入院時食事療養費・入院時生活療養の変遷と流動食の算定方法

令和4年2月(令和8年更新)

(1)「薬価基準に収載されている高カロリー薬」を経鼻経管的に投与した場合

  ⇒ 「鼻腔栄養(1日につき)60点」+「薬剤料」の算定。(食事料としては算定しない。)

 

(2)「薬価基準に収載されていない流動食」を提供した場合

  ⇒ 「鼻腔栄養(1日につき)60点」+「食事療養に係る費用」

 

(3)「薬価基準に収載されている高カロリー薬」及び「薬価基準に収載されていない流動食」を併せて提供した場合

  ⇒ 上記(1)又は(2)のいずれかのみで算定。

 

●「入院時食事療養費」(食事料)

  ⇒ 流動食(市販されているものに限る。)経管栄養法により提供した場合。(上記の(2))

  「(2)流動食のみを提供する場合 575円」(R8年:665円)で算定。

  ※ 経口で摂取できる場合は、「入院時食事療養費(1):(2)以外 640円」(R8年:730円)で算定する。

 

 

高カロリー薬(薬剤)

薬価基準に収載されていない流動食

 

経鼻・経管的に投与

〇

 

「鼻腔栄養60点」+「薬剤料」

 

 

〇

「鼻腔栄養60点」+「食事料:流動食のみを提供する場合575円」(R8年:665円)

〇

〇

上記ののいずれかのみで算定。

経口摂取

 

〇

「食事料:640円」(R8年:730円)

〇

 

「薬剤料」(包括病棟では算定不可)

 

《入院時食事療養費》の告示(令和4年以降)

入院時食事療養費(1)

R4年

(4/1)~

R6年

(6/1)~

R7年

(4/1)~

R8年

(6/1)~

(1)(2)以外

640円

670円

690円

730円

(2)流動食のみを提供する場合

575円

605円

625円

665円

≪入院時食事療養費の標準負担額≫(令和4年以降)

(70歳未満)

70歳以上の高齢者

標準負担額(1食あたり)

R4年

(4/1)~

R6年

(6/1)~

R7年

(4/1)~

R8年

(6/1)~

●一般

●一般

 

460円

490円

510円

550円

指定難病等※1

260円

280円

300円

330円

●低所得者(住民税非課税)

●低所得者Ⅱ

過去1年間入院期間が90日以内

210円

230円

240円

270円

過去1年間入院期間が90日超※2

160円

180円

190円

220円

該当なし

●低所得者Ⅰ

 

100円

110円

110円

130円

※1~指定難病患者、小児慢性特定疾患児童等、精神病床入院患者

※2~申請が必要。

分かりにくい低所得者Ⅱの「長期入院該当」
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12825785147.html

 

≪入院時生活療養費・生活療養標準負担額≫(令和4年以降)

療養病棟に入院する65歳以上の患者

標準負担額食費〈1食〉(居住費1日)

R4年

(4/1)

R6年

(6/1)

R7年

(4/1)

R8年

(6/1)

一般

①一般の患者

入院時生活療養(1)

460

(370)

490

(370)

510

(370)

550

(430)

入院時生活療養(Ⅱ)

420

(370)

450

(370)

470

(370)

510

(430)

②厚生労働大臣が定める者※1(低所得者Ⅰ・Ⅱを除く)

上記①の入院時生活療養(1)と(2)に同じ

③指定難病患者(低所得者Ⅰ・Ⅱを除く)

 260(0)

280(0)

300(0)

330(0)

低所得者Ⅱ

④低所得者Ⅱ※2(⑤⑥に該当しないもの)

210

(370)

230

(370)

240

(370)

270

(430)

⑤低所得者Ⅱ

厚生労働大臣が定める者※1

入院前12月以内で入院日数90日以下

210

(370)

230

(370)

240

(370)

270

(430)

入院前12月以内で入院日数90日超

160

(370)

180

(370)

190

(370)

220

(430)

⑥低所得者Ⅱ

(指定難病患者)

入院前12月以内で入院日数90日以下

210(0)

230(0)

240(0)

270(0)

入院前12月以内で入院日数90日超

160(0)

180(0)

190(0)

220(0)

低所得者Ⅰ

⑦低所得者Ⅰ(⑧⑨⑩⑪に該当しない患者):重篤な者等以外

130

(370)

130

(370)

140

(370)

160

(430)

⑧低所得者Ⅰ(厚生労働大臣が定める者※1)

100

(370)

110

(370)

110

(370)

130

(430)

⑨低所得者Ⅰ(指定難病患者)

⑩低所得者Ⅰ老齢福祉年金受給者

⑪境界層該当者※3

100

(0)

110

(0)

110

(0)

130

(0)

               

 

※1 「厚生労働大臣が定める者」(重篤な病状又は集中的治療を要するもの等)(平18.9.8告示488)とは①  A101療養病棟入院基本料(又は有床診療所入院基本料)の算定患者であって「基本診療料の施設基準等」の別表第5の2又は別表5の3に該当する者、②回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者。③短期滞在手術等基本料Ⅱを算定する患者。(令和4年改定廃止)

 

※2 70歳未満の低所得者(住民税非課税/限度額適応区分「オ」)は、70歳以上の「低所得者Ⅱ」に相当。「低所得者Ⅰ」は70歳以上のみに適用される。

※3 負担の低い基準を適用すれば生活保護を必要としない状態になる者

  

2 (2)については、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出て当該基準による食事療養を行う保険医療機関に入院している患者について、当該食事療養として流動食(市販されているものに限る。以下同じ。)のみを経管栄養法により提供したときに、1日に3食を限度として算定する。

1入院時食事療養費について

1 入院時食事療養(Ⅰ)(1食につき)

(1) (2)以外の食事療養を行う場合           640円(令和8年時点730円)

(2) 流動食のみを提供する場合           575円(令和8年時点665円)

 

 「(2) 流動食のみを提供する場合 575円」(令和8年時点 665円)は、注2により下記のように規定されています。

 

つまり、「市販されている流動食」を「経管栄養法」により提供したとき、とありますので

 

 例えば、「重湯」という流動食は、「市販されている流動食」ではないので、保険算定上は、「普通食」((2)以外の食事療養)の扱いとなります。

 

 また、「ゼリー食」も「経管栄養法」では提供しませんので、保険算定上は、「普通食」の扱いとなります。

 

<注2>

『2 (2)については、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出て当該基準による食事療養を行う保険医療機関に入院している患者について、当該食事療養として流動食(市販されているものに限る。以下同じ。)のみを経管栄養法により提供したときに、1日に3食を限度として算定する。』

 

「入院時食事療養費・入院時生活療養費」のレセプト請求・算定Q&A

 疑義解釈資料(平成28年)

(問187)栄養管理が概ね経管栄養法による市販の流動食によって行われている患者について、経口による食事の摂取を進めるため、経口摂取の量を徐々に増やし、経管栄養法による市販の流動食と経口摂取を併用する場合、この期間の食事療養費等は「流動食のみを提供する場合」の額ではなく、通常の額を適用できると考えてよいか。

 

(答)医師の指示に基づき、栄養管理を経口で行うための取組として、栄養管理計画に従い、経口摂取の量を徐々に増やしていく期間については、通常の額を算定して差し支えない。

 

(問188)自院で調理した流動食を使用した場合の入院時食事療養費等は、「流動食のみを提供する場合」の額ではなく、通常の額を適用できると考えてよいか。

 

(答)自院で調理した流動食等の場合は、通常の額を算定できる。ただし、栄養管理が概ね経管栄養法による市販の流動食によって行われている患者に対し、市販の流動食とは別に又は市販の流動食と混合して、少量の食品又は飲料を提供した場合(経口摂取か経管栄養の別を問わない。)は、「流動食のみを提供する場合」の額の適用となる。

 

(問189)市販の半固形タイプの経腸栄養用食品のみを経管栄養法により提供した場合の入院時食事療養費等は、「流動食のみを提供する場合」の額が適用されると考えてよいか。

 

(答)そのとおり。この例のほか、市販の流動食に半固形化剤を添加し、それのみを経管栄養法で提供した場合についても、「流動食のみを提供する場合」の額が適用される。

 

疑義解釈資料(平成26年)

(問91)手術前等において食事を提供せず、経口補水液のみを提供する場合や主として経静脈的に栄養投与されいている患者に対し、腸内環境整備のためにわずかな栄養素のみを投与する場合等、当該患者に対して必要なエネルギーをまかなうための食事を提供していない場合について入院時食事療養費を算定することは可能か。

 

(答) 算定できない。

 

 肩関節脱臼や上腕骨頸部骨折の固定帯加算が算定できる場合と算定できない場合

 

 上腕骨近位部骨折で骨折の転位(骨のずれ)が小さい場合にはデゾー固定など保存的治療を行います。

 

 昔は、包帯で、患部はもちろん反対側の肩を含めて胸部全体と患肢を固定させるデゾー固定と言われる技術と時間がかかる方法で実施していました。

 

 保険で簡易装具による「胸部・腰部固定帯加算」が認められ「患肢を三角巾で覆い腕が動かないように体幹(胸部)に「胸部固定帯」で固定する簡易デゾー固定」が行われるようになりました。

 

 しかし通知の例では、「腰痛症の患者」や胸部の場合は、「肋骨骨折で手術の必要がない場合」等の胸部の疾患であり、「胸部固定」として保険算定が可能か判断できず、「固定帯」の自費請求を行うことが多かった。

(通知):参考

『J119-2 腰部又は胸部固定帯固定

 (1) 腰痛症の患者に対して腰部固定帯で腰部を固定した場合又は骨折非観血的整復術等の手術を必要としない肋骨骨折等の患者に対して、胸部固定帯で胸部を固定した場合に1日につき所定点数を算定する。』

 

 また、「胸部・腰部固定帯加算」で請求すると査定される地域もあり、自費請求又は、医療機関の持ち出しとなっている地区もありました。

 ただ、認められていますよという県も多いが、「疑義解釈」の「事務連絡」もなく、「事務連絡」も出ていない事例では各県の厚生局でも回答があいまいで困惑するものである。

 

 例えば、「鎖骨骨折」で「鎖骨骨折固定術」だけで対応可能な場合、クラビクルバンド等(「鎖骨骨折固定術」で行う「8字帯固定用」の簡易装具で行った場合)の固定を(J119-2 腰部又は胸部固定帯固定35点+J200 腰部、胸部又は頸部固定帯加算170点=205点)で算定している例が多いが、正しくは、「J001-3鎖骨又は肋骨骨折固定術500点」(鎖骨骨折固定術)で算定します。(これでしか算定できません。この材料は、他の固定帯と同じく「特定保険医療材料」ではありません。):クラビクルバンド自体5,000円前後する「固定帯」と比較して高価なものです。

 

 上記の(「簡易デゾー固定でも固定帯加算として算定できる」点と、クラビクルバンド等は、「鎖骨骨折固定術」として算定できる「8字帯固定用装具」であるということは、厚労省としては、自明のことと考えていますので、事務連絡は出しません。)以下を確認してください。

 

 また、今回はっきりしたことは、下記の≪支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫《令和8年8月31日》です。

 

 『 肩関節脱臼に対する「関節脱臼非観血的整復術」と同日の「胸部固定帯加算」の算定は、原則として認められな い。』

  というものであるが、「手術である肩の整復」と同日の「処置である固定帯加算」は、「手術当日の処置」であるので認められない。というものであり、「固定帯加算」は、認めているが、手術が行われている当日の「固定帯加算」は、認められないというものです。

 

  「肩関節脱臼」は、「整復手術」が行われることが、多く「固定術の算定」は、できないでしょうが、「上腕近位部骨折」の場合は、骨折の転位が小さい場合にはデゾー固定など保存的治療を行いますので、その場合は算定可能です。

 

 ※ 公的な解釈としては、「支払基金の各ブロック」での「審査の取扱い」がある。(令和7年5月9日である。)

九州ブロックにおける審査上の取扱い(ブロック取決)のご案内 令和7年5月9日

https://www.ssk.or.jp/shibu/43_kumamoto/index.files/070509_kyushu_bl.pdf

 

各ブロックの審査上の取扱い(関東ブロック):全ブロック確認できます。

https://www.ssk.or.jp/shibu/13_tokyo/index.html

 

「クラビクルバンド」は「固定帯加算」の固定帯ではない。

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12919088762.html

 

 整形外科では、今でも、「自費請求が多く」(各種サポーターなど、安価であり、患者さんも受け入れやすい。)(治療に必要な場合は、「療養費払い」の制度もあるが、販売者は、業者でなければならず、スムーズに患者に渡せないので医療機関で販売するため保険で認められない。)

 

(参考資料)

≪支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)≫

【 処置 】支払基金・国保統一事例《令和8年8月31日》

868 肩関節脱臼に対する関節脱臼非観血的整復術と同日の胸部固定帯加算の算定について

○ 取扱い

  肩関節脱臼に対するK061 関節脱臼非観血的整復術と同日のJ200胸部固定帯加算の算定は、原則として認められない。

 

○ 取扱いを作成した根拠等

  関節脱臼非観血的整復術とは、脱臼した関節を徒手的に治療する手術である。同一日に行うJ119-2腰部又は  胸部固定帯固定は厚生労働省通知※1から算定はできないと考えられる。

