、まれに悪性化し、有棘細胞癌や基底細胞癌が混在することがあるため、切除後の病理組織診断は有用である。 以上のことから、粉瘤に対するN000 病理組織標本作製「1」組織切片によるもの(1臓器につき)の算定は、原則として認められると判断した。

 

(国保:審査情報提供);国保独自の判断

(6) 【国保】  審査情報提供《令和6年8月29日新規》

N-7 細胞診(回数)

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/241226_7112_ika_byourisindan_N-7.pdf

○ 取扱い 

原則として、経気管肺生検法による細胞診の算定は1回のみ認められる。

 

○ 取扱いの根拠

細胞診は通知により、同一又は近接した部位より同時に数検体を採取して標本作成を行った場合であっても、1回として算定する。

したがって、経気管肺生検時に数検体を採取した場合であっても1回のみ算定が認められると整理した。

 

(7) 【国保】審査情報提供《令和7年5月29日新規》  

D-405 子宮内膜組織採取等(子宮内膜ポリープ等)の算定について

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-405.pdf

 

○ 取扱い

1 子宮内膜ポリープに対するD418「3」子宮内膜組織採取の算定は、原則として認められる。

2 子宮体癌疑いに対するD418「3」子宮内膜組織採取とN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められる。

3 子宮体癌に対するD418「3」子宮内膜組織採取N004細胞診「1」婦人科材料等によるものの算定は、原則として認められる。

4 次の傷病名に対するD418「3」子宮内膜組織採取とN000病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められない。

⑴     不妊症

⑵     更年期出血

 

 ○ 取扱いの根拠

子宮内膜組織採取は、病理組織学的診断目的で(えい)()を使用して内膜掻爬により子宮内膜から病変組織を採取するもの、細胞診(婦人科材料等によるもの)は、子宮頸部・内膜、腟部から採取した細胞より悪性腫瘍の細胞学的診断を実施するものである。また、病理組織標本作製(組織切片によるもの)は、生体から採取した組織から標本を作製し、悪性腫瘍や炎症性疾患等を病理学的に診断するものである。

子宮内膜ポリープは、子宮内膜に発生した良性腫瘍であるが、悪性腫瘍が疑われる場合はポリープを切除して病理組織学的診断を実施する必要がある。子宮体癌は子宮内膜から発生する悪性腫瘍であり、細胞診や病理組織標本による診断は、臨床的有用性が高いと考えられる。

一方、不妊症は、女性側の原因として排卵因子、卵管因子、免疫因子、子宮因子があげられるが、上記病理診断の臨床的有用性は低いと考えられる。

また、更年期出血は生殖期から閉経期への移行期に生じる不規則な出血で、器質性出血の原因疾患には、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮頸部や体部の悪性腫瘍、子宮内膜症等があるが、原因疾患が特定されていない場合、上記病理診断の臨床的有用性は低いと考えられる。

以上のことから、上記1から3の傷病名に対する各検体採取料及び病理診断の算定は原則として認められるが、上記4の傷病名に対するD418「3」子宮内膜組織採取とN000 病理組織標本作製「1」組織切片によるものの算定は、原則として認められないと判断した。

 在宅ターミナルケア加算は死亡日に往診若しくは訪問診療が、ない場合でも算定可能です。

 

 医療関連では保険制度があり、診療報酬は、点数制になっています。点数表は告示や通知事務連絡と元が法律なので分かりにくくなっています。

 したがって、下記のような例はたくさんあります。

 現在はSNSが発達したので、改善されるでしょう。

 ただ、この件AIに聞いたら、間違ってました。しかし、すごいのは、ただすと、すく訂正してきて、謝ります。すごいですね。

 

(12.4.13時40分追加)

問題は、点数表の告示・通知は、読みづらく、したがって、解釈が、真逆に分かれることも度々あります。

なので、後で、「事務連絡」が出ます。

しかし、厚労省が自明のことと思うと、何もしません。

 

今回も、告示等だけでは、間違ってしまうこともたびたびあります。(今回も、そうですが、厚労省の担当者も間違えてそれが原因で、通知を変えることもあります。)

※例が「摂食機能療法の対象者が制限されました。」https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479984.html

 

今回は過去の改定で変更点を確認する必要がありました。

 

現在の、告示・通知と同様の趣旨の変更は平成24年の改定です。

平成24年の改定前の、訪問診療料の「在宅ターミナルケア加算」の通知は

「死亡日前14日以内に2回以上往診又は訪問診療を行った患者」が「訪問診療等」(往診又は訪問診療)の回数要件でした。

 

※ つまり、「死亡日」はなく「死亡日前14日以内に2回以上の訪問診療等」でした。(死亡日前14日以内であれば、いつでも、同日でも2回以上の訪問診療等があれば、「回数要件」を満たしものでした。)

 

平成24年の改定で「死亡日」の訪問診療等も「回数要件」としてカウントできる規定に緩和しました。

 

それで、平成24年の改定で

「在宅ターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診又は訪問診療を行った患者が、在宅で死亡した場合」

 

となりました。

 

「死亡日及び死亡日前14日以内」を「死亡日」と「死亡日前14日以内」に「2回以上の往診若しくは訪問診療を実施した場合」

 

の意味を「及び」が「and」であるため

 

「死亡日1回以上」と「死亡日前14日以内に1回以上」の「2回以上の往診若しくは訪問診療を実施した場合」が在宅ターミナルケア加算の算定要件と解釈する方がいることが分かりました。

つまり、「死亡日」は必ず往診か訪問診療が必要となります。

 

しかしこの規定は、訪問日等をピンポイントで指定しているものではありません。

「在宅ターミナルケア加算」の算定要件である2回以上の訪問診療等としてカウントできる期間を定めているだけです。

 

つまり、通知の

「在宅ターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診又は訪問診療を行った患者が、在宅で死亡した場合」

 

これは、「15日間に2回以上の訪問診療等を行った患者」の説明で、「この15日間を死亡日から死亡日前14日以内の計15日間」の説明を

 

『死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間』としました。「死亡日と死亡日前14日以内の計15日間」の間に2回以上の訪問診療等を行った患者ですので、訪問診療等は、この期間に2回以上あれば、訪問診療等の回数要件は満たされます。

 

Q&Aコミュニティー(時系列に並び替え)

在宅ターミナルケア加算  受付中回答11

R さん 医療事務(医事)

投稿日:2025/12/03

癌末期の患者で11/4訪問診療、11/5緊急往診、11/6定期訪問
11/6AM11時半に訪問した後、救急搬送となりました。その後11/7AM11時に搬送先の病院にて死亡となりました。この場合は死亡日24時間以内となり、在宅ターミナルケア加算算定は算定可能でしょうか?

