浮世絵から考察する和傘の事

前回  飛ばしすぎました(^_^;)

あんなに書き過ぎたら
次へのプレッシャーが(>_<)

それくらい
情報量の多い絵でした( 'Д`)

 
さて

次からどないしよ(>_<)


今回は

前回の続き絵
珍しいであろう作業風景を描いた絵を( 'Д`)




和傘の親骨を作ってる所です( 'Д`)

手前には加工した後の骨?
が、見えます( 'Д`)


傘屋の使う小刀には "傘屋小刀" と言う物が有ります


切り出し小刀の薄い物です( 'Д`)
(違うけど(^_^;))

片刃の物です


さて 絵図の方では


形が違います( 'Д`)

この手の小刀

どちらかと言えば
短刀 か 小柄(こづか)  やんなあ( 'Д`)

またそのうち出そうと思ってますが
職人尽絵 の絵も短刀型の物を持ってます( 'Д`)

小柄は木や竹を削ったりもしてた様です


時代劇で覚えた小柄の使い方
手裏剣の様に敵に投げる
ってのでした(笑)

そっかあ( 'Д`)
手裏剣以外に使うんやね(^_^;)

と、傘屋になって知りました(笑)

  
傘屋小刀
ですが

真っ直ぐを削るには良いのですが
中節部分を削るには少しやりにくい(^_^;)


個人的には

中節部分は
こんな小柄などの様な刃先の物か
生反り小刀が良いんですよね( 'Д`)

今年は骨作りを再開しようかと思ってるので
生反り小刀か小柄を手に入れようかなあ( 'Д`)

砥石も
それ用に用意しなきゃ(^_^;)



さて

武士の内職の傘作り
ってのがよく言われます( 'Д`)

上に記した様に
小柄は木や竹などを削るのにも使ったと言われます

そして
茶席などで使う茶杓を作ったりもしたそうです( 'Д`)

こう言う道具が身近にあった武士の内職

一説では
傘張りなど目立つものではなく

傘の骨作りをしていたのでは無いか?
と、言うのもあります( 'Д`)

内職やってるのがバレないって解釈もありました( 'Д`)

タイムマシンあったら調べに行きたいんよね(>_<)


実際、岐阜の傘は細くしなやかな骨で作られます

この傘骨作りを考案したのは
岐阜・加納藩の武士 山本紋兵衛で
山本傘として名を残してます( 'Д`)

山本紋兵衞
どんな道具を使ったのだろう( 'Д`)

気になります( 'Д`)

 
そして

傘の骨を削る木の台(ウマ)


手前を上げて
竹がずれない様に留めも見えます( 'Д`)

ウマの木目も気になります
横方向に真っ直ぐな目が見えます( 'Д`)

これは
思い込みも含めての個人的な解釈ですが(^_^;)

竹を削る時に
どうしてもウマも削れてしまいガタガタになってきます(^_^;)

削れてガタガタになった台部分を台鉋などで削って面を直しておけば
また使いやすい作業面が出来ます( 'Д`)

作業面は個人的に板目の方が使いやすいです( 'Д`)
柾目だと材質によってはガタガタするので
出来るだけ板目の方向を使います( 'Д`)


で、このウマ


横部分に真っ直ぐな木目が出て
縦部分も柾目に見えます( 'Д`)

作業面は真っ直ぐな板目なんかなあ?

だったら個人的には骨削りやりやすいし
台直しの時の逆目も出にくいのかなあ( 'Д`)

なんて考えてしまいます(笑)


そして


この竹を押し付けられる留め部分

これがあるかどうかで作業効率が変わったりします( 'Д`)

刃物の方向は押し方向に削ります
押す方向へ力が掛かるので
この留め具が無ければ
左手は傘骨をずっと引っ張る力が必要になります( 'Д`)

傘骨の削り

例えば48本骨だとすれば
親骨小骨で96本

両面を削るので96×2=192面

そして、骨削りは
一気に上から下までは出来ないのです( 'Д`)
手に持つ部分は持ち替えないと出来ないので(^_^;)

で、192×2=384回

そして
轆轤に入れる部分や
骨の接合部の中節部分は更に削ります( 'Д`)

親骨は先端、中節、軒部 なので
これを両面やれば、3×2(面)×48(本)=288回

小骨は先端(中節側)、轆轤側 
これも両面なので、2×2×48=192回

も削ったりします(>_<)

単純に

48本骨の和傘を作る時に

384+288+192=864回

削ります(笑)
もう、笑うしか有りません(笑)

そして
竹骨を作る時は丁度の数ではなく
余り骨も大量に出ます( 'Д`)
これは、元の竹材の太さによって変わります( 'Д`)

竹の直径が変われば
当然、割る時の数が変わり
骨の数も変わります( 'Д`)

余り骨は
地方によっては捨てたり
送り骨と呼んで、他の骨と合わせたりします( 'Д`)

まあ
傘1本(ひとはり)作る為には
竹骨の加工だけで1,000回以上削りを行う事になります(^_^;)

しかも
一発で決まれば、この回数ですが
手作業なので調整しながら何度か削ります
て、事は
一本の傘の骨の両面をを削り出す為には
2,000回以上は削ってますや

あ、
竹の皮剥きや
竹割り
その他諸々

この数倍の手間がかかりますよ(笑)


いやあ
自分でやってても
改めて回数数えたら凄いや(笑)

しかも
1本作るだけの労力です(笑)


こんな回数をずっと
竹材を左手で引っ張ってると大変です(^_^;)

この留め具の有無の理由
分かってもらえたら嬉しいです( 'Д`)

そして


ウマの手前側に枕が見えます( 'Д`)

これも有ると無いとでは作業効率が変わったりします( 'Д`)

 
そして

前回も書いた謎のもの


黒い布?の様な物
袴や前掛けには見えないので

やっぱり手拭きなどの布かなあ?(^_^;)


前回飛ばしすぎた
とか言いながら
今回も飛ばしたなあ(笑)

これ読む人って居るんやろか?(笑)
独断と偏見だらけな和傘考証ですな(笑)
 
 


 
 


しかし…


葛飾北斎

どんだけ見てスケッチしてるんやろ(>_<)


見習えよ!(笑)

これが、数百年後に資料となり得る
本物の絵だよ!!!!!!!!

適当なデフォルメだらけな手抜き絵を資料だと言ってる奴らや
ちゃんとした校閲もせずにそれらを発行する奴らや
時代考証や演出を適当にその場しのぎでやる奴ら

北斎見習えよ( 'Д`)

と、
何様なんやろう?
って自分にツッコミを入れながら吠えてみる(笑)


あ、
お気を悪くした方が居たらすみません
本当の事なので( 'Д`)


葛飾北斎

数百年の後に
こんな解釈されるなんて思っても無かっただろうなあ(笑)
 


いや

してやったり
ってニヤリとされてたら

嬉しいな(笑)


 
 

 

写真資料は


北斎漫画  VOL.1 江戸百態
画  葛飾北斎
発行者  安田英樹
発行所  株式会社 青幻社
発行 2010年

より( 'Д`)