windance の亜米利加放浪記 -13ページ目

深夜のダンス

始まった頃は「仮装大会」的な雰囲気だったハロウィーン・パーティーも、深夜の2時を回るころから、皆、思い思いに楽しむようになる。着ていた衣装を脱ぎ捨てて普段着に着替え、キャンパスの芝生で大騒ぎを続ける者や、ホールでダンスを楽しむ者、グループごとに随所で継続されるパーティーに参加する者などさまざまだ。


一晩中、キャンパスには狼のような声がこだまし、暗闇からは今にも妖怪が飛び出して来そうな気配が漂う。住宅の玄関に飾られたパンプキンの目からは、ゆらゆらとロウソクの光が漏れ、侵入者を威嚇しているようにも見える。


どこに言ってもハロウィーンの魔力から逃れることはできず、朝になって太陽光が邪気を洗い流してくれるまで、悪魔のマジックは続くのだ。


深夜2時過ぎ。さて、どこに行こうかと、ビールを飲みながらホールでぼんやりダンスを眺めていた僕は、近くに立っていたロリーを見つけ、声をかけた。彼女のことは以前から知っていた。長身でプロポーション抜群の彼女は、いつもセクシーな雰囲気を全身から漂わせており、大学の中でも非常に目立つ存在だった。


この晩の彼女は、突然話しかけた僕に親しげな笑顔で答えてくれ、まるで僕を誘っているかのような妙に親密な会話を続けた。やがてどちらから誘ったということもなく、僕たちは一緒に踊り始めた。彼女の視線や身体の動きが、僕を虜にしたのは言うまでもない。結局、僕は朝まで、彼女とつかず離れずの奇妙なダンスを踊り続ける羽目になった。

ハロウィーン

その数週間後に開かれたハロウィーン・パーティーでは、学生の奇抜で派手な衣装に僕は度肝を抜かれた。


ドラキュラに扮したヤク中の男子学生、猫とバニーガールを足したような服装の女の子、映画「時計仕掛けのオレンジ」の主人公そっくりの衣装と化粧を念入りにほどこした友人、全裸に近い服装で全身に絵の具をペイントして現れたカップル、1950年代のロックンローラーの服装で男女を逆に変装しているカップルなど、彼らのオリジナリティと熱意には感心した。


一方、僕は浴衣と(なぜか)扇子で参戦した。だが、そんな民族衣装もどきはワイルドさに欠け、まったくもって相手にされず、結局、どこからともなく現れた神秘的な少女、シンディーとしばらく話をしていた。魔女に扮しマントに身を包んだ彼女から、その衣装がベッドカバーだということを聞いて驚いた。


この晩のシンディーもそうだったが、仮装は人を変える。特に女の子の場合、仮面をかぶっているという安心感なのか、おそらく無意識ながらも、妙に不思議な行動に出るのだ。それは時に男性を禁断の園に誘い込む。僕はシンディーの扮する魔女の雰囲気に半分酔いしれ、その妖しい魅力と会話の虜になり、絶対に彼女にしよう、などと勝手に思い込んでしまっていた。


ところが翌朝、すっぴんの顔で妙にサバサバしたシンディーにカフェテリアで会った時、僕の恋心は吹っ飛んでしまった。正直、ちょっと残念だったが、これが現実というものだろう。

モンテカルロ・ナイト

楽しい寮生活

スタディ・ラウンジ

女子寮・男子寮

逆説的な教え

まだまだたくさん散文を書いたと思うが、これくらいにしておこう。


要は、逆説が好きなのだ。「回転する駒を見ろ、周辺は激しく動いているが、中心部は静止し、駒全体を支えている。つまり静は動を制するのだ・・・」みたいなことを言うと、「おお~っ!」ってな具合になる。


満員電車での瞑想修行を積み重ねることによってのみ悟ることができる東洋的な教えについて述べれば、注目度抜群というわけだ。

Woman In The Dunes

Solitude In The Crowd

The First Man Who Ate Globefish