20081129 日経プラスワン

 静岡県に住む会社員のAさん(26)は、社会人三年目。冬のボーナスは貯金する予定で、ネット銀行の定期預金を利用しようか検討中だ。低金利で預貯金の魅力は薄れるばかり。コツコツ地元の銀行に預金してきたが、少しでも金利の高い銀行に預けたいと考えるようになった。
 ネット銀行には、店舗を持たないインターネット専業銀行のほか、メガバンクなど大手銀行がネット上でサービスを提供するネットバンキング、地方銀行などのネット専用口座(ネット支店)などがある。いずれも通常の銀行よりも運営コストを低く抑えられるので、店舗の窓口で預金するよりも金利が高めなのが特徴。中でもネット専業銀行の金利は高い傾向にある。
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 ネット専業銀行四行と、ネットバンキングの中でも金利が高いオリックス信託銀行の定期預金金利をまとめたのが表A。大手銀行の店舗で三百万円未満の定期預金を預けた場合の金利は六カ月物で〇・一七%、一年物で〇・二五%(十一月二十五日現在)で、倍以上の差がある。
 ネット銀行の金利は高いだけでなく、柔軟に変更しているという特徴もある。銀行は一般に、政策金利が変わると普通預金を、国債などの市場金利が大幅に変動すると定期預金金利を見直すが、ネット銀行は見直し方が異なる。例えばソニー銀行は定期預金金利について「毎週末の市場金利をもとにして、翌週の金利を決める」。集めた預金を企業に融資するのではなく市場で運用するため、機動的な見直しができるという。
 「金利を稼ぐなら夏と冬のキャンペーン時期が狙い目」。こう話すのはネット金融に詳しいストック・リサーチの大和田智美さん。ボーナス期に照準を定めて、通常の金利に上乗せした高い金利で定期預金を募集する銀行が多いからだ。キャンペーン金利は当然、期間限定で、満期後に更新する場合は通常時の金利に戻る。
 冬のキャンペーンを発表済みなのはソニー銀行、オリックス信託銀行。ジャパンネット銀行は金利の上乗せではなく、定期預金などの新規申込者に抽選で現金や旅行券などを贈呈する。イーバンク銀行と住信SBIネット銀行は未発表だが、金利上乗せのキャンペーンを実施する予定だ。
 口座の開設には一、二週間程度かかることが多い。まずネット上で住所・氏名などの個人情報を登録し、本人確認書類を郵送すると、銀行から事務手続きを経て口座番号とID、パスワード、キャッシュカードなどが送られる。住信SBIネット銀行ではSBI証券に口座があれば、開設はネット上の申し込みだけで済み、イーバンク銀行では本人確認書類を携帯電話のカメラで撮影して送信できる。
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 初めてネット銀行を利用する人にとって、気になるのがセキュリティー(表B)。現在はIDやパスワードのほかに、資金を動かすたびにメールなどを使って、その時だけ有効な「ワンタイムパスワード」を導入する銀行が多い。
 「仮にパスワードとIDが盗まれて自分の口座にログインされても、ワンタイムパスワードが分からなければ、泥棒に入られても金庫の中のお金は盗まれないのと同じ。ワンタイムパスワードを利用すれば、不正利用の被害を受けるリスクはかなり低くなる」と大和田さんは話す。同時に「パスワードやIDは財布と同様の感覚で管理する必要がある。ログイン履歴を定期的に点検し、記憶にない記録があれば、パスワードを変更することが大切」と強調する。
 さらに注意したいのが、振込手数料や利用できるATM。ファイナンシャルプランナーの北見久美子さんは「出入金に利用する普通預金口座としてネット銀行を利用するなら、自宅や勤務先近くに利用できるATMがあるか、振込手数料が無料になる回数は何回までかなどを確認して『手数料貧乏』にならないように慎重に選んだ方がいい」と助言する。(川本和佳英)
 多くの現役サラリーマンにはもうすぐ冬のボーナス時期。不況色が強まる中、やたらに使わず預貯金に充てる人も多いだろう。そこで注目したいのが、ネット銀行の定期預金。店舗のある一般の銀行よりも金利が高いからだ。特にボーナス時期は金利が上乗せされることが多く、さらにお得に利用できそうだ。

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20081129 日本経済新聞 朝刊

 明治安田生命保険は二十八日、一部の特約付き保険について契約者が前もって支払った特約保険料、合計七千六百三十七万円が未精算だったと発表した。
 対象となるのは一九七九―二〇〇七年に販売した傷害特約など四千六百八十二件。特約の契約期間が満了したり、契約者の死亡などで契約自体が消滅したときに返却すべきだった部分を、システム上の不備により未精算のままにしていた。
 十二月一日から契約者に順次通知・返金する予定だ。