 

回答

 

回答者:  Hさん 医療事務(医事以外) 投稿日:2025/12/03 0:57

在宅患者訪問診療料Ⅰの注6(以下)についてと思われます。

6 在宅で死亡した患者(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した患者を含む。)に対してその死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上の往診若しくは訪問診療を実施した場合(1を算定する場合に限る。)又は区分番号B004に掲げる退院時共同指導料1を算定し、かつ、訪問診療を実施した場合(1を算定する場合に限る。)には、当該患者に係る区分等に従い、在宅ターミナルケア加算として、次に掲げる点数を、それぞれ所定点数に加算する。この場合において、区分番号C000の注3に規定する在宅ターミナルケア加算は算定できない。ただし、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、在宅緩和ケア充実診療所・病院加算、在宅療養実績加算1又は在宅療養実績加算2として、それぞれ1,000点、750点又は500点を、がん患者に対して酸素 療法を行っていた場合は酸素療法加算として2,000点を更に所定点数に加算する。

 上記の部分で「その死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上の往診若しくは訪問診療を実施した場合(1を算定する場合に限る)」を満たしていません。
 お尋ねでは、死亡日は11/7であり、その日に往診又は訪問診療を実施していないので。

R さんからのコメント

早々にお返事ありがとうございました。

 

回答者:  Kさん 医療事務(医事以外) 投稿日:2025/12/03 0:59

通知に
「「注6」に規定する在宅ターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診若しくは訪問診療を行った患者又は退院時共同指導料1を算定し、かつ、訪問診療を行った患者が、在宅で死亡した場合(往診又は訪問診療を行った後、24 時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に算定する。」
とあるので、算定できるかと存じます。

 

投稿日:2025/12/03 1:26

 他の回答者が回答できるとした根拠がわかりません。
 注6の文面をよく読まないと誤解釈します。
 文面の「かつ」に注意が必要で、死亡日及び死亡日前14日以内に2回以上の往診若しくは訪問診療を行った上で、在宅で死亡した場合(往診又は訪問診療を行った後、24 時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に限り加算できます。
読解力の問題かと思います。

 

Rさんからのコメント

お返事ありがとうございます
24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含むということが、理解できず 悩んでおりました
11/6に訪問した後24時間以内に 病院で死亡されてるということなので 算定可能かと 思いました

 

Kさん 投稿日:2025/12/03 1:50

 訪問診療後24時間以内に在宅以外(病院など)で死亡した場合も在宅ターミナルケア加算の算定対象に含まれるとの理解は誤りでしょうか。

 

 

Hさん 投稿日:2025/12/03 1:59

 問題はそこではありません。質問者の文面をよく読んでください。

 お尋ねのケースでは、11/6に訪問診療後、11/7に往診又は訪問診療をせずに他院で死亡しています。そもそも死亡日に往診又は訪問診療をしていないからです。
 おわかりでしょうか。

 これは読解力の問題です。貴院が同じ解釈のようなら訂正すべきです。

 

Kさん 投稿日:2025/12/03 2:58

 勉強不足で申し訳ありません。
 死亡日に訪問はしていませんが、11/6の訪問診療が死亡24時間以内に該当するため、11/6の訪問診療料(1)に在宅ターミナルケア加算を付けて算定できませんか。

 

Hさん 投稿日:2025/12/03 3:11

K さんへ
 何度も同じことを言いますが、問題はそこではありません。往診後24時間以内に在宅以外で死亡していますが、そもそも死亡日に訪問していないではありませんか。
 「死亡日及び死亡日前14日以内」を理解されていないようです。
 きちんと通知の日本語を理解してください。

 

Hさん 投稿日:2025/12/03 3:19

 質問者でない方から何度もRe:が付き、解釈に地域差を感じています。
 私は厚労省の者ではありませんし、こちらは参考意見を聞く場です。
 納得されなければご自身で厚生局に疑義を出してください。

 

 Kさん 投稿日:2025/12/03 3:31

 Hさん このたびは、いろいろとご迷惑をおかけいたしましたこと、誠に申し訳ございませんでした。
 また、何よりご質問者である Rさん に対し、折角のご質問を台無しにするような回答をしてしまい、心よりお詫び申し上げます。
 今後はこのようなことのないよう、十分に留意してまいりますので、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

 

Hさん 投稿日:2025/12/03 3:36

K さん
 いえいえ、こちらこそ失礼いたしました。
 解釈上でどちらともとれる言い回しはたくさんあり、厚生局に確認しても回答がない、担当者ごとに回答内容が異なるなど困惑するケースが多いと思います。
 一度、厚生局へ確認をお取りになるとよろしいかと存じますが、審査で厚生局と異なる解釈をすることもあり、厚生局は「審査と相談してください」と丸投げされたりします。このようなことはよくありますね。

 

 

回答者: 山さん 山 さん 医療事務(医事) 投稿日:2025/12/04 1:13

C001 在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の注6の「在宅ターミナルケア加算」は

「死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上の往診若しくは訪問診療を実施した場合」とあり、

通知ではさらに、分かりやすく

『(14) 「注6」に規定する在宅ターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診若しくは訪問診療を行った患者 ~以下略』

とあります。

 つまり、算定要件の「回数」がカウントできる訪問又は往診日の算定期間の説明(死亡日を含めて15日間ということ)をしています。

 したがって、死亡日に訪問又は往診が必要であるということは規定にはありません。

 唯一、「在宅以外で死亡した場合」が、24時間以内なので死亡日の前日から当日となっているだけです。

参考に
(愛知県保険医協会)
医科保険点数Q&A(2024年1月15日号)医科社保情報等
在宅医療点数について
https://aichi-hkn.jp/news/16155
Q1.ターミナルケアを行った患者の死亡日の属する月に往  診又は訪問診療の実績がなくとも、前月に死亡日と死亡日前14日以内の計15日間に2回以上の往診又は訪問診療が行われていれば在宅ターミナルケア加算を算定できるのか。


A1.算定できる。この場合、前月に行った往診又は訪問診療の日をレセプトの摘要欄に記載し、死亡月のレセプトで請求する。

 

Kさん 投稿日:2025/12/04 0:15

山 さん にはご回答をいただき安心いたしましたことに心よりお礼申し上げ、ひでき さん には日頃より学ばせていただいておりますところ今回のご指摘にも感謝し、りか さん にはご迷惑をおかけしましたことを大変申し訳なく思い、心からお詫び申し上げます。

