選手が心を傾けるスポーツコーチ ヤディ(八所和己) -71ページ目

ビジネスエピソード(番外編)

長いイベントが終わり、しかも成功に終わったことで






私はかなり安心感がありました。






打ち上げは近くのファミレス。






私は荷物をたくさん積んでいたので車でした。






車の免許を取り消しになってしまった取締役は







いつも電車です・・(というか誰かがいつも送ってました)







当然ビールを注文。





私も勧められましたが、丁重にお断りさせていただきました。






まあ当然なので取締役も無理には勧めませんでした。






そして、しばし歓談。






ひとしきり盛り上がって解散となりました。






当時唯一の女子社員の人がたまたま家が同じ方向で





それぞれ車だったので






一緒に帰ることにしました。






もう時間は深夜に差し掛かる頃です。






2台連なり走っていました。






家の近所に差し掛かり、私は裏道を選択。女子社員もついてきます。






そして、ちょっと見通しの悪い交差点に差し掛かりました。






私はカーブミラーを確認し、すーっと交差点に入った瞬間、






ものすごい勢いでバイクが突っ込んできました。






私はよけきれず、バイクは私の車と衝突







そのまま転倒し、20メートルくらいすべっていきました。






一時不停止で突っ込んできたのです。







私はすぐに車を降りて駆け寄りました。







ものすごい音がしたのでしょう、近所の人が出てきました。私はすぐに





「すいません、救急車を呼んでいただけますか?」





とお願いしました。そして倒れているバイクのライダーを見ると






「うーー」





とうなっていました。そしてヘルメットにはさほど傷もついておらず、






頭は打っていないし、意識もあるなと確認できました。






やがて救急車がきて、運ばれました。私は警察と現場検証を行いました。






次の日は病院へお見舞いに行きました。





本人も自分が一時停止をせずに突っ込んだと言っており





もめることはありませんでしたが





私はその時に、






ビールを断っておいてよかったなあと思いました。






安心感で飲んでしまっていたらとんでもないことになっていました。






しかし、その後体調を崩し風邪を引いてしまいました。







そして、おまけに






その当時も私はクラブチームでラグビーをしていたのですが、







東日本大会の決勝戦が控えていました。






事故のショックと風邪が重なり、体調はすこぶる悪い。






そんな中での試合ですから全く調子も出ず、







試合は勝っていたのに






私のパスをインターセプトされ同点に追いつかれ






終了間際にも点を取られ逆転負けを喫してしまいました。





相手は北海道のチームでした。





悔いの残る試合となってしまいました。





22歳の10月の出来事でした。

ビジネスエピソード(6)

ドタバタがあって、キレたりキレられたりしながらもステージは完成。





ディレクターはテンションがあがって上機嫌。





私はこのディレクターの機嫌を常にいい状態にしておこうと決め





密着しながらカタコトの英語を駆使してコミュニケーションを取っていました。





ここのステージにはパワーヘアーズという兄弟の美容師が登場し、







派手なパフォーマンスでカットしていくというのがメインの見せ場と聞いていました。






「パワーヘアーズ」。おい、プロレスラーか?






そんなイメージがする名前です。とても美容師なんてイメージは全くありません。






いよいよ、ステージが始まりました。





もうかなり前のことなので詳しいことは覚えていません。






しかし、このパワーヘアーズ。只者ではありませんでした。






登場したのはタンクトップ姿のがたいのいい兄弟。






ステージにはロングヘアのカットモデルが二人座っています。






派手な音楽に乗せてディレクターがインカムで何かしゃべっています。





そしてパワーヘアーズはそのカットモデルの髪の毛をわしづかみにすると






大胆にハサミを入れ始めました。そして切った髪の毛をそのまま見ている観客の方へ







投げました。






え?と思ったのは一瞬で見ている人はそれを楽しんでいました。





気付くとどのブースよりも圧倒的にお客さんが入っています。





パワーヘアーズはカットモデルの頭をおもちゃのように扱い






次々とハサミを入れては投げていました。






ディレクターもテンションがあがり、注意を受けるほど大量のスモークを炊いていました(笑)






