深夜のダンス | windance の亜米利加放浪記

深夜のダンス

始まった頃は「仮装大会」的な雰囲気だったハロウィーン・パーティーも、深夜の2時を回るころから、皆、思い思いに楽しむようになる。着ていた衣装を脱ぎ捨てて普段着に着替え、キャンパスの芝生で大騒ぎを続ける者や、ホールでダンスを楽しむ者、グループごとに随所で継続されるパーティーに参加する者などさまざまだ。


一晩中、キャンパスには狼のような声がこだまし、暗闇からは今にも妖怪が飛び出して来そうな気配が漂う。住宅の玄関に飾られたパンプキンの目からは、ゆらゆらとロウソクの光が漏れ、侵入者を威嚇しているようにも見える。


どこに言ってもハロウィーンの魔力から逃れることはできず、朝になって太陽光が邪気を洗い流してくれるまで、悪魔のマジックは続くのだ。


深夜2時過ぎ。さて、どこに行こうかと、ビールを飲みながらホールでぼんやりダンスを眺めていた僕は、近くに立っていたロリーを見つけ、声をかけた。彼女のことは以前から知っていた。長身でプロポーション抜群の彼女は、いつもセクシーな雰囲気を全身から漂わせており、大学の中でも非常に目立つ存在だった。


この晩の彼女は、突然話しかけた僕に親しげな笑顔で答えてくれ、まるで僕を誘っているかのような妙に親密な会話を続けた。やがてどちらから誘ったということもなく、僕たちは一緒に踊り始めた。彼女の視線や身体の動きが、僕を虜にしたのは言うまでもない。結局、僕は朝まで、彼女とつかず離れずの奇妙なダンスを踊り続ける羽目になった。