本商品は,7月29日ニューヨーク州ニューヨーク・シティはフォレスト・ヒルズ・テニス・スタジアム公演を皮切りに,8月28日ミネソタ州セントポールはセントポール・オーディトリウム公演まで行われた北米ツアーから,8月4日から7日まで連続 4公演行われたマサチューセッツ州ボストンはボストン・ミュージック・ホール公演から,最終日に当たる 8月7日のオーディエンス録音をメインに,2日目に当たる 8月5日公演のオーディエンス録音をボーナス・トラックに収録し,Wardourレーベルからリリースされた 『 Boston 1971 Final Night (Wardour-580) 』 です.
 因みに,今回もマスタリングには定評のある Graf Zeppelinレーベルが担当しています.
 録音したのは,あの ジョー・マロニー(:Joe Maloney)氏が行ったものとのことで,譲り受けた友人所有のテープを,2021年に Krw_co アップしたもののようです.

 音像は割と近めで,レコーダーのリミッターが効いているような感じです.会場と座席位置の関係か適度な残響音がありますが,録音された年代を考えれば,高音質のオーディエンス録音で,何気に臨場感もあります.
 ボーナス・トラックで収録されている 8月5日公演も音の質感的には近いです.

 メーカー情報では
 『1971年のザ・フーがオフシャルの超ド級ボックスで総括されたばかりですが、そこで聞かれたのは4月のヤング・ヴィック・シアターと12月のサンタモニカ。当然これらの間にもフーはライブをこなしていました。ピートが当時は複雑すぎた『LIFEHOUSE』コンセプトを諦め、傑作『WHO’S NEXT』にまとめ上げたところからツアーを開始しています。そもそもこの時期のライブ音源自体が稀有で、まだ『LIFEHOUSE』コンセプトの残り香を漂わせた「Pure And Easy」や「Love Ain't For Keeping」を演奏していたツアー前半は音源がいよいよ少ない。
 そんな中で10年以上前に生み出された画期的なリリースが7月末のニューヨーク二日間を収録した『FOREST HILLS 1971』でしょう。正にそれらレア・ソングを演奏していた71年の中でも特異な時期をプレスCDでリリースしてくれたマニアック・タイトルの傑作でした。ところが最近になって、かのジョー・マロニーによる8月のボストンでのショーを捉えたオーディエンス録音が出土。これがニューヨークから一週間後、まだ辛うじて先のレアな二曲が共存している最後の時期を捉えていたものだからさあ大変。おまけに音質もニューヨークより上質ときた。
 ところが今回の音源、既に2006年にはマロニーから譲り受けていたものの、テープに損傷がみられたことから放置されていたそう。それを2021年になっておなじみKrw_coが再びテープを掘り起こし、友人に最新テクノロジーでの修復を依頼したとのこと。つまり今だからこそ日の目を見た音源ということなのです。

 そんな曰くつきの音源だったのですが、さすがはマロニー録音だけあってモノラルでスッキリ、クリアー音質はこの「音源が存在しているだけでもありがたい」時期においてこれほどまで聞きやすい音源が存在していた事に驚きを禁じえません。おまけにライブが進むにつれてどんどんバランスも良くなり音像もオン、聞いていて嬉しくなるほど。ただでさえアイテムが少なかったこの時期、懐かしのKilling Floorレーベルからリリースされていた8月16日の『CHICAGO 1971』紙ジャケCDと比べても今回の圧勝。
 とはいえ先のような問題を抱えた曰くつき音源であったことも事実で、今回は『FOREST HILLS 1971』をプロデュースした「GRAF ZEPPELIN」が音源の徹底したレストアを敢行。先の理由から頑張ってテープ修復された上での公開だった訳ですが、それでもなおテープのヨレが攻め切れていなかった「Magic Bus」などは「GRAF ZEPPELIN」が本領発揮とばかりに徹底したアジャストを敢行。元々このような安定した状態だったのだろうと錯覚してしまうほど見事な状態へと生まれ変わらせてくれたのです。
 惜しむらくはライブ後半の超レアな「Daddy Rolling Stone」が正に修復不能な状態であったことから痛恨の未収録。同曲は衝撃の1969年バージョンが『FILLMORE WEST 1968 3RD NIGHT』で発掘されたのも記憶に新しいところですが、幸いにもこの日は従来から出回っていた「recorder 1」が存在しますので、同曲を始めとしたいくつかの欠損部にはそちらを採用。残念ながらマロニー・マスターと比べると典型的なビンテージ・オーディエンスの粗い音質なのですが、これで完全収録が実現したポイントは高い。

