波太の日々精進 (サーファーだった人)

波太の日々精進 (サーファーだった人)

家族に対する思いや出来事。
いつか家族が見た時の備忘録。
ライフワークとして30年続けたサーフィンを息子の野球をきっかけに止めてしまったおっさんの備忘録。
いつか妻や子供達がここを見て俺の心境などを知ってくれたらという備忘録という名のおっさんラプソディー。

7月6日 30度を超えるクソ暑い中、

 

ついに夏の大会が開幕した。

 

開会式の後、約1ヶ月近くに渡り甲子園を目指して熱戦が繰り広げられる。

 

2年生として迎えた今年はガラッと立場が変わった。

昨年は1年生ながらベンチ入りが出来るか出来ないかくらいの『入れたらラッキー』的な立場で、最終的には入れなかったワクワク感が強かったはずだ。

だが、今年は違う。

2年になり春からずっと試合で頭数に入れてもらい、『勝ち』を計算してもらえるようになってきた。

 

この春には仮初だが『1』を付けてマウンドに上がって、エースナンバーの重みを知る機会を監督は体験させてくれた。

3年投打のエースの次にはなってくる背番号10。

 

責任ある背番号と、ついに夏の高校野球という舞台に立つ事になったわけだ。

 

まぁ1年の秋から体験しているが、やはり夏は独特なのである。

 

先輩の力にチームの力になり、人生の貴重な夏になってほしいと願いながらこの日を迎えた。

 

 

息子の高校は今年1番激戦区のブロックに入った。

新聞の言葉を借りれば『死のブロック』である。

優勝候補筆頭であり過去に全国優勝経験のある超強豪高校、

私学で選手層は全国でも屈指で甲子園準決勝まで行った超強豪、

春大で優勝したチームに勝った強豪、

過去に甲子園に出た高校があと2つもいるえげつないブロック。

 

更に夏特有の"初戦の入り"がある。

 

どのチームも夏の初戦は入り方が本当に難しい。

 

毎年、下馬票では圧倒すると思われても番狂せが起きるのが夏の高校野球。

 

昨年も全国で県予選初戦で消えた甲子園常連校がたくさんあった。

 

 

しかも息子のチームは開会式の後の開幕戦1試合目・・・

 

始球式の後すぐ試合なのだ…

 

で、事前に息子は開幕戦の先発を言われていたそうだ…

 

つまりこの県の『2024夏の第一球』は息子が投げる事になるのである。

 

本人は緊張しかないだろう。

 

責任ある役割を任せられたのだ。

 

でも、そんな経験は今しか出来ない。

 

思い切り緊張して、思い切り考えて、思い切り開き直って、思い切り野球してこい。

 

 

 

球場に到着したらまあ暑い…

 

シートノックも終わった頃に到着してしまい、既に先発オーダーが放送されている最中。

3年の保護者の前を通り挨拶をして通過しようとすると

『頼んだよ!』

とか言われるが、やるのは子供だからな…

 

やはり先発は息子だった。

 

 

 

始球式のあと、ついに夏が始まった。

 

 

"プレイボール!"

 

球審の手があがり、息子がワインドアップから投じた

 

 
あれ?球が走って?ない?
 
どうやら調子はイマイチに見えたが、負ける事はないだろうし、かなりの緊張してるだろうから仕方ないよな。
 
息子は1年秋からベンチ入りはしているが、何せ夏の高校野球公式戦のマウンドは人生初。
緊張しないやつなどいない。
 
球速表示は137km
 
1回は四球でランナーを出したがそこからはしっかり抑えてゼロ発進。
 
その裏、頼もしい先輩やチームメイトがチャンスをものにし先制してくれた。
 
そこから息子はかなり力を抑えたコントロール重視のピッチングをしていく。
 
いつもより明らかにスライダーをかなり多めに投げて試合を作る事に専念しているように見えた。
 
時折、力を入れた時に140kmを超えたが、何か球場のスピードガンがおかしく時々変な数字が出たりして、あまり指標にはならなかった。
 
1点は失点したが、攻撃陣が細かい走塁や詰めをしっかりかけて加点してくれた。
更に息子自身もタイムリーを打ったりとじわじわ加点した。
結果として8-1の7回コールドで次戦に勝ち進む事が出来た。
先ずは一安心。
 