  また、J200 胸部固定帯加算は簡易なコルセット状のものとして処置医療機器等加算の項目で評価されているが、厚生労働省通知※2より処置の費用であることから手術当日の算定はできないと判断する。

  以上のことから、肩関節脱臼に対するK061 関節脱臼非観血的整復術と同日のJ200 胸部固定帯加算の算定は、原則として認められないと判断した。

(※1) 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について手術当日に、手術(自己血貯血を除く。)に関連して行う処置(ギプスを除く。)の費用及び注射の手技料は、術前、術後にかかわらず算定できない。

(※2) 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について処置の費用は、第1節処置料及び第2節処置医療機器等加算、第3節薬剤料又は第4節特定保険医療材料料に掲げる所定点数を合算した点数によって算定する。

 

≪参考通知≫

 

第9部 処置<通則>(通知)(※2)

 1 処置の費用は、第1節処置料及び第2節処置医療機器等加算、第3節薬剤料又は第4節特定保険医療材料料に  掲げる所定点数を合算した点数によって算定する。この場合において、処置に当たって通常使用される包帯(頭部・頸部・躯幹等固定用伸縮性包帯を含む。)、ガーゼ等衛生材料、患者の衣類及び保険医療材料の費用は、所定点数に含まれており、別に算定できない。

   なお、処置に用いる衛生材料を患者に持参させ、又は処方箋により投与するなど患者の自己負担とすることは認められない。

J119-2 腰部又は胸部固定帯固定

(1) 腰痛症の患者に対して腰部固定帯で腰部を固定した場合又は骨折非観血的整復術等の手術を必要としない肋骨骨折等の患者に対して、胸部固定帯で胸部を固定した場合に1日につき所定点数を算定する。

(3) 「C109」在宅寝たきり患者処置指導管理料を算定している患者(これに係る薬剤料又は特定保険医療材料料のみを算定している者を含み、入院中の患者及び医療型短期入所サービス費又は医療型特定短期入所サービス費を算定している短期入所中の者を除く。)については、腰部又は胸部固定帯固定の費用は算定できない。

J200 腰部、胸部又は頸部固定帯加算

(2) 胸部固定帯については、肋骨骨折に対し非観血的整復術を行った後に使用した場合は、手術の所定点数に含まれており別途算定できない。

 

第 10 部 手術<通則>(通知):(※1)

4 手術当日に、手術(自己血貯血を除く。)に関連して行う処置(ギプスを除く。)の費用及び注射の手技料は、術前、術後にかかわらず算定できない。また、内視鏡を用いた手術を行う場合、これと同時に行う内視鏡検査料は別に算定できない。

 

年末年始等の長期投与及び180日投与が認められる船員保険

 

 下記≪参考≫にあるように「年末年始等の長期投与」は、「投与量が 14 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬」が1回30日分限度に投与を認められているだけで、厚生労働大臣が定める「30日限度」、「90日限度」の薬剤では、それ以上の投与が認められない。

※ ただ、現在(平成14年改定以後)は、「投薬量は、予見することができる必要期間に従ったものでなければならない。」※としているだけなので厚生労働大臣が定める「14日限度」、「30日限度」、「90日限度」の薬剤以外では、「予見することができる必要期間に従ったもの」であれば、それ以上の投与が認められることになる。

 したがって、医師が、必要と認める場合、厚生労働大臣が定める「14日限度」、「30日限度」、「90日限度」の薬剤以外では、「投薬量は、予見することができる必要期間の投与が可能です。(平成の初めのころは、下記〈参考〉にあるとおり、旅行等の特殊な事情があった場合に「1回14日分」限度の投与が、認められる規定であった。したがって、どこの医療機関も大入り満員でした。このように1回投与量は、厚労省の思いのままに調整できますので、病院の医療費を下げられますが、近年のように倒産が増えると、問題なので、診療報酬を調整します。それでも、高齢化社会のため医療費が膨らんでいますので、まず、高齢者の自己負担0を止め、1割・2割・3割と上げてゆきます。一部の裕福な高齢者以外は、年金だけの低所得者ですから、医療機関を受診しなくなります。受診するときは、手遅れですから、だんだん、日本の平均寿命も早くなるでしょう。そうして厚労省は、高齢化及び平均寿命の抑制という目的を達成するのです。)

 

 更に、患者が「船員保険」の被保険者であって長期の航海に従事する船舶に乗り組む等の場合は。上記の規定にかかわらず「1回180日分」限度の投薬が可能です。(厚生労働大臣が定める「14日限度」、「30日限度」、「90日限度」の薬剤を含めて「1回180日分」限度の投薬が可能な特例です。)

 ただ、厚生労働大臣が定める「14日限度」、「30日限度」、「90日限度」の薬剤以外では、「投薬量は、予見することができる必要期間の投与が可能ということで、投与できますが、下記〈参考〉にある通り平成18年には≪事務連絡:長期の投薬が不適切になされた事例の取扱い 平成18年3月3日≫で不適切な事例が疑われる場合には、各審査委員会で医学的判断に基づき適切に審査していただくようお願いする。と事務連絡が出ました。

 

投与期間に上限が設けられている医薬品(令和元年12月13日より) (平成18年3月6日厚生労働省告示第107号)

   (平成28年10月13日厚生労働省告示第365号)

投与期間の上限

                成 分 名 (一部商品)

 

14 日分を限度とする 内服薬・外用薬・注射薬

1.麻薬

(麻薬及び向精神薬取締法第 2 条第一号に規定する麻薬)

(30 日分限度の麻薬を除く)

アヘン(アヘン散・末、アヘンチンキ)、アヘン・トコン(ドーフル散)、アヘンアルカロイド塩酸塩(パンオピン末・皮下注)、オキシコドン塩酸塩水和物[注射薬](オキファスト注)、オキシメテバノール(メテバニール錠)、ヒドロモルフォン[注射薬](ナルベイン注)、フェンタニルクエン酸塩[口腔粘膜吸収剤](イーフェンバッカル錠、アブストラル舌下錠)、メサドン塩酸塩(メサペイン錠)

2.向精神薬

(麻薬及び向精神薬取締法第 2 条第六号に規定する向精神薬)(30 日分・90 日分限度の向精神薬を除く)

クロラゼプ酸二カリウム(メンドン)、ジアゼパム[坐薬](ダイアップ坐剤)、フェノバルビタールナトリウム[坐薬](ルピアール坐剤、ワコビタール坐剤)、ブプレノルフィン[貼付剤](ノルスパンテープ)、ブプレノルフィン塩酸塩[坐薬](レペタン坐剤)、ブロマゼパム[坐薬](ブロマゼパム坐剤)、ペンタゾシン塩酸塩(ソセゴン)、ペントバルビタールカルシウム(ラボナ)、マジンドール(サノレックス)、ミダゾラム[口腔用](ブコラム口腔溶液)

3.新医薬品

              (略)    -

30 日分を限度とする 内服薬・外用薬・注射薬

1.向精神薬

【内服薬】アルプラゾラム(アルプラゾラム錠 0.4mg,錠 0.8mg「アメル」)、エスタゾラム(エスタゾラム錠 1mg,錠 2mg「アメル」)、エチゾラム(エチゾラム錠 0.25 ㎎,錠 0.5 ㎎,1 ㎎「アメル」)、オキサゾラム、クアゼパム(クアゼパム錠 15mg,錠 20mg「アメル」)、クロキサゾラム、クロチアゼパム、クロルジアゼポキシド、ゾピクロン、ゾルピデム酒石酸塩(ゾルピデム酒石酸塩錠 5mg,錠10mg「アメル」)、トリアゾラム(トリアゾラム錠 0.125mg,錠 0.25mg「FY」)、ニメタゼパム、ハロキサゾラム、プラゼパム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム(ルニトラゼパム錠 1mg,錠 2mg「アメル」)、フルラゼパム塩酸塩(ダルメートカプセル 15)、ブロチゾラム(ブロチゾラム OD 錠 0.25mg,錠 0.25mg「アメル」)、ブロマゼパム、ペモリン、メダゼパム(レスミット錠 2,錠 5)、メチルフェニデート塩酸塩、モダフィニル、ロフラゼプ酸エチル、ロラゼパム、ロルメタゼパム、クロルプロマジン・プロメタジン配合剤、メペンゾラート臭化物・フェノバルビタール配合剤、プロキシフィリン・エフェドリン配合剤

【注射薬】ブプレノルフィン塩酸塩

2.麻薬

【内服薬】オキシコドン塩酸塩、オキシコドン塩酸塩水和物、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、モルヒネ塩酸塩、モルヒネ硫酸塩

【外用薬】フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩、モルヒネ塩酸塩

【注射薬】フェンタニルクエン酸塩、モルヒネ塩酸塩

90 日分を限度とする内服薬

向精神薬

(右欄の成分を含有する内服薬)

ジアゼパム(ジアゼパム錠 2mg,錠 5mg,散 1%「アメル」)、ニトラゼパム(ベンザリン細粒 1%,錠 2,錠 5,錠 10)、フェノバルビタール、クロナゼパム、クロバザム、フェニトイン・フェノバルビタール配合剤

留意事項: 「「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について」の一部改正について (平成 24 年 3 月 26 日 厚生労働省保険局医療課長 保医発 0326 第 5 号)第 10 厚生労働大臣が定める注射薬等(掲示事項等告示第 10 関係)

4 投薬期間に上限が設けられている医薬品

(1)  投薬量又は投与量が 14 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬として、麻薬及び向精神薬取締法(昭和 28 年法律第 14 号)第2条第1号に規定する麻薬等を定めたものである。

(2)  投薬量又は投与量が 30 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬として、アルプラゾラム等を定めたものである。

(3)  投与量が 90 日分を限度とされる内服薬として、ジアゼパム等を定めたものである。

(4)  投与期間に上限が設けられている麻薬又は向精神薬の処方は、薬物依存症候群の有無等、患者の病状や疾患の兆候に十分注意した上で、病状が安定し、その変化が予見できる患者に限って行うものとする。

そのほか、当該医薬品の処方に当たっては、当該患者に既に処方した医薬品の残量及び他の医療機関における同一医薬品の重複処方の有無について患者に確認し、診療録に記載するものとする。

● 第 10 厚生労働大臣が定める注射薬等(掲示事項等告示第 10 関係)(上記)

 4 投薬期間に上限が設けられている医薬品P42

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732116.pdf

『4 投薬期間に上限が設けられている医薬品

① 投薬量又は投与量が 14 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬として、麻薬及び向精神薬取締法(昭和 28 年法律第 14 号)第2条第1号に規定する麻薬等を定めたものである。

② 投薬量又は投与量が 30 日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬として、アルプラゾラム等を定めたものである。

③ 投薬量が 90 日分を限度とされる内服薬として、ジアゼパム等を定めたものである。

④ 投与期間に上限が設けられている麻薬又は向精神薬の処方は、薬物依存症候群の有無等、患者の病状や疾患の兆候に十分注意した上で、病状が安定し、その変化が予見できる患者に限って行うものとする。

そのほか、当該医薬品の処方に当たっては、当該患者に既に処方した医薬品の残量及び他の医療機関における同一医薬品の重複処方の有無について患者に確認し、診療録に記載するものとする。』

 

≪参考≫

● 年末年始等の長期投与(平成14年からの通知が現在(令和8年)も有効)(1回14日限度の薬剤を1回30日分限度として投与できる。)

内服薬及び外用薬の投与量について 保医発第0404001号 平成14年4月4日

https://www.wam.go.jp/wamappl/bb13GS40.nsf/0/49256fe9001ac4c749256ba60020c8a3/$FILE/siryou.PDF

 

『 内服薬及び外用薬の投与量について(ここで規定されている「長期の旅行等」とは、海外旅行が想定されている。)

内服薬及び外用薬の投与量については、「保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部を改正する省令」(平成14年厚生労働省令第23号)により、「予見することができる必要期間に従ったものでなければならないこととし、厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬については当該厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬ごとに1回14日分、30日分又は90日分を限度とする」こととされたところであるが、長期の旅行等特殊の事情がある場合において、必要があると認められるときは、1回14日分を限度とされている内服薬又は外用薬についても、従来どおり、旅程その他の事情を考慮し、必要最小限の範囲において、1回30日分を限度として投与して差し支えないものとするので、その取扱いに遺漏のないよう、関係者に対し周知徹底を図られたい。』

 

● 長期の航海に従事する船舶に乗り組む被保険者に対し投薬の必要があると認められる場合1回180日分を限度に投与できる。(船員保険加入者)

 

○船員保険法第五十四条第二項の規定に基づき船員保険の療養の給付の担当又は船員保険の診療の準則を定める省令 (平成十年三月十六日)(厚生省令第二十号)

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=85998222&dataType=0&pageNo=1

船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第二十八条ノ二第二項及び第二十八条ノ六第一項ただし書(同法第二十九条第十項の規定において準用する場合を含む。)の規定に基づき、船員保険法第二十八条ノ二第二項の規定に基づき船員保険の療養の給付の担当又は船員保険の診療の準則を定める省令を次のように定める。

船員保険法第五十四条第二項の規定に基づき船員保険の療養の給付の担当又は船員保険の診療の準則を定める省令(平二一厚労令一六八・改称)