 

 

山さん 投稿日:2025/12/04 8:53

なぜ、このような規定になったか記録しておきます。

 

更に、詳しく説明すると、元々平成24年の改定までは下記(告示:注5、通知:(12)と(13))にあるように

在宅ターミナルケア加算は、2,000点で訪問等の回数算定期間は、「死亡日前14日以内に2回以上の往診又は訪問診療を実施した場合」 つまり、死亡日を除く14日間でした。

 

上記に加え死亡日に看取りした場合10,000点の加算ができるというものでした。

 

平成24年の改定で下記(告示:注6・注7、通知:(12)と(14))にあるように

在宅ターミナルケア加算は、「死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診又は訪問診療を行った患者」となり、

「看取り加算」は、別の加算となりました。

 

更に日本医師会では、(厚生労働省当局に確認済みとして)下記「Q&A」で「在宅ターミナルケア加算は死亡した日に往診してなくとも加算できる」という趣旨で発出している。

 

 

<平成22年>

注5

5 在宅で死亡した患者(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した患者を含む。)に対して死亡日前14日以内に2回以上の往診又は訪問診療を実施した場合には、在宅ターミナルケア加算として、所定点数に2,000点を加算する。ただし、在宅療養支援診療所若しくはその連携保険医療機関又は在宅療養支援病院の保険医が、死亡日前14日以内に2回以上の往診又は訪問診療を実施し、かつ、死亡前24時間以内に往診又は訪問診療を行い当該患者を看取った場合(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)には、所定点数に10,000点を加算する。

 

(通知)

(12) 「注5」に規定する在宅ターミナルケア加算は、死亡日前14日以内に2回以上往診又は訪問診療を行った患者が、在宅で死亡した場合(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に算定する。この場合、診療内容の要点等を診療録に記載すること。

(13) 「注5」のただし書に規定する在宅療養支援診療所若しくは在宅療養支援診療所と連携する保険医療機関(特別の関係にある保険医療機関を含む。)又は在宅療養支援病院に係る加算については、(12)の要件に加えて、在宅療養支援診療所若しくは在宅療養支援診療所と連携する保険医療機関(特別の関係にある保険医療機関を含む。)又は在宅療養支援病院の保険医が、在宅での療養を行っている患者(往診及び訪問看護により24時間対応できる体制を確保し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供している患者に限る。)が在宅で死亡した場合(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)であって、死亡日に往診又は訪問診療を行い、当該患者の死亡診断を行った場合に算定する。この場合、診療内容の要点等を当該患者の診療録に記載すること。

 

(平成24年)

注6

6 在宅で死亡した患者(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した患者を含む )に対してその死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上の往診又は訪問診療を実施した場合には、在宅ターミナルケア加算として、次に掲げる点数を、それぞれ所定点数に加算する。

 

7 往診又は訪問診療を行い、在宅で患者を看取った場合(1を算定する場合に限る。)には、看取り加算として、3,000点を所定点数に加算する。

 

(通知)

(12) 「注6」に規定する在宅ターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診又は訪問診療を行った患者が、在宅で死亡した場合(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に算定する。この場合、診療内容の要点等を診療録に記載すること。

 

(14) 「注7」に規定する看取り加算は、事前に当該患者又はその家族等に対して、療養上の不安等を解消するために充分な説明と同意を行った上で、死亡日に往診又は訪問診療を行い、当該患者を患家で看取った場合に算定する。この場合、診療内容の要点等を当該患者の診療録に記載すること。

 

平成24年度診療報酬改定『Q&A』(その3)2012/3/19現在 日本医師会

https://archive.okinawa.med.or.jp/old201402/doctors/iryo/iryo-doc/h240322-5i.pdf

 

《在宅患者訪問診療料在宅ターミナルケア加算》

Q. 在支診、在支病の「かつ、死亡前24時間以内に往診又は訪問診療行い当該患者を看取った場合」という文章が外れたが、「死亡日及び死亡前14日以内の計15日間に2回以上」という条件を満たしていれば、死亡前24時間以内に往診又は訪問診療を行っていなくても算定可能か?

A. 今回の改定では、今までの在宅ターミナルケア加算が、看取りまでのプロセスの評価(在宅ターミナルケア加算)と在宅での看取りの評価(看取り加算)の2つに分かれたため、プロセスの評価については、死亡日を含む15日以内に2回以上の往診又は訪問診療が行われていれば算定できる。

Q. 在宅ターミナルケア加算について、死亡した日に往診しておらず、更に死亡した月が往診した月と異なる場合(最終往診日が死亡した日を含む月の前月のみの場合)はどのように算定をしたらよいか?

A.当該加算の要件を満たしていれば、死亡した日を含む月において、当該加算を算定する。

(このQAは、上記にある保険医協会のQAの根拠(厚労省本省に確認済みという一文がついている。)となっているもので保険医協会は、より正確に「往診」を「往診又は訪問診療」としている。)

≪経過観察時の「抗サイログロブリン抗体(TgAb)」の査定≫

 

以下例は、

(1)甲状腺機能亢進症の経過観察で実施した「抗サイログロブリン抗体(TgAb)」の査定例

(2) 甲状腺機能亢進症(査定状況から)の経過観察で実施した「抗TSHレセプター抗体(TRAb)」「抗サイログロブリン抗体(TgAb)」を実施し、「抗サイログロブリン抗体(TgAb)」の査定例

 

 これについても、支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)では、以下の2つの情報が公示されている。

 

<経過観察での抗体検査>2023年12月と2007年3月例

(1) 抗サイログロブリン抗体について解決済回答4

 

S さん 医療事務(医事)投稿日:2023/12/18

教えて下さい。

甲状腺機能亢進症で投薬治療中の方に対して、抗サイログロブリン抗体検査を行いました。経過観察では抗サイログロブリン抗体検査は認められませんか?

