不老川の狭山市堀兼付近の工事の様子。
剥がされた護岸の内側。赤土の下に古代の地層が見えている。
※この記事は、かつての筆者が開設していたサイト「東京西北部の送電鉄塔」に掲載していたものを再編集したものです。古い写真なので建て替えられた鉄塔もあるかも知れません。
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水野線(2/2)
みずのせん
Mizuno-sen line
東電 66kV
前回の続き。
26
26号は深い森の中にある。最初は発見できずに断念した。悔しいので再挑戦。日を改めて林道の奥にようやく26号発見。(07.12.24)
26号にはこんな草ぼうぼうの巡視路があるが、さすがに入ってゆく勇気はない…… (07.12.24)
No.27
太陽電池パネルとテレビカメラらしきものが付いている。志木支社にしては珍しくNo.文字付きの白看板になる。(07.12.22)
No.28
そろそろ森から抜ける頃だ。(07.12.22)
No.29
またおかしな形の可愛い鉄塔が出てきた。6本の電線が平行に張られている。(07.12.22)
平行に張られた電線の上には狭山線が交差する。赤白だがとても低い鉄塔だ。只見幹線と交差する23、24号も以前はこのような感じだったのかも知れない。なお、路線名にもなっている狭山市水野(旧入間郡水野村)はこの辺り。(07.12.30)
30
再び3本×2回線の鉄塔になる。No.29とは微妙に形が違っている。札も青看板に戻る。(07.12.22)
31
(07.12.22)
この先は航空自衛隊入間基地のアプローチコースと重なるため、珍しい2本腕の低~い鉄塔が連なっている。(07.12.22)
32
上段電線2本、下段4本の鉄塔は余り見かけない。この付近では他に狭山線に存在するだけだ。(07.12.22)
33
(07.12.22)
34
先端の+マークは何かな? この先他の路線との交差はない。(07.12.22)
35
これはすぐ近くまで寄れる。可愛い! 可愛い! 15m。(07.12.22)
36
(07.12.22)
36号前から北東を写す。コの字型の路線なので36号と南狭山変電所近くの巨大矩形鉄塔が一緒に写っている。(07.12.24)
37
(07.12.22)
38
林川沿い。(07.12.22)
39
2本腕の鉄塔はここまで。(07.12.22)
40
No.文字なし白看板。(07.12.22)
41
西武線沿い。地下路線が分岐している。(07.12.22)
42
不老川沿い。(07.12.22)
43
向きを変えて国道463号と交差する。(07.12.22)
44
私有地内のため接近困難。やっぱり鉄塔は青空のもとで写したいね。(07.12.24)
45
(07.12.24)
46
小谷田線 (廃止) を分岐する。写真では分かりにくいが、水野線と小谷田線とでは電線の太さがまるで違う。先述したように、水野線が上ノ原線と呼ばれていた時代は小谷田線の方が本線だった。(07.12.24)
47
宅地整備中。道路沿いの家が建てば多分札は見えなくなる。(07.12.24)
48
大きく向きを変えて北東へ向かう。(07.12.24)
49
この先で国道463号と再び交差。(07.12.24)
50
道路の延長上にあり、道は鉄塔を迂回するように曲がっている。(07.12.24)
No.51
最終鉄塔。入間変電所構内。地下路線の向陽台線が分岐する。これはNo.文字付き白看板。(07.12.24)
構内の引き込み用鉄柱にも札が付いており、水野線52甲・乙を名乗る。ご丁寧にも3本並んだ鉄柱の3本とも札が付いている。構内の札には「水野線No.6甲」という表記が見られる (No.51の写真参照)。小谷田線が分かれた次の47から数えてちょうど6本目に当たり、名称変更前の名残と言えよう。(07.12.24)
(了)
※この記事は、かつての筆者が開設していたサイト「東京西北部の送電鉄塔」に掲載していたものを再編集したものです。古い写真なので建て替えられた鉄塔もあるかも知れません。
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水野線(1/2)
みずのせん
Mizuno-sen line
東電 66kV
南狭山変電所と入間変電所を結ぶコの字型の路線。南狭山変電所付近は8回線で24本もの電線を束ねた巨大な鉄塔が連なっている。途中で分岐する支線も多く、高いの低いの可愛いの何でもありの見応えのある路線です。
