20080823 日本経済新聞 朝刊

 厚生労働省は二十二日、二〇〇九年度予算の概算要求案を固めた。重要な政策に予算を重点配分する三千三百億円の「重要課題推進枠」について、医師不足対策などを軸に約千八百億円を計上した。社会保障費の自然増を二千二百億円抑制する政府方針は堅持するものの、要求額全体は今年度当初予算比三・八%増の二十二兆九千五百二十三億円に上った。
 医療や年金などにかかる社会保障費の自然増は八千七百億円と見込まれているが、六千四百八十九億円の伸びに抑えた。ただ具体的な抑制策は示さず、「新たな安定財源が(税制改革で)確保された場合の取り扱いを含め、予算編成過程で引き続き検討」とするにとどめた。
 要求項目では政府が七月末にまとめた「五つの安心プラン」の実現を重視。「推進枠」と既存の予算の枠組みを合わせ、計三千九百億円を盛った。内訳は高齢化社会への対応に千七十三億円、医療体制の強化に千八十八億円、子育て支援に千三百四十億円などとなっている。
 新型インフルエンザ対策として五百九十八億円を計上。基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げる財源などへの対応は年末の予算編成過程で検討すると先送りした。同時にまとめた〇九年度税制改正要望には、たばこ税増税や高齢者を多く雇用する企業向けの割増償却制度の創設などを盛った。



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20080823 日経プラスワン

 平日の午後六時以降や土日にATMで預金を引き出し、時間外手数料を負担した人は多いだろう。大手銀行では取引を自行に集中すれば、ATMの引き出し手数料を終日無料にしたり、振込手数料などを安くしたりする優遇サービスを提供している。大手各行の優遇サービスの内容と適用条件をまとめた。
 メガバンク(みずほ、三井住友、三菱東京UFJの三行)では優遇サービスを利用しない場合、引き出し手数料がかからない時間帯は平日の昼間(午前八時四十五分―午後六時)に限られる。三井住友(am/pm設置のATMを含む)は毎月二十五、二十六日(平日の場合)に限って終日無料にしている。一方、新生、りそな両行は誰でも引き出し手数料が終日無料だ。
 メガバンクはいずれも独自の優遇サービスを展開している。適用条件を満たせば自行のATMだけでなく、コンビニ設置のATMで引き出す場合も手数料が終日無料になる。三行とも無料となるコンビニATMはセブンイレブン、ローソンおよびイーネット設置のATM。イーネットとは複数のコンビニチェーンのATMを運営する会社で、ファミリーマート、ミニストップなどに設置している。
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 ただ、適用条件は銀行ごとに異なっているので、注意が必要だ。原則として適用条件を満たしているかどうかは毎月、判定が行われる。ある月に条件を満たせば、翌々月の手数料が優遇される。
 みずほと三井住友は数種類ある条件のうち一つでも満たせば、手数料割引の対象となる。ともに預金などの預かり資産残高が一定金額以上(みずほは五十万円以上、三井住友は三十万円以上)、特定のクレジットカードの利用、住宅ローンの利用などを条件にしている。預かり残高には外貨預金や投資信託も含み、月末時点の時価で評価する。
 給料または年金の受取口座を開設していても、それだけでは対象とならない。みずほは公共料金の口座振替(積立定期預金もしくは財形預金でも可)、三井住友は積み立ての利用と組み合わせる必要がある。三井住友では、紙の通帳を発行しない「Web(ウェブ)通帳」を利用している場合も対象となる。
 振込手数料も安くなる。みずほは自行の他店舗あてが無料、他行の口座あてが百五円引きとなる(窓口での振込を除く)。三井住友はインターネットバンキング・モバイルバンキングでの自行の他店舗あてが無料となる。
 一方、三菱東京UFJは取引状況に応じ、優遇サービスを五段階に分けている。みずほ、三井住友と違って条件を満たさないと、口座手数料が月三百十五円かかる。口座手数料が発生しないようにするには、運用資産残高十万円以上、一部クレジットカードの引き落とし、カードローンなどの利用のいずれかの条件を満たす必要がある。
 自行ATMの引き出し手数料は、口座手数料が無料となる場合と同じ条件で終日無料となる。コンビニATMの引き出し手数料を終日無料とするには、もう一つ上の段階の条件を満たさなければならない。
 このほか、みずほと三井住友は取引の状況に応じてポイントがたまるシステムを設けている。たまったポイントを使って、手数料の割引や預金金利の上乗せなどのサービスを受けられる。三井住友と三菱東京UFJは優遇サービスの利用者に対して普通預金の金利を優遇している。
 メガバンク以外では、新生銀行が「新生プラチナサービス」を展開。住宅ローンの利用、資産運用商品の残高三百万円以上、預かり資産残高二千万円以上のいずれかの条件を満たす顧客が対象だ。
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 インターネットバンキングでの他行の口座あて振込手数料が月十回まで無料になるほか、海外送金手数料(通常四千円)が月一回無料になる。社外のファイナンシャルプランナー(FP)への初回の相談費用を同行が全額負担するサービスもある。
 これに対し、りそなはメガバンクや新生のような優遇サービスを実施していない。「原則としてATM手数料や振込手数料はすべての利用者に対して同一にしたうえで、取引状況に応じてポイントの形で個々に還元した方が公平と考える」と説明している。
(編集委員 山口雅司)
【図・写真】優遇条件は銀行ごとに異なる



