2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描く歴史映画。
第96回(2024年)アカデミー賞では、作品賞(ノーラン監督が作品賞を初受賞)など最多7部門(作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞・撮影賞・編集賞・作曲賞)受賞。
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マスターライフオーガナイザー
メンタルオーガナイザー®
シニア生活環境オーガナイザー®
清水美恵子
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《感想》
めちゃくちゃ良い映画だった~~!
映画はオッペンハイマーが天才科学者として成長していく学びの過程から始まり、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画の原爆開発プロジェクトの委員長に任命され、ニューメキシコでの核実験(トリニティ実験)の成功を経て、広島・長崎への原子爆弾投下で終戦を迎え、「原爆の父」と称えられる栄光と、
その間の最悪の結末を迎える不倫や結婚を含む私生活、
そして、終戦後、原爆の威力を目の当たりにし恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受け、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するといった苦悩に加え、
ソビエトへのスパイ容疑をかけたれたり、反共産主義による赤狩りの長い公聴会と裁判によって公職を追放されるまでが描かれている。
原子力爆弾については、4年間20億ドルをかけて開発のための街をつくって開発が進められていった様子くらいで、特に詳しくは描かれていない。
広島と長崎に落とされた爆弾が、ウランとプルトニウムの構造の全く違うものであったとか、全く触れていない。
この映画ではそんなことは問題ではない。
天才科学者が、第2次大戦下の時代に翻弄された姿が重要なのだ。
大戦下では恐怖が付きまとう。
原爆もドイツやソビエトよりも早く開発することが、自国を守るために重要だったから。
戦時下の極限状態で生み出されてしまった大量破壊兵器に、戦後のスパイ容疑に赤狩り。一つの方向に突き進んでしまう異常さ。
人間不信になりそうな裁判で証言する人たちも、何を正義として話していたのだろうか?。
この映画は広島や長崎の原爆シーンがないことの返発から、日本での公開が遅れたと聞いています。
私は個人的に、広島や長崎の原爆シーンは無くて良かったと思っています。映画中の被害状況の報告だけで、十分伝わっています。
気持ちは分からなくはないですが、問題はそこではないと思うのです。
広島の原爆資料館は「広島平和記念資料館」になっています。唯一の被爆国として、被害感情が排除されたニュートラルな立場で、核兵器の恐怖や非人道性を訴えている素晴らしい資料館です。
だからこの映画が、オッペンハイマーを成功者としてでなく、2つの裁判と公聴会の場面を挟みながら、時代に翻弄され、揺れ動き、苦悩している姿を描いているところが良い映画だと思いました。
爆弾の恐ろしさは、トリニティ実験の描写や音響で十分伝わっています。
来年には戦後80年を迎えます。平和であるはずが、またまた戦争の不安を抱える不安定な情勢となっているからこそ、地球の平和を考えないといけないのだと思います。
オッペンハイマーは言いました。
「我は死神なり、世界の破壊者なり」
最後までお読みいただきありがとうございました。
《今迄にオーガナイズサポートに伺った地域》
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リノベか住み替えに迷ったらoao(オアオ)