長期の航海に従事する船舶に乗り組む被保険者に対し投薬の必要があると認められる場合の投薬量の基準は、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和三十二年厚生省令第十五号)第二十条第二号ヘの規定にかかわらず、航海日程その他の事情を考慮し、必要最小限の範囲において、一回百八十日分を限度として投与することとする。

附 則

この省令は、平成十年四月一日から施行する。

附 則 (平成二〇年三月三一日厚生労働省令第七七号) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、平成二十年四月一日から施行する。

附 則 (平成二一年一二月二八日厚生労働省令第一六八号) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、平成二十二年一月一日から施行する。

 

※ 「予見することができる必要期間に従ったもの」の変遷。

(1) 平成14年の改定前には「保険医療機関及び保険医療  養担当規則」(療担)では、第20条の2投薬のホで

『ホ 投与量は、予見することができる必要期間に従い、おおむね、次の基準による。

(1)内服薬及び外用薬は、1回14日分を限度として投与する。

(2) (1)にかかわらず、次に掲げる場合には、それぞれの定めるところによる。

 (一) 長期の旅行等特殊の事情がある場合において、必要があると認められるときは、旅程その他の事情を考慮し、必要最小限の範囲において、1回30日を限度として投与する。~以下省略』

 → なお、平成4年の(療担)では、第20条の2投薬のホは

 『ホ 投与量は、予見することができる必要期間に従い、おおむね、次の基準による。

 (1) 内服薬は、1回2日分を標準とし、外用薬は、1回5日分を限度として投与する。

 (2) 帰郷療養等特殊の事情がある場合において、必要があると認められるときは、旅程その他の事情を考慮し、1回14日分を限度として投与する。 ~以下省略』

 → この当時は、「厚生労働大臣が定める「30日限度」、「90日限度」の薬剤」以外は、旅行等の特殊の事情がある場合に「1回14日分を限度」とした投与認められた。

● 船員保険の1回180日投与は、平成10年に省令が発出されているので、そのまま、現在(令和8年)も有効です。

(2) 平成14年の改定で(療担)では、第20条の2投薬のホで「投与日数の限度」は削除され

 『ホ 投与量は、予見することができる必要期間に従ったものでなければならないこととし、厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬については当該厚生労働大臣が定める内服薬及び外用薬ごとに1回14日分、30日分又は90日分を限度とする。 ~以下省略 』

 

(参考Q&A)全国保険医団体連合会 平成14年4月5日

問1 薬剤の投与限度が廃止されたが、投与期間は医師の判断でよいのか。

答 療養担当規則によれば投与期間について、「予見することができる必要期間」と規定している。したがって、投与期間は、薬事法上の用法を考慮した上で、患者の症状に応じて医師が決定することとなる。

 

≪事務連絡:長期の投薬が不適切になされた事例の取扱い 平成18年3月3日≫

薬剤の投与量については、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)第20条第2号ホの規定において、特に定めるものを除き、予見することができる必要期間に従ったものでなければならないとされているところであるが、1回の処方にて、長期の投薬が不適切になされる事例が散見されている。

 ついては、そのような不適切な事例が疑われる場合には、各審査委員会において、医学的判断に基づき適切に審査していただくようお願いする。

 なお、長期の投薬が不適切になされた具体的事例について、下記にまとめたので、参考にされたい。

 

薬剤名

処方期間

審査結果

事例1

経皮吸収型消炎鎮痛貼布剤

140枚

査定

【備考】医学的必要性を踏まえつつ、症状の経過に応じて処方すべき。

事例2

不整脈用剤

90日

査定

【備考】症状の経過及び副作用等の状況に応じ処方すべき。

事例3

腫瘍用剤

56日

査定

【備考】症状の経過及び副作用等の状況に応じ処方すべき。

 

慢性硬膜下血腫で脳血管リハの初期・早期加算は算定可能か

 

「慢性硬膜下血腫で脳血管リハの初期・早期加算は算定可能でしょうか?」とか「慢性硬膜下血腫は初期加算が算定できるか」とか

「脳卒中」のような急性疾患ではないため疑義があるようです。

診療報酬のQ&Aコミュニティーでは、「慢性だから算定できない。」という結論で終わっているようなので一言。

 

国保の「審査情報提供」で

『パーキンソン症候群は、脳血管疾患等リハビリテーション料の対象疾患である「神経疾患」に該当する。』ということで、脳血管疾患等リハの対象であることが通知されました。

 

 普通の検索では、出てきませんが、「慢性硬膜下血腫」はパーキンソン症候群の一つです。パーキンソン病は、脳血管疾患等リハビリテーション料の対象疾患ですが、「エ 慢性の神経筋疾患」に該当するため、回復期リハ病棟の対象ではありませんが、「パーキンソン症候群」は、脳血管疾患等リハビリテーション料の対象疾患で「神経疾患」に該当する。

(回復期リハ病棟の対象疾患「下記 別表第九」は、代表を例示しています。「多発性神経炎、多発性硬化症」は、下記通知(2)では、「ウ」の(神経疾患)に該当します。)

 

「神経疾患」でリハを要する状態は、回復期リハ病棟の対象です。分かりにくいですが、「パーキンソン症候群」には「正常圧水頭症」も該当しますので、これも回復期リハ病棟の対象です。

 

これについては、ブログで説明しています。      

回復期リハの対象疾患のパーキンソン症候群と対象外疾患であるパーキンソン病

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12923752223.html

 

点数表の「初期加算」(早期リハビリテーション加算と算定要件は、ほぼ同じ)に関する通知では、下記通知(12)の「なお書」にある通り、「3の神経疾患の患者」、「4の慢性の神経筋疾患の患者」、「6の聴覚・言語機能の障害を有する患者」、「7の構音障害を有する患者」に限っては、「手術を実施したもの及び急性増悪したもの」でなければ、算定できません。

(つまり、「3,4,6,7」の患者については、「発症日等」が、「手術」又は「急性増悪」であれば、「初期加算」等の対象となります。)

 

 

≪国保の「審査情報提供」≫

H-1 脳血管疾患等リハビリテーション(パーキンソン症候群) 《令和3年2月26日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/241226_7112_ika_rihabiritesyon_H-1.pdf

 

 

≪参考通知・基本診療料・特掲診療料の施設基準≫

(通知)(2):下記の「施設基準」(別表第九の五)対象疾患の説明

『(2) 脳血管疾患等リハビリテーション料の対象となる患者は、特掲診療料の施設基準等別表第九の五に掲げる患者であって、以下のいずれかに該当するものをいい、医師が脳血管疾患等リハビリテーションが必要であると認めるものである。

ア 急性発症した脳血管疾患又はその手術後の患者とは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳外傷、脳炎、急性脳症(低酸素脳症等)、髄膜炎等のものをいう。

イ 急性発症した中枢神経疾患又はその手術後の患者とは、脳膿瘍、脊髄損傷、脊髄腫瘍、脳腫瘍摘出術などの開頭術後、てんかん重積発作等のものをいう。

ウ 神経疾患とは、多発性神経炎(ギランバレー症候群等)、多発性硬化症、末梢神経障害(顔面神経麻痺等)等をいう。

エ 慢性の神経筋疾患とは、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、運動ニューロン疾患(筋萎縮性側索硬化症)、遺伝性運動感覚ニューロパチー、末梢神経障害、皮膚筋炎、多発性筋炎等をいう。

オ 失語症、失認及び失行症、高次脳機能障害の患者

カ 難聴や人工内耳植込手術等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者とは、音声障害、構音障害、言語発達障害、難聴に伴う聴覚・言語機能の障害又は人工内耳植込手術等に伴う聴覚・言語機能の障害を持つ患者をいう。

キ 顎・口腔の先天異常に伴う構音障害を有する患者

ク 舌悪性腫瘍等の手術による構音障害を有する患者

ケ リハビリテーションを要する状態であって、一定程度以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来しているものとは、脳性麻痺等に伴う先天性の発達障害等の患者であって、治療開始時のFIM115 以下、BI85 以下の状態等のものをいう。』

 

(通知)(12):脳血管疾患等リハビリテーション料の通知

『(12) 「注3」に規定する初期加算は、当該施設における脳血管疾患等に対する発症、手術又は急性増悪後、より早期からのリハビリテーションの実施について評価したものであり、「注2」に規定する加算とは別に算定することができる。また、当該加算の対象患者は、入院中の患者又は入院中の患者以外の患者(脳卒中の患者であって、当該保険医療機関を退院したもの又は他の保険医療機関を退院したもの(「A246」注4の地域連携診療計画加算を算定した患者に限る。)に限る。)である。

 なお、特掲診療料の施設基準等別表第九の五第三、四、六及び七号に掲げる患者については、手術を実施したもの及び急性増悪したものを除き、「注3」に規定する加算は算定できない。』

 

(特掲診療料の施設基準:告示)

別表第九の五 脳血管疾患等リハビリテーション料の対象患者

一 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血その他の急性発症した脳血管疾患又はその手術後の患者

二 脳腫瘍、脳膿瘍、脊髄損傷、脊髄腫瘍その他の急性発症した中枢神経疾患又はその手術後の患者

三 多発性神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害その他の神経疾患の患者

四 パーキンソン病、脊髄小脳変性症その他の慢性の神経筋疾患の患者

五 失語症、失認及び失行症並びに高次脳機能障害の患者

六 難聴や人工内耳植込手術等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者

七 顎・口腔の先天異常に伴う構音障害を有する患者

八 舌悪性腫瘍等の手術による構音障害を有する患者

九 リハビリテーションを要する状態の患者であって、一定程度以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来しているもの(心大血管疾患リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料、呼吸器リハビリテーション料、障害児(者)リハビリテーション料又はがん患者リハビリテーション料の対象患者に該当するものを除く。)

 

(基本診療料の施設基準:告示)

別表第九 回復期リハビリテーションを要する状態及び算定上限日数

一 脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後若しくは手術後の状態又は義肢装着訓練を要する状態(算定開始日から起算して百五十日以内。ただし、高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頸髄損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷の場合は、算定開始日から起算して百八十日以内)

二 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節若しくは膝関節の骨折又は二肢以上の多発骨折の発症後又は手術後の状態(算定開始日から起算して九十日以内)

三 外科手術又は肺炎等の治療時の安静により廃用症候群を有しており、手術後又は発症後の状態(算定開始日から起算して九十日以内)

四 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋又は靱帯損傷後の状態(算定開始日から起算して六十日以内)

五 股関節又は膝関節の置換術後の状態(算定開始日から起算して九十日以内)

六 急性心筋梗塞、狭心症発作その他急性発症した心大血管疾患又は手術後の状態(算定開始日から起算して九十日以内)

厚生労働省に疑義照会可能な出版社

 

 厚労省の診療報酬については、長年にわたり、間違えているものがある。明らかな間違えでも、厚労省に伝えるに困難があった。

 

厚労省は、一般病院の診療報酬等の関する問合せは、各「地方厚生局」を窓口として紹介している。これについては、色々と問題がある。

 

 例えば、厚労省の通知・事務連絡の間違いの指摘については、厚生局の担当者は、「厚労省に直接言ってください」(厚生局が唯一の窓口であるのに)ということで、担当者は、厚労省に問い合わせできないのかな?と思ったが、後々、本当に問い合わせができないことが分かった。

 

「国民の皆様の声」(厚生労働行政へのご意見等)というのがあり、質問には、各担当より、回答があるというものです。

「国民の皆様の声」募集 送信フォーム

https://www.mhlw.go.jp/form/pub/mhlw01/getmail

 

何十例も質問したが、「厚生労働省保険局医療課」からの回答は、ありません。当初は、解釈が難しく、時間がかかるのかとか、いろいろ考えましたが、明らかな間違えでも回答がない現状を見ると、そもそも、質問も確認していない。のが現状らしいのが分かった。

 

 ただ、医療機関からの疑義照会は、厚生局を通すが、担当者が「厚生労働省」に照会しますということで、待っていると、2年後に問い合わせても、「まだ回答が来ていません。」、4年後に問い合わせると「厚生労働省から回答がない場合もあります。」という回答。

 

 あきれてしまって、「厚生局の担当者が厚生労働省への問い合わせは、敷居が高いのか」等と思ったが、他の問題でも、「疑義照会に回答がない」例があったり、今回の件のように、明らかな誤りで、担当者も分かりましたといった件でも改定時に訂正していないので、担当者は、厚生労働省に言えなかったのが分かる。

 

今回、令和8年7月30日の事務連絡で

「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について(令和8年7月30日訂正後)

https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732127.pdf

 

 上記で訂正された。(10年以上間違ったままのものである)ここで、厚労省に「疑義照会」したのは、「医学通信社」という医療事務関連の出版社である。(10数年指摘しても、訂正されなかったものが今回訂正されました。)

 

 医学通信社との問答の中で、「診療点数早見表」の中の「診療報酬請求書・明細書の記載要領」の「別表Ⅰ 診療報酬明細書の「摘要」欄への記載事項等一覧」に「明らかな間違いがあるが、厚労省に確認済みであるのか?」の問いに、今回の改定時に「疑義照会」いたします。とのことでした。

( 今度は大丈夫そうだな。と期待しましたが、令和8年3月時点の「告示・通知」等ではありません。5月の訂正通知でもありません。6月改定実施月でもなく。6月26日下記メールを送りました。)

(医学通信社へのメール)

『 令和8年6月26日現在、上記の件が訂正されていませんが、どのような経過でしょうか?