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20081129 日本経済新聞 朝刊

■消費を抑え貯蓄へ
 雇用や賃金の抑制に伴って個人消費に下振れ懸念が強まってきた。十月の家計調査によると、二人以上の世帯の消費支出は物価変動の影響を除いた実質ベースで前年同月比三・八%減った。消費者の節約志向は鮮明で、可処分所得に対する消費支出の割合(平均消費性向)は七七・二%と、十月では調査開始以来最低の水準となった。消費を抑え、貯蓄に回す実態が浮かびあがっている。
 ただ半年あまり続いた物価上昇圧力には歯止めがかかりつつある。十月の全国消費者物価指数(CPI、〇五年=一〇〇)は変動の激しい生鮮食品を除くベースで一〇二・四と前年同月比一・九%の上昇になった。なお高水準だが、三カ月続いた二%台を割り、鈍化基調に入った可能性が高い。とはいえ食料品などの値下げには時間がかかり、当面は家計の耐久力が試されそうだ。


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20081129 日本経済新聞 朝刊

 政府は二十八日、二〇〇九年度の社会保障費の伸びを二千二百億円抑制する方針について、たばこ税の引き上げを原資に抑制額を一千億円程度圧縮する検討に入った。残る千二百億円は雇用保険への国庫負担削減などでまかない、医療や介護サービスの削減に直接結びつかないようにする。たばこ税は一本当たり三円(一箱二十本で六十円)の引き上げが軸。景気悪化への配慮から抑制目標を事実上見直すものだが、政府案通り調整が進むかは流動的だ。(社会保障費は3面「きょうのことば」参照)
 二千二百億円の社会保障国庫負担の縮減を巡っては、麻生太郎首相が有権者からの反発が強まっていることなどから二十七日に抑制方針の見直しを示唆。首相指示を踏まえ、財務省は概算要求基準の範囲内で抑制額を減らす検討に着手した。
 具体的には間接喫煙による健康被害への悪影響が指摘されているたばこへの課税強化で一千億円程度を捻出(ねんしゅつ)する。厚生労働省もたばこ増税で生じた財源を目標達成に回すよう求めていた。今後、自民党税制調査会でも議論が本格化するが、慎重論も根強い。
 財務省の試算によると、一本当たり一円引き上げると国の増収分は約五百億円で、三円上げなら千五百億円。ただ値上げで売り上げが減るため、実質的な国の増収分は約一千億円にとどまるとみられる。
 たばこ増税でまかなえない千二百億円分については、毎年千六百億円に上っている雇用保険への国庫負担を削ることで対応する方向だ。国の雇用保険制度では失業給付などに備えた積立金が五兆円近くに上る。財務省は国庫負担を大幅に縮減しても、ただちに財政上の問題は生じないとみる。
 来年度予算の概算要求基準によると、少子高齢化の影響から年金や医療費の自然増分だけで八千七百億円に上る見通しだ。政府は小泉政権下で設定された財政再建目標に沿って、この自然増を二千二百億円圧縮する方針を打ち出してきた。
 しかし医師不足問題などで医療費の抑制がやり玉に挙がり、歳出改革を続けることへの慎重論が強まっている。
 政府は仮に概算要求基準そのものを撤廃すれば、財政規律が失われて批判が強まりかねないと判断。概算要求基準はこれまで通り堅持したうえで、社会保障費の抑制幅を大幅に小さくすることで、総選挙を控えた与党側にも配慮する格好だ。
 同基準には「新たな安定財源」を確保した場合に、社会保障経費の上限額を見直せる規定がある。厚労省や与党の一部はこの規定を踏まえ、たばこ税の引き上げ分で抑制額を穴埋めする案を主張していた。
 もっともたばこの業界団体などは増税に猛反発しており、政府・与党内の調整は曲折が予想される。雇用保険の国庫負担削減を巡っても、厚労省が「景気後退で雇用保険財政が悪化する」と反対姿勢を示しており、財務省との綱引きが激しくなりそうだ。

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20081129 日本経済新聞 夕刊

 家計への不安感が募るなか、光熱費は少しでも安く抑えたいもの。財布に優しく、快適に過ごせる暮らしの工夫はありますか。
 靴下の重ね履き、タートルネックのセーターの重ね着など、家の中で厚着をする。日が照っている時に窓から日差しを入れておき、夕方になる前にカーテンを閉めて暖かさを閉じ込めると夜も暖房なしで大丈夫。(パート、40代、女性)
 窓などのガラス戸に、梱包用の気泡のついたシートを両面テープで張り付けた。暖房効率が高まった。日本家屋はガラス戸の面積が大きいので効果も大きい。(年金生活者、70代、男性)
 寒いと感じたら暖房を入れる前に軽く腹筋運動やストレッチで体を温める。温度設定をむやみに高くしなくて済む。(会社役員、30代、女性)
 ペットボトルを利用した「湯たんぽ」は安価で手軽で、翌朝も洗面などに活用できて言うことなし。炊事の洗い物もまとめて実施すると(さらに)節約できる。(主婦、50代)
 今年こたつを購入した。我が家にはガスの床暖房もあるが、それをつけるまでもない時や、深夜や早朝一人だけ起きている時にはとても重宝している。(パート、30代、女性)
 寒い日は暖房費がもったいないので、できるだけ早く風呂に入って就寝する。それなのに夫が居間で床暖房をつけっ放しでうたた寝などしていることも。電気代やガス代を家族で確認しあって節約の効果を実感しながら進めることが大切だ。(公務員、40代、女性)



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