三女と図書館
たまに三女(7才)と図書館にいく。
図書館まではかなり急な坂を登る。三女をうしろに乗せて電動自転車でのぼる。
歩きでものぼれる?と聞くと、「学校までまいにち山にのぼってるから!」とのこと。
ちなみに先週、高尾山に登ったのだが、それは「つかれた」とのこと。
「さいしょは楽しかったんだけど」。
本は10冊かりられるので、僕が7冊、三女が3冊かりることにしている。
図書館に入ると、三女は僕とわかれて絵本コーナーに向かう。
それぞれ本を選ぶ。
三女はいつもとても早い。
10分も経たないうちに、絵本をからだの前で抱えて僕のまえに現れる。
というわけで僕はあまり吟味もできず、手早く本を選ぶことになる。
昨日は、僕の本ももつ、というので10冊すべて三女が抱える。
重いよ、と言ったのだが、三女は持ちたがった。
文字通り抱える、という感じで上半身は本に埋もれているように見えたが、貸出コーナーまでちゃんと運んだ。
最近は自動貸出機の使い方もおぼえて、パパの図書カードをピッとかざして、かりた本をトートバッグにつめこむ。
図書館から出るといつも少し遊ぶ。
なにかの銅像が図書館前にあるのだが、その銅像の土台のまわりで、鬼ごっこをする。
土台のまわりをお互いにぐるぐる回る。
なかなか追いつかない、たまに逆回転してばったり出会う、これが楽しい。
夜、借りてきた絵本を読む。
『おじさんのすべりだい』という本が気に入ったようだ。
「おじさんが、すべりだいをびゅー!ってすべって、お空にとんでいってお星さまになっちゃうの!」とママに報告している。
ママはその結末に、えー!?とおどろいている。
同時多発的にしゃべる人たち
昨夜、夕飯をたべているとき。
僕以外の女性4人が同時多発的にしゃべりかけてくるので、まあうるさい。
僕だけ帰宅がおそいから遅れてひとりでたべている。だから、みんなは口が自由なのだ。
妻は、不動産屋さんにたいする文句。
長女は、クラスにいる変わった子の報告。先生の注意にたいして、激しく言い返すらしい。
次女は、ダンス。
見てほしかったようで、しゃべりかけてきたが、パパは長女の話を聴いていたので、相づちが打てなかった。
パパ、きいてよ!と次女が声をあげ、パパきいてないね、ひどいねと妻が同調する。
三女は三女で、数メートル後方から、みてー!と声をあげ、何か体操をしている。
僕は首をうしろに回して、すごいすごいと反応する。
それぞれ、しゃべりたいことをしゃべる。
僕がいないで女性4人だけのときは、それはそれで成り立っているようだ。
妻は冗談まじりに自らを「聖徳太子」と称しているが、三姉妹のきいてきいて攻撃をうまくさばいている、ように見える。
僕は、正直なところ、仕事を終えて帰ってきたところなので、ぼーっとしていたいとは思う。
でも、いずれなくなる光景であることもわかっている。
だから、なるべく耳を傾ける。
森の音
紫陽花を見に行こうと、次女(10才)と三女(7才)を連れ出した。
自転車で30分ちかくかかる。かなり坂道も多い。
次女は大変だったと思うが、弱音もはかず、がんばってペダルをこいでいた。
三女は僕のうしろに乗っている。
到着したのは、このあたりで一番広い公園。公園というか、散策できる森といった感じ。
新緑が気持ちいい。
流れる雲、川のせせらぎ。
次女が、パパ、目をつむってみて、と言う。
木立に囲まれた林道に立ち止まり、目をとじる。
水の流れる音がする。
風が木の葉を鳴らす音がする。
心地よい。
ね、いろんな音がするでしょ、と次女。
次女は先日、学校行事で八ヶ岳に行ったのだが、そのときにナイトハイクでこういう経験をしたらしい。
夜の森はこわかったけど、とのこと。
一方で三女は、まだ幼いのか、それともおふざけモードなのか、じっと眼を閉じていられない。
足をバタバタさせて音を立て、パパと次女のじゃまをしてくる。
もう、と僕が文句をいうと、けらけらと笑ってこたえた。