ご教示お願いいたします。』

 

この「別表Ⅰ」は、「レセプトの摘要欄にコメントが必要な」場合の記載例ですが、下記が問題でした。

 

ここにある、「一般病棟入院基本料」、「地域包括ケア病棟入院料」、「特定一般病棟入院料」の「救急・在宅等支援病床初期加算」等の加算ができる入院元は、「看護配置」基準は、10対1以上の医療機関ですので、下記の(厚労省が示した)記載例にあるような「地域一般入院料2」(看護配置基準13対1以下)は対象医療機関ではありません。

 

この記載例は、「療養病棟」(療養病棟入院基本料)、「有床診療所」(有床診療所入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料)等の「看護配置基準20対1以下の医療機関」の記載例です。

 

 つまり、「入院元」が、「地域一般入院料2」で加算が算定できるのは、「療養病棟」等であり、「一般病棟」等では、「入院元」が「地域一般入院料2」では算定できません。(一般病棟でいえば、「急性期一般入院料」(看護配置基準10対1以上)でなければ、なりません。)

 

●「一般病棟入院基本料」の「救急・在宅等支援病床初期加算」、●「地域包括ケア病棟入院料」の「急性期患者支援病床初期加算」、●「特定一般病棟入院料」の「急性期患者支援病床初期加算」の記載例が下記です。

 

一般病棟入院基本料の救急・在宅等支援病床初期加算         

(入院元が急性期医療を担う病院である場合)当該加算の算定対象である旨、過去に当該患者が当該病院(病棟)から転院(転棟)した回数を記載すること。(記載例1参照)

 

≪令和8年7月30日の事務連絡が出る前の「記載例」≫

[記載例1]

入院元であるXXX病院は地域一般入院料2を算定しており、かつ救急医療管理加算の届出を行っている。本患者がXXX病院から当院に転院したことは、過去に2回ある。(転院日:◯年◯月◯日及び◯年◯月◯日)。

 

≪令和8年7月30日訂正事務連絡での「記載例」≫

[記載例1]

入院元であるXXX病院は地域急性期一般入院料2を算定しており、かつ救急医療管理加算の届出を行っている。本患者がXXX病院から当院に転院したことは、過去に2回ある。(転院日:◯年◯月◯日及び◯年◯月◯日)。

 

≪救急・在宅等支援病床初期加算等の名称変遷≫

● 一般病棟入院基本料(24年から現在まで:救急・在宅等支援病床初期加算)

● 療養病棟(平成20年から平成30年改定前まで:救急・在宅等支援療養病床初期加算)、(平成30年~現在:急性期患者支援療養病床初期加算)

● 有床診療所(20年から令和4年改定前まで:有床診療所一般病床初期加算)、(令和4年~現在:有床診療所急性期患者支援病床初期加算)

● 有床診療所療養病床入院基本料(20年から令和4年改定前まで:救急・在宅等支援療養病床初期加算)、(令和4年~現在:有床診療所急性期患者支援療養病床初期加算)

● 地域包括ケア病棟入院料(平成26年~平成30年の改定前まで:救急・在宅等支援病床初期加算)、(平成30年~現在:急性期患者支援病床初期加算)

● 特定一般病棟入院料(平成24年から同じ:救急・在宅等支援病床初期加算)

 

他には、28年から:緩和ケア病棟緊急入院初期加算や救急支援精神病棟初期加算等があるが、省略。

 

間違ったままの期間は

●「一般病棟入院基本料」の救急・在宅等支援病床初期加算~平成24年から令和8年まで14年間。

●「地域包括ケア病棟入院料」の急性期患者支援病床初期加算~別表1に記載例が出てから(平成30年)令和8年までの8年間。

●「特定一般病棟入院料」の救急・在宅等支援病床初期加算~別表1に記載例が出てから(平成30年)令和8年までの8年間。だが、今回も、相変わらず訂正されなかったので、今後も「誤り」は続く。

(「特定一般病棟入院料」については、「一般病棟入院基本料」の「救急・在宅等支援病床初期加算」と同じで、加算できるのは「看護配置基準が13対1又は15対1」(一般病棟でいうと「地域一般入院料」)なので「特定一般病棟入院料」と同じであるが、通知で、規定していない。(過疎地域なので、特例か?):これ以上発言するかしないかは、まだ未定。)

 

※    余談ですが「※令和4年改定から(「有床診療所の療養病床」→「有床診療所の一般病床」へ間違えて記載され平成6年も訂正されず。)」そのままありますが、今は、やっと、訂正されました。

「A109 有床診療所療養病床入院基本料」

通知(7)の「ア」(療養病床の説明なのに「一般病床」→「療養病床」に訂正されました。)

ア 有床診療所急性期患者支援療養病床初期加算については、急性期医療を担う病院の一般病棟に入院し、急性期治療を終えて一定程度状態が安定した患者を、速やかに有床診療所の一般療養病床が受け入れることにより、急性期医療を担う病院の後方支援を評価するものである。急性期医療を担う病院の一般病棟とは、具体的には、急性期病院一般入院基本料、急性期一般入院基本料、7対1入院基本料若しくは10対1入院基本料(特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)又は専門病院入院基本料に限る。)、地域一般入院基本料又は13対1入院基本料(専門病院入院基本料に限る。)を算定する病棟であること。ただし、地域一般入院基本料又は13対1入院基本料を算定する保険医療機関にあっては、「A205」救急医療管理加算の届出を行っている場合に限るものとする。

 

《厚労省の間違い》を記録しておきます。
「生活習慣病管理料を算定した月においては、特定疾患処方管理加算は算定できない」という事務連絡
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12951365642.html
厚生労働省の数年にわたる間違い
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12846212761.html
”厚生労働省の数年にわたる間違い”R8.2.13人事院に告発
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12862693928.html
摂食機能障害者の定義の誤解釈と地域包括ケア病棟入院料の(「入退院支援部門」)
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12662273450.html
摂食機能療法の対象者が制限されました。
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479984.html
関東信越厚生局東京事務所からの回答
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479892.html
厚生労働省保険局医療課に対する疑義照会
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479841.html
介護老人保健施設入所者の医療機関退院時の処方について(令和7年7月追加)
https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12537479722.html
 

令和8年の改定事務連絡と「在宅医療の使用薬剤」としての処方箋料の査定と調剤薬局の算定

 

「審査支払基金」等の誤審査による「処方箋料査定」

 

 令和8年改定の「事務連絡」により、「自己注射の薬剤のみの処方時の処方箋料の査定」の誤りが証明されました。

 

 「インスリンの自己注射」の患者さんでは「インスリン注射薬」だけの処方で、「処方箋」が出される場合があります。この場合、「処方箋料」を算定すると査定されます。

 

 下記の令和8年4月1日事務連絡にて「処方箋料が算定可能」であることが通知されました。

 

 下記に≪特定疾患処方管理加算の変遷≫を参考としました。

 

 平成8年に新設された「特定疾患処方管理加算」に関する注意として、医学通信社の「診療点数早見表」では、(参考)として下記(2)にある通り、「インスリン等の注射薬」の処方は、「在宅療養の薬剤」(当時は、在宅療養)であり、「投薬」の加算である「特定疾患処方管理加算」の算定はできない。とありました。(これは、いいのですが)

 

 いつの時点で変更されたかは不明ですが、所持している令和2年改定時の「診療点数早見表」の(編注)として処方箋料(処方料を含む)と「特定疾患処方管理加算」が算定できないと変更されました。(令和8年4月の事務連絡で、「処方箋料」は、算定できることが、分かりました。)

 

 問題は、「処方箋料」が算定できないということが、下記にも書いたように審査の「D査定」(医学的判断は必要ない事務審査で査定にできる項目)とされ、実際に査定されていました。

 

 また、懸念されるのは、この「処方箋料」の問題と同様な「解釈」で、「社会保険研究所の「医科診療報酬Q&A」(平成13年版)」のQ&Aで大腸検査(x線・内視鏡)の前処置(腸管内容物の排除)のための「マグコロール」を院外処方した場合に、「検査の前処置の薬剤」なので、「処方箋料」は算定できず、薬局で「薬剤料」のみ(調剤料等の技術料は算定できないことになる。)算定できることになってしまう。

 

 今回の事務連絡を考えると調剤薬局では、このQ&Aは、確認しないで、通常の調剤と同じように「技術料」等も算定していると思うが、調剤薬局なので、現状は分からない。

 

 

● 令和8年改定時の事務連絡で(注射薬の投与でも処方箋料が算定できる。という事務連絡。)

疑義解釈資料の送付について(その2)事務連絡 令和8年4月1日

【処方箋料】

問66 第2部在宅医療第1節又は第2節の所定点数を算定し、在宅において患者が自己注射を行う薬剤について、保険薬局で保険調剤を受けさせるために、患者に院外処方箋を交付した場合に、「F400」処方箋料は算定できるのか。

(答) 「C002」在宅時医学総合管理料等の、投薬の費用が所定点数に含まれている管理料等を算定する場合を除き、「F400」処方箋料を算定可能。ただし、注射器、注射針又はその両者のみを処方箋により投与することは認められない。

 

 

≪特定疾患処方管理加算の変遷≫

(1)平成8年4月改定(診療点数早見表の編注等は不明:資料ないため)

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0364&dataType=1&pageNo=1

二 特定疾患処方管理加算の新設

診療所、二〇〇床未満の病院における慢性疾患の外来患者に対する処方管理を評価する加算一二点(一処方につき又は処方箋の交付一回につき、月二回まで)を設けたこと。

※ (2)特定疾患に対する処方管理や特定薬剤の注射に対する指導管理の評価

   https://www.umin.ac.jp/kaitei.htm

①特定疾患処方管理加算の新設(1処方につき、月2回)  12点(新設)

(診療所、200床未満の病院における慢性疾患の外来患者に対する処方を評価)

 

(2)平成12年改定(平成10年不明)

  特定疾患処方管理加算の新設(1処方につき、月2回)  15点

(参考)として京都府医師会の京都医報(診療点数早見表)

 問 特定疾患である主病に投薬していない場合は算定不可か。

 答 主病が特定疾患であれば、他の疾患に対する投薬のみでも算定できる。(平8.4.11京都医報1514)

  (診療点数早見表の編注:当時は(参考))

 『 在宅自己注射指導管理料を算定している患者へインスリン等の注射薬を処方せんで交付した場合は、(「在宅療養」の薬剤であるため)「注3」の特定疾患処方管理加算は算定できない。なお、院内投与の場合も、処方料の同加算は算定できない。』

 

(3)平成16年改定

  特定疾患処方管理加算の再構成

  イ 処方期間が28日以上の場合は、月1回に限り1処方に  つき45点を算定する。

  ウ (省略)

  エ イに該当する場合以外の場合には、月2回に限り1処方につき15点を算定する。なお、同一暦月に処方料と処方せん料を算定する場合であっても、処方せん料の当該加算と合わせて2回を限度とする。

 

(4)平成18年改定

  特定疾患処方管理加算の点数

  イ 処方期間が28日以上の場合は、月1回に限り1処方につき65点を加算する。

  ウ (省略)

  エ イに該当する場合以外の場合には、月2回に限り1処方につき15点を算定する。以下省略。

 

(5)平成20年改定(平成28年まで同一)

  特定疾患処方管理加算の点数

  イ 65点 ロ 15点 → 18点

 

(6)平成30年改定(4年改定まで同一)

特定疾患処方管理加算の点数・名称

  イ 「特定疾患処方管理加算2」:65点 → 66点 ロ 「特定疾患処方管理加算1」:18点

 (令和2年:診療点数早見表の編注:文言変更は、令和6年改定まで)(平成16年~平成30年まで「早見表」なく、変更時期不明。)

 『 C101在宅自己注射指導管理料を算定している患者へインスリン等の注射薬のみを処方せんで交付した場合は、(「在宅療養医療」の薬剤であるため)処方箋料と「注3」「注4」「注5」の特定疾患処方管理加算は算定できない。なおまた、院内投与の場合も、処方料の処方料と同加算は算定できない。』

 

(7)令和6年改定(令和8年改定まで同一)

 特定疾患処方管理加算の再構成

薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合は、特定疾患処方管理加算として、月1回に限り、1処方につき56点を所定点数に加算する。

 

 

 ●  厚生労働省は、自己注射の薬剤の院外処方の「処方箋料」が算定できる旨、事務連絡を出した。上記の変遷を見てもらえば、医学通信社の「診療点数早見表」では、「注射薬等の在宅医療の薬剤のみの」投与の場合、当初のころは、「特定疾患処方管理加算」が算定できない。としていたが、その後(いつからか不明。平成30年早見表あり)「処方箋料」と「特定疾患処方管理加算」が算定できないと編注で掲示しています。

   「審査支払機関」では、この場合に、かなり前から、「処方箋料」を「D査定」(事務審査で査定できる項目)として査定が続いていました。(しかし、間違いだったことが分かった形です。)

 途中まで、「特定疾患処方管理加算」だけが算定不可でしたが、「処方箋料」まで、不可とした医学通信社も問題ですが、院内処方の場合は、「在宅医療」の使用薬剤で投薬ではないので「処方料」は算定できないという難解なものなので、「審査支払機関」も返金はしないでしょうね。

※    というように審査機関でも間違えます。大丈夫です。厚生労働省も結構間違いますから。

 

「社会保険研究所の「医科診療報酬Q&A」(平成13年版)」は厚生省保険医療課の助言をいただいているということで、「審査支払機関」では、「事務連絡」、「通知」の扱いで、審査業務でも活用していました。

 

 そこに下記のようなQ&Aがあり、今回の事務連絡を考えると、この下記の「Q&A」は、厚労省の(こうあるべきであるという)「理念」であるかもしれないが、「医療機関」からの「処方箋」の指示で、院外薬局(医療機関とは関係しない施設)で調剤するのに「調剤料」等と「処方箋料」の手技料が算定できないという「Q&A」です。

 

厚労省では、ルールにできない事項であり、今回の「在宅医療の薬剤」の事務連絡同様算定できるものと思えるが、忙しい厚労省は、厚生局が窓口といって「門前払い」である。

「厚生局」は、「通知」(厚労省内の通知を含む)等がないものについては、回答できず、忙しい「厚労省」にも問い合わせできない現状のようで、困ったものである。(厚労省何とかしろ!)

