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Walking in the Air

ファンタジーPBCサイト「鉱山都市フランネール」の登録PC、ニコルの活動日記です。



PBCをご存知でない方、当PCに興味のない方は閲覧をご遠慮下さい。

教会に行って、神様に祈りを捧げる。


あたしの村の人たちはみんな信心深くて、あたし自身も子供の頃から日曜日のお祈りなんかが大好きだった。


優しい神父様やシスターのお話。オルガンの伴奏と一緒に歌う歌。


そんな昔の事を思い出しながら、祭壇で祈った。



すると、あたしの後で誰かが教会に入ってきた。

礼儀正しい、黒髪の青年。


ラウロという名前の彼と、少し話をした。神様の話は、彼には少し難しそうだったけれど。

それも、彼が魔道士だというなら納得がいった。魔道士は学問を修める人だもんね。

神様という、姿の見えない者への信仰がピンとこないのも仕方がないところ。


この世に生まれたからには、自分の出来ることを精一杯やりたい。

自分にしか出来ないことを、胸を張ってやりたい。

誇りをもって。人に言えない仕事なんてしたくない。


彼は煮え切らない返事をしたけれど、なにか含むところがあったのかな。

今度はもっと色んな話をしようと約束して、家に帰った。

彼の魔法の話、彼の故郷の話。


もっと聞きたいな。



遭遇者:ラウロ

冒険者ギルドに行って、ハンター登録してきた。


あとは地道に仕事を続けていけば名前も売れて、お金も稼げて、トレーニングは出来るしゴハンもうまい!というワケでいいことづくめな筈なんだけど……


最初に見せられた仕事は、ドブさらいとか迷子捜しとか、ロクでもないものばかりだった。


……絶対ナメられてる。




係の人の襟首ふん捕まえる勢いで詰め寄ってたら、横から声を掛けられた。

紅い瞳と白い顔色の、一見してまるで―――そう、ヴァンパイアのような人。

背丈も年齢も、多分あたしと同じくらいだけど凄い美人で、なんとなく凹んだ。


名前はモートヘルシュ。あたしと同じハンターらしく、姿もナルホドそれっぽい。

ダンピールだと名乗られて、一瞬ビックリしたけど……冗談らしくて安心した。

もし本当にヴァンパイアの血を引いているのなら、仲良くは―――できないから。


まだこの街に来たばっかりって言うのも、あたしとよく似てる。折角似た境遇の二人が会ったんだから、手を組まない法はない……という訳で、色んな事を協力する事にした。

お互いが出会った魔物の情報や、仕事のこと。交換して共通の情報にすれば、それだけこれからの仕事が楽になると思うし。

なにより、仲間がいるというのは心強い。


まだ宿を取ってないと言うから、借りたばかりのあたしの部屋に一晩泊めてあげた。

また遊びに来て欲しいな。



遭遇者:モートヘルシュ

いつまでも宿屋に部屋を取ってたんじゃお金がいくらあっても足りないという事で、部屋を借りた。


裏路地のなんだかあんまり治安のよろしくなさそうな場所だけど、経済的問題から妥協。


家賃が格安な代わりに物凄く汚い。聞けば、ずっと使われてないという。


暫く掃除に専念してたら、すっかり外に出る機会を失ってしまっていた。


これからもっと外に出て、トレーニングしないとね。



暫くぶりに買い物以外で外に出る。目的地はグレニッツ廃坑。

なまった身体を鍛え直そうと、ちょっとした冒険に出掛ける事にしたのだ。


廃坑に入ってすぐに、奇妙な相手に遭遇した。

ピエロのような奇妙な格好をした、男……うーん、多分男。

ニタニタ笑って、慇懃無礼な態度がひどく鼻につく。


イタズラが好きなんで、暇潰しに暗がりにやってきた人間をからかってるという。