私もこのノリは止めてはいけないと思い、無視していました。





やがてロングヘアだったカットモデルは完全にショートヘアに変身し






そのスタイルチェンジに拍手喝采。






このパワーヘアーズのおかげで最高のステージとなりました。






それにしてもこのパフォーマンスは衝撃的でした。






今でいえば、完全な肉食美容師といったところでしょう。






5日間のイベントは盛況に終わり、私はまたひとつ成長することができました。






楽しさも少しわかったような気がしました。






打ち上げで取締役からもねぎらいの言葉をもらい





ほっとして帰宅。





その途中にあることが起こりました・・・。





(つづく・・・)

ビジネスエピソード(5)

入社してわずか3ヶ月でやめることを決意した私ですが






4人の会社は忙しく





そんなタイミングもなく忙しく働かされていました。






働かされていたという感覚が既にモチベーションの低さを現しています。






その頃10月に幕張メッセで行われるヘアワールドというビッグイベントの準備に取り掛かって
いました。








そこで、またとんでもない指令がでます。






一人1ブースを担当すること。






しかも私が担当するのはアメリカのメーカー。






ディレクターは外国人。参加するアーティストも外国人。






最初からびびりまくり。






それでも時間は止まりません。





打ち合わせを重ね、ステージ、照明、音響等の業者さんとも






打ち合わせをしていきました。





打ち合わせ時はクライアント側は日本人の方が窓口だったので





大きな問題はなく進んでいきました。






前回のイベントとは違い、規模が大きいので戸惑うことが多かったのですが、






さすがに先輩にフォローをしてもらいながらなんとか当日までこぎつけました。








最初からトラブルです。ステージ施工の工程が大幅に押してしまいました。






どうも隅だしが遅れ、ブースの正確な位置が決まらなかったようでした。




次第にイライラが募る業者さん。





当然業者さんは私の段取りがわるいんじゃないかと疑いだします。






私は無実でしたよ。






遂に待ちきれなくなった音響会社の人が私に詰め寄ってきました。






私は事情を説明し、謝りました。






一度は引き下がりましたが、再度私のところに抗議にきました。





「おい、どうなってんだ」





完全に怒り心頭。





ここで私は開き直ります・・・・というか考えました。





ここは自分の仕切り場。





自分の指示に従えないものはいらない。






私はその担当者をステージの裏に呼び出しました。






ムッとしたまま彼は私についてきました。






私は一言。






「俺の指示に従えないなら帰れ」






そう凄みました。さらに






「いいんだよ、帰ってもらって。代わりはいくらでもいる」






いやいやいませんけど(笑)






相当な喧嘩越しで言いましたよ。






何か言い返してくるかと思い私も次の手を考えていました。






すると表情は全く納得していませんでしたが






「すいませんでした」





と謝ってくれました。






私は大きくため息。とりあえず、トラブルを回避。






そうこうしているうちにステージはできあがりました。






その頃にディレクターが登場。





もみ上げがエルビスプレスリーのように長く、体型はスーパーマリオみたいな






気難しそうな人でした。





スケジュールでいくと当然もう音が出せる時間。ところが






押してしまっているのでまだ音が出せませんでした。






私が説明すると(通訳を通して)






理解してくれました。





私はホッとしました。





しかし、次の瞬間離れたブースから音が鳴り出しました。






入口に近いブースなので早く作業が進んでいました。






これがなんと同じアメリカのメーカー。しかも先輩が担当のブース。







ディレクターの顔が一変。






どうやらあっちが音を出しているのに何故こっちは出ないんだ。と






怒り出したのです。





一瞬にしてピリピリムード。





困っていると、先ほど私が怒鳴った音響業者さんが






とても段取りよく作業を進めてくれて





音を出せるようにしてくれました。





おかげでディレクターは笑顔に戻り音を出して試していました。






私はさきほど怒鳴った音響さんにお礼をいいました。





彼も、笑顔で答えてくれました。






これぞ、チームワーク。






このステージの成功を予感させてくれました。





(つづく)