 

【検査】(薬剤料)

Q2 内視鏡検査の前にマグコロールPを院外処方せんにより投与する場合は算定できるか。

A2 薬剤料のみ薬局で算定することとなる。処方せんは交付できるが、F400処方せん料の算定はできない。

支払基金と国保連合会で審査基準が異なるもの

 

レセプトの審査では医療機関で困惑するは、同じ診療行為でも「査定されたり、されなかったりするもの」があることです。

「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」で、審査情報提供が毎月行われるようになりました。ただ、注意が必要なのは、この情報には国保も支払基金も同意した「支払基金・国保統一事例」と国保は同意していない「支払基金統一事例」に分かれていることです。

 

ここでは、社会保険の支払基金と国保連合会で審査情報提供している「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」や「審査情報提供」で確認したものを紹介いたします。

 

まず、「甲状腺機能障害」の事例から

 

(1) 「甲状腺機能低下症疑い」で「TSH」、「FT4」、「FT3」の併算定。国保では、認められる。が支払基金では認められない。(国保の審査情報提供事例では認められる。が支払基金では、認められない。もの)

 

M医院では「甲状腺機能評価」のための検査として「甲状腺ホルモン値」と「TSH値」(TSHとは脳の下垂体から分泌され、甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンである「T4・T3」の合成と分泌を促す“甲状腺刺激ホルモン”です。)を見て総合的に判断する。としています。(実際の評価では、血中の遊離T4(FT4)と遊離T3(FT3)を測定して甲状腺ホルモン量を確認します)。

 

ただ、実際の診療の、保険診療では、2項目の測定しか認められない。「甲状腺機能低下症」では、「TSHとFT4」の2項目で判断できることが多いが、「甲状腺機能亢進症」では、「FT4」では判断できないことがあるため「FT3」を加えた3項目の測定をしている。(FT4がFT3に変換されFT4は正常〜軽度高値にとどまる一方でFT3だけが高値となる場合があるため:いわゆるT3優位型甲状腺中毒症)

 

これについては、「TSH」、「FT4」、「FT3」の3項目は一次検査として広く知られている検査であるが、「甲状腺機能低下症」の診断ガイドラインでは、「FT3」は、参考値の扱いとなっています。

したがって、支払基金では、「甲状腺機能低下症の疑い」では、「FT3」は、過剰と見なしてるようで、下記の<参考資料>の(1)「国保の審査情報提供」に同意していないため、「支払基金・国保統一事例」として公開していません。

 

しかし、「国保の審査情報提供」では、下記<参考資料の(1)>にある通り、「甲状腺機能低下症疑い又は甲状腺機能亢進症疑いの病名」で「TSH」、「FT4」、「FT3」の3項目の併算定は認められています。(社保では、このような情報提供はありません。)

 

ただ、社保でも「甲状腺機能低下症」(橋本病を含む)確定後の(治療開始時又は薬剤変更時)であれば、3項目の併算定を認めています。(下記<参考資料>の(2))

 

「甲状腺機能亢進症」(バセドウ病を含む)確定後の場合は、(治療開始時又は薬剤変更時)に加えて、(維持治療中(安定期))も3項目の併算定を認めています。(これは、(支払基金・国保統一事例)です。)

 

 したがって、初診時「甲状腺機能低下症疑い」であって、社保の場合3項目併用で、「FT3」だけ査定されても、診断確定後の(治療開始時又は薬剤変更時)に3項目の併算定は、認められることになっているので、査定されたり、されなかったりということが起こるようです。

 

(2) 支払基金統一事例では、算定可で国保の審査情報提供では、算定不可。

 

 以下の査定例は、「Q&Aコミュニティー」でのものです。

  概要は、数名の患者に「ANCA関連血管炎の疑い」で、「ANCA定性」と「MPO-ANCA」の併用算定で、「ANCA定性」が過剰ということで査定されました。

 

● 「ベストアンサー」に選ばれた(Sさん)の回答は、

 支払基金統一事例(下記<参考資料>の(4))で、「ANCA定性」が認められる病名(疑いを含む)の情報提供では、「ANCA」は、「抗好中球細胞質抗体」という自己抗体で、「ANCA関連血管炎」の診断に役立つ自己抗体である。

 

 ANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA))と(急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の一部もANCA関連血管炎に含まれる。)は、疑いを含めて、算定は、認められる。という情報提供であった。

 

 また、追加の「ANCA定性とMPO-ANCAの併用算定で査定はありませんか」という質問に対して、「査定は、ありません」と回答しています。(社保だったのでしょう。)

 

 更に「回答2」の(事務員 さん)の回答では

 基金統一事例で(MPO-ANCA、PR3-ANCA及びANCA定性(ANCA関連血管炎等)の併算定について)(下記に参考として掲示あり。):ここでは、「ANCA定性とMPO-ANCA又はPR3-ANCAとの併算定も臨床上有用である。」として、2者の併用算定を認めるとなっている。

 

という情報で、質問者は、「必要性のコメントをつけて再請求しようと思っています。」とのことです。

 

 しかし、Q&Aでは、国保連合会の査定例ということが分かります。上記の支払基金の情報は「支払基金・国保統一事例」(社保も国保も同意している。)ではなく「支払基金統一事例」(国保は同意していない。)であるので、

 

更に調べると、下記の(<参考資料>の(5))国保の審査情報提供では、「原則として、ANCA定性とMPO-ANCA又はPR3-ANCAとの併算定は認められない。」とあり、

国保連合会では「ANCA定性」と「MPO-ANCA又はPR3-ANCA」との併用は認められない。扱いですので、注意が必要です。

 

 

(質問)

検査併算定について 解決済回答6  A さん 医療事務(医事)投稿日:2025/10/11

https://shirobon.net/qabbs_detail.php?bbs_id=67225

数人にANCA定性とMPO-ANCAの検査を同時実施。ANCA定性が数件過剰という事で減点されてきました。病名はその方によりますが、急性進行性糸球体腎炎の疑いかANCA関連血管炎の疑いがついています。過剰なのでしょうか。他医療機関さんでも減点されていますか?教えてください。

 

(回答1)

ベストアンサー回答者: S さん 診療情報管理士 投稿日:2025/10/11 17:18

当院ではANCA定性は以下の疾患して査定はありません。

支払基金統一事例

542 ANCA定性(ANCA関連血管炎等)の算定について《令和7年5月30日》

○ 取扱い

次の傷病名に対するD014「38」抗好中球細胞質抗体(ANCA)定性の算定は、原則として認められる。

⑴ ANCA関連血管炎(疑い含む。)

⑵ 顕微鏡的多発血管炎(疑い含む。)

⑶ 多発血管炎性肉芽腫症(ウェジナー肉芽腫症)(疑い含む。)

⑷ 急速進行性糸球体腎炎(疑い含む。)

⑸ 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(アレルギー性肉芽腫性血管炎・チャーグ・ストラウス症候群)(疑い含む。)

○ 取扱いを作成した根拠等

抗好中球細胞質抗体(ANCA)は、白血球の一種である好中球の細胞質内のアズール顆粒やリソソームを対応抗原とする自己抗体の総称であり、ANCA定性では間接蛍光抗体法の染色パターンにより、細胞質型(C-ANCA)と核周囲型(P-ANCA)に分けられ、本抗体はANCA関連血管炎の診断に役立つ自己抗体である。

また、ANCA関連血管炎は、小血管の壊死性血管炎のうちANCA陽性を特徴とする血管炎の総称であり、これには諸種の血管炎、つまり顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)があり、腎の障害をきたす急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の一部も含まれる。

以上のことから、上記の⑴から⑸の傷病名に対する当該検査の算定は、原則として認められると判断した。

 

Sさんへ  A さんからのコメント

ご回答ありがとうございます。ANCA定性のみでしたら減点はないのですが、ANCA定性とMPO-ANCAの検査を同時実施した時に減点されます。貴院では同時実施されることはないですか?

 

回答者: S さん 診療情報管理士 投稿日:2025/10/14 21:05

>ANCA定性とMPO-ANCAの検査を同時実施した時に減点されます。貴院では同時実施されることはないですか? → 同時実施しても査定はされた事はありません。地域差かどうかは貴院のレセを見てないのでわかりかねますが・・・。原疾患はなんでしょうかね。当院は泌尿器科・腎内・透析センターもあり、腎疾患や自己抗体・膠原病なども診療しております。

単に検査だけを施行し、レセプト病名をつけ請求されていませんでしょうか。真に必要があって請求されているならば、一度審査側にお尋ねになられてはいかがでしょう。

 

Sさんへ  A さんからのコメント

ご回答ありがとうございました。詳しく教えていただきとても参考になりました。国保連合からの減点でしたので保険者に問合せしてみました。他院でも減点傾向にはあるみたいと言われましたが、必要性のコメントをつけて再請求してみてくださいとの回答だったのでチャレンジしてみようと思います。

勉強になりました。ありがとうございました。

 

(回答2)

回答者:  事務員 さん 医療事務(医事)投稿日:2025/10/11 20:40

基金統一事例令和7年6月30日
540 MPO-ANCA、PR3-ANCA及びANCA定性(ANCA 関連血管炎等)の併算定について  
 上記より、原則併算定は認められるとあります。

 

●  A さんからのコメント

ご回答ありがとうございます。そうなんです。支払基金の事例では併算定は認められるとあります。今回、国保連合からの減点が数件ありましたので問い合わせてみたのですが、他院でも併算定は減点傾向にあります。必要性のコメントをつけて再請求してみてくださいとの回答でした。Drにお伝えし必要性のコメントをつけて再請求しようと思っています。

 

 

<参考資料>

(1)(国保:審査情報提供)令和7年3月28日

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-107.pd

D-107 TSH、FT3、FT4の併算定(甲状腺機能低下症疑い、甲状腺機能亢進症疑い)

原則として、甲状腺機能低下症疑い又は甲状腺機能亢進症疑いの病名に対し、TSH、FT3、FT4の併算定は認められる。      

 

(2)【 検査 】支払基金・国保統一事例《令和7年3月31日》

474  TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の併算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_177.pd

○  取扱い

次の傷病名に対するD008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の併算定は、原則として認められる。

⑴  バセドウ病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑵  バセドウ病(維持治療中(安定期))

⑶  甲状腺機能亢進症(治療開始時又は薬剤変更時) ⑷  甲状腺機能亢進症(維持治療中(安定期))

⑸  橋本病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑹  甲状腺機能低下症(治療開始時又は薬剤変更時)

 

○  取扱いを作成した根拠等

甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症のいずれも甲状腺刺激ホルモン(TSH)と甲状腺ホルモン(FT4、FT3)の測定により診断される。通常、FT4とFT3は平行して変動するが、病態により解離する場合があり、両者を併せて検査する意義がある。また、治療開始時のみでなく維持治療中や薬剤変更時においても、これら検査の併施の有用性は高い。

以上のことから、上記傷病名に対する、D008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の併算定は、原則として認められると判断した。

 

(3)【 検査 】支払基金・国保統一事例《令和7年3月31日》

474  TSH、FT4及びFT3(バセドウ病等)の併算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_177.pd

○  取扱い

次の傷病名に対するD008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の併算定は、原則として認められる。

⑴  バセドウ病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑵  バセドウ病(維持治療中(安定期))

⑶  甲状腺機能亢進症(治療開始時又は薬剤変更時) ⑷  甲状腺機能亢進症(維持治療中(安定期))

⑸  橋本病(治療開始時又は薬剤変更時) ⑹  甲状腺機能低下症(治療開始時又は薬剤変更時)

 

○  取扱いを作成した根拠等

甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症のいずれも甲状腺刺激ホルモン(TSH)と甲状腺ホルモン(FT4、FT3)の測定により診断される。通常、FT4とFT3は平行して変動するが、病態により解離する場合があり、両者を併せて検査する意義がある。また、治療開始時のみでなく維持治療中や薬剤変更時においても、これら検査の併施の有用性は高い。

