坂道探訪 文京区 日無坂編
天気がいいと坂道に行く。最近雨多かったからなー。珍しく晴れたし。つか、また台風来そうで嫌だな。今回は文京区、早稲田、雑司が谷付近にある「日無坂」(ひなしざか)を目指す。スタート地点は早稲田駅。スゲー青空。早大生もちらほら。最近、都電荒川線が「東京さくらトラム」と名称を変更した。なんでも、オリンピックに向けて海外の人もわかりやすい様に、のこと。つか、わかりやすいか?これ。まあ、関係者が頭ひねって優しい名称選んだんだろうけど。日本人には逆にわかりにくくなったんではないかと。「都電荒川線」の方が下町情緒溢れ、歴史的にも趣き深いと思うのだが。日本って名前とか建物とか伝統とか、変えるの好きだよな。そんな事をボーッと考えながらヨタヨタ歩き始める。早稲田駅をちょっと北のほうに進むと、神田川がある。伝統と情緒。東京の心、神田川。フォークグループ「かぐや姫」の歌でも有名。レコードで聴いてた時期があった。四畳半フォークがわびしい感じで刺さるんだよね、あの曲。あなたはもう忘れたかしら〜♪押しも押されぬ大名曲。まさか神田川も名前とか変わったりしないだろうな。東京ゴッド・パディ・リバー、とかさ。ハラハラするよ。しかしまあ天気が良くて、川も穏やかでキレイだった。神田川を越え、路地に入る。すると次第に丘の道。坂道が出てきた。東京は関東平野で山があまりない分、丘や窪地の坂道が趣き深い。山だとただの山道坂道になっちゃうから、ちょっとワイルドすぎな傾向。全国各地、歴史ある所も沢山あるけれど、東京ではそれが街に形成されているからか、歴史的情緒がより色濃く、わかりやすい。日本の中心だし、平和な江戸時代が長かったからだろう。文京区も歴史深い土地。そして辿り着いた本日一つ目の坂。豊坂。(とよさか)シケインぱねえ。シケインって鈴鹿サーキットとかモナコサーキットで有名な、走行速度を落とす道路の形態。それが坂道の真ん中にありやがる。そらスピード出せませんよ、旦那。結構急勾配でね。シケインの角に説明看板有り。坂の下に豊川稲荷があって、そっから豊坂という名前になったと。昔も、下には早稲田の男の子学生、上には東京女子大の女学生がうじゃうじゃいた、みたいな事が書いてある。男女交流も盛んだったのかね。それならこの坂が一つの砦な機能を果たしていたのかもしれない。シケイン上がったらご婦人方おるで。シケイン下りたら殿方いますわよ。って。そらもうドキドキワクワクだったはず。シケインでも我々の恋のスピードは落ちない!とか宣言したりして。そんな妄想ハジけさせつつ、豊坂ぐんぐん登る。上から見た図。車がガンガン、シケインに突入しておられました。「減速してね、減速してね!」と心の中で叫びました。坂を登ると、ほんとに東京女子大学がある(あたりまえか)。そして目白通りに出る。この辺の高低差はなかなかの物。一旦、目白通りを少し雑司が谷の方に歩き、路地をちょいと入ると、お目当ての日無坂に辿り着いた。どん!わー!キタコレ!キタ!何これ、Y字路と坂道のクロスオーバーやで。坂道と坂道、二つの龍がじゃれ合っとるで。ダブルドラゴンやで!Y字路も好きなのです。それはもう分岐点を撫で触りたいくらいに。しかも、真ん中の民間が古くて情緒ありありまくりでヤバイ。左が日無坂、右は富士見坂。日無坂の方は階段で人しか通れない。ステキ過ぎるぞおい。右の富士見坂は、富士見坂というだけあって眺めがとてもよろしい。新宿が向こうに見える。空気が澄んでたら富士山も見えそうな勢い。だから富士見坂なのだ。ものすごい急勾配。突然現れたダブルドラゴンに一人静かに興奮しながら、坂を下りてみる。日無坂の方から下りる。見てよ、この階段。そして横の古民家の生け垣。ポテンシャル高えーなおい。噛み締めながら下りていく、いや、踏み締めながら下りていく。静かな住宅街へと続く坂道。下からの眺めも、狭くて、どこか懐かしくて、昔にトリップしたよう。