何しろ初戦は何が起こるか分からない。
現に同時刻に行われた2つの隣県では昨夏代表で第1シード優勝候補の有名校が各々の県でまさかの初戦敗退のニュースが入ってきた。
こえー…夏・・・・
 
 
そしてそれを少し体感したのが7点差で迎えた回。
相手チームは1点も入らなければコールド負けになってしまう。
 
打席に入るバッターもベンチも相手スタンドからも大きな声援や、ブラスバンドの代演奏が一層強くなりその想いが伝わってきた。
どのチームも3年生は負けた時点で引退となり高校野球が終わる。
各々の子供全てに今日この日に賭ける思いや色々な物が出てくる場面。
 
しかしランナーを出してもまだ余裕が感じられた息子は3アウトを取ってコールド成立。
1回戦を無事に勝利した。
 
試合が終わってからスタンドの外に出ると、相手チームの三年生や色々な人が泣いている姿があった。
周囲に応援してきた家族の姿も見えた。
 
ああ…そうだよな
皆頑張ってきたんだ
色々な事があっただろうし、各家庭にも色々な思い出があるだろ。
 
 
 
そして帰宅した後に息子からTELが入った。
 
聞けば、とにかくいつもより緊張していたし、マウンド付近は気温が高すぎて初回から右足が何度かつっていたらしい。
 
緊張から筋肉も強張り、更にマウンドの暑さなど状態を考えたら力を入れて投げると間違いなく攣ってしまうのが分かったらしい。
だから抑え気味に投げて、徐々に身体の状態を見ながら大事な時にギアをあげようと考えていたそうだ。
馴染みの記者さんには『調子悪かったんじゃない?』と言われたそうで、正直に緊張やコンディションの悪さを言ったらしい。
 
ただし悪い中でも最低ラインの140㎞は超えていた。
それもちゃんと140を超えようと意識した時は超えたらしく、ちゃんと自身の状態は把握していたようだ。
 
事前に聞いていたのが、相手チームがうちとやると分かってからマシンを145km以上に設定して徹底的にストレートに照準を合わせてきた事を後から聞いたそうだ。
早い段階でストレートに張っていると感じた息子は縦スラとカーブを多投した。
見事に変化球で相手に的を絞らせなかった。
 
そして夏までに”習得した球”も封印して、大会の先を考えたピッチングをした。
 
『本当ならもっとズバズバとストレート投げても自信があったけど、夏はどんなにかっこ悪くても勝たないとさ。
夏は"最低でも勝ち、最高でも勝ち"だからさ
初戦のマウンドを任されたからにはロマンより現実的に行ったよ。
まぁ少し場には慣れてきたから、次からまだ上げてくよ』
 
最高球速更新は?
 
『146は出すよ、約束する』
 
おーかっこいい
 
次が序盤の山場のひとつ。
今年の優勝候補筆頭で全国でも有名な高校。ましてや今年はメモリアルイヤーで超気合が入っている。
3年エースが次は投げるだろうが準備はしておかなくてはならない。
 
その山場を越えたらその次は恐らく影の実力校で甲子園経験校、
 
その次はおそらく甲子園ベスト4の実績を持つ因縁のあそこの高校、
そこでようやくベスト8くらいか?
まさに死のブロックである。
 
そこから先はカウントダウンロード。
 
長いようで短い夏
 
もう頑張ってるお前に頑張れは必要ない。
3年の先輩の『3年力』を信じてチームの為に自身のベストを尽くせ。
 
果たして来週どうなるやら。

 

 

 

 

