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Nothingness of Sealed Fibs

見た映画、読んだ本、その他もろもろについて考えたことを書きとめてあります。

妹が短い夏休みをもらったらしく遊びに来ていた。

京都はあいにくの雨ということもあり、レンタカーをかりて、ちょっと小旅行に出ることにした。


目的地は、鳥取砂丘、三徳山三仏寺。


いきつけの定食屋で夕御飯を食べおわったら、もう夜の7時になっていた。

これから夜のあいだ、うだうだと運転しなければならない。

いったん、家にもどって熱いシャワーをあび、車の中でかけるためのCDを袋につめて、いざスタート。


まずは、高速道路を使わずに鳥取砂丘へ。カーナビの表示では約6時間のドライブとのこと。ひぇー

2時間交代で妹と運転を変わりながら、それでもしんどいので、ところどころで休憩しながら進む。


途中、日付が変わった記念にローソンでおでんを食べた。

外の冷気のなかで、おでんの温かみは、本当に体の芯までしみこんできた。

おいしい。味には、身体の置かれている状況が大きく作用する。


眠気でダウンしてしまった僕に代わって、最後の2時間は妹が続投。

早朝2時40分に、無事鳥取砂丘についた。

あたりは、真っ暗で、砂丘なんて全然見えない。

誰もいない駐車場に車をとめて、、満天の星空を見ながらの仮眠。

砂の数と星の数、どっちが多いんだろうか?

