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昭和村が茨城県に野菜寄託 取手市民に安全PR

福島第一原発事故の風評被害に苦慮する昭和村の加藤秀光村長らは、災害時相互応援協定を結ぶ茨城県取手市にレタスなどを寄託し、野菜の安心・安全をPRした。

同村では事故後、主力のホウレンソウが出荷停止とされるなど大きなダメージを受けた。その後、放射線量が暫定規制値を下回って出荷停止も解除されたが、価格は下がったままという。村は風評被害対策と農家支援策として総額一千万円の補正予算を専決処分。村内の農家から買い上げたダイコンやジャガイモなどの野菜を姉妹都市などで配布し、安全性を訴えている。

取手市には、加藤村長や高橋幸一郎村議会議長ら八人が保冷車でレタス六十箱(一箱十二個入り)とコマツナ三十箱(同二十五袋入り)を運んだ。レタスとコマツナを小袋に分け、本庁舎などで市民に配った。加藤村長と高橋議長は「新鮮で安心、安全な昭和村の野菜を食べていただきたい」と口をそろえた。

出典:東京新聞

冷蔵庫 賢く低温に 猛暑に節電、食中毒も心配…

猛暑で、冷蔵庫に入れる食品が増える一方、今年は、節電意識の高まりで、庫内の温度を高めに設定している家庭も多いのでは。冷蔵庫の中でも、温度が高ければ菌が増える。食中毒を防ぐ冷蔵庫の上手な使い方や掃除法を専門家に聞いた。

「菌の増殖に関連するのは、温度と酸素、水分。節電でも、冷蔵庫内の温度には気を付けてほしい」。女子栄養大の上田成子教授(衛生学)は、節電の傾向で、食中毒の危険が高まることを懸念する。

夏場に増えるのは、サルモネラ菌やカンピロバクター、腸炎ビブリオなど細菌性の食中毒=グラフ。菌の種類にもよるが、一般的に温度が10度以上になると増殖しやすいといわれる。冷蔵庫の中は、場所によって温度が変わる。冷蔵室のドアポケット(六~九度)や野菜室(五~七度)は、開閉で10度近くまで温度が上がることもあり、注意が必要だ。

節電しつつ、冷蔵庫を上手に使うコツについて、住宅アドバイザーの藤原千秋さんはまず、冷蔵室に食品を詰め込まないようにと、アドバイスする。

食品を入れすぎると、冷気が庫内に行き渡らず、冷蔵庫がフル回転で冷やそうと電力を多く使う。設定温度を「中」程度にして、食品を詰めるのはスペースの六割までが基本。他方、凍った食品自体が保冷剤の役割を果たす冷凍庫には詰め込んでもいい。

ドア開閉の回数を少なく、開閉時間を短くするのも大切。藤原さんが勧めるのは、食品の置き場所を決め、家族に周知しておく方法。ジュースやビール、調味料など、頻繁に出し入れする食品の置き場所を固定しておけば、さっと出せる。朝食で使うマーガリンやジャムなどはまとめてトレーに入れ、一度に取り出せるような工夫も。

食品トレーなどから水分がこぼれやすい肉や魚、豆腐も置き場所を決め、特に小まめに清掃する。根菜類には、菌が付着した土が付いている場合がある。土が野菜室内に落ちないよう新聞紙でくるみ、トマトやキュウリなどとくっつかないようにする。

最近は、庫内の冷気が逃げにくいようビニールカーテンをつける家庭がある。冷気が逃げない一方、ドアポケットまで冷気が行き渡らず、温度が上がる心配もある。藤原さんは「ドアポケットに腐りやすい牛乳などは入れず、傷みにくいしょうゆや料理酒などを入れて」と助言する。

冷蔵庫の汚れは、ふきんで水拭きする人が多い。だが兵庫県立生活科学研究所が二〇〇八年に実施したテストでは、野菜室をふきんで水拭きすると、清掃前よりも菌が大幅に増えた。消毒用エタノールで拭くと、菌は検出されなかった。

藤原さんが勧めるのもアルコール除菌。「油汚れも落とせ、アルコールなので多少、食品にかかっても安心」という。キッチン除菌用の市販品があるほか、薬局で販売している消毒用エタノールをスプレー容器に入れて使ってもいい。ただし、殺菌力が高いのはアルコール濃度60~80%。無水エタノールは精製水で薄める必要がある。

「汚れを見つけたら、次に冷蔵庫を開けたときにスプレーでシュッ。その次に開けたときに清潔な布やキッチンペーパーで拭き取ると開閉時間も短く済む」と藤原さん。汚れをすぐに拭き取れば菌は増えず、頑固な汚れにもならない。念のため、最初に目立たない部分で試し、材質に影響がないか確認を。汚れがつきやすい取っ手も定期的に拭き取るといい。

出典:東京新聞

募金で小学校に本を贈ろう 16日から下北沢大学

下北沢駅北口(世田谷区)の地元商店街によるアートイベント「下北沢大学・夏期講座」が十六~十八日、駅前の路上などで開かれる。東日本大震災を受け「エール・フロム・シモキタ」をテーマに、募金を集めて、津波で本を失った被災地の小学校に本を送る。趣旨に賛同したシンガー・ソングライター泉谷しげるさんのライブも催される。

下北沢大学は、下北沢にはギャラリーが多いことにちなみ、アートでまちおこしをしようと昨年から始めたイベント。十六、十七日は約二十人のアーティストが作品を売り、消しゴムはんこや麦わら帽子作りの体験講座を開く。大道芸やお笑い、ファッションショーが披露される。子ども向けのサマーハロウィンもある。

泉谷さんのライブは十七、十八日に、近くの下北沢成徳高校であり、日によって嘉門達夫さんや斉藤和義さんらも出演する。ライブやハロウィンは無料だが、募金への協力を求める。ハロウィンのポスターを手掛けたイラストレーターあさいとおるさんの個展は、売り上げの一部が募金になる。また復興支援として、東北の野菜販売もある。

主催するしもきた商店街振興組合の柏雅康理事長(50)は「泉谷さんのライブで下北沢大学の知名度も上がるはず。イベントを通じシモキタから被災地にエールを送りたい」と話す。十月末に予定する次回の「下北沢大学」も復興支援を兼ねて開き、継続して本の寄贈を続ける考え。問い合わせなどは組合のホームページへ。

出典:東京新聞