教会に行って、神様に祈りを捧げる。
あたしの村の人たちはみんな信心深くて、あたし自身も子供の頃から日曜日のお祈りなんかが大好きだった。
優しい神父様やシスターのお話。オルガンの伴奏と一緒に歌う歌。
そんな昔の事を思い出しながら、祭壇で祈った。
すると、あたしの後で誰かが教会に入ってきた。
礼儀正しい、黒髪の青年。
ラウロという名前の彼と、少し話をした。神様の話は、彼には少し難しそうだったけれど。
それも、彼が魔道士だというなら納得がいった。魔道士は学問を修める人だもんね。
神様という、姿の見えない者への信仰がピンとこないのも仕方がないところ。
この世に生まれたからには、自分の出来ることを精一杯やりたい。
自分にしか出来ないことを、胸を張ってやりたい。
誇りをもって。人に言えない仕事なんてしたくない。
彼は煮え切らない返事をしたけれど、なにか含むところがあったのかな。
今度はもっと色んな話をしようと約束して、家に帰った。
彼の魔法の話、彼の故郷の話。
もっと聞きたいな。
遭遇者:ラウロ