このまま目が覚めなかったらどうしようなんて考えて、すこし怖い気分になる。


5時45分にアラームを鳴らして起床。

あたりはすこし明るくなり、人間にとっての一日が始まろうとしていた。


鳥取砂丘

早朝の鳥取砂丘には、朝日をみようというカップル数組が車できていて、妙にやさしい雰囲気が漂っていた。

砂丘は、幾多の鳥取県の恋人たちを見守ってきたのだ。きっと。

雲のせいで、日の出は見えず。そのまま鳥取市内へむかい、温泉に入った。

朝7時、いよいよ三仏寺に向けて出発。道路はとてもすいていて、8時には三徳山に到着。


なんと、三仏寺の参道は、毎年遭難者がでるほどの峻験さらしく、

そもそも、二人以上の組でないと入山が許可されないし、

はいている靴も危険と判断されると、本堂でわらじを購入しなくてはならない。

しかも、雨の時は、危険なので、入山できないらしい。

僕の靴はかろうじてOKだったが、妹はわらじを買うはめに。

装備も整い、いそいそと登り始めたのだが・・・。

険しい道

ものすごく参道が険しい。ほとんど岩山。よくこんなところにお寺をつくったなぁ。

でも、ものすごく景色がいいのと、途中途中に○○堂という建物があるので、

見物がてら休憩し、元気がでるとまた登り続けるという流れを繰り返す。

ふうふういいながら登ることやく50分。ついに投入堂と対面できた。


投入堂

人間ってすごい。これ作ってるのが鎌倉時代ということで、なおさらびっくら。
妹も大満足らしく、よかったよかった。下山して、ふもとのお店で豆腐定食をいただく。美味。


帰りは、高速道路で、4時間ほどぶっ飛ばす。

京都にもどってから、レンタカー返却期限まで時間があったので、高雄の高山寺と神護寺に寄って、旅終了。

やれ小旅行のつもりが、結構な旅行になった。


そういえば、最近旅ネタばかりだなぁと反省。そろそろ映画についても書くとしよう。

普段はチャリダーとしてぼろぼろの愛車をかっ飛ばす僕ではあるが、

時間のあるときは、ゆっくりと歩くのが割りと好きである。

歩いているときは、できるだけ頭をぐるぐると回すようにしている。

以前、「そんなキョロキョロすると恥ずかしいからやめなさい」と身近な人に注意されたけれど、

キョロキョロしてるのは僕のせいではない。後ろにも目を作ってくれなかった神様が悪いのだ。

僕にいちゃもんつけるのもいい加減にしてほしい。


とにかく、ゆっくり歩きながらキョロキョロしていると、自転車こいでるときには気づかなかったものが

目に入ってくることがあるのだ。往々にして。


キヨラカ


今日も、ふと、「キヨラカ」という名前の理髪店が眼に入ってきた。

お店の名前の通り、鮮やかなブルーのカーテンがスキっとしていてすがすがしい。

今度寄ってみようかな? きっと清らかなヘアスタイルにしてもらえるに違いない。

河原町通り沿いにあるので、このお店の前を何回も通り過ぎていたはずだが、存在にすら気付かなかった。

普段の僕がどれくらいの事柄を見逃しているのかと思うと、ちょっとおそろしくなってくる。

シャーロック・ホームズ程とはいかなくても、もっと眼を凝らしていないと、いかんいかん。脳が腐る。


話は変わるけれど、先日、京都市山科区にある勧修寺に行ってきた。

地下鉄東西線の小野駅から少し歩く。ここは回遊式庭園が有名らしいのだが、

京都はほかに有名なお寺がありすぎて、実は結構な穴場である。


庭に着くと、おばちゃんがせっせと掃除をしていて、お客は僕一人。

広い庭園をゆったりと歩いていると、広大な池の前にカモさんがならんでいるところに出くわした。

なんと。カモさんたちは風流に庭園見物をしておられるようで。


カモ

それはそれで、微笑ましい光景ではあるけれど、僕は入園料400円をはらっているのに、カモさんは無料。

浮世の不公平の実例だ!などといちゃもんをつけてみたくなる。

一瞬、人間やってるのがすごく損なことのように思えた。

せっかくカモさんが醸し出してくれていた微笑ましい光景を、すさんだ現実に読み替えてしまった僕は、

すこしムカムカした心をひっさげて、さらに庭園の奥へと向かった。すると・・・


理由を述べよ。
こんな看板がかかっていた。いったい、この先には何があるのだろう??

「大いに危険」は大いに結構。でも、この注意書きでは理由がまったく不明だ。

理由を述べよ!!である。


でも、そのあとに、ふと考える。理由を述べないほうが圧倒的に「怖い」ぞ。

「マムシがいます」とか「道がくずれています」と具体的な理由で説明されていても、

「そんなの平気」だと思う人に対しては、この注意書きは効力がないことになる。


勉強においては、理由をすっとばすというのは、基本的に禁止である。

理由がない場合には、なんで理由がないかの理由を挙げなくてはらない。

そんなギチギチな因果関係の世界もいいけど、この注意書きみたいに、

なんとなく「大いに危険」と単に書いてしまう感覚の世界も魅力的だ。


そんなことを考えながら、僕は「この先」には行かず、おとなしく庭園を後にしたのだった。

えぇ。もちろんですとも。嘘じゃないですって。

夏が終わったようで。

ま、例年通りではあるけれど。

不思議なことに、春や秋が「終わる」とはあんまりいわない。

春や秋は「終わる」のではなく、「過ぎる」のだ。

「終わる」のは夏と冬のツートップだ。

そんなことはさておき。


今年の夏はいろいろあって、忘れられない夏になった。

一番大きかったのは、久しぶりに人をマジで好きになったことだろうか。しかもその好きになり方が相当僕の予想を超えてた。好きになり方まで好きになったのは初めてかもしれないなぁ。

大切にしたいとか、優しくしたいとか、守りたいとか、幸せにしたいとか、高価なプレゼントをあげたいとか、そんなだいそれたことではなかった。

くだらないことを話していたいとか、ふざけあいたいとか、おちゃらけたいとか、笑顔をみたいとか、そういうちょっとしたことでもなかった。

僕はただその人の近くで、その人をじっと見ていたくてしょうがなかった。見るのがつらいときは、体をぎゅっとしたかった。そう感じられたのだ。

そんな感覚を、いやその感覚だけを僕は「好き」と呼ぶ。それはあくまでも感覚であり、けっして感情ではない。

世界に意味があるためには、世界がある一つの視点から眺められていなくてはならない。ある一つの視点から世界を眺めるからこそ、遠近法が成り立ち、近くにある物事と遠くにある物事との間に「差」が生じる。この「差」こそが「意味」に他ならない。