あたしももちろんビックリさせられた。坑道の中にいるコウモリを殺して、その血や内臓をブチまけられたのだ。

おかげであたしの一張羅はグチャグチャ。血まみれで二目と見られない姿になってしまった。

怒って鞭を一撃見舞ってやったら、まともに食らってちょっぴりウサが晴れたけど、反撃されちゃって。


―――首筋にキスされた。


もしあいつがヴァンパイアだったら、確実にあたしは吸血鬼化してただろう。

あいつはあくまでイタズラのつもりだったみたいだけど、あたしにとっては恐怖以外の何物でもなかった。

もう、今回のようなヘマはしないけど……あたしは魔物とどう接していいのか、分からなくなってしまった。


ただ、ピエロが嫌いになった事だけは確かだ。



遭遇者:イャン・ドゥ

大きな街は、あたしの故郷と違って夜でも活気があるから好きだ。


特に街の市場は日が落ちても色んなものが売ってて、ついつい眼を奪われてしまう。


新鮮なフルーツや、珍しいお菓子。揚げたてのフライやふかふかのパン。


……ついつい食べすぎちゃって、あとで青くなる。



あたしがフライを食べながら歩いていると、なんだか物欲しげな視線と行き会った。

いかにも女の子、みたいなカワイラシイ服を着てパラソルを持った彼女の名前はベリー。

やっぱり、都会の子は垢抜けてるなぁ……と思った。


なんだかとっても食べたそうだったから、あたしの買った腸詰を一本上げたら、とても喜ばれた。

人が喜ぶ顔を見るのは、とても嬉しい。

彼女の背中には、一対の翼があった。魔物かと思ったら、天使だという。

天から落ちた天使。

彼女はもう天国には戻れない、みたいな事を言ってたけれど、それって凄く悲しい事なんじゃないかと思う。

あたしも村を出てきた身だけど、帰ろうと思えばいつでも帰れるし、気楽なものだ。

でも、彼女はもう戻れない。


彼女はそれをあっけらかんと言っていたけど、きっと凄く落ち込んだり悲しんだりしたんだろう。

彼女は、とても強いと思った。



ハロウィーンのキャンディや、たくさんのお菓子の話をしながら、彼女と一緒に帰った。

楽しい時間。―――他の魔物も、ベリーみたいにいい子ならいいのにね。



遭遇者:ベレンジェール

結局昨日は野宿して、起きたら身体のあちこちが痛かった。

でも、気を取り直して図書館へ。そして本の多さに驚く。

どこを見ても本、本、本まみれ。

文字にすると本本本巻物本本巻物巻物本巻物本巻物本本って感じ。あと地図。

里の村長の家もかなり本があると思ってたけれど、その1000倍くらいありそう。

ここなら、吸血鬼関連の書籍もたくさんあるわよね、きっと。



と思って色んな本を纏め借りしようと思ってたら、高い所にあった本を取ろうと思ってひっくり返っちゃって。お尻をしこたまぶっつけたんだけど、そしたらあたしに手を差し伸べてくれる人がいた。
なんだかとても小奇麗な、いかにも育ちのよさそうな人。年の頃はあたしと同じような感じだったけど、物腰とか佇まいとかが洗練されてて、田舎者のあたしとは雲泥の差だった。

あたしが恥ずかしくなるくらい洗練されたその人の名前はムーシュ。本当なら、友達になって色々街の事を教えて貰ったり、あわよくばちょっぴりでも貴族な生活っていうのを見せて欲しいなって思うところなんだけど……

でも、彼はヴァンパイアだった。

ヴァンパイアは滅ぼさなければならない。

彼は言った。ハントは獲物に気付かれてはならない。彼らは自分の生活を護る為なら、なんだってするだろう……と。

分かっている事ではあったけれど、私を気遣ってくれるその言葉は、純粋に有難かった。
いい人なんだ、きっと。

―――でも。

彼はヴァンパイアなんだ。


遭遇者:ムーシュ