 

以前、甲状腺疾患の確定病名ある方に同じ検査をしたところ、査定されたことがありました。

よろしくお願いします。

 

(2) 甲状腺検査についておたずねします。以前はAnd more...受付中回答2

 

Uさん投稿日:2007/03/05

甲状腺検査についておたずねします。以前は大丈夫だったのですが先月、TSHレセプター抗体と自己抗体精密を同月にしていたため、減点になり、自己抗体精密に(抗サイログロブリン抗体)とコメントをいれましたが、またもや自己抗体精密が減点になって帰ってきました。どうすればいいのかとほうにくれています。おわかりになる方、教えてください。

 

(解説):いずれも、「抗サイログロブリン抗体(TgAb)」の査定です。

  支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)の「抗サイログロブリン抗体半定量又は抗サイログロブリン抗体(バセドウ病等)の算定について」では

⇒ バセドウ病(亢進症を含む)も橋本病(低下症を含む)認められているのは、(初診時又は診断時)だけであり、「経過観察」は認められていません。

 

 しかし、「TRAb(バセドウ病等)の算定について」では、適応は「バセドウ病(亢進症を含む)」だけで、(初診時又は診断時)(経過観察時(定期チェック))も認められている。(したがって、(2)の「抗TSHレセプター抗体(TRAb)」は査定されていません。)

 

  また、「抗サイログロブリン抗体(TgAb)」、「抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量」又は「抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)」は、「橋本病(低下症を含む)」の適応検査であり、「バセドウ病(亢進症を含む)」でも認められている検査です。いずれも(初診時又は診断時)のみの適応です。

  さらに、「抗TSHレセプター抗体(TRAb)」は、「バセドウ病(亢進症を含む)」のみの適応ですが、(経過観察時(定期チェック))も認められています。

 

<参考>支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和7年3月31日》

477 TRAb(バセドウ病等)の算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_180.pdf(社保)

D-382 TRAb(バセドウ病等)の算定について《令和7年3月6日新規》

国保:https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-382.pdf

(国保:R7.10.21掲載)

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD014「27」抗TSHレセプター抗体(TRAb)の算定は、原則として認められる。 なお、連月については、原則として認められない。

 バセドウ病(初診時又は診断時) ⑵ バセドウ病(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時) ⑷ 甲状腺機能亢進症(経過観察時(定期チェック))

② 次の傷病名に対するD014「27」抗TSHレセプター抗体(TRAb)の算定は、原則として認められない。

⑴ 慢性甲状腺炎・橋本病(経過観察時(定期チェック)) ⑵ 甲状腺機能異常(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 亜急性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑷ 無痛性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑸ 甲状腺癌(初診時又は診断時) ⑹ 甲状腺癌(術後) ⑺ 悪性甲状腺腫瘍(初診時又は診断時) ⑻ 悪性甲状腺腫瘍(術後) ⑼ 結節性甲状腺腫(初診時又は診断時) ⑽ 結節性甲状腺腫(経過観察時(定期チェック))

○ 取扱いを作成した根拠等

TSHレセプター抗体(TRAb)は甲状腺のTSHレセプターに対する自己抗体で、甲状腺中毒症におけるバセドウ病を診断する因子であり、未治療のバセドウ病のほとんどの例で陽性となることから、①の傷病名において有用である。また、治療効果判定、寛解や再発の指標としても有用であるが、TRAbは免疫グロブリンであることより、その変動は緩徐であり、連月で測定することの有用性は低い。

一方、②の傷病名において、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などは一過性に甲状腺中毒症状を来すが、通常TRAbは陰性であり、経過観察時の算定の意義は乏しい。 また、甲状腺機能亢進症状を来さない他の傷病名では測定する意義はないと考えられる。

以上のことから、①の傷病名対する当該検査の算定は、原則として認められるが、連月については認められず、②の傷病名に対する算定は、原則として認められないと判断した。

 

≪国保の審査情報提供事例≫による(取り扱いの根拠)

○ 取扱いの根拠

TSH レセプター抗体(TRAb)は甲状腺のTSH レセプターに対する自己抗体で、甲状腺機能亢進症(甲状腺中毒症)におけるバセドウ病を診断する因子であり、未治療のバセドウ病のほとんどの例で陽性となる。亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎や自律性機能性甲状腺結節なども甲状腺機能亢進症を来すが、TRAbは通常、陰性となる。またTRAbはバセドウ病の治療効果判定、寛解や再発の指標としても有用であるが、連月の測定は血中動態の観点より過剰と考えられる。

 一方、甲状腺機能亢進症を来さない他の甲状腺疾患ではその測定意義は乏しい。

 以上のことから、1の傷病名に対する当該検査の算定は、原則として認められ、2の傷病名に対する算定は、原則として認められないと判断した。

 

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和7年4月30日》

500 抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又は抗甲状腺ペルオキシダーゼ 抗体(バセドウ病等)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_188.pdf

国保:D-380 抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又は抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(バセドウ病等)の算定について《令和7年3月6日新規》

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-380.pdf

 

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD014「3」抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又は 「11」抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の算定は、原則として認められる。

バセドウ病(初診時又は診断時) ⑵ 甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時) ⑶ 慢性甲状腺炎・橋本病(初診時又は診断時) ⑷ 甲状腺機能低下症(初診時又は診断時) ⑸ 無痛性甲状腺炎(初診時又は診断時)

② 次の傷病名に対するD014「3」抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又は 「11」抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の算定は、原則として認められない。

⑴ 甲状腺機能異常(経過観察時(定期チェック)) ⑵ 亜急性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 急性化膿性甲状腺炎 ⑷ 甲状腺癌(術後) ⑸ 悪性甲状腺腫瘍(術後) ⑹ 結節性甲状腺腫(経過観察時(定期チェック))

 

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量及び抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体は、甲状腺ホルモン合成に関わる酵素、ペルオキシダーゼに対する自己抗体であり、甲状腺細胞に対する障害性が認められており自己免疫性甲状腺疾患の病態に関与する。そのため、バセドウ病や橋本病などにおける初診時又は診断時に必要と判断される。

一方、経過観察時においては臨床的有用性は低い。また、その他の疾患は自己免疫性甲状腺疾患には該当せず、検査の対象とはならない。

以上のことから、①の傷病名に対するD014「3」抗甲状腺マイクロゾーム 抗体半定量又はD014「11」抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の算定は、原則として認められ、②の傷病名では、原則として認められないと判断した。

※    山:注 甲状腺機能亢進症および低下症も認めるとなっているが、この病名では「自己免疫性疾患」以外も含まれています。なぜ認められるかというと、共に「自己免疫性疾患」であるバセドウ病や橋本病であることが多い疾患名であり、初診又は診断時には鑑別のため必要となる検査のため認めるとなっていると思われる。

 

【 検査 】  支払基金・国保統一事例《令和7年4月30日》

501 抗サイログロブリン抗体半定量又は抗サイログロブリン抗体(バセドウ病等)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_189.pdf

