馬西(mǎxī)ぼうっとなる、フラフラになる | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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台湾映画『牯嶺街少年殺人事件(クーリンチェ少年殺人事件)』に出てくる、基本的に外省人不良少年系スラングの数々。これまでご紹介したのが太保泡密斯哈拉、そして。いずれも映画の中でかなりの出現頻度を誇る。

今日は、頻度こそ低いがいろんな意味でインパクトのあるスラングを。

 馬西(mǎxī)・・・
 ぼうっとなる、フラフラになる

何がインパクトか、と言うと、実はこれ、本当にそうなのかよくわからないのである。映画最終段階で小四が小馬に言うセリフ(……就到學校堵你,堵到你mǎxī)で使われていて、発音は「mǎxī」に聞こえるのだが、91年版の字幕では「害怕」(怖がる)、ノベライズの本では「發抖」(震える)、今年出たデジタルリマスター版では「馬戲(mǎxì)」(サーカス?)と、解釈が意訳音訳多種多様。日本語字幕では旧版新版ともにそこは訳されていない。

台湾朋友たちにきいても、皆よくわからないと言う。でも台湾語の「馬西馬西(má-se-má-se)」じゃないかと言う人が多かった。「馬西馬西(má-se-má-se)」の意味は「酔っ払って意識がない、ぼうっとしている」であり、

そうするとセリフ全体の意味が「お前を気絶するまでぶん殴ってやる」(訳はたまり)となって、けっこうスッキリするのである。

ちなみにこの台湾語「馬西馬西(má-se-má-se)」の起源には諸説ある。原住民の言葉が起源だという説と、オランダ統治以前の漢人が使っていた「茫兮茫兮(mángxī mángxī)」からきたものだという説。

そう言われてみると、もしかしたら小四は「mǎxī」じゃなくて「mángxī 」と言ってる??とかいう気もしてくる。

あともう少し頑張って調べてみます!