号外 あけましておめでとうございました(レゴ護衛艦編)
今年の正月はゆっくり過ごすことのできる暦ですね。
昨年は祝日が土曜日に当たり、お休みを損した日が4日もありましたが、今年は1日(勤労感謝の日)だけのようです。良い暦巡りの年だけに、良い1年になると良いと思っています。
さて、またぞろ号外でレゴ護衛艦です。
新年祝賀航海に出てもらいました。
自衛艦旗をマストにも掲げ、乗組員が舷側に整列し敬意を表する登舷礼を行っています。
昨年は、戦後60数年の中で最も日本の領土・主権が脅かされた1年でもありました。
日本経済の長期にわたる低迷、政権交代等に伴う政策決定の混乱、東日本大震災の発災などなどが相まって日本の国力が相対的に低下した一方で、中国や韓国は経済成長を遂げ大国としての自信や自負を大いに抱くにいたりました。東アジア諸国間の国力のバランス、勢力の均衡が崩れています。
こういった背景の中で、領土を巡るせめぎあいが 起きています。
いろいろな考え方があるのだとは思いますが、領土は国の基本的な構成要素です。少しもないがしろにすることはできません。真摯な話し合いを通じた平和的な問題解決が図られる1年になることを願っています。
ところで、平和的な問題解決を図るためには、当事者双方の力関係が均衡していることも大切です。
その意味で、中国など周辺国が海上警察力や海軍力を強化していることに適切に対応することが必要です。そう、とある総理が「学べば学ぶほど大切さを気がつくにいたった」という抑止力を適切に有していることが肝要なわけですね。
また、日本1国での対応には限界がありますから、民主主義・自由主義と言う同じ価値観を有している米国、オーストラリア、インドといった国々や、同じ脅威に直面している東南アジアの国々との連携を強化・深化していくことも必要です。
この点、安倍新総理が就任早々の28日に電話会談をした相手がインドネシア、ロシア、英国、オーストラリア、ベトナム、インドであり、またこれに先立つ18日(選挙の翌々日)には早くもオバマ米大統領と電話会談をしていることには、要注目です。
(左から、米、豪、印、東南アのみなさん) (とある国)
政権交代前の政権交代の前、日本は「自由と繁栄の弧 」というモットーを掲げた価値観外交の展開 を模索しました。
いろいろ賛否はあろうかと思いますが、戦後の日本外交で民主主義、自由主義といった「価値」を前面に出したのは初めてのことで、画期的だったと個人的には考えています。
斜め横から眺めていると、ちょっといらいらさせられるくらいお上品で内向的だった日本外交が、こんな段階に来たのだなあと、このスピーチ と論文をちょっと興奮して読んだことを記憶しています。
当時の麻生外務大臣が新しい内閣の副総理に返り咲いた今、国際社会で日本が孤立しないような通商政策、外交政策を取り、ODAやPKO活動への積極的な貢献などを通じて、米国など価値観を等しくしている国々と共に課題を解決していくような戦略的外交が求められています。
実際、安倍新総理は28日の読売新聞社との単独インタビューで、日米関係を軸としアジアを重視した価値観外交 を進めていくと語っています。外交担当の内閣官房参与には、「自由と繁栄の弧」の仕掛け人である谷内元外務次官が就任し、内閣官房副長官補には同じく戦略外交・価値観外交の推進が持論の兼原外務省国際法局長が就任しました。
中国の拡張主義を抑え、東アジアの平和と安全を保つため、抑止力や関係国の協力といった力を背景に、しなやかでたくみな日本外交の力の発揮が試されていると言えます。
今年1年の日本外交の展開を、注視していきたいと思っています。
もう失敗する余裕は日本には残っていませんから。
はい、前置きが長くなりました。
海の上の抑止力を構成する、海上保安庁と海上自衛隊のレゴバージョンの新年祝賀航海です。