この夏、僕はある人を好きになることで、新しい視点を一つ見つけたのだ。そして、それは同時に新しい意味の見いだし方を見つけたことでもあったのだ。


本当はその人がいなくても、僕はやっていけるだろう。

その意味で、彼女の存在は、本当には必要ないと言えるのかもしれない。

でも、その人がどうしても必要な場合よりも、いなくてもやっていけると思える場合のほうが、

実は、その人を深く、強く好きでいられる。そんな不思議な関係の中に僕は今いる。


そんな気がしている。

あさおきて、すぐ岡山城へむかったが、まだ拝観時間ではなく、天守閣の外観のみで撤収。

むろん後楽園もあいておらず、無念だす。


JR岡山駅にもどるとちゅうにあるフレッシュネス・バーガーでのんびり朝食。

ネギミソバーガーうまし!!

フレッシュネス・バーガーを見かけるとたいていは行ってしまう僕の悪い癖。

岡山城とフレッシュネス・バーガーのいく順番を逆にしていればと思うが、後の祭り。

もういちどお城にもどる気合いがなくなってしまっていた。


また岡山市内をぐるぐる歩いて、結局、10時ごろに岡山駅までたどりつく。

そこから伯備線でいざ備中高梁駅へ。およそ1時間の電車移動。


岡山市は雰囲気は広島のミニ版みたいな感じ。町のつくりも似てるので、

歩き比べると面白いかもしれない。どっちもラーメンがおいしいし。


備中高梁駅につくと、駅前の観光案内センターで自転車をかり、いざ備中松山城へと向かった。


備中高梁は備中松山城のまわりにひらけた城下町。

備中松山城は、臥牛山の山頂にある山城。日本一高いところにあるお城としても知られている。


高梁電話ボックス

備中松山城の天守閣(二層)をのっけた、かわいらしい電話ボックスを横目に、いざ山登り開始!!

一時間は、ゆうにのぼっただろうか。堅牢な石垣が姿を現す。

このお城も、攻防について非常に考え抜かれた立派なお城である。

本丸内部でテレビ映像つきの解説が行われており、備中高梁の歴史を分かりやすく学ぶことができた。

むかしの藩士は毎日こんな山道を通勤していたわけで、満員電車とは違った意味で大変だぁと思った。


下山した後は、市内の散策。

まずは、頼久寺へ。ここは小堀遠州が作った庭園が有名。

頼久寺
とっても落ち着く庭で、もぞもぞと位置を変えながら一時間ほど逗留してしまった。

やっぱり僕は、自然そのものよりも、人間の手が加えられた自然(不自然?)のほうが好きみたいである。


自転車をこいで、街中をぐるぐるしていたら、こんな奇抜な建物に遭遇。

いったい、備中高梁の人は何を考えているのだろうか・・・。

高梁変な家


15時半に備中高梁駅を出発。山陽本線で、京都へ向かう。

途中、大阪で下車し、相方の家におみやげを届けに行った。

ポストに「俵まんじゅう」をいれたらちょっと形がくずれてしまったけれど、賞味期限が短いのでこのタイミングでとどけるしかない(泣)。


京都に着いたら、もう21時をまわっていた。

京都駅ビルにあるラーメン小路で「柿岡や」の醤油ラーメンをいただき、今回の旅行は全日程を終了。


あんまり頭をはたらかせず、ひたすら、食べる旅行になってしまった。

ほとんど麺類しか食べてないのも大誤算。結構太ってしまったなぁ。


まぁ、そういう楽しみ方もありか。

めでたし、めでたし。

朝起きると、松江は気持ちのいい晴天。クラブモンブランはなかなかいいマンガ喫茶だ。

松江城下町
さっそく、松江城の見学に行く。いやー、松江城は名城だ!!

