「心に聞く」をやると、心が嘘をついてくることが結構あります。
なんで嘘なんかつくの? とは何度も思ってたんですが、今朝、ふと気づいたんです。
嘘がなかったら、心の平穏なんて保てないじゃん! と。
なぜなら昨日書いたように、人は幻想の世界を現実として生きているから。
未来がどうなるなんてわからないはずなのに、まあなんとかなるでしょ! と適当に信じて生きている。
そういうふうに人ができている以上、嘘の全くない世界では、心の平穏を保つことなどできない。
一方で、それがあくまでも嘘である以上、急につらい現実に見舞われて苦しむこともある。
心が嘘をついてくる目的には、「そういうときのための予防接種みたいなもんや。嘘アレルギーの治療やな」というのもある、と心は言うんです。
嘘を現実として生きているのに、嘘つきは泥棒の始まり! なんてことを言ってしまう、その矛盾もまた人の性質としてある。
だから心は適度に嘘をついて、自分の精神のバランスを取ってきたり、世界の現実である嘘という幻想への耐性をつけてくる。
確かに私は「心に聞く」を10年以上続けているうちに、昔に比べると嘘というものに対してかなり寛容になってきたかも? という気がするんです。
昔はたとえ自分に無関係な人間であっても、嘘つきは許せない! みたいに怒っていたのが、今だとまあいいかと結構思えるようになってきている。
それはつまるところ、世界という嘘の塊の中で生きること自体を楽にしてくれているのかもな、てなことを思うんです。