ヴィーガン・ベジタリアンになって、栄養は大丈夫?と栄養について、どのようにして食べたらよいのだろうか、と悩むことがあります。
そんな時のため、科学的根拠に基づいたベジタリアン栄養について書かれている本・資料を集めました。
読みやすい本から、専門的なことが書かれたものまであります。
初心者の方には、一般向けの単行本(平凡社新書、日本評論社)からの方が読みやすいと思います。
ヴィーガン初心者にお勧め
ヴィーガン探訪(2023)
色々な背景をもった人がヴィーガンになった理由、ヴィーガンの話題など、非ヴィーガン著者の取材をもとに書かれています。
詳しくは、以下のサイトをご覧ください↓
ベジタリアン・ヴィーガン栄養について科学的根拠を基に知りたい時
まるごと解説ベジタリアン&ヴィーガンの世界(2024)
ヴィーガン・ベジタリアンについて色々な面から専門家が解説した最新本です。
以下のサイトをご覧ください↓
垣本充監修 「21世紀のライフスタイル べジタリアニズム」フードジャーナル社(2014)
日本ベジタリアン学会・NPO法人日本ベジタリアン協会が総力を結集した、ベジタリアンに関する「理念、歴史、健康、栄養、環境、アニマルライツ、エシックス」までを網羅。
専門家による解説のほか、著名なエッセイスト鶴田静氏や朝日広告大賞受賞者の南勲氏らによるエッセーが掲載され、未だ我が国で例を見ないベジタリアニズムの包括的書物です。ポール・マッカートニー氏との交流譚や外国情報、レシピやベジタリアンQ&Aも掲載されています。
蒲原聖可 「ベジタリアンの医学」平凡社新書(2005)
ベジタリアンに関する誤解を解き、予防医学の観点から正しいベジタリアン・ライフを解説。
ベジタリアンとその食事を正しく理解するために、予防医学の観点から詳細に解説した必読書。
蒲原聖可 「ときどきベジタリアン食のすすめ」 日本評論社(2011)
ビーガン、マクロビオティックから統合栄養学まで。
ベジタリアン食は健康維持や病気の予防に有効。
日本人のためのフードガイドに基づく「ときどきベジタリアン」生活のすすめ。
米国栄養士会のベジタリアン栄養グループ
(Vegetarian Nutrition, a dietetic practice group of the Academy of Nutrition and Dietetics)
ベジタリアン栄養のトピックごとの資料(英語)
仲本桂子他 「ベジタリアン食に関するアメリカ・カナダ栄養士会の見解(2003)」(和訳)
ベジタリアン・リサーチ p1-20 (2009)
http://www.jsvr.jp/vrab.html#101nk
ヴィーガンを含め、ベジタリアン食について米国とカナダ栄養士会合同の見解書です。
ベジタリアンで鍵となるたんぱく質、鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB-12、n-3系脂肪酸に加え、ビタミンA、ビタミンB-2(リボフラビン)についても触れられています。
科学的根拠に基づいた情報が知りたい時に見ると良いです。
ビタミンB2は ベジタリアンの献立を立てる時に不足しがちのようですが、欠乏症の報告はあまりないようです。
ビタミンAは 植物性食品からはベータカロテンとして摂取されますが、その吸収が依然考えられていたほど良くないことがわかり、その結果、ベジタリアンのビタミンA摂取量は今まで考えられていたほど高くないことがわかったため、言及されているようです。
いずれにしても、気を付けるように言われている他の7つの栄養素ほど不足する確率は低いにしても、ビタミンB2とビタミンAの摂取に気をつけたほうがよさそうです。
和訳の論文を読めば、最新の見解書(英語)も理解しやすいです。
最新の米国栄養士会のベジタリアン食の見解(英語)は以下になります。
Position of the Academy of Nutrition and Dietetics: Vegetarian diets, J Acad Nutr Diet. 116, 1970-1980 (2016)
Vegetarian Nutrition edited by Joan Sabate, CRC Press, USA 2001
ベジタリアンの栄養について、ベジタリアン研究で世界的に有名な米国ロマリンダ大学 公衆衛生栄養学部長のサバテ氏が中心になって編集した本のデータが、以下URLからPDF(英語)で入手できます。
https://cpncampus.com/biblioteca/files/original/f0385cbdc9c29d4965ea343a8cf6aa50.pdf
和訳した物が
New Food Industry 学術誌で「ベジタリアン栄養学」として連載されました。
ベジタリアン栄養学 歴史の潮流と科学的評価(第2節 ベジタリアン食と慢性疾患予防)
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201402293097680204
より専門的に実践的なことを知りたい時は
渡邉早苗 他監訳 「Manual of Clinical Dietetics 6th edition (日本語版)」 第一出版(2005)
アメリカ栄養士会・カナダ栄養士会がまとめた栄養管理・食事療法に関するマニュアル第6版の翻訳書。
科学的根拠に基づく栄養管理・食事療法の方法を示した実践書。
菜食栄養の章があります。
Mangels R, Messina V, Messina M : The Dietitian's Guide to Vegetarian Diets 3rd edition,
Jones & Bartlett Learning, USA (2011) (英語)
http://www.amazon.com/Dietitians-Guide-Vegetarian-Diets-Applications/dp/0763779768
各栄養素について、科学的根拠に基づいた細かい解説、実践的なことについても詳しく書かれています。
Q38 ベジタリアンです。このままの食生活を続けて大丈夫でしょうか?
『191の疑問に答える周産期の栄養』周産期医学 2022年vol.52増刊 東京医学社
妊婦向けの栄養について記載された専門書にベジタリアン食についての解説があります。
献立やメニューを作る際に参考になる文献は以下です
・仲本桂子 「ベジタリアンと菜食(2)献立作成に際してのコツ」臨床栄養 vol.114 No.5 p454-455 (2009)
http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/eiyo/EiyoBookDetail.aspx?BC=061145
・仲本桂子 「ベジタリアンと菜食(3)調理に際してのコツ」臨床栄養 vol.114 No.6 p772-773 (2009)
http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/eiyo/EiyoBookDetail.aspx?BC=061147
ヴィーガン・ベジタリアン食関連