 そしてボーナスには5日のボストンからのテイクを収録。こちらもマロニー・マスターほどではないにせよ、十分に聞き込めるクオリティ。なおかつ貴重な「Pure And Easy」と「Love Ain't For Keeping」が披露されたライブ前半を収録しており、短命に終わったこの時期だけのセトリのライブをたっぷり楽しめる内容に「GRAF ZEPPELIN」がまとめてくれました。
 そんなレアなセトリだけでなく、演奏内容が正にヤング・ヴィックとサンタモニカの間という時期ならではであることを思い知らされます。先のレアな二曲に加え、アルバムがリリースされたばかりだった『WHO’S NEXT』の収録曲、例えば「Won't Get Fooled Again」などは遊びのない丁寧かつ慎重な演奏ぶりが新鮮。そんな中でキースが実にいきいきとドラムを叩いている様子が解るのも本音源の大きな魅力かと。
 それでいて「Pinball Wizard」以降ではピートお得意のインプロ引き伸ばし展開が控えめ。この辺りの端正な演奏ぶりも新鮮であり、ピートが暴走し放題だったサンタモニカとはまるで違う。かといってヤング・ヴィックほどおっかなびっくりでもない。ある意味いい塩梅、試行錯誤の終盤にあったザ・フー71年のステージを素晴らしい音質で捉えた衝撃のオーディエンス・アルバム。「絶頂期の過度期」というフー・マニア驚愕の初登場音源!

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REMASTERED BY GRAF ZEPPELIN
(リマスター・メモ)

 ★マニアにはお馴染み、Joe MaronyのモノラルAud音源がメイン音源。

 日付けの問題があり、本音源を公開したKrw_Coは5日として公開したが、トレーダー間には古くから7日となってる別録音の音源が存在し、それが本音源と同じ演奏内容である。
 また、「コンサートファイル」掲載の7日公演の項に記載されているMy Wife演奏前のロジャーのMCが今回採用の音源と一致する。
 よって、この演奏(と別音源)は7日の公演であると判断。
 Joe Maronyの音源をメインに、欠落部を別音源で補填しているが、その別録音はノイズリダクションの影響でデジタルチックな質感のため、必要最小限の使用に留めている。

 ★Magic Bus以降頻発する音ヨレを徹底補正し殆ど違和感なし。
 ★8月半ば以降のライブではセットリストから外されたPure And Easyを含み、かつLove Ain't For Keepingで始まる音質まずまず良好の'71年夏のライブは良い物が非常に少なく貴重なのです。
 ★ボーナスに5日公演の序盤部分を抜粋収録。
これで'71ボストンの決定盤テンコ盛りアイテムとなった。
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Boston 1971 Final Night (Wardour-580)
 
 Live At Boston Music Hall, Boston, MA, USA
 07th & 05th August 1971

  Disc 1
   [07th August 1971]
   01. Introduction
   02. Love Ain't For Keeping
   03. Pure And Easy
   04. My Wife
   05. I Can't Explain
   06. Substitute
   07. Bargain
   08. Behind Blue Eyes
   09. Won't Get Fooled Again
   10. I Don't Even Know Myself
   11. Baby Don't You Do It
   TOTAL TIME (58:53)

  Disc 2
   01. Tuning
   02. Pinball Wizard
   03. My Generation
   04. Magic Bus
   05. Naked Eye
   06. See Me Feel Me
   07. Daddy Rolling Stone
   08. Roadrunner

   [Bonus Tracks / 05th August 1971]
   09. Love Ain't For Keeping
   10. Pure And Easy
   11. My Wife
   12. I Can't Explain
   13. Bargain
   14. Behind Blue Eyes
   15. Won't Get Fooled Again
   TOTAL TIME (78:37)

 [07th August 1971]
  Substitute
 
  Pinball Wizard
 
  See Me Feel Me
 
 [Bonus Tracks / 05th August 1971]
  I Can't Explain
 

[参考]
 詳細情報(メーカー情報より)
  Disc 1
   01. Introduction
       ::::
   06. Substitute
   07. Bargain
       ⇒ ★3:31-3:33 Rec2で補填
   08. Behind Blue Eyes
   09. Won't Get Fooled Again
   10. I Don't Even Know Myself
       ⇒ ★4:55以降 Rec2で補填
   11. Baby Don't You Do It

  Disc 2
   01. Tuning
       ::::
   05. Naked Eye
   06. See Me Feel Me
       ⇒ ★2:56以降 Rec2で補填
   07. Daddy Rolling Stone
       ⇒ ★丸ごとRec2 音は厳しい
   08. Roadrunner
       ⇒ ★0:00-0:56 Rec2で補填
      [Bonus Tracks]
   09. Love Ain't For Keeping
       ::::
   15. Won't Get Fooled Again

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Tanglewood 1970 (Gift DVDR)
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#2023-10-25

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