ハロウィーン | windance の亜米利加放浪記

ハロウィーン

その数週間後に開かれたハロウィーン・パーティーでは、学生の奇抜で派手な衣装に僕は度肝を抜かれた。


ドラキュラに扮したヤク中の男子学生、猫とバニーガールを足したような服装の女の子、映画「時計仕掛けのオレンジ」の主人公そっくりの衣装と化粧を念入りにほどこした友人、全裸に近い服装で全身に絵の具をペイントして現れたカップル、1950年代のロックンローラーの服装で男女を逆に変装しているカップルなど、彼らのオリジナリティと熱意には感心した。


一方、僕は浴衣と(なぜか)扇子で参戦した。だが、そんな民族衣装もどきはワイルドさに欠け、まったくもって相手にされず、結局、どこからともなく現れた神秘的な少女、シンディーとしばらく話をしていた。魔女に扮しマントに身を包んだ彼女から、その衣装がベッドカバーだということを聞いて驚いた。


この晩のシンディーもそうだったが、仮装は人を変える。特に女の子の場合、仮面をかぶっているという安心感なのか、おそらく無意識ながらも、妙に不思議な行動に出るのだ。それは時に男性を禁断の園に誘い込む。僕はシンディーの扮する魔女の雰囲気に半分酔いしれ、その妖しい魅力と会話の虜になり、絶対に彼女にしよう、などと勝手に思い込んでしまっていた。


ところが翌朝、すっぴんの顔で妙にサバサバしたシンディーにカフェテリアで会った時、僕の恋心は吹っ飛んでしまった。正直、ちょっと残念だったが、これが現実というものだろう。