以上のことから、上記傷病名に対する、D008「6」甲状腺刺激ホルモン(TSH)、「14」遊離サイロキシン(FT4)及び遊離トリヨードサイロニン(FT3)の併算定は、原則として認められると判断した。

 

(4)【 検査 】 支払基金統一事例 《令和7年5月30日》 《令和8年6月1日更新》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_208.pd

542 ANCA定性(ANCA関連血管炎等)の算定について  

○ 取扱い

次の傷病名に対するD014「37」抗好中球細胞質抗体(ANCA)定性の算定は、原則として認められる。

⑴ ANCA関連血管炎(疑い含む。) ⑵ 顕微鏡的多発血管炎(疑い含む。)

⑶ 多発血管炎性肉芽腫症(ウェジナー肉芽腫症)(疑い含む。) ⑷ 急速進行性糸球体腎炎(疑い含む。)

⑸ 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(アレルギー性肉芽腫性血管炎・チャーグ・ストラウス症候群)(疑い含む。)

 

○ 取扱いを作成した根拠等

抗好中球細胞質抗体(ANCA)は、白血球の一種である好中球の細胞質内のアズール顆粒やリソソームを対応抗原とする自己抗体の総称であり、ANCA定性では間接蛍光抗体法の染色パターンにより、細胞質型(C-ANCA) と核周囲型(P-ANCA)に分けられ、本抗体はANCA関連血管炎の診断に役立つ自己抗体である。 また、ANCA関連血管炎は、小血管の壊死性血管炎のうちANCA陽性を特徴とする血管炎の総称であり、これには諸種の血管炎、つまり顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)があり、腎の障害をきたす急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の一部も含まれる。

 以上のことから、上記の⑴から⑸の傷病名に対する当該検査の算定は、原則として認められると判断した。

 

(5)【国保】審査情報提供《令和6年8月29日新規》

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-274.pd

D-274 ANCA定性(MPO-ANCA又はPR3-ANCAとの併施)

○ 取扱い

原則として、ANCA定性とMPO-ANCA又はPR3-ANCAとの併算定は認められない。

○ 取扱いの根拠

MPO-ANCA又はPR3-ANCAについては病勢を反映する特異的マーカーであるため、ANCA定性との併算定は過剰であると整理した。

 

(6)【 検査 】 支払基金統一事例 《令和7年5月30日》 《令和8年6月1日更新》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_206.pd

540 MPO-ANCA、PR3-ANCA及びANCA定性(ANCA関連血管炎等)の併算定について

○ 取扱い

次の傷病名の診断時における、D014「31」抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)、「31」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)及び「37」抗好中球細胞質抗体(ANCA)定性のうちの2者の併算定は、原則として認められる。

⑴ ANCA関連血管炎 ⑵ 顕微鏡的多発血管炎 ⑶ 多発血管炎性肉芽腫症(ウェジナー肉芽腫症)

⑷ 急速進行性糸球体腎炎

⑸ 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(アレルギー性肉芽腫性血管炎・チャーグ・ストラウス症候群)

 

○ 取扱いを作成した根拠等

 抗好中球細胞質抗体(ANCA)検査には、ANCAを総合的に検出するANCA定性と特定の抗原であるミエロペルオキシダーゼに対する抗体を主に検出するMPO-ANCA検査及びプロテイナーゼ3抗体を主に検出するPR3-ANCA検査がある。 ANCA関連血管炎は小血管の壊死性血管炎のうち、ANCA陽性を特徴とする血管炎の総称であり、これには諸種の血管炎、つまり顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)があり、腎の障害をきたす急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の一部も含まれる。MPAやEGPAではMPO-ANCAが、GPAではPR3-ANCAが、RPGNでは双方が陽性となる頻度が高いとされている。 ANCA関連血管炎診療ガイドラインやRPGN診療ガイドラインでは、MPO-ANCAとPR3-ANCAの2つの検査の同時算定の重要性が示されている。また、ANCA定性とMPO-ANCA又はPR3-ANCAとの併算定も臨床上有用である。

 以上のことから、上記の⑴から⑸の傷病名の診断時における、D014「31」 抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)、「31」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)及び「37」抗好中球細胞質抗体(ANCA)定性のうちの2者の併算定は、原則として認められると判断した。

 

 

(7)【 検査 】支払基金統一事例《令和7年7月31日》 《令和8年6月1日更新》

615  ANCA関連血管炎に対するPR3-ANCAとMPO-ANCA の併算定について

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_231.pd

○  取扱い

ANCA関連血管炎に対するD014「31」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)とD014「31」抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)の併算定は、原則として認められる。

 

○  取扱いを作成した根拠等

抗好中球細胞質抗体(ANCA)検査には、特定の抗原であるミエロペルオキシダーゼに対する抗体(MPO-ANCA)を主に検出する検査と、プ ロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)を主に検出する検査がある。

ANCA関連血管炎は小血管の壊死性血管炎のうち、ANCA陽性を特徴とする血管炎で、これには諸種の血管炎が含まれる。代表的なものには顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)があり、腎の障害をきたす急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の一部も含まれる。MPAやEGPAではMPO-ANCAが、GPAではPR3-ANCAが、RPGNでは双方が陽性となる頻度が高いとされている。ANCA関連血管炎診療ガイドラインやRPGN診療ガイドラインでも2つの検査を同時に行うことの重要性が示されている。

以上のことから、ANCA関連血管炎に対するD014「31」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)とD014「31」抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)の併算定は、原則として認められると判断した。

 

(8)【 検査 】支払基金統一事例《令和7年7月31日》 《令和8年6月1日更新》

https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/sinsa_jirei/kikin_shinsa_atukai/shinsa_atukai_i/kensa_1.files/kensa_231.pd

615  ANCA関連血管炎に対するPR3-ANCAとMPO-ANCA の併算定について

kensa_231.pdf

○  取扱い

ANCA関連血管炎に対するD014「31」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)とD014「31」抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)の併算定は、原則として認められる。

 

○  取扱いを作成した根拠等

抗好中球細胞質抗体(ANCA)検査には、特定の抗原であるミエロペルオキシダーゼに対する抗体(MPO-ANCA)を主に検出する検査と、プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)を主に検出する検査がある。

ANCA関連血管炎は小血管の壊死性血管炎のうち、ANCA陽性を特徴とする血管炎で、これには諸種の血管炎が含まれる。代表的なものには顕微鏡的多発血管炎(MPA)、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)があり、腎の障害をきたす急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の一部も含まれる。MPAやEGPAではMPO-ANCAが、GPAではPR3-ANCAが、RPGNでは双方が陽性となる頻度が高いとされている。ANCA関連血管炎診療ガイドラインやRPGN診療ガイドラインでも2つの検査を同時に行うことの重要性が示されている。

以上のことから、ANCA関連血管炎に対するD014「31」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)とD014「31」抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)の併算定は、原則として認められると判断した。

 

(9)【国保】審査情報提供 令和7年10月21日

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/260626_7112_ika_kensa_D-390.pd

PR3⁻ANCAとANCA定性(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)の併算定について

〇 取扱い

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(アレルギー性肉芽腫性血管炎・チャーグ・ストラウス症候群)の経過観察時におけるD014「33」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3⁻ANCA)と「38」抗好中球細胞質抗体(ANCA)定性の併算定は、原則として認められない。  

 

○ 取扱いの根拠

抗好中球細胞質抗体(ANCA)検査には、ANCAを総合的に検出するANCA定性と特定の抗原であるミエロペルオキシダーゼに対する抗体(MPO-ANCA)を主に検出する検査並びにプロテイナーゼ3抗体(PR3ANCA)を主に検出する検査がある。ANCA関連血管炎の一種である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(アレルギー性肉芽腫性血管炎・チャーグ・ストラウス症候群)では、PR3-ANCAの陽性率は低いとされている。 したがって、当該疾患確定後の経過観察時においては、PR3-ANCAを測定する有用性は低く、ANCA定性とを併せて測定する有用性も低いと考えられる。

以上のことから、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(アレルギー性肉芽腫性血管炎・チャーグ・ストラウス症候群)の経過観察時におけるD014「33」抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)と「38」抗好中球細胞質抗体(ANCA)定性の併算定は、原則として認められないと判断した。

 

(10)【国保】審査情報提供 令和7年3月28日

https://www.kokuho.or.jp/inspect/jirei/ika/lib/250328_7112_ika_kensa_D-273.pd

D-273 ANCA定性(回数)

〇 取扱い  

原則として、ANCA定性の算定は初回の診断時のみ認められる。

     

○ 取扱いの根拠  

   ANCA定性はANCAが陽性か否かを目的とし、定量的な診断はできないため、初回の診断時のみとすることが妥当であると整理した。

 新設された「在宅時医学総合管理料の注16」に該当しなければ5月中に届け出が必要。

 

施設基準(告示)の(在宅時医学総合管理料の注16の別に厚生労働大臣が定める基準)

 

在宅時医学総合管理料(令和8年新設:注16)

『16 1のイの(2)、1のイの( 3)、1のロの( 2)、1のロの( 3)、2のロ、2のハ、3のロ及び3のハについて、別に厚生労働大臣が定める基準を満たさない場合には、それぞれ1のイの(4)、1のイの(4)、1のロの(4)、1のロの( 4)、2のニ、2のニ、3のニ及び3のニを算定する。』

 

「在医総管」等に上記「注16」が追加されました。(基準を満たさないと月2回訪問診療の管理料(在医総管等)を月1回訪問診療の管理料(在医総管等)の点数に減点して算定することになります。)

 

 その基準は、下記の「施設基準の告示」で具体的には、その下にある「施設基準の通知」に示されています。

つまり、(1)か(2)のどちらかに該当すれば点数の減額はありません。

 

いずれも「月2回以上の訪問診療」の算定月数です。月1回の訪問診療は、計算外です。

(1)は、3か月で30か月未満ですから、1か月で平均10人未満の訪問診療ですから、小規模の訪問診療であれば、基準に該当することになります。

(2)は、アの分子は、「別表第8の2」(難病等の対象患者訪問月数)+「別表第8の3」(包括的支援加算の対象患者訪問月数)+「在宅がん医療総合診療料を算定する患者の訪問月数」とする比較的重症者の月数で分母イは、直近3か月の「月2回以上の訪問診療月数」+「在宅がん医療総合診療料を算定する患者の訪問月数」となっています。

 

したがって「月2回以上の訪問診療」のうち、重症者の割合が2割以上を基準に該当するとしています。

 

 さて、届出ですが、下記の施設基準にある通り、令和8年8月には、基準に該当してもしなくても報告が必要となっています。

 更に下記の事務連絡 令和8年5月22日にある通り、基準に該当しない場合は、令和8年6月から減算が適用されるということです。(つまり、該当しない場合は、令和8年5月に届出が必要となります。)

 

≪参考施設基準:告示・通知≫

(特掲診療料の施設基準の告示)

在宅時医学総合管理料の注16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する別に厚生労働大臣が定める基準

当該保険医療機関の月二回以上訪問診療を行う患者数が一定数未満であること又は月二回以上訪問診療を行う患者数に占める別表第八の二若しくは別表第八の三に掲げる患者数が一定割合以上であること。

 

(特掲診療料の施設基準:通知)

第 15 在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料

4 在宅時医学総合管理料の注 16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する基準

以下のいずれかに該当すること。

(1) 直近3か月に在宅患者訪問診療料を月2回以上算定する患者の延べ診療月数が30月未満であること。

(2) 直近3か月に在宅患者訪問診療料を月2回以上算定する患者の延べ診療月数が30月以上であり、次のアをイで除した値が2割以上であること。

ア 直近3か月の在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学 総合管理料の「別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合」の算定回数、在宅患者訪問診療料を月2回以上算定し、包括的支援加算を算定する患者の延べ訪問診療月数及び在宅がん医療総合診療料を算定する患者の延べ訪問診療月数の和

イ 直近3か月の在宅患者訪問診療料を月2回以上算定する患者及び在宅がん医療総合診療料を算定する患者の延べ訪問診療月数の和(ただし、当該保険医療機関において、4か月前から1年前までの間に3月以上連続して訪問診療を行った後、当該保険医療機関の外来を直近3か月のうちの1月以上を含む連続した3月受診した患者数がいる場合は、当該患者数に3月を乗じた月数を差し引くことができる。)

※ 「ただし書き」以降の意味

 (2)は、月2回以上訪問診療の患者を対象として直近3か月の訪問月数の計算で、アの分子に「別表第8の2」(難病等の対象患者訪問月数)+「別表第8の3」(包括的支援加算の対象患者訪問月数)+「在宅がん医療総合診療料を算定する患者の訪問月数」とするが、直近3か月より前の4か月前から1年前の期間で訪問診療が連続して3か月以上行った後外来通院となり、3か月以上連続受診した場合で、1か月でも直近3か月の期間に受診していれば、その患者数の3か月を乗じた月数をイの分母から差し引くことができる。

 

 当初、この但し書きの「連続した3月受診した」を「連続した3月以上受診した」が正しいのではと思っていたが、

 下記の(届出関連)にもある通り
「毎年2月、5月、8月及び11月」に確認となっていて、3か月ごとに確認が必要なので、この(「連続した3月受診した」)という通知になっています。