国保:D-381 抗サイログロブリン抗体半定量又は抗サイログロブリン抗体(バセドウ病等)の算定について《令和7年3月6日新規》国保審査情報提供事例

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-381.pdf

 

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量又は「10」 抗サイログロブリン抗体の算定は、原則として認められる。

バセドウ病(初診時又は診断時) ⑵ 甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時) ⑶ 慢性甲状腺炎・橋本病(初診時又は診断時) ⑷ 甲状腺機能低下症(初診時又は診断時) ⑸ 無痛性甲状腺炎(初診時又は診断時)

② 次の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量又は「10」 抗サイログロブリン抗体の算定は、原則として認められない。

⑴ 甲状腺機能異常(経過観察時(定期チェック)) ⑵ 亜急性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 急性化膿性甲状腺炎

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

抗サイログロブリン抗体半定量及び抗サイログロブリン抗体(TgAb)は、甲状腺濾胞細胞が産生するサイログロブリン(Tg)に対する自己抗体である。 これらの検査は、バセドウ病や橋本病(慢性甲状腺炎)などの自己免疫性甲状腺疾患において、自己免疫異常の存在や程度を知る目的で実施されることから、当該疾患の初診時又は診断時に必要と判断される。

一方、自己免疫異常が見られない甲状腺機能異常、急性化膿性甲状腺炎においては臨床的有用性は低い。

以上のことから、①の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量又はD014「10」抗サイログロブリン抗体の算定は、原則として認められ、②の傷病名では、原則として認められないと判断した。

※    山:注 甲状腺機能亢進症および低下症も認めるとなっているが、この病名では「自己免疫性疾患」以外も含まれています。なぜ認められるかというと、共に「自己免疫性疾患」であるバセドウ病や橋本病であることが多い疾患名であり、初診又は診断時には鑑別のため必要となる検査のため認めるとなっていると思われる。

 

 

以上

≪経過観察時のFT3の査定≫

 

 以下の例は、

(1)甲状腺機能亢進及び低下症の確定病名がある、甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)のFT3 FT4のいずれかが査定

(2) 甲状腺機能亢進及び低下症の経過観察で甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)の連月算定で査定例。

(3) 橋本病で経過観察での甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)の算定の可否の疑問。

(4)  甲状腺機能低下症で3か月ぶりにTSH、FT4検査実施。判断料も含めて査定。(令和7年12月1日追加)

 

  これについては、支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)では、以下の2つの情報が公示されている。

 

<経過観察中のFT3の査定>2011年6月と2009年1月、2025年9月、2025年6月

(1)甲状腺検査受付中回答2

T さん 医療事務(医事)投稿日:2011/06/09

採血にてFT3 FT4 TSH併施は、甲状腺機能亢進及び低下症の確定病名がついている場合、経過観察での検査は、査定の対象となるのでしょうか。FT3 FT4のいずれかが査定されています。教えてください。

 

(2) 甲状腺(採血)検査の連月算定について解決済回答4

I さん 医療事務(医事)投稿日:2009/01/06

 初めて質問いたします。

2ヶ月ほど前から「甲状腺(採血)検査・FT3・FT4・TSH」連月実施を査定されました。解釈など、いろいろ調べたのですが特にコレ!と言った決まり事が見付かりませんでした。

しかし、聞くところによると「3ヶ月に1回が算定ルールでは?」と言われました。コメント付けて何とか査定を免れたいのですが、コメント内容や決まりごとなどご存知の方いらっしゃいましたら教えていただけないでしょうか???

お願い致します。(*v.v)。

 

(3) 甲状腺機能検査受付中回答6<橋本病の経過観察中の甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)>

O さん 医師(勤務医)投稿日:2025/09/18

橋本病の診断されたケースでの甲状腺機能検査は三か月ないし二か月毎は可能でしょうか?病勢によっては毎月でも可能かと思っていましたが、、、。

 

(4) TSH、FT4の査定について 解決済回答4

k さん 医師(開業医)投稿日:2025/06/18

糖尿病、脂質異常症、甲状腺機能低下症などで1か月ごとに通院中の患者さんで、甲状腺機能低下症にはチラーヂンを処方中です。
 3か月ぶりにTSHとFT4の検査を行ったところ、過剰な検査との事で、検査費用と判断料が全て切られていました。

 今までも3か月毎の検査で、特に問題なく通っていましたので、今回は何が駄目だったのか分からないのですが、   次回からはどのようにしたら良いでしょうか?検査時に何かコメントが必要でしょうか?

 

(解説) 下記の(TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の併算定について)と(TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の連月の算定について)

 

 甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)の3項目の検査の併算定も連月算定も認められているのは

 ⇒ 「バセドウ病(甲状腺機能亢進症を含む)」では、(治療開始時又は薬剤変更時)(維持治療中(安定期))となっているが、

 橋本病(甲状腺機能低下症を含む)では(治療開始時又は薬剤変更時)だけが認められています。

 

(令和7年12月1日)「(4)」を追加。

 甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)のうちFT3 FT4のいずれかが査定ということで、質問者の方は、疾患が「甲状腺機能亢進症」か「甲状腺機能低下症」か意識していないので、こちらでは、多分「甲状腺機能低下症」で「FT3」が下記の理由で査定されているんだろうと予想していたが、

 

「(4)」は、「甲状腺機能低下症」3か月ぶりにTSHとFT4の検査を実施し判断料も含めてすべて査定されている例なので、勘違いがあるかもしれないと思っていたが、もともと下記の「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」は、「3項目の検査の併用」と「3項目の検査の連月算定」の適否であり

 

「バセドウ病(亢進症を含む)」では、(治療開始時又は薬剤変更時)も(維持治療中(安定期))も認められている。

つまり、経過観察でも算定可ということになる。

 

しかし、「橋本病(低下症を含む)」では(治療開始時又は薬剤変更時)のみ認めるということで、経過観察では算定不可ということである。

 

この算定不可の部分がこれだけの資料では「FT3」だけなのか、「甲状腺機能検査(TSH,FT3、FT4)」すべて算定不可なのか判断できなかったが、この解釈もありうるので、追加しました。

 

※    甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンが不足している状態であり、主な原因は橋本病です。治療は不足した甲状腺ホルモンを補充することが中心となります。多くの場合、甲状腺ホルモン(チラーヂンSなどT4です。)を服用することで、TSHとFT4の値が安定します。

 甲状腺機能低下症の診断や経過観察では、TSHが最も鋭敏に甲状腺機能の変化を反映するため、TSHとFT4の2項目での評価で十分なことが多いとされています。FT3も測定することはありますが、甲状腺機能低下症においてはTSHとFT4のペアが主要な指標となります。