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20080823 日経プラスワン

 環境対策の一環として、スーパーなどでレジ袋を有料化する動きが広がっている。近所のスーパーでレジ袋が有料になった場合、いくらなら買うか聞いたところ「五円未満」が二六%で最も多かった。
 一方で「すでにエコバッグを使っている」という人が三六%、「有料ならレジ袋は買わない」という人が二〇%を占め、有料化の流れが進めば、エコバッグ持参の買い物が主流になりそうだ。
 有料化に対しては「資源の節約、ゴミの減量になって良い」(大阪府の女性、40)、「時代の流れなので仕方がない」(長野県の男性、52)など、ある程度は容認する人が多い。ただ、レジ袋を家庭のゴミ袋として活用している人からは「有料化は痛い」(埼玉県の男性、51)といった意見も寄せられた。
 景品や販促品でエコバッグをもらう機会が増えていることには「大小様々のエコバッグが家にたまっていく。これではエコにならないのでは」(東京都の女性、35)との問題提起も。「エコバッグを忘れたのでレジ袋を断って手に持って店を出たら、万引きと間違われた」(千葉県の女性、45)と笑えないエピソードもあった。エコバッグ賛成派の間でも悩みは多いようだ。
 調査の方法 調査会社のマクロミルに依頼し、インターネットで実施。対象は全国の二十代から五十代までの既婚男女で、有効回答は六百十八人(男女半々)。

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8月22日13時3分配信 時事通信


 舛添要一厚生労働相は22日の閣議後記者会見で、妊婦健診や出産育児一時金の拡充を検討する考えを表明した。少子化対策の一環で、年末の予算編成に向けて具体案を検討する。
 厚労省によると、妊婦が医療機関で健診を受けると1回当たり平均9000円掛かる。国は現在、5回分の健診費用に相当する総額約460億円を地方交付税で財政措置し、妊婦の負担を軽減しているが、実際には14回医療機関に掛かるのが通例。このため同相は、国が財政措置する回数を増やすことで妊婦の負担をさらに軽減したい考えだ。14回分を国が負担する場合には、約840億円の財源が新たに必要になる。
 出産育児一時金は、現在35万円が支給されている。しかし実際の出産費用は、地方では35万円を下回る一方、東京では50万円程度掛かっているとみられる。同相は今後、全国の実態を調べた上で、一時金を増額することなども含めて対策を検討する意向を示した。 



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20080822 日本経済新聞 朝刊

 今年は従業員の年齢構成が若い企業が運営する健康保険組合を中心に、解散が増えることはある程度、想定されていた。「財政調整」の名のもとに、六十五―七十四歳の前期高齢者の医療費を押し付ける仕組みが取り入れられたためだ。
 四月に制度化された高齢者医療制度は、七十五歳以上の人が払う保険料の「年金天引き」ばかりが注目され、現役世代の負担が大きく増えたことは陰に隠れがちだった。それが今回の健保解散で表面化したわけだ。
 健保組合や公務員共済組合が七十五歳以上に拠出する負担金の割合は当面、給付費の四〇%に上限を定めた。これは前進だ。だが前期高齢者の医療費を誰がどう賄うのかは丼勘定といっていい。高齢者の加入比率が格段に高い市区町村の国民健康保険と分担することにしたため、健保・共済グループには保険料率の引き上げを余儀なくされたところが続出した。
 社会保険庁が運営する政府管掌健康保険より高い料率になれば企業単位で組合を維持する理由はなくなる。西濃運輸グループの決断は合理的だ。
 健保制度は民間が自主性に基づいて運営するのが原則。従業員のために独自の病気予防事業をしたり、腕が立つ医師の多い病院と個別に受診契約を結んだりするなど、企業経営に近い感覚が求められる。その自主性を生かす条件は、従業員と経営者が折半する保険料負担と、その見返りとしての医療給付との関係が対になっていることだ。
 にもかかわらず、高齢者医療費として召し上げられる拠出金負担には、健保組合の経営努力がおよびにくい問題がある。病気やけがをするリスクが高くなる高齢層の医療費は公費負担を高め、そのぶん現役世代の拠出金を減らすような制度改革も検討課題になろう。
(編集委員 大林尚)




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