血糖、というのは、血液中の糖のことで、
砂糖や果糖などの糖はもちろん、
パンやごはん、麺類などの炭水化物が身体の中で糖となり、
血液中の糖となっていきます。
そのため、血糖値が高い病気、糖尿病では、
糖を摂りすぎないように
気をつけます。
ですが、炭水化物が少なく脂質が多くなると…
[脂質(g)]:[炭水化物(糖質)(g)+タンパク質(g)]の比が
3:1よりも脂質が多くなると
ケートシスといった症状を起こす可能性が高くなります。
*ケトーシス:吐き気や嘔吐、腹痛など消化器症状が現れる。
さらにケトアシドーシスに進行しこの状態が続くと、意識障害や昏睡といった危険な状態に至ることがある。
また、炭水化物が少なすぎると糖尿病になるリスクが高くなる、ということです。
炭水化物の少なすぎに注意しましょう。
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参考文献
Comparison of the Ketogenic Ratio of Macronutrients With the Low-Carbohydrate Diet Score and Their Association With Risk of Type 2 Diabetes in Postmenopausal Women: A Secondary Analysis of the Women’s Health Initiative
J Acad Nutr Diet. 2023;123(8):1152-1161.
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研究ポイント
2型DM(T2DM)のない閉経後女性125,982人のうち、ケトン食ダイエッターと同定されたのはわずか15人であった。
したがって、ケトン食とT2DMリスクとの関連を明らかにすることはできなかったが、
ケトン体比の増加はT2DMのリスク増加と関連し、
低炭水化物ダイエットスコアの結果ともよく一致していた。
要旨結果
合計18,775例のⅡ型糖尿病(T2DM)罹患者が発生した。
ケトン体比の中央値 0.35(四分位範囲0.28~0.42)であり、ケトン食の閾値を超えたのは15人(0.01%)であった。
ケトン体比の五分位が高いほど、用量依存的にT2DMのリスク増加と関連していた。
ケトン体比の極端な五分位で、完全調整モデルでは糖尿病のハザード比は1.24(95%CI 1.18~1.31;Ptrend<0.001)であった。
同様に、極端な五分位の糖尿病のハザード比は、
LCDスコアで1.36(95%CI 1.29〜1.43;Ptrend<0.001)、
簡易ケトン体比1.13(95%CI 1.07〜1.19, P trend < 0.001)であった。
結論
ケトン体比の増加はT2DMリスクの増加と関連しており、LCDスコアとよく一致している。
しかしT2DMとの関連を検討するには、ケトン食を摂取した参加者が少なすぎた。
*ケトン体比率は、
(0.9×脂肪グラム+0.46×たんぱく質グラム)÷(0.1×グラム脂肪+0.58×グラムタンパク質+グラム正味炭水化物)
で計算した値で、値は0から9の範囲である。
同様に、簡易ケトン体比率は、各参加者について、
脂肪(g)÷(タンパク質(g)+正味炭水化物(g))で割った値として計算され,、
値は0以上である。
ケトン体比および簡易ケトン体比の値が高いほど、栄養性ケトーシスを誘発する可能性の高い食事であることを示す。
ケトン体比の計算値が1.5、簡易ケトン体比の値が3.0が、ケトン食とみなされる最低基準値である。
これらの基準値を下回ると抗ケトン性の食事である。
*LCDスコア:各タンパク質、脂肪、炭水化物からのエネルギーの割合について11の層に分けられた。
脂肪とタンパク質からのエネルギー摂取率については、
最も高い階層に属する参加者は10点、
最も低い層は0点であった。
炭水化物からのエネルギー比率は逆で、
最も高い層の参加者は0点、
最も低い層の参加者は0点であった。
そして、3大栄養素のポイントを合計し、LCD総合スコアとした。
LCDスコアは0点から30点まである。
2023/11/2公表