前
南狭山変電所
https://ameblo.jp/uchiagehanabi-jsakurai/entry-12849228428.html
1
南狭山変電所構内。(07.12.24)
2
変電所を出るといきなり巨大な鋼管矩形鉄塔が現れる。こんな鉄塔を筆者は他で見たことがない。全国的にも珍しいスタイルなのではないだろうか。どれがどの回線かを表す札が付いており、水野線のところは後からシールを貼られている。剥がしたら下には何と書いてあるのだろうか。(07.12.24)
4本の鉄塔から8回線分の電線が集結している。電線も凄く太いものが使われている。(07.12.24)
3
やや向きを変える。(07.12.24)
4
赤白で高い (×部分が4段)。次の5号まではロングスパンのため重りが途中3か所も付いている。(07.12.24)
5
フラワーヒル団地内。これも4号と同じ64m。プレートには平4つまり92年に立てられたとあるが、それにしては色褪せが酷すぎる。なお昔の空撮写真を見ると70年代には既にこれらの鉄塔の姿が確認できる。全く同じ形の鉄塔に建て替えられたのだろうか……。(07.12.24)
6
再び無塗装鉄塔に戻る。川越線を分岐。(07.12.24)
※川越線はこちら
7
巨大矩形鉄塔はここまで。膝折線を分岐して左右に散開する (右が膝折線)。(07.12.24)
巨大鉄塔6本を見渡せる位置から。(07.7.16)
近年の撮影。6号と7号は黄色い帽子を被ったが、何を意味しているのかは知らない。(20.11.15)
シールの謎――水野さんの旧姓は上ノ原さん?
配線図に貼られている「水野線」のシールの下には何と書かれているのだろう。剥がさずに何とか見えないだろうか。接近して写真に撮ってみた。よく見ると下に薄っすらと凸凹が見える。もしかして……。画像を調整してみたところ、「上ノ原線」という文字が浮かび上がってきた。上ノ原といえば、水野線の支線である小谷田線(廃止済み)の終点にあるのが上ノ原変電所。と言うことは……
各鉄塔の建設年を調べてみる。水野線前半には「昭43.1」と書かれた鉄塔が多い。一方で小谷田線分岐点から先は「昭53.3」など、前半部分よりも新しいものが多い。そして小谷田線の鉄塔には水野線前半と同じ「昭43.1」が多い。
以上から推測すると、以前は水野線~小谷田線はひとつの路線であり、上ノ原線と呼ばれていた。水野線8回線部分の「平4.8」というのは、上ノ原線から水野線へ改名された年月を表しているではないだろうか。これで建設年の割りに色褪せた鉄塔や、昔の空撮写真に写っていた同じ形の8回線鉄塔も説明できる。この8回線巨大矩形鉄塔はかなり以前から立っていたのである。
その後、ある閲覧者の方から情報をいただいた。
以前は水野線1~46・小谷田線全線は「上ノ原線」、水野線47~51を「豊岡線」と名乗っており、現在の豊岡線(青梅変電所~豊岡変電所)は「黒部幹線」と呼ばれ、黒部ダムから来る歴史のある長大な路線の一部だったらしい。99年の豊岡変電所増強時に現在の名称になった模様。やはり想像通り、水野線と小谷田線は1つの路線だったのだ。
8
大きく向きを変えて南へ向かう。4回線となり形もごく普通の鉄塔と化す。(07.12.24)
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ネオポリス団地内。(07.12.24)
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(07.12.24)
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畑の中に出る。(07.12.24)
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(07.12.24)
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(07.12.24)
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畑と雑木林の境界。(07.12.24)
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完全に雑木林の中に入ってしまい、撮影困難。(07.12.24)