建物がしっかり残っているだけでなく、防戦を考えた巧妙な設計、非常に考えられている。

場内では、小学生が図画工作の授業だろうか、写生にきていた。

天守閣の石垣をでっかく書きすぎて、石垣だけでスケッチブックからはみ出しそうな子がいた。

元気がなにより。枠はあとづけでいいのだ。


城内に建てられている興雲閣は、どっしりとした二階建ての洋館。

館内では、松江城の歴史が丁寧に紹介された展示があり、見ごたえがあった。

興雲閣_内部
小学生だろうか。めっちゃ図画工作の授業をしている。

このたてものは、外見もきれいだけど、内装も素敵だった。

興雲閣
さすが、藩の威信をかけて作られただけのことはある。とても風通しのよい、すてきな空間だった。


そういえば、松江城は、旧尼子氏、毛利氏の領土だったわけで、広島から松江に向かう電車旅行は、まさに毛利氏の領土を突っ切ってきたのだった。

前日の電車内では、こんな山がおおい地帯をどのように昔の人が闊歩していたのか不思議な気分になった。

そういえば、電車の移動時間が長かったので、携帯からwikipediaで毛利元就を検索したのだった。

毛利氏について結構詳しくなった。吉川元春かっこえー。次回の旅行では絶対に岩国に行きたい。

(しかも、できれば二人でいきたいなぁ)


城内見学のあとは、もう11時ちかくなっていたので、「蕎麦工房ふなつ」というお蕎麦屋さんに入った。

店内は、落ち着いた清潔感のある内装。お蕎麦についての本が棚に並べられている。

めっさ、うまかった。割子そばにぜんざいとそば餅がついて700円。


おいしいお蕎麦に大満足したあとは、松江藩歴代藩主が眠る月照寺へ。

静かな境内を歩くと、無性に肝試しがしたくなる。

真っ暗な月照寺で、虫を知らない間に肩に乗っけられてたら、かなり恐そう。


相方へのいたずらを考えながら、月照寺をでて、出雲大社へ向かうことに。

松江から出雲大社まではJRでは直接いけないので、一畑電鉄を利用。


一
電車からは、宍道湖の美しい姿が一望できる。松江しんじ湖温泉駅から出雲大社前まで約1時間。

出雲大社前駅につくと、もうお社までは歩いてすぐ。やっぱりでかいなぁ。

参道がものすごく長いのでびっくり。京都にもこんなに長い参道の神社はございませんって。


でも、参道が長いということは、それだけ長い間、心の準備をしながら昔の人は参拝していたに違いない。

だれかが、「美術館に行く時は、できるだけゆっくりと行ったほうがいい」といってた。

おそらく昔の人は、出雲大社をその荘厳な建物だけではなくて、参拝の長い道のりもふくめて神聖なものとしていたのだと思う。富士山頂の浅間神社と同じ理屈だ。


出雲大社名物のぶっといしめ縄を拝見したあとは、いそいそとお土産の物色。

形のかわいらしい「俵まんじゅう」をげっと。

そのころにはもう16時くらいになっていたので、夕食を兼ねてお蕎麦屋さんをハシゴ。

「荒木屋」さんと「かねや」さんは、両方ともガイドブックに載ってる有名なお店らしいが、

個人的には、味は「かねや」さん、雰囲気は「荒木屋」に軍配をあげておく。


キティ

骨董品屋さんの店頭で、宇宙飛行士キティを発見!! 

さすが出雲。20歩あるけば、神社に出くわす。マジ神様多すぎ。

神様が人間でなければ、おそらく宇宙人なわけで、たぶんこのキティは、神様がみんな宇宙からきた外来のお方なのだという出雲の方々の素朴な感覚の現れかと思う。ってことで、自分の中で納得。

おなかがいっぱいになったところで、再び一畑電鉄にのりJRの出雲市駅にむかう。

約30分で出雲市駅に到着した。もう夕方17時過ぎ。

JR出雲市駅からJR岡山駅まで、鈍行で約5時間ほどの旅。


岡山につくともう真っ暗。22時近くになっていた。

当然、観光地はもう空いていないので、とりあえず夜の市街地を歩きまわる。

歩いている途中に見つけた「麺屋たくみ」にはいってみた。

特選醤油ラーメンを注文すると、本当にふかい醤油のコクが舌にのこって、めっさうまい。


ラーメンたべて満足したところで、岡山駅前のマンガ喫茶に。この日もクラブモンブラン。

いよいよ翌日は最終日。