したがって、甲状腺機能低下症の経過観察では、「FT3」が査定される傾向があるようです。

 

<参考>支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和7年3月31日》

474 TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の併算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_177.pdf

D-370 TSH、FT3及びFT4(バセドウ病等)の併算定について 《令和7年3月6日新規》

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-370.pdf

 

○ 取扱い

次の傷病名に対するD008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の併算定は、原則として認められる。

バセドウ病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑵ バセドウ病(維持治療中(安定期)) ⑶ 甲状腺機能亢進症(治療開始時又は薬剤変更時) ⑷ 甲状腺機能亢進症(維持治療中(安定期)) 橋本病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑹ 甲状腺機能低下症(治療開始時又は薬剤変更時)

 

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症のいずれも甲状腺刺激ホルモン(TSH)と甲状腺ホルモン(FT4、FT3)の測定により診断される。通常、FT4とFT3は平行して変動するが、病態により解離する場合があり、両者を併せて検査する意義がある。また、治療開始時のみでなく維持治療中や薬剤変更時においても、これら検査の併施の有用性は高い。 以上のことから、上記傷病名に対する、D008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の併算定は、原則として認められると判断した。

 

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和7年3月31日》

475 TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の連月の算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_178.pdf

D-378 TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の連月の算定について 《令和7年3月6日新規》

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-378.pdf

 

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」 遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の連月 の算定は、原則として認められる。

バセドウ病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑵ バセドウ病(維持治療中(安定期)) ⑶ 甲状腺機能亢進症(治療開始時又は薬剤変更時) ⑷ 甲状腺機能亢進症(維持治療中(安定期)) ⑸ 橋本病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑹ 甲状腺機能低下症(治療開始時又は薬剤変更時)

② 次の傷病名に対するD008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」 遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の連月 の算定は、原則として認められない。

⑴ バセドウ病疑い ⑵ 甲状腺機能亢進症疑い ⑶ 橋本病疑い ⑷ 甲状腺機能低下症疑い

 

○ 取扱いを作成した根拠等  (国保と同じ)

甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症のいずれも甲状腺刺激ホルモン(TSH)と甲状腺ホルモン(FT4、FT3)の測定により診断される。通常はFT4とFT3は平行して変動するが、病態により解離する場合があり、両者を併せて検査する意義がある。また、治療開始時のみでなく維持治療中や薬剤変更時においては、これらホルモンの推移を経時的に見ることが必要であり、連月の有用性は高い。

一方、疑い病名においても経過観察を実施することはあるが、連月の検査は必要性が低い。

以上のことから、①の傷病名に対するD008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の連月の算定は、原則として認められ、②の傷病名に対する連月の算定は、原則として認められないと判断した。

(2)抗サイログロブリン抗体と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の併算定

 

 この例も「甲状腺機能検査」として外注で一般的な「TSH、FT3又はFT4」と「抗サイログロブリン抗体」と「抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体」を同時算定したため病名は「甲状腺機能亢進症の疑い」で実施した例と思われます。

 

 令和7年11月現在は「支払基金における審査の一般的な取扱い」で毎月、審査情報が公開されています。

 

「抗サイログロブリン抗体半定量」と「抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又は抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の併算定」は、「バセドウ病(初診時又は診断時)」や「甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時)」にも原則として認められる。とされています。

 

ただし、「 甲状腺機能亢進症」には認められますが、「甲状腺機能亢進症の疑い」では、認められていません。

ただ、認められないのは、「併算定」ですから、疑い病名でも一方は認められたということになります。

 

※    ちなみに、「抗サイログロブリン抗体」と「抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体」は、橋本病(甲状腺機能低下症)の検査ですが、「バセドウ病(甲状腺機能亢進症)」でも下記のように(参考:参照)認められています。

(バセドウ病等の自己抗体代表は、抗TSHレセプター抗体(TRAb)や甲状腺刺激抗体(TSAb)ですが、バセドウ病等でなければ認められません。橋本病(甲状腺機能低下症)では認められません。)

 

 

(事務員の質問と回答)

抗サイログロブリン抗体 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体 の同時算定について 解決済回答1

R さん 医療事務(医事)投稿日:2020/03/13

いつもお世話になります。

 抗サイログロブリン抗体144点と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体146点を同時に算定したところ、片方が減点されました。病名は、甲状腺機能亢進症の疑いでした。

 点数本などを確認してみたところ、「抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体と抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量と併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する」と書いてありましたが、抗サイログロブリン抗体との同時算定としてはネットなどを調べても、見つけることができず、どうしたものかと思っております。

 初歩的な質問かも知れませんが、ご存じの方がいらっしゃいましたら教えていただけないでしょうか。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

参考<支払基金における審査の一般的な取扱い>

 

【 検査 】 支払基金・国保統一事例 《令和7年6月30日》

570 バセドウ病等に対する抗サイログロブリン抗体半定量と抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又は抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の併算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_216.pdf

 

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量とD014 「3」抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又はD014「11」抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の併算定は、原則として認められる。

⑴ バセドウ病(初診時又は診断時) ⑵ 甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時) ⑶ 慢性甲状腺炎・橋本病(初診時又は診断時) ⑷ 甲状腺機能低下症(初診時又は診断時) ⑸ 無痛性甲状腺炎

② 次の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量とD014「3」抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又はD014「11」抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の併算定は、原則として認められない。

⑴ 甲状腺機能亢進症(経過観察時(定期チェック)) ⑵ 甲状腺機能異常 ⑶ 急性化膿性甲状腺炎 ⑷ 甲状腺癌 ⑸ 悪性甲状腺腫瘍

 

取扱いを作成した根拠等

 抗サイログロブリン抗体半定量は、サイログロブリン(Tg)に対する自己抗体であり、バセドウ病や橋本病(慢性甲状腺炎)などの自己免疫性甲状腺疾患において、自己免疫異常の存在や程度を知ることを目的として実施されることから、①の初診時又は診断時等に必要とされる。また、甲状腺マイクロゾーム抗体半定量及び抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体は、甲状腺ホルモン合成に関わる酵素(ペルオキシダーゼ)に対する自己抗体であり、自己免疫性甲状腺疾患の病態に関与する。そのためバセドウ病や橋本病等における初診時又は診断時に必要と判断され、また双方の検査が臨床的に必要と判断される。

一方、②の傷病名で、甲状腺機能亢進症の経過観察時(定期チェック)においては臨床的有用性は低い。また、②のその他の傷病名は自己免疫性甲状腺疾患には該当せず、検査の対象とはならない。