あいよいよ2回目の夏が始まる。


昨年はベンチにコロナが出た場合の補欠要因。

21番目なのでベンチには入れずスタンドで先輩の応援をしていた。1年生として先輩の勇姿を焼き付けた昨夏。

新チームスタートからここまでずっと投手陣の一角として頑張っていたようだ。

春はまさかの1番をもらい、この夏はありがたい事に10番で2年ながら主力の1人と考えてもらえているようだ。


ベンチメンバーが発表され、ついに夏の大会に望む雰囲気になっているはずだ。


中には3年でもベンチから外れた子もいたりするし、同級生の投手陣だって試合に出たいが選ばれなかった子もいるだろう。

あくまで部活である。

でも皆んな一生懸命に取り組んできたのだ。

色々な想いや責任を感じて、悔いなくこの夏出来る全力疾走をしてほしい。


先輩方と1日でも長い夏を。


願わくばチームに勇気を与えられるように成長出来ればな…


そんなこんなで大会に近くになると、メディアには展望だったり優勝候補や有力校数高が特集がある。

今年も一応出してもらったようだ。


主砲でエースの天才肌の三年生がやはりメイン。

この子のセンスや試合での活躍は素晴らしい。

いや三年は皆んな上手い。

そんな中、息子も取り上げて頂いて感謝しかありません。


気負わず自分のやるべき事に集中して、くれぐれも体調だけには気をつけてな


 

 

中学3年になった長女の部活最後の大会があった。

 

この世代は入学からコロナにより複数部の体育館使用が認められず、1年生の頃から圧倒的に部活動の時間が削られた世代。

他の部活や基本当時の3年生最優先だったので、部活そのものも3日に1回くらいしか出来ず、ようやく学年が上がっても公式戦が少なく、更に1つ上の学年が新人戦が無くなったので、娘の時の新人戦は1個上が出た。

 

まぁコロナ禍で学校生活をしていた全ての世代が本当に可哀そうに感じる。

 

娘は運動が好きじゃない。

だが『痩せられるかも』という期待もあり運動部に入った。

当時、俺はテニスをした方がいいと言ったが、親友の子も一緒に部活に入りたいと思いバドにした。

この子と娘は小学校からの親友。

そして中学でも変わらず、更にペアを3年間組んだ。

この子がいたから娘も3年間続いたのかもしれない。感謝してます。

 

最後の公式戦は負けた時点で即引退のトーナメント。

大会数が少ないのもあるし、顧問の先生はシングルを優先していた為に3年間で娘ペアの試合に付いた事がなかったという運の悪さ。

そんな中でも2人でここまでキャーキャー言いながらやってきたので、コンビ息はぴったり。

1回戦は見事な連携で勝利した。

 

2回戦の相手はクラブチーム所属の上手い子達。

UPの時点から実力差がかなりあるのは分かった。

下手すれば完封?かもという雰囲気。

 

試合の序盤はやはり相手チームが圧倒的に進める。

何せ少しでも高いところにいくとすかさずスマッシュが来るし、ショートサーブもギリギリついてくるし。

見た限りではペアを専門で組んでいる子達ではなく、ただシングルの上手い子を2人連れてきたという感じだった。

確かに個人の力量では圧倒的な差はあったが、娘ペアは徐々にコンビ間の良さを発揮し同点まで追いついた。

健闘はしたが最後は力尽き敗戦。

ここで娘の中学部活生活が終わりを告げた。

 

3年間続けてくれただけでも俺は嬉しかった。

ましてや中学3年生の時しか試合がなかったのに、少ない試合数でも俺ら夫婦が見に行った時には必ず1回は勝ってる姿を見せてくれた。

運動が苦手で中学1年の時なんて1年やったのにサーブすらラケットにかすらないくらい酷かったのに。

 

長男がそこそこ出来ていたから引け目もあったかもしれないが、娘は娘らしい歩幅で、やり方で部活動というものを通して成長してくれたはず。

よく頑張ったね。親友に感謝してね。

 

さぁここからはお受験ですよ。

しんどいかもしれないけど、ここが頑張り時だ。

 

 

6月に入りいよいよ全国的に夏の甲子園県予選での抽選や、早いところだと試合がスタートしてきた。

 

2年生ながら背番号1を仮で背負っていた息子。

この夏までに成長出来ているのかどうか。

離れて暮らす俺ら家族は試合の時くらいしかそれを見る事が出来ない。

ま、想像は出来るけど。

 