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(07.12.24)
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所沢変電所構内。左へ曲がっているのが水野線。右は東大和線。(07.12.24)
所沢変電所
西武線沿いにある小型変電所。水野線と東大和線が分岐する。東大和線の4回線のうち2回線は水野線17から直接分岐、もう2回線は水野線18→鉄柱→変電所→鉄柱→東大和線58と繋がっている。線路の反対側 (手前) には西武線の入曽変電所もある。(07.9.17)
18
東大和線への残り2回線が分岐。いきなりどんより空なのは撮影日が違うため。(07.12.22)
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ここからは2回線。私道を入った狭々しいところに立つ。(07.12.22)
20
県道50号線を越えたところ。(07.12.22)
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小学校の敷地内。(07.12.22)
22
(07.12.22)
23
両手を大きく広げた23mの可愛い鉄塔。上部を電源開発の只見幹線が交差する。(07.12.22)
24
こちらも可愛い24mの鉄塔。やはり両手を広げている。只見幹線建て替え前は低い位置に水平に電線が張ってあっただろうと想像できる。(07.12.22)
25
この先深い森へと入ってゆく。(07.12.22)
正門。変化なし。
プール南側。仮囲いが設置されている。
波のプール裏。ここも仮囲いされた。
搬入口。工事予定表が貼ってある。向こう1週間の工事は第2グランド万年塀撤去、伐採、場内ヤード解体等となっている。プールとグランドの解体は8月末まで続くらしい。今後再び「ハイドロポリスが解体されてるぞ」などとツイッター等で大きな話題になりそうだ。
石川橋より
石川橋の北側。グランドの周囲が仮囲いになっている。
臨時駐車場入口。施工の西武建設がミライトに売却されたが(※)、ここは早くも西武建設からミライトの表記に切り替わっている。
※西武HD、建設子会社をミライトHDに売却 600億円超
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2569G0V20C22A1000000/
春日神社近く、物流倉庫が建っていた辺り。樹木の伐採が行わており、今まで見えなかった照明塔が姿を現した。かつてはこの辺りもグランドだったのだ。
春日神社の向かい、道路予定地
その奥からプール方面。ロッカールームだった巨大な建物は内装の撤去に入っているようだ。
同じ場所から旧西ゲート方面
旧カーメリーゴーランド跡からハリーポッター館
旧トリックメイズ付近の道路
旧こどもの森付近よりハリーポッター館
旧昆虫館付近より。手前の空き地が旧昆虫館。その向こうはあじさい園。模型列車乗り場から金魚すくい、その隣のトイレのあった付近がかなり削られてしまったようだ。あじさいは落葉樹なので状態はよく分からないが、かなりダメージを受けているように見える。
先日、初日の出を見に行った際、狭山湖・多摩湖から田無タワーの方角にこれまで見当たらなかった鉄塔が立っているのに気づく。多摩湖自転車道経由で帰ることにしてしばらく探してみたところ、小平市の東京ガス武蔵野苑の鉄塔であることが判明。
(23.1.10追記)
続報はこちら
ここには元々赤白の通信鉄塔が立っていたが、そのすぐ隣であった。どうやら建て替えのようだ。旧鉄塔は低高度航空障害灯が2箇所で90m未満。新鉄塔も同じくらいの高さに見える。80mくらいか。送電線でもたまに見かける鋼管1本型の鉄塔だが、螺旋状の階段が取り巻いているのが珍しい。ふとコロナ以来たびたび話題になる「中国の犬」ことWHOのマークを思い出してしまった(笑)。
先端にはLED中光度白色航空障害灯が付いている。ここも光が丘清掃工場と同じく、回りを囲って光害が起きにくいようになっており、地上からは光っている様子は余りよく見えない。
アンテナ台が3箇所にあるので、隣の赤白鉄塔のアンテナをここに移し替え次第、旧鉄塔は解体されるのではないだろうか。なおこの旧鉄塔は17年に塗装替えしているので状態は悪くない。
旧鉄塔の塗装替え工事(17.4.8)
不鮮明で申し訳ないが、練馬区役所展望デッキから。旧新鉄塔はほぼ同じ高さなのが分かる。