例えば令和8年5月確認(直近の3か月:4・3・2月)
4か月前から1年前(8年1月~7年5月)として

A患者は、7.5月から7年12月まで訪問診療。8年1月から外来8年4月通院現在も
B患者は、7.6月から7年10月まで訪問診療。7.11月から外来8年2月まで通院。
C患者は、7.7月から8年2月まで訪問診療。8.3月から外来8年4月通院現在も

(判定)
A~Cは4か月前から1年前に3月以上連続して訪問診療を行っています。
 
Aは、「連続した3月受診」は、「1月~3月」で(直近の3か月:4・3・2月)では、「2月と3月」が該当し直近の2か月を含んでいるので対象。

Bは、「連続した3月受診」は、「7.11月~8年1月」で(直近の3か月:4・3・2月)に受診はないので
対象外。(2月の確認で、「直近3か月:8年1月・7年12月・7年11月」対象としてカウントされているので、今回(5月の確認)は対象外)

Cは、「連続した3月受診」ではなく、「3月~4月」の
2か月なので、対象外。(5月も受診していると、8月の確認で「連続した3月受診」は「3月~5月」の3か月となり「直近7月・6月・5月」と1か月重なるので(8月の確認)は対象。)

 

 各確認月に調査する目安は、外来受診の開始月です。確認月によって外来開始日は限定されます。以下の通りです。

2月確認時(直近の3か月:1・12・11月)で、外来受診の開始月は、(9・10・11月)
5月確認時(直近の3か月:4・3・2月)で外来受診の開始月は、(12月、1月、2月)
8月確認時(直近の3か月:7・6・5月)の外来受診の開始月は、(3月、4月、5月)
11月確認時(直近の3か月:10・9・8月)の外来受診の開始月は、(6月、7月、8月)

 

(届出関連)

別添1の「特掲診療料の施設基準等」の「第15在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料」の「5 届出に関する事項」の(3)

『(3) 「4」については、在宅時医学総合管理料の注 16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する基準の該当可否について毎年2月、5月、8月及び11月に確認し、変更がある場合(当該届出を初めて行う場合にあっては、該当しない場合)は別添2の様式19を用いて同月中に速やかに地方厚生(支)局長に届出を行うこと。また、令和8年8月においては、在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料を届け出る全ての医療機関において、注16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する基準の該当可否について確認し、該当する場合についても、確認の結果を別添2の様式19を用いて地方厚生(支)局長に報告すること。』

 

(事務連絡)

疑義解釈資料の送付について(その6)事務連絡 令和8年5月22日

【在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料】

問15 「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発 0305第8号)」の第4の表1において、令和8年度診療報酬改定後の施設基準の変更に伴って、在宅時医学総合管理料の注16(施設入居時等医学総合管理料の注5の規定により準用する場合を含む。)に規定する場合(即ち、「厚生労働大臣の定める基準」に該当しない場合)のみ届け出ることとされたが、その他の医療機関は改定後の施設基準に該当することを届け出る必要はないのか。

(答) 施設基準を改めて届け出る必要はないこととされたが、当該通知の別添1の第15の5の(3)に定められたとおり、令和8年8月には、在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料を届け出る全ての医療機関が、注16の「厚生労働大臣が定める基準」に該当することを確認し、別添2の様式19により、地方厚生(支)局長に報告する必要がある。

なお、注16の厚生労働大臣が定める基準」に該当しない場合には、令和8年6月から減算が適用されることから、基準への該当性については早期に確認する必要があることに留意すること。

入院患者の他科受診では、入院料の控除以外の負担がありますか? と通知の変遷(参考)(返信の情報提供追加。)

 

 入院患者の他科受診について、問題(入院料の減額以外で負担があるもの)となるのは、包括病棟の入院患者が他医で、投薬がある場合です。出来高病棟の入院患者では、投薬の追加費用負担は、原則、ありません。

 

 ただ、「出来高病棟の入院患者」であっても、他医で算定できない「外来化学療法加算」の届出医療機関で実施した場合は、その分の負担は必要となります。(基本は下記のとおりです。)

 

通知「5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の読み方

 

上記通知の(2)では、他医で算定できない項目が明示されています。(文末に関連通知あり。)

 

つまり、「短期滞在手術等基本料3」、「医学管理等」、「在宅医療」、「外来化学療法加算」、「リハビリテーション(言語聴覚療法を除く)」は他医で算定できません。

 

「投薬と注射と処方料等」は、上記から除きましたが、

 

「投薬と注射」は、受診日の費用は算定できるため除きました。ただし、通知(3)により、「出来高入院料を算定する患者」の場合は、「投薬に係る費用」が算定できることになるので、

 

→ 算定できる「投薬に係る費用」は、「受診日」に限らず、(例えば、30日分の投薬)であれば、「30日分の薬剤」と「処方料等(処方料と処方箋料)」も算定できることになる。(「包括病棟の入院料を算定する患者」の場合は、「受診日1日分の薬剤料」は算定できるだけで、(30日分投与の場合)29日分の薬剤料と処方料等は算定できない。)

 

ということで、入院患者が、「出来高入院料を算定する患者」の場合は、投薬の費用は、他医(又は、調剤薬局)で算定可能であるので、通常は、入院料を減額すれば、入院医療機関にさらなる費用負担はないが、

 

入院患者が、「包括病棟入院料を算定する患者」の場合は、投薬の費用は、「受診日」の1日分の「薬剤料」のみ他医(又は、調剤薬局)で算定できるが、(30日分投与の場合)29日分の薬剤料と処方料等は算定できない。(この規定は、平成22年の改定時からあります。ただ、難解すぎて、理解している方が少なく、したがって、審査支払機関でも対応できていないようです。)

その分の費用は、入院医療機関が負担することとなる。

 

つまり、投薬がある場合は、入院料の減額だけでは、済まず他医(又は、調剤薬局)から(30日分投与の場合)29日分の薬剤料と処方料等の請求が来ます。(入院料の控除をしても、更に薬剤料、処方箋料等が自費請求されます。)

 

以上が(入院患者の他科受診)の概要ですが、「包括病棟入院料を算定する患者」の場合は、医療機関によって、他医での診療行為・投薬等の費用を全額負担し入院料の減額をしない場合もあります。(平成26年に通知の「(6)のエ」に明記されました。DPC病院と同じ)

 

なお、DPCについては「DPC算定病棟に入院中の患者の他医療機関ヘの受診」

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12894165473.html

 

包括病棟入院中の患者の投薬のための他医受診と通知の変遷(令和8年5月更新)

https://ameblo.jp/yakinuku/entry-12889492449.html

 

≪「5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の主な通知≫

『(2) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者を除く。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)は、他医療機関において当該診療に係る費用を算定することができる。ただし、短期滞在手術等基本料3、医学管理等(診療情報提供料を除く。)、在宅医療、投薬、注射(当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射に係る費用を除き、処方料、処方箋料及び外来化学療法加算を含む。)及びリハビリテーション(言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料を除く。)に係る費用は算定できない。』

 

『(3) (2)のただし書にかかわらず、出来高入院料を算定する病床に入院している患者の場合には、他医療機関における診療に要する費用のうち、当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた投薬に係る費用は算定できる。』

 

(6)のエ

『エ 他医療機関において当該診療に係る費用を一切算定しない場合には、他医療機関において実施された診療に係る費用は、入院医療機関において算定し、入院基本料等の基本点数は控除せずに算定すること。この場合において、入院医療機関で算定している入院料等に包括されている診療に係る費用は、算定できない。なお、この場合の医療機関間 での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。 』

 

 

「入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の通知の変遷 抜粋(参考程度で)

 

「入院中の患者の他医療機関ヘの受診」の通知は平成14年の改定までは単純な規定でした。これが現在のように複雑となった原因は、私のせいであるといっても過言ではない。

( 改定前は、「包括病棟入院患者」が他医の外来受診して他医が算定した包括項目の「診療行為」は、すべて査定対象となった。(入院料の減額はない。)この査定の理由と指摘方法を指示したのが・・・・)

 

<平成14年改定前の通知>(包括病棟入院中の患者の他医受診では、「他医で包括項目」の算定はできない。)

→入院中の患者の他医療機関ヘの受診

1. 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

2. 入院医療機関において、特定入院料を算定している患者について、当該特定入院料に含まれる診療(初再診料を除く)を他医療機関で行った場合には、当該他医療機関は当該費用を算定できない。(平12.3.17保険初28)

 

上記を(1)、(2)とし平成14年に(3)~(5)を追加

<平成14年改定後>(算定できるものとできないものが明示され包括病棟の入院医療機関の減額とした。)

 

→ 「入院料の減額」は、包括病棟の入院患者の場合だけだった。:70%控除。だけ

 

5 入院中の患者の他医療機関への受診

(1) 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

(2) 入院医療機関において、(老人)特定入院料、(老人)療養病棟入院基本料又は(老人)有床診療所療養病床入院基本料(以下、通則において「特定入院料等」という。)を算定している患者について、当該特定入院料等に含まれる診療を他医療機関で行った場合には、当該他医療機関は当該費用を算定できない。

(3) (2)にかかわらず、特定入院料等を算定する患者に対し眼科等の専門的な診療が必要となった場合(当該入院医療機関に当該診療に係る診療科がない場合に限る。)であって、当該患者に対し当該診療が行われた場合(当該診療に係る専門的な診療科を標榜する他医療機関(特別の関係にあるものを除く。)において、次に掲げる診療行為を含む診療行為が行われた場合に限る。)は、当該患者について算定する特定入院料等に含まれる診療が当該他医療機関において行われた診療に含まれる場合に限り、当該他医療機関において、当該診療に係る費用を算定できることとする。ただし、短期滞在手術基本料2、指導管理等、在宅医療、投薬、注射及びリハビリテーションに係る費用(当該専門的な診療科に特有な薬剤を用いた投薬又は注射に係る費用を除く。)は算定できない。

ア 初・再診料

イ 短期滞在手術基本料1

ウ 検査

エ 画像診断

オ 精神科専門療法

カ 処置

キ 手術

ク 麻酔

ケ 放射線治療

(4) 他医療機関において(3)の規定により費用を算定することのできる診療を行わせる場合には、当該患者が入院している保険医療機関において、当該他医療機関に対し、当該診療に必要な診療情報(当該入院医療機関での算定入院料及び必要な診療科を含む。)を文書により提供する(これらに要する費用は患者の入院している保険医療機関が負担するものとする。)とともに、診療録にその写しを添付すること。この場合においては、当該他医療機関において診療が行われた日に係る特定入院料等は、当該特定入院料等の所定点数から当該特定入院料等の基本点数の70%を控除した点数により算定するものとする。この場合において、1点未満の端数があるときは、小数点以下第一位を四捨五入して計算するものとする。

(5) 他医療機関において(3)のアからケまでに規定する診療を行った場合には、当該患者の入院している保険医療機関から提供される当該患者に係る診療情報に係る文書を診療録に添付するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に「当該患者の算定する特定入院料等」、「診療科」及び「(他)(受診日数:〇日)」と記載すること。

 

(平成22年改定);包括病棟患者は受診日の投薬のみ算定可となる。(30日分投与の場合1日分のみ算定可)

(出来高入院料の患者の場合も減額となる。:30%控除。)(DPCの取扱いは、別の扱いとなる。)

(包括病棟入院患者の減額2種類となる。)

包括入院料:70%控除。他医で「特掲診療料」の包括項目が算定されない場合:30%控除。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成22年の通知)

(1) 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

(2) 入院中の患者(22年追加:DPC算定病棟に入院している患者を除く。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)は、他医療機関において当該診療に係る費用を算定することができる。ただし、短期滞在手術基本料2及び3、医学管理等(診療情報提供料は除く。)、在宅医療、投薬、注射(当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射に係る費用を除き、処方料、処方せん料及び外来化学療法加算を含む。)及びリハビリテーション(言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料を除く。)に係る費用は算定できない。(22年変更)

(3) (2)のただし書にかかわらず、出来高入院料を算定する病床に入院している患者の場合には、他医療機関における診療に要する費用のうち、当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた投薬に係る費用は算定できる。

(4) 本通則において、出来高入院料とは、療養病棟入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料及び特定入院基本料を除く入院基本料をいう。

(5) 入院中の患者が他医療機関を受診する場合には、入院医療機関は、当該他医療機関に対し、当該診療に必要な診療情報(当該入院医療機関での算定入院料及び必要な診療科を含む。)を文書により提供する(これらに要する費用は患者の入院している保険医療機関が負担するものとする。)とともに、診療録にその写しを添付すること。

(6) (2)の規定により入院中の患者が他医療機関を受診する日の入院医療機関における診療報酬の算定については、以下のとおりとすること。この場合において、1点未満の端数があるときは、小数点以下第一位を四捨五入して計算すること。

ア 入院医療機関において、当該患者が出来高入院料を算定している場合は、出来高入院料は当該出来高入院料の基本点数の30%を控除した点数により算定すること。

イ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料、療養病棟入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料又は特定入院基本料(以下、通則において「特定入院料等」という。)を算定している場合であって、当該他医療機関において特定入院料等に含まれる診療に係る費用(特掲診療料に限る。)を算定する場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の70%を控除した点数により算定すること。

ウ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料等を算定している場合であって、当該他医療機関において特定入院料等に含まれる診療に係る費用(特掲診療料に限る。)を算定しない場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の30%を控除した点数により算定すること。