以上のことから、①の傷病名及び初診時又は診断時に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量とD014「3」抗甲状腺マイクロゾーム抗体半定量又はD014「11」抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の併算定は、原則として認められ、②の傷病名に対する併算定は、原則として認められないと判断した。

 

 

【国保】 審査情報提供事例《 令和6年3月7日新規 》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-165.pdf

D-165 TSAb 

 

○ 取扱い

原則として、甲状腺機能低下症での甲状腺刺激抗体(TSAb)は認められない。

 

○ 取扱いの根拠

甲状腺機能低下症の診断および治療は、TSH値と甲状腺ホルモン量をもって進められるものであり、甲状腺機能低下症の患者に対してTSAbを測定する必要性は乏しいとした。

 

 

D-382 TRAb(バセドウ病等)の算定について《令和7年3月6日新規》支払基金・国保統一事例

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_180.pdf(社保)

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-382.pdf

(国保:R7.10.21掲載)

【 検査 】 477 TRAb(バセドウ病等)の算定について 《令和7年3月31日》

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD014「27」抗TSHレセプター抗体(TRAb)の算定は、原則として認められる。 なお、連月については、原則として認められない。

 ⑴ バセドウ病(初診時又は診断時) ⑵ バセドウ病(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時) ⑷ 甲状腺機能亢進症(経過観察時(定期チェック))

② 次の傷病名に対するD014「27」抗TSHレセプター抗体(TRAb)の算定は、原則として認められない。

⑴ 慢性甲状腺炎・橋本病(経過観察時(定期チェック)) ⑵ 甲状腺機能異常(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 亜急性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑷ 無痛性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑸ 甲状腺癌(初診時又は診断時) ⑹ 甲状腺癌(術後) ⑺ 悪性甲状腺腫瘍(初診時又は診断時) ⑻ 悪性甲状腺腫瘍(術後) ⑼ 結節性甲状腺腫(初診時又は診断時) ⑽ 結節性甲状腺腫(経過観察時(定期チェック))

 

○ 取扱いを作成した根拠等

TSHレセプター抗体(TRAb)は甲状腺のTSHレセプターに対する自己抗体で、甲状腺中毒症におけるバセドウ病を診断する因子であり、未治療のバセドウ病のほとんどの例で陽性となることから、①の傷病名において有用である。また、治療効果判定、寛解や再発の指標としても有用であるが、TRAbは免疫グロブリンであることより、その変動は緩徐であり、連月で測定することの有用性は低い。

一方、②の傷病名において、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などは一過性に甲状腺中毒症状を来すが、通常TRAbは陰性であり、経過観察時の算定の意義は乏しい。 また、甲状腺機能亢進症状を来さない他の傷病名では測定する意義はないと考えられる。

以上のことから、①の傷病名対する当該検査の算定は、原則として認められるが、連月については認められず、②の傷病名に対する算定は、原則として認められないと判断した。

 

≪国保の審査情報提供事例≫による(取り扱いの根拠)

○ 取扱いの根拠

TSH レセプター抗体(TRAb)は甲状腺のTSH レセプターに対する自己抗体で、甲状腺機能亢進症(甲状腺中毒症)におけるバセドウ病を診断する因子であり、未治療のバセドウ病のほとんどの例で陽性となる。亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎や自律性機能性甲状腺結節なども甲状腺機能亢進症を来すが、TRAbは通常、陰性となる。またTRAbはバセドウ病の治療効果判定、寛解や再発の指標としても有用であるが、連月の測定は血中動態の観点より過剰と考えられる。

一方、甲状腺機能亢進症を来さない他の甲状腺疾患ではその測定意義は乏しい。

以上のことから、1の傷病名に対する当該検査の算定は、原則として認められ、2の傷病名に対する算定は、原則として認められないと判断した。

(1)抗サイログロプリン抗体(Tg-Ab)の査定例について

 

 下記のような査定例があります。(先に基礎的な事項からと思いましたが、そちらのほうがまとめるのに時間がかかるため査定例から解説いたします。)

 

 

 令和7年4月の「支払基金における審査の一般的な取扱い」では、下記<参考>(抗サイログロブリン抗体)

のように「甲状腺機能低下症(初診時又は診断時)」は、認める扱いとなっています。

 

 ただ、確定病名です。大病院でない限り外注での検査が多いので、初診時に、確定病名は困難でしょう。であれば、初診時、甲状腺機能検査の一般的検査である「TSH、FT3、FT4」を実施し「甲状腺機能低下症」確定後、自己免疫性甲状腺疾患の関連検査を追加するということを想定しているのかもしれません。

 

「支払基金における審査の一般的な取扱い」では、「疑い病名」でも、その算定の可否を情報提供していますので下記に(参考:疑い病名での可否)を添付いたします。

 

 しかし、「支払基金における審査の一般的な取扱い」の「抗サイログロブリン抗体半定量又は抗サイログロブリン抗体(バセドウ病等)の算定について」では、認める疾患は「甲状腺機能低下症の疑い」とはなっていません。

 

 しかし、臨床で「甲状腺機能低下症の疑い」の診断が行われているのであれば、患者さんの負担、利便性を考えて「4項目の検査」の同時算定を認めてほしいところです。

 

 また、「支払基金における審査の一般的な取扱い」では、

「357 TSH(甲状腺機能低下症)の算定について」及び「358 TSH(甲状腺機能亢進症)の算定について」で「TSHの測定は甲状腺機能の把握には必須の検査で甲状腺機能亢進症(低下症を含む)が疑われる場合には、甲状腺ホルモン検査と共に、本検査は必要不可欠となる。 」

となっています。

 

 

(事務員の質問と回答)

抗サイログロプリン抗体(Tg-Ab)検査の病名について

N さん 医療事務(医事)投稿日:2023/08/07

お世話になります。

採血で甲状腺機能低下症疑いの方にTSH、FT3、FT4、抗サイログロプリン抗体の検査をしました。
検査日の病名は甲状腺機能低下症疑いで入力し、採血結果日を聞きに来られた日に甲状腺機能低下症の病名を確定にし、チラージンを処方しています。

レセプトで下記内容にて抗サイログロプリン抗体140点+免疫学的検査判断料144点が引かれてました。
A:療養担当規則等に照らし、医学的に保険診療上適応とならないものと判断されましたのでご留意願います。

引かれた理由がわからず、お手数ですがどなたかわかる方教えてください。
宜しくお願い致します。

 