この夏までに先輩でエースで4番の子から

『夏までにどっちが1をつけられるか勝負しような』

と発奮する言葉を言われたらしく、息子本人も追いつけるように真面目に取り組んだようだった。

 

問題はプロ注の大型左腕3年だった。

昨秋前から制球難になり、試行錯誤してきたがなかなか特効薬を見出せず夏に来たわけだ。

昨年NPB入りした先輩と潜在能力は同等と言われ色んなメディアでも名前が出ていた。

春にはベンチ外になったりと相当苦しんだはずである。

息子が入学した時の教育係でもあり、ずっとパートナーとして組んで練習もして頂いた先輩。

その先輩が春ベンチ外だった事は息子も結構ショックを受けていたし、ずっと面倒を見てもらってるからこそ歯痒い思いがあったのだろう。

 

ただ息子も人の事はあるが、自身のベンチ入り、試合でチームの力になるべく集中して取り組んでいたはず。

 

色々な遠征での超強豪との試合を経て、この6月までに経験値を積んでいるはずだ。

 

本人の中で一番わかりやすい成長の1つとして新球種取得がある。

カーブや縦スラはあったが、コーチからの助言で落ちる系のフォークを練習してきた。

最初は全く落ちなかったらしい。

今では試合のフィニッシュボールとしての完成度も上がってきたらしい。

春は投げていないので、夏大では効果を発揮してくれるはずである。

 

 

そんなこんなを言っていたらあっという間に抽選日になった。

 

秋も春もベスト8前に甲子園上位経験のある強豪に僅差で負けたので、ノーシード、しかもおそらく優勝候補筆頭の山に入るだろうと予想していた。

 

ビンゴ

 

なんと2回戦で優勝候補筆頭で東海地区2位の超強豪校との対戦となった。

 

ま、遅かれ早かれ強豪に勝ち続けないと優勝はないわけで。

全局面で全力勝負するしかない。

 

今回のメンバー発表で息子が頂いた背番号は『10』

エースナンバーはやはり3年の投打でチームの顔である子になった。ふさわしいナンバーである。

息子の10だって大事な役割の番号である。責任を持って先輩達の足を引っ張らないように頑張ってほしい。

 

が、『悔い』と『怪我』だけはしないでほしいな・・・・

 

 

 

 

 

さて先程の続き。

 

先に球審は2つのミスをしたと書いた。

順を追って書く。

 

先ずは見本↓

 

 

本塁タッグプレーにおいて大事なのは球審の視認する位置である。

【SSK野球公式】 野球審判講座[7]本塁タッグプレイの見方 (youtube.com)

より引用

 

で、この時の位置はと言うと・・・・

 

まず遠いし、更に覗きこんでもいない。

 

明らかにタッグされていないのにそれすら確認する位置取りが出来ていないのである。

 

 

 

 更に空過を確認するにしてもダメな場所。

 

この時点で球審はジャッジを下すには不適当な事である。

 

 

更にはもう一つある。

見本動画にある位置取りにはちゃんとした理由が2つある。

それはコリジョンルール適用により生まれたものでもあるのだ。

 

コリジョンルールとは

 規則の大要

  1. 得点しようとしている走者が、走路をブロックしていない捕手または野手に接触しようとして、または避けられたにもかかわらず最初から接触をもくろんで、走路を外れることを禁じる
  2. ボールを保持していない捕手が、得点しようとしている走者の走路をブロックする行為を禁じる(走路ブロックもしくは、走路妨害)

 

 

 

 で、今回の捕手の位置は…

 

 

この捕手は予めベース前にはいた。

だが、中継の送球を要求をする際に移動し、ラインにかぶるようにわざと移動しているのだ。

写真は見づらいが動画でははっきり左足が白線に被っており、走者はそれを避ける為に本塁より遠い位置から入射する必要が出たのだ。

グレーに見えるが厳密にはコリジョンルール適用範囲なのである。

 

 

これで塁審は2つのミスを犯してしまっている。

 