(7) 他医療機関において診療を行った場合には、入院医療機関から提供される当該患者に係る診療情報に係る文書を診療録に添付するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に「入院医療機関名」、「当該患者の算定する入院料」、「受診した理由」、「診療科」及び「○他(受診日数:○日)」を記載すること。

(8) 入院医療機関においては、診療報酬明細書の摘要欄に、「他医療機関を受診した理由」、「診療科」及び「○他 (受診日数:○日)」を記載すること。ただし、特定入院料等を30%減算する場合には、他医療機関のレセプトの写しを添付すること。

(9) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者であって「診療報酬の算定方法」により入院料を算定する患者に限る。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)の他医療機関において実施された診療にかかる費用は、入院医療機関の保険医が実施した診療の費用と同様の取扱いとし、入院医療機関において算定すること。なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。

 

※ 平成22年改定時、他医で算定できないものが、変更になった。下記の部分ですが、他医(外来)では、「診療情報提供料」が算定できると変更されました。

 ここの解釈で、医療機関によっては、「診療内容であっても返事は算定できないのでは?」という疑問が残るようなので記録しておきます。このような疑問には、厚生労働省に疑義照会しているのが、保険医の団体である「保険医協会」です。

  全国保険医団体連合会 平成22年4月6日

問 外来医療機関において入院中の患者診療し、その診療内 容について入院先の医療機関に情報提供した場合、診療情報提供料(Ⅰ)は算定できるか。

答 算定できる。ただし、特別の関係にある場合は算定できない。

 更に、京都府保険医協会では、下記のように情報公開しています。

https://healthnet.jp/paper/2011%E5%B9%B4/%E7%AC%AC2788%E5%8F%

B7%E3%80%802011%E5%B9%B4%EF%BC%96%E6%9C%8820%E6%97%

A5/%E4%BF%9D%E9%99%BA%E8%A8%BA%E7%99%82%EF%BD%91%

EF%BC%86%EF%BD%81215/

保険診療Q&A(215) 京都府保険医協会2011.6.20

入院中患者の受診と診療情報提供料

Q、 入院中の患者が、専門外との理由で、当院を受診しました。診療後、入院元医療機関の主治医宛に診療情報提供書を交付しましたが、この際、診療情報提供料1は算定可能ですか。

A、 DPC対象の病棟に入院している患者以外の場合であれば、算定可能です。

   このような他医療機関受診の場合であっても、入院側が外来受診先に診療情報提供書を交付する場合には、診療情報提供料1が算定できないように、通常、入院中の患者に対しては、診療情報提供料1の算定は認められていませんので、例外と言えます。

 (平成22年改定時の変更)

 「医学管理等」→「医学管理等(診療情報提供料は除く。)」

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成24年の通知)

 包括病棟入院患者:70%控除。出来高入院患者:30%控除。

(追加) 

● 特定の入院料算定患者の透析等の目的※1での他科受診は、

「出来高」(結核病棟入院基本料等※2)の場合は15%控除、包括入院料(精神科救急入院料等※3)場合は、55%控除、包括入院料の有床診療所療養病床入院基本料の場合は、15%控除。

● 「包括病棟入院患者」の場合

 他医で、「包括項目である特掲診療料」の算定がない場合:30%控除。(有床診療所療養病床入院基本料の患者の場合で、「透析等の目的」の他科受診:15%控除。)

※1 「透析等の目的」:透析又は共同利用を進めている機器による検査(PET、光トポグラフィー又は中枢神経磁気刺激による誘発筋電図検査)

※2 「結核病棟入院基本料等」:結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(結核病棟及び精神病棟に限る。)又は有床診療所入院基本料を算定している場合

※3 「精神科救急入院料等」:精神科救急入院料、精神科急性期治療病棟入院料、精神科救急・合併症入院料、児童・思春期入院医療管理料、精神療養病棟入院料又は認知症治療病棟入院料を算定している場合

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成26年の通知)

 包括病棟入院患者:70%控除。出来高入院患者:30%控除。

●特定の入院料算定患者の透析等の目的※1での他科受診は、

「出来高」(結核病棟入院基本料等)の場合は15%控除、包括入院料(精神科救急入院料等場合)は、55%控除、包括入院料の有床診療所療養病床入院基本料の場合は、15%控除。

● 「包括病棟入院患者」の場合

 他医で、「包括項目である特掲診療料」の算定がない場合:30%控除。(有床診療所療養病床入院基本料の患者の場合で、「透析等の目的」の他科受診:15%控除。)

(追加)

(他医で、算定しない場合が追加。)→ 入院医療機関で請求。(請求できるものだけ)

※1 「透析等の目的」:透析又は共同利用を進めている機器による検査(PET、光トポグラフィー又は中枢神経磁気刺激による誘発筋電図検査)

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成28年通知)

● 出来高10%(←30%)に変更、包括40%(←70%)に変更、包括(有床診療所療養病床入院基本料等※1)20%(←70%)に変更

● 包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%(←30%)に変更。(有床診療所療養病床入院基本料の患者の場合で、「透析等の目的※2」の他科受診:15%控除。は、廃止。)

※1 「有床診療所療養病床入院基本料等」:有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合

※2 「透析等の目的」:透析又は(PET、光トポグラフィー又は中枢神経磁気刺激による誘発筋電図検査)の「入院患者の他科受診」控除緩和の規定は削除された。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(平成30年通知)

 出来高10%控除、包括40%控除。包括(有床診療所療養病床入院基本料等※1)20%(←70%)に変更

 包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%。

(追加)

 ● 「出来高入院料患者」の場合

  他医で、「「M001」等の放射線治療※2」の算定の場合:5%控除。

 ● 「包括病棟入院患者」の場合

   他医で、「「M001」等の放射線治療」の算定の場合:35%控除。

(包括病棟が有床診療所療養病床入院基本料等)の入院患者が他医で、「「M001」等の放射線治療」の算定の場合:15%控除。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)で、「「M001」等の放射線治療」の算定の場合:5%控除。

※1 「有床診療所療養病床入院基本料等」:有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合

※2 「「M001」等の放射線治療」:区分番号「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、区分番号「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、区分番号「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は区分番号「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診(令和2年通知。以降令和8年改定まで、趣旨は同じ)

出来高10%控除、包括40%控除。包括(有床診療所療養病床入院基本料等※1)20%。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%。

(追加)

 ● 「出来高入院料患者」の場合

   他医で、「SPECT」等※2」の算定の場合:5%控除。

 ● 「包括病棟入院患者」の場合

   他医で、「SPECT」等」の算定の場合:35%控除。

(包括病棟が有床診療所療養病床入院基本料等)の入院患者が他医で、「SPECT」等」の算定の場合:15%控除。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)で、「SPECT」等」の算定の場合:5%控除。

※1 「有床診療所療養病床入院基本料等」:有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合

※2 「SPECT」等」:区分番号「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層撮影、区分番号「E101-2」ポジトロン断層撮影、区分番号「E101-3」ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影、区分番号「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、区分番号「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、区分番号「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、区分番号「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、区分番号「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は区分番号「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合

 

令和8年(現在の通知):令和4年から同一内容

出来高10%控除、包括40%控除。包括(有床診療所療養病床入院基本料等)20%。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)10%。

● 他医で、「SPECT」等」の算定の場合

「出来高入院料患者」の場合:5%控除。

「包括病棟入院患者」の場合:35%控除。

● (包括病棟が有床診療所療養病床入院基本料等)の患者が他医で、「SPECT」等」の算定の場合:15%控除。

包括(他医で包括項目の算定ない場合)で、「SPECT」等」の算定の場合:5%控除。

 

5 入院中の患者の他医療機関ヘの受診

(1) 入院中の患者が、当該入院の原因となった傷病以外の傷病に罹患し、入院している保険医療機関(以下本項において「入院医療機関」という。)以外での診療の必要が生じた場合は、他の保険医療機関(以下本項において「他医療機関」という。)へ転医又は対診を求めることを原則とする。

(2) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者を除く。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)は、他医療機関において当該診療に係る費用を算定することができる。ただし、短期滞在手術等基本料3、医学管理等(診療情報提供料を除く。)、在宅医療、投薬、注射 (当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射に係る費用を除き、処方料、処方箋料及び外来化学療法加算を含む。)及びリハビリテーション(言語聴覚療法に係る疾患別リハビリテーション料を除く。)に係る費用は算定できない。

(3) (2)のただし書にかかわらず、出来高入院料を算定する病床に入院している患者の場合には、他医療機関における診療に要する費用のうち、当該専門的な診療に特有な薬剤を用いた投薬に係る費用は算定できる。

(4) 本通則において、出来高入院料とは、特定入院料、一般病棟入院基本料(「注11」の規定により療養病棟入院料1の例により算定する場合に限る。)、特定機能病院入院基本料(「注9」の規定により療養病棟入院料1の例により算定する場合に限る。)、専門病院入院基本料(「注8」の規定により療養病棟入院料1の例により算定する場合に限る。)、療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料(「注6」、「注13」及び「注14」の例により算定する場合に限る。)、有床診療所療養病床入院基本料及び特定入院基本料(以下本通則において「特定入院料等」という。)を除く入院基本料をいう。

(5) 入院中の患者が他医療機関を受診する場合には、入院医療機関は、当該他医療機関に対し、当該診療に必要な診療情報(当該入院医療機関での算定入院料及び必要な診療科を含む。)を文書により提供する(これらに要する費用は患者の入院している保険医療機関が負担するものとする。)とともに、診療録にその写しを添付すること。

(6) (2)の規定により入院中の患者が他医療機関を受診する日の入院医療機関における診療報酬の算定については、以下のとおりとすること。この場合において、1点未満の端数があるときは、小数点以下第一位を四捨五入して計算すること。

ア 入院医療機関において、当該患者が出来高入院料を算定している場合は、出来高入院料は当該出来高入院料の基本点数の10%を控除した点数により算定すること。ただし、 他医療機関において、「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層撮 影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コンピ ューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は 「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、出来高入院料は当該出来高 入院料の基本点数の5%を控除した点数により算定すること。

イ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料等を算定している場合であって、当該他医療機関において特定入院料等に含まれる診療に係る費用(特掲診療料に限る。)を算定する場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の 40%を控除した点数 (他医療機関において、「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層 撮影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コン ピューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射の 3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M001-2」ガンマナイフによる定位放射 線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又 は「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、特定入院料等は当該特定 入院料等の基本点数の35%を控除した点数)により算定すること。ただし、有床診療所療養病床入院基本料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を算定している場合は、当該特定入院料等の基本点数の 20%を控除した点数(他医療機関において、「E101」シングルホトンエミッションコンピューター断層撮影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コ ンピューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射 の3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M001-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合 又は「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、特定入院料等は当該特定入院料等の基本点数の15%を控除した点数)により算定すること。

ウ 入院医療機関において、当該患者が特定入院料等を算定している場合であって、当該他医療機関において 特定入院料等に含まれる診療に係る費用 (特掲診療料に限る。)を算定しない場合は、特定入院料等は、当該特定入院料等の基本点数の10%を控除した点数により算定すること。ただし、他医療機関において、「E101」シングル ホトンエミッションコンピューター断層撮影、「E101-2」ポジトロン断層撮影、「E101-3」ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影、「E101-4」ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影、「E101-5」乳房用ポジトロン断層撮影、「M001」体外照射の3の強度変調放射線治療(IMRT)、「M0 01-2」ガンマナイフによる定位放射線治療、「M001-3」直線加速器による放射線治療の1の定位放射線治療の場合又は「M001-4」粒子線治療に係る費用を算定する場合は、特定入院料等は当該特定入院料等の基本点数の5%を控除した点数により算定すること。

エ 他医療機関において当該診療に係る費用を一切算定しない場合には、他医療機関において実施された診療に係る費用は、入院医療機関において算定し、入院基本料等の基本点数は控除せずに算定すること。この場合において、入院医療機関で算定している入院料等に包括されている診療に係る費用は、算定できない。なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。

(7) 他医療機関において診療を行った場合には、入院医療機関から提供される当該患者に係る診療情報に係る文書を診療録に添付するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に「入院医療機関名」、「当該患者の算定する入院料」、「受診した理由」、「診療科」及び「○他(受診日数:○日)」を記載すること。

(8) 入院医療機関においては、診療報酬明細書の摘要欄に、「他医療機関を受診した理由」、「診療科」及び「○他 (受診日数:○日)」を記載すること。ただし、(6)のウの特定入院料等を10%減算する場合(ただし書に該当し5%減算する場合を含む。)には、他医療機関のレセプトの写しを添付すること。

(9) 入院中の患者(DPC算定病棟に入院している患者であって「診療報酬の算定方法」に より入院料を算定する患者に限る。)に対し他医療機関での診療が必要となり、当該入院中の患者が他医療機関を受診した場合(当該入院医療機関にて診療を行うことができない 専門的な診療が必要となった場合等のやむを得ない場合に限る。)の他医療機関において実施された診療に係る費用は、入院医療機関の保険医が実施した診療の費用と同様の取扱 いとし、入院医療機関において算定すること。なお、この場合の医療機関間での診療報酬の分配は、相互の合議に委ねるものとする。