葛飾北斎 北斎漫画

見てて疲れるくらいの情報量
素晴らしい観察眼です(>_<)

一応、和傘を作る者としての目で見るのですが
よくここまで見て描いてもらえたなと
本当に有り難く思います(>_<)

本当は
まだまだ謎解きが残ってるのかと思いますが
現時点の僕の見る目には
見えきれてない事が有るのかと思います(>_<)

また
少し後に見たら
見え方も変わるのかな?( 'Д`)


さて

読み解けない情報量と
己の知識の無さを思いながら



糊作り?
かと思います( 'Д`)

弟子が大きなすり鉢で糊を練ってます
他の職人さんと比べて若いです( 'Д`)



腕より長く見えるスリコギを使って
一生懸命に練ってます

両の踵が上がって
股の間にすり鉢の縁を挟んで
お腹にも縁を当てて固定してるのかな?
右手はスリコギの上を持ち
左手を支点にして体重をかけて押す様に擦ってる様に見えます

このままだと、すり鉢がコケてしまわないか心配になりますが
もしかしたら、すり鉢の向こうには
何か鉢を固定するウマなどが有るのかもしれませんね


糊が着物に付かぬ様に
前掛けをして、たすき掛けをしてます( 'Д`)


すり鉢の大きさは凡そ直径60センチ位でしょうか?
今で言う20号くらいなのかな?(>_<)

内部には櫛目が見えます


 
この 糊作り 
 

岐阜の古い資料(傘業随筆大観には

  三升鍋に
  水一升に糊粉一升をよく溶かし
  火にかけヘラにてかき回しながら煮て
  練りながら水一升を加える

  煮えた糊を大きなすり鉢に入れ
  長さ2尺5寸、直径2寸のスリコギにて摺る

  これに柿渋4合を加え徐々に摺り渋を融合させ
  更に摺る

と、あります( 'Д`)

これで出来た糊は 約三升程(約5.4リットル)
他の資料だともっと大量に作ってます( 'Д`)

すり鉢
もっと大きいのかも(^_^;)



  
和傘に使う糊は

大正頃からは
代用糊 として タピオカを使用しています( 'Д`)

はい
代用糊 なので
代用です( 'Д`)

元々は ワラビ粉を使い
他にも  ひめ糊(米の糊)、餅米なども有りました

岐阜の古い資料には
この ひめ糊 の秘伝も有ります( 'Д`)
なかなか面白いです


落語の 糊屋の婆さん
などが居た頃は
傘屋の糊も買ってたのかもしれませんが
使う量が大量なので
やはり、こうやって各自で作ってたのでしょうね( 'Д`)


こんなに長く書くとは思ってなかった(笑)
糊作りのスケッチ

やはり
見れば見るほど
考える事が沢山ありますや(笑)
 


 


写真資料は


北斎漫画  VOL.1 江戸百態
画  葛飾北斎
発行者  安田英樹
発行所  株式会社 青幻社
発行 2010年

より( 'Д`)