しかし昔から高校野球では審判へのあからさまな抗議は良しとせず、ましてや『リプレー検証』などない。

よくYoutubuなんかでも過去の高校野球の誤審がさまざま上がっており、その当時の球児はその度に覆らない誤審に泣かされてきた。

近年ではようやく『高校野球にもリプレー検証を!』という声が高まってきたが、まだ旧態依然の高野連は重い腰を上げない。

それはビデオ導入への費用、ビデオ判定員の為に人工の増加などなど理由を挙げている。

 

一応、高校野球では監督以外の選手には抗議権はあるものの、検証するというのは四審を集めて協議するというアナログかつ、人間の主観での話し合いで心持ち一つでどうとでもあるのである。

 

それを人間の裁量の余地を入らないようにするデジタルもそろそろ必要なのではないのか?

 

今回チームの監督や部長はそれをさせなかった。

『実力で勝ちきれなかったのは自分達の実力不足』という潔さがあったからである。

私もそれは同感です。

 

ただそういう気概とは別な気がする。

昨今において色々な競技の中学以上の大会でビデオによる『リプレー検証』を行っているのがかなり増えてきたいるのだ。

 

審判だってこの制度が導入されれば、振り返りが出来て質は絶対上がるはずである。

 

審判の資格を持つ俺は彼らの身体的、心的な重責は良く理解出来る。

審判だって心の中では(まずい・・・今の誤審かな・・・)とかって皆思ってるわけで・

それを訂正する場を与えるのは色々メリットがあると思う今日この頃です。

 

地区大会を勝ち抜き、県大会1回戦を勝った息子のチーム。

 

次はシード校との『夏のシード権獲得』への挑戦であった。

過去に何度も甲子園に行き有名プロも多数輩出。さらには監督をはじめコーチまで元プロ。

ベンチメンバーも全て他県からのスカウト(中学での肩書はえげつない)優勝候補との因縁の試合。

 

昨年夏の県大会準々決勝ではタイブレイクの末こちらが勝ち、秋のローカル大会ではあり得ない大差で負けた相手。

前回の大量失点のイメージを払拭すべく試合が始まった。

 

先発は3年エース同士。

 

地区大会、前の試合でも失点の多くが失策によるものであり、その課題をクリアすべく対策をしているはずだった。

 

が・・・・

先頭バッターのボテボテをショートが悠々捕球し、ファーストへ送球すると・・・・

ファースト頭の上で手がが届かないほどの悪送球・・・・

 

そしてランナーを置いて4番に先生タイムリーを浴び、序盤からいきなり劣勢スタートであった。

本塁打も浴びたりして明らかに流れが相手に傾く。

更に失点の場面が全て内野エラーによるもので、3年エースはバカバカと打たれたわけではないのに試合は慌ただしいものになった。

こちらも4番のタイムリーなどで点数を取るが、エラーからの失点スタートはいきなり作った悪い流れのまま中盤へ。

 

やはり3年エースは投打の顔だけにめちゃくちゃ研究されているし、対策も講じているのが分かった。

 

中盤でベンチが動いた。

2年左腕をマウンドへ送ったのだ。

この子は公式戦デビューである。

 

この子はそもそも息子の代ではエースになる予定だった子だ。

息子が『総合的に投手としては俺より全然上』とコメントをしていたので実力は知っていた。

だが昨年1年思わぬ不調でイップスになったが、ようやくここに間に合ったくれた。

 

技巧派でコントロール、緩急が上手い左腕。

 

このばたついた流れをこの子が変えてくれたのだ。

 

マウンドでは常に笑顔で、緩急を使いじっくり時間を使って打者を打ち取る。

守備陣にも声を掛け明らかに流れが変わり、2イニングを0で乗り切った。

 

そしてこの流れで打撃陣も追撃し4-3の接戦のまま後半になる。

 

お互いに7回からの1点が致命傷になるのは分かっているからひりつく雰囲気になった。

 

7回からは息子が登板した。

ベンチメンバーを考えると息子が最後の砦だろう。

 

ここから7回、8回、9回と息子は何とかゼロに抑えた。

 

個人的は『抑えた』というより『打たれなった』という内容にしか見えんかったが・・・

ま、背番号1は結果を求められし、3番4番をストレートでフライアウトにしたのは良かったのではだろうか。

 

9回裏最後の攻撃

1アウトでランナーが出たところで代走スペシャリストに2塁においた場面。

バッターが打った打球はライト前ヒットとなり、走者は一気にホームへ向かった。

 

そして

 

 

 

 

 

 

ノータッチ!