<参考>(TSH)

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和6年11月29日》

357 TSH(甲状腺機能低下症)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_122.pdf

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-319.pdf

○ 取扱い

甲状腺機能低下症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

TSHは視床下部からのTRH(TSH分泌ホルモン)の刺激により下垂体前葉での合成と分泌が促進され、甲状腺を刺激してT4、T3の合成・分泌を促進し、甲状腺の成長・発育を促進する。逆に血中の甲状腺ホルモンは、下垂体のTSH分泌細胞の機能を直接的に抑制、あるいはTRHの分泌抑制を介してTSH分泌を減少させる(ネガティブフィードバック)。このフィードバック調節は鋭敏であり、わずかな甲状腺ホルモンの変化がTSHの分泌に反映されるため、TSHの測定は甲状腺機能の把握には必須の検査であると同時に甲状腺疾患の診断の検査として重要な役割を果たしている。したがって、甲状腺機能低下症が疑われる場合には、甲状腺ホルモン検査と共に、本検査は必要不可欠となる。

以上のことから、甲状腺機能低下症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められると判断した。

 

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和6年11月29日》

358 TSH(甲状腺機能亢進症)の算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_123.pdf

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-320.pdf

○ 取扱い

甲状腺機能亢進症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

TSHは視床下部からのTRH(TSH分泌ホルモン)の刺激により下垂体前葉での合成と分泌が促進され、甲状腺を刺激してT4、T3の合成・分泌を促進し、甲状腺の成長・発育を促進する。逆に血中の甲状腺ホルモンは、下垂 体のTSH分泌細胞の機能を直接的に抑制、あるいはTRHの分泌抑制を介してTSH分泌を減少させる(ネガティブフィードバック)。このフィードバック調節は鋭敏であり、わずかな甲状腺ホルモンの変化がTSHの分泌に反映されるため、TSHの測定は甲状腺機能の把握には必須の検査であると同時に甲状腺疾患の診断の検査として重要な役割を果たしている。したがって、甲状腺機能亢進症が疑われる場合には、甲状腺ホルモン検査と共に、本検査は 必要不可欠となる。

以上のことから、甲状腺機能亢進症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められると判断した。

 

<参考>(抗サイログロブリン抗体)

D-381 抗サイログロブリン抗体半定量又は抗サイログロブリン抗体(バセドウ病等)の算定について《令和7年3月6日新規》国保審査情報提供事例

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/251021_7112_ika_kensa_D-381.pdf

 

【 検査 】  支払基金・国保統一事例《令和7年4月30日》

501 抗サイログロブリン抗体半定量又は抗サイログロブリン抗体(バセドウ病等)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_189.pdf

 

○ 取扱い

① 次の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量又は「10」 抗サイログロブリン抗体の算定は、原則として認められる。

⑴ バセドウ病(初診時又は診断時) ⑵ 甲状腺機能亢進症(初診時又は診断時) ⑶ 慢性甲状腺炎・橋本病(初診時又は診断時) ⑷ 甲状腺機能低下症(初診時又は診断時) ⑸ 無痛性甲状腺炎(初診時又は診断時)

② 次の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量又は「10」 抗サイログロブリン抗体の算定は、原則として認められない。

⑴ 甲状腺機能異常(経過観察時(定期チェック)) ⑵ 亜急性甲状腺炎(経過観察時(定期チェック)) ⑶ 急性化膿性甲状腺炎

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

抗サイログロブリン抗体半定量及び抗サイログロブリン抗体(TgAb)は、甲状腺濾胞細胞が産生するサイログロブリン(Tg)に対する自己抗体である。 これらの検査は、バセドウ病や橋本病(慢性甲状腺炎)などの自己免疫性甲状腺疾患において、自己免疫異常の存在や程度を知る目的で実施されることから、当該疾患の初診時又は診断時に必要と判断される。

一方、自己免疫異常が見られない甲状腺機能異常、急性化膿性甲状腺炎においては臨床的有用性は低い。

以上のことから、①の傷病名に対するD014「3」抗サイログロブリン抗体半定量又はD014「10」抗サイログロブリン抗体の算定は、原則として認められ、②の傷病名では、原則として認められないと判断した。

 

(参考:疑い病名での可否)例

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和6年11月29日》

357 TSH(甲状腺機能低下症)の算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_122.pdf

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-319.pdf

○ 取扱い

甲状腺機能低下症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

TSHは視床下部からのTRH(TSH分泌ホルモン)の刺激により下垂体前葉での合成と分泌が促進され、甲状腺を刺激してT4、T3の合成・分泌を促進し、甲状腺の成長・発育を促進する。逆に血中の甲状腺ホルモンは、下垂体のTSH分泌細胞の機能を直接的に抑制、あるいはTRHの分泌抑制を介してTSH分泌を減少させる(ネガティブフィードバック)。このフィードバック調節は鋭敏であり、わずかな甲状腺ホルモンの変化がTSHの分泌に反映されるため、TSHの測定は甲状腺機能の把握には必須の検査であると同時に甲状腺疾患の診断の検査として重要な役割を果たしている。したがって、甲状腺機能低下症が疑われる場合には、甲状腺ホルモン検査と共に、本検査は必要不可欠となる。

以上のことから、甲状腺機能低下症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められると判断した。

 

【 検査 】 支払基金・国保統一事例《令和6年11月29日》

358 TSH(甲状腺機能亢進症)の算定について 

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_123.pdf

(国保)https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-320.pdf

○ 取扱い

甲状腺機能亢進症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められる。

 

○ 取扱いを作成した根拠等 (国保と同じ)

TSHは視床下部からのTRH(TSH分泌ホルモン)の刺激により下垂体前葉での合成と分泌が促進され、甲状腺を刺激してT4、T3の合成・分泌を促進し、甲状腺の成長・発育を促進する。逆に血中の甲状腺ホルモンは、下垂 体のTSH分泌細胞の機能を直接的に抑制、あるいはTRHの分泌抑制を介してTSH分泌を減少させる(ネガティブフィードバック)。このフィードバック調節は鋭敏であり、わずかな甲状腺ホルモンの変化がTSHの分泌に反映されるため、TSHの測定は甲状腺機能の把握には必須の検査であると同時に甲状腺疾患の診断の検査として重要な役割を果たしている。したがって、甲状腺機能亢進症が疑われる場合には、甲状腺ホルモン検査と共に、本検査は必要不可欠となる。

以上のことから、甲状腺機能亢進症疑いに対するD008「6」TSHの算定は、原則として認められると判断した。