加配を受けられるかどうか最終審判を下す、専門医による保育観察がありました。

 

医師は一歳半検診で息子を「知的障害疑い」と見立てた先生。療育園のある発達支援センターの専門医でもあります。一歳半検診で宣告を受けて以来、直接話したことはないのですが、園の教室から子ども達を覗いている姿をよく見かけていました。

 

地域の希望園の園長先生も同行し、観察がスタートしました。子どもの様子を聞き取りしつつ、親の発達相談も聞く形でした。

 

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=日常生活編=

(母)…排泄のウンチを紙おむつでしかしない。

(先生)…本人に便座に座る日を決めさせる。いつ行く?を繰り返して座るところから実行していく。紙おむつでも部屋の隅に隠れてするお子さんなので、ゴールまで時間はかかると思うが、やってみる。踏ん張る力や腹筋が弱いため、便秘になりやすい。下剤や浣腸を頼ってもいいのでは。

 

(母)…お着替え、靴の着脱の身辺自立の進め方で迷いがある

(先生)…手順にこだわる息子の特性を逆利用して、手順の決まりを作る。同時並行は難しいので順序立てる。数字に強いため、1、~する、2、~するというような簡単な言葉で覚えさせては。手順を歌にして楽しく進めていくのもいいのでは。本人に出来るところから繰り返しさせれば身に付く。

 

→手順化とても有効でした。段階を下げる&アップリケ等の目印視覚効果も相まって、やるようになりだいぶ楽になっています(涙)。これらの方法は他にも使えそうです。息子はどうしていいか分からなかったようです。。合う方法見つけるの大事ですね。こういうアドバイスが欲しかった!(前回アドバイス頂いた方もありがとうございます!)どうしても体の不器用さや体幹の弱さ関係で着脱系は特にゆっくりになりそうです。遊びや訓練から動きを取り入れつつ、繰り返しやっていきます。

 

(母)…注意散漫なのは、やはり目の使い方や、体幹の弱さもあるか。

(先生)…それもあるが、何もすべきか状況を理解していないということもある。今は○○する時間だと伝えていく。

 

→見る力がつくだけで、本人が今後楽になることが多いと感じます。ビジョントレーニングかなり必要と感じるので、運動と共に取り入れていきます。

 

(先生)…不安が強いお子さんのため、分かったことを何度も質問してくることはあるはず。安心させるため何回も答えても良いが、本人が確かめずに済むようにしたほうが将来的に良い。分かっていることを聞かれたら、「何だった?」と聞き返し、本人に言わせるといい。(聞かなくなることが多い。)または親がジェスチャーを作り、これを見たら自分で考えるという癖を作っていく。

 

(先生)…社会的ルールの理解はゆっくり。こういうものだと思い込ませて覚えさせる。あまり言うと反発して聞かないのでまずは信頼関係を作ってから。感情面の発達も幼いと思った方がいい。

 

=子どもの見立て=

言葉の獲得は出来ていて、今後出来るようになることも多い。話は一方的で発信力の強さと受信力の弱さが見える。

 

今後成長し、本人に他人より出来ていないという自覚が出てくるとプライドが傷つき機嫌を損ねる可能性がある。まずは本人が出来るところから。

 

人を困らせるようなことはしない。ただ自分の困り事を周囲に伝えることが難しいお子さんである。

 

他人の目があると張り切りすぎて素を出せない。体は疲れているのに、大人数だと落ち着かずフラフラするため元気だと勘違いされやすい。家ではゴロゴロしているということなので、地域園でも転がれる休憩スペースがあってもいいのでは。

 

人からかっこいい、すごいねと認められるとやる気が出る。やりすぎは嫌がるのでほどほどに。

 

2、3個先の見通しを常に立ててあげて、安心させる。地域の園の一日の流れを同じにして、本人に理解させる。分かると落ち着いて過ごせる。

 

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大体は主治医と同じ意見でした。宣告当時は医師に対する怒りと不信感でいっぱいでしたが、今は発達の遅れを早くに見つけてもらい本当に感謝しています。あの時療育に繋がっていなかったら今頃はどうなっていたでしょう。。今回のアドバイスも的確でした。地域園での保育観察、やっぱり無理してたんだな。。。

 

加配申請の手続きはこれで完了しました。療育園でも地域園の生活に合わせた取り組みが始まり、ついに来年度へ本格的に動き出しました。ずっと一緒だった息子が、一人で集団に入ると思うと、私もドキドキします。加配つきますように。。