しかもホームベース手前から砂煙が上がり空過も無し!

 

同点だ!

 

と思ったら・・・

 

球審が迷いに迷って・・・

『アウト』

を宣告したのだ。

 

周囲もスタンドも口々にセーフだろとざわついた。

 

この1点が入ったら流れは完全にこっちに来ていたので良い結果を埋めたかもしれない。

が、結局このままゲームセットとなり敗退となった。

 

 

まぁ勝ちきれなかったのは実力として、夏までに自己を高めるしかないわけだが。

どうも気持ち悪かった。

 

 

ただ、一生懸命にプレーする子供達に取って公式戦の1プレイのジャッジが試合を左右し、下手するとその後の人生にまで影響が出てしまう高校野球のジャッジ。

今回だけではなく以前より審判部のストライクゾーンの曖昧さ、ジャッジする場所の悪さ、フォーメーションの悪さが目立つ県であるが。

 

 

このプレーに関しては球審は同時に2つも間違いを犯しているのだ。

 

 

続く

 

 

【SSK野球公式】 野球審判講座[7]本塁タッグプレイの見方 (youtube.com)

 

 

息子が高校野球を始めてから約1年。

 

県外で生活している息子。

単身赴任をいてる俺。

嫁、娘2人の家。

 

それぞれ生活時間が違ってしまう訳だが、一番離れている息子がちょいちょい地元新聞やYoutube、X(Twitter)などに取り上げて頂く事がある。

地元でやっていれば否応でも目にするかもしれないが、県が違うので新聞も見れない。

そんな時にweb版で見る事が出来る現代の技術バンザイである。

 

息子が親元を離れて頑張っている、充実させようと日々過ごしている事が垣間見れるのは取り上げて頂けるから。

ありがとうございます。

 

親戚や元チームメイト、友人などに近況を見せる事が出来るのはとてもありがたいのだ。

 

周囲の期待値が高いのは分かる。

それに応えたいという気持ちも分かる。

 

もう頑張ってるお前に頑張れなんて言う必要はない。

結果を先に求めるな。

愚鈍に愚直に目の前の1球、質の高い1ストライクだけを見ろ。

挑戦者なんだから失敗してもいい、何度でもトライすればいい。

 

周囲への感謝はその背中が伝えてくれるから。

 

本当、メディアの皆様には感謝しかありません。

 

 

 

 

 

 

始まった県大会。

各地区を勝ち上がってきた高校ばかりとは言え、息子の高校は一応強豪と言われているから、戦力的にも負けるなんて事はない・・・・・と思っていた。

 

先発は3年のチームの顔で4番で本来のエース。

先輩の彼は投打において群を抜いたセンスで、勝負勘やゲーム感に優れていた。

急速が鬼の様に速いでもないが(135㎞越えくらい)、コントロール、配球、ギアの上げ下げ、マウンドでの雰囲気などいつ見てもプリンス感漂う先輩である。

2年の夏から見ているが彼が不調なところを見たことが無かったので安心していた。

 

相手は偏差値超高い公立新学校。

前日に相手チームの出身中学を見ていたら半分は硬式クラブチーム出身。

 

その時点で少し嫌な気はしていた。

 

いや別に軟式、硬式と偏見があるわけではないが、やはり硬式クラブチーム出身の子は勝つ野球が出来る子や、戦略的な駆け引きが統計的に上手い子が多いと感じているのだ。

 

ましてや超新学校で長髪(長髪は関係ないが…)

 

そして試合は始まったが、先輩エースが珍しく制球も良くないし、球が行ってないのだ。

しかもこの日は内野守備がしょっぱなから酷かった。

(いや以前から俺はある特定の子に不安を感じていたが。)

少年野球の様な連続悪送球にボテボテゴロのエラーが多発的に発生した。

これが先制点になり終始この点数を追いかける事になった。

 

そして相手ピッチャーが驚かされた。

 

名前も聞いた事はなかったが正統派の右オーバーハンドでストレートにかなりの力があった。

おそらく130後半は出ていたが、ベース板に近づくにつれ球が強くなる素晴らしいストレートだった。

 

中盤に入るまでこのストレートに力負けして押されていた。

 

無名とは思えない素晴らしいピッチャー。

間違いなく彼はこの大会で一気に名前を上げるだろう。

 

爆発力こそないがプレッシャーを与えるバッター陣。

 

ミスがない堅実な守備陣。

 

熱気があるベンチとスタンド。

 

 

あれ?どっちが格上だっけ???

と思ってしまうほど押されたゲーム展開。

(結局この日6失策、12残塁以上という結果にはなるのだが)

 

4回終了してヒットをほとんど打たれてないのに4-1でリードされ、完全に相手チームの試合展開になっていた。

 

こちらは2度も満塁を作って無得点だったり、3塁までランナーを進めながら相手ピッチャーの気迫のこもったストレートに三振で得点出来ていなかった。

 

でもこの時くらいから相手ピッチャーが吹き上がる方向への抜け球をたまに出すようになっていた。

 

これは想像だが彼は初回から全力投球だったのだ。

行けるところまで行こうという考えだったのだろう。

 

 

するとこの回からピッチャー交代。

背番号1

息子である。

 

この日の調子は良く分からなかったが、いつもカバーしてくれてるエースをたまにはお前がカバーをしてもいいだろ、と心の中で思っていた。

 

息子はあえて得意球は多投せずにストレートの強弱で試合を組み立てて行った。

途中でまた内野エラーと悪送球でスコアリングポジションまでランナーが進んだが、客観的に見て点数を入れられるとは全く思わなかった。

 

息子はまだ2段階ほどギアを残していたようだったし、真ん中くらいのギアでストレートで抑えていたからだ。

 

結果、息子は4インニグ無失点。

しかも傾きかけた流れをこちら側に呼び戻す雰囲気を作った。

すると味方打線が8回裏に繋ぎの意識で満塁とした。

この時のキャプテンの出塁は素晴らしかったな。振り回したい気持ちを抑えて、フルカウントまで粘りに粘っての出塁だった。

押し出しで1点を加えて2-4。まだ満塁。

 

そして三年先輩のチーム1勝負強いバッターによるタイムリースリーベースで逆転に成功。

息子には代打が出されていたので、外野守備にいたエースが再登板。

 

しかしやはりこの日は珍しく調子が上がらず、1失点をしたが何とか抑えて試合終了。

5-4とギリギリの勝利となった。

 

はっきり言ってミスで自らを苦しめた試合だった。

確かに相手ピッチャーは素晴らしかったが、上に行けばゴロゴロいるわけで…

 

ま、勝ったからいいんだけど…

 

1つ気になるのはピッチャーである。

打線は水物と言われ日によって変わるものだが、我がチームで最近実戦で投げているのは3年エースと息子のみ。

本来ならば3年にプロ注の左腕がいて、今頃エースとしてチームを引っ張っていくはずだった。

昨年ドラフトでプロ入りした先輩と同等の能力と言われている子は昨秋からスランプに陥ってなかなか復調していない。実戦登板をするには賭けになる。

3年剛腕先輩も不調でベンチ入りしていない。

 

次は夏のシード権をかけ因縁の強豪私学との対戦が待っている。

ここに勝つにはセオリー真っ向勝負だけでは厳しい。 

何しろ今年は県内どころか東海でもトップクラスの投手陣を誇り、枚数やタイプもかなり揃えてあり、低反発バットによる攻撃もデザインされている。

更には冬から2人の元プロを総監督とヘッドコーチにして万全の体制が整っている。

 

もし3年左腕が復活したら一気に夏まで頂点を駆け上がるはずである。

 

もしくは相手にまだ見せていないベールに包まれた部分