「ほー」とか「わー」とかぶつぶつ言いながら、ちょこちょこ後ろを振り返りつつ歩いて下った。そしてしばらく行くと、なんと昔ながらの小さな駄菓子屋が!マジかよ。ゲームまであるやん。素晴らし過ぎだぞー。ファッキン・クールだぞー。興奮ついでにゲームしてみようかと思ったが、こんな平日の昼間にちょっとロックやってそうな大人の男が一人夢中で駄菓子屋のゲームやってたらちょっとアレな人と勘違いされて風紀を乱す恐れがあったので、断念した。店の人も、たぶん対応に苦しむだろうし。そんな感じに大人の分別発揮して、そのままぐるっと回って富士見坂の下に来た。ダブルドラゴンを上から下から一周ぐるりと回るコース計画なのである。見よ、この天にも昇らんばかりの坂道を。しかも人少なくて、いい写真撮れた。これまた噛み締めながら、いや、踏み締めながら上る。急勾配過ぎて、足がすぐガクガク乳酸まみれ。最近ジョギングやってるのになあ。軽く動悸荒げながら上った。途中、先を歩いていた女性も坂の頂上に着いたところで写真を撮っていた。そうだろう、そうだろう。うんうん、わかるよ、その気持ち。見晴らし良いもんなあ。そんな動画がこちら。ぶつぶつ言って軽くキモいが、ほんといい眺めなのでスルーして。これ撮影した時は富士見坂と日無坂がよくわかってなかった。もう一度言う。左が日無坂、右が富士見坂だ!とっても満足したので、もう一度、今度は富士見坂を下って、次を目指す。ありがとうダブルドラゴン。富士見坂を下りて、しばらく行くと近所に「宿坂」(しゅくさか)なるものがある。大鏡山南蔵院というお寺さんの横を緩やかに通る、歴史ある坂。昔、関所があったらしい。宿もあったんだろうな。この坂を通って、昔の人も鬼子母神にお参りに行ってたのだろう。それにならい、なだらかで、長ーい宿坂を上って鬼子母神を目指す。宿坂を上りきると、また目白通りに出て、鬼子母神前駅を突っ切ると鬼子母神堂に行ける。以前も行ったことある、境内に駄菓子屋がある珍しい神社。優しいおばあちゃんが、丁寧に駄菓子を売ってくれる。駄菓子と一緒にやさしさも買うみたいで、癒される。ちょこちょこかいつまんで昔懐かしい珍しい駄菓子を買って、駄菓子屋に行くとついつい食べちゃう「帆たら」を境内で食ってると、なんとサンシャイン池崎がロケをやりに来た。空前絶後の偶然ハプニングである。スタッフさんやカメラマンさん達と和気あいあい撮影してた。まじまじ見るとなんか、気まずい気がして、帆たら食いながら見るともなく見た。ガキ使で観て以来、好きな芸人さん。これは鬼子母神さんの御利益かなんか?と一瞬思ったが、安産や健康が主な御利益みたいなので、全然違うはず。しかしながら、ナイスハプニングで面白かった。サンシャイン池崎さんも見れたし、鬼子母神さんを後にした。そして雑司が谷駅の近くにある、海外絵本を取り扱う店に行き、エドワード・ゴーリーの栞を買って帰りましたとさ。エドワード・ゴーリーの「うろんな客」とか、おすすめ。ダークでポップでいい。以上、坂道探訪、日無坂編。今回も楽しかった!秀逸なY字路坂道に星3つです。つか、Y3つです!日無坂、また行きたい。YYY今度のライブは大阪ファンダンゴで、福岡時代から友人のバンド、アンドヤングと。オレは弾き語り!珍しい曲、今まで好きなのにやろうとしなかったのやるよ。大阪の人、是非!十三で騒ごうぜ!そしてバンド、バックスのワンマンライブ。今年最後だから、よろしく!!ライブ初披露の曲もやる。今年は曲をためつつ、方向を定めてきた。やっぱミュージシャンだから、曲たくさんないとね。活動ばかりで、曲がないとか、しょーもないもんね。もっともっと作ろう。曲がひとり歩きするくらい、いいのを。曲が引っ張って行ってくれるのが最高。新宿レッドクロス!慣れ親しんだハコで今年納め。観に来てくれ、聴きに来てくれ、会いに来てくれ!!氏原わたるーーライブ情報はこちら!!https://www.thebucks-net.com/