今年1年、前者には適切な対応を、後者には出番のなさを期待したいものです。
まずはおなじみレゴ巡視船です。PL型で、ひだ型 をモデルにしています。
護衛艦同様、乗組員が甲板に整列し登舷礼を行っています。
(白い船体は、捜索・救難の時に目立つという実用性だけでなく、軍艦ではない=即座には武力を用いない ことの象徴です)
残念ながら、毎年5月の海上保安の日にあわせて東京湾で行われている海上保安庁観閲式 、今年は尖閣諸島の警備に万全を期す観点から、中止が決定されています 。毎年楽しみにしていて、レゴで再現するのも楽しみな 、観閲式が中止となり非常に残念です。
中国とのせめぎあいは長期にわたることが予想されます。
(南シナ海のスプラトリー諸島(南沙諸島)を巡るせめぎあいは40年近く続いていますが、ベトナムやフィリピンは依然頑張っています。)
前の政権は昨年10月、予備費を用いた緊急経済対策 の中で、海上保安庁の装備の充実に170億円を割きました。
新しい政権も、昨年12月の自民・公明両党の連立合意 の中に、「領土、領海、領空の保全を図るため、必要な防衛・海保予算を確保する」という一文が盛り込まれましたように、領土の保全には前の政権以上の関心を有しているようですので、引き続き海上保安庁の能力の強化に努めてほしいものです。
そして中国との間の問題の平和的な解決か、あるいは均衡状態の回復が図られた折には、また海上保安庁観閲式を再開して欲しいものです。
お次はレゴ護衛艦DD-191はつづきです。
(御承知の通り)昨年秋に竣工した新鋭レゴ護衛艦です。
大きすぎて全景はなかなか写すのが難しいので、2分してやっとの掲載です。
大きいです・・・
観閲式風 に、巡視船とすれ違ってもらいましょう。
大きな2隻が対航していきます。
(実は腰がとても疲れる撮影風景です・・・ 大きいだけに重いのです・・・)
そして続いて小型の艦艇が。
ついでに作ったはやぶさ型ミサイル艇はしたかです。
(制服を見ると、こちらはなぜか季節が夏になっています・・・)
そしてついでに作った潜水艦です。名前はまだなく、Harold妻は「てっちゃん」と呼んでいるようです。てつのくじらの略でしょう・・・
ところでこの新年の観閲式中、体験航海に乗艦いただいたゲスト のみなさまには、マスト脇の見晴らしいの良いところに御案内いたしました。
ただし、この方 には、先月末のマレーシア出張帰りをおして、撮影を担当してもらいました。
空から。そして、海からも。
タグボート「おぽいてぃ号」の脇を進み、長大レンズのカメラで護衛艦の写真を撮りまくってくれることでしょう。
今年もいろんな写真を楽しみにしています。
さてさて、続いて大型の護衛艦2隻が対航します。
実は年末年始の休みを利用して、「はつづき型」の護衛艦をもう1隻作ってみたのです。2隻を縦に並べるには、ぬあんと5m以上のスペースが必要です。
というのは真っ赤なウソ、「はつづき」は収納のため神の手によって2分することができますので
、それを利用して撮影しました。
ソファの前に置いてみると、ソファより大きく育っていました・・・・・・ ううむ・・・
まだまだいろいろ作ってあるのですが、それはまた別の機会に・・・
報道などによると 、安倍新内閣は、日本の外交・安全保障を立て直すため、来年度防衛予算の1,000億円程度の積み増し、自衛官の定員の増加を図るほか、民主党政権が策定した現行の防衛大綱・中期防 の見直し作業にも着手するようです。その姿が見えてきて、装備品にも新たな基軸が見えてきましたならば、レゴで再現・解説でもしてみたいものです。
ううむ、、、昨年はこのブログを読んでいるHarold方の親戚が唖然として、「○○ちゃん(Harold妻のこと)はこれで大丈夫なの?」と真顔で聞かれたこともありましたが、今年も懲りずに時折脱線したいと思います。
こちらもあわせ、今年も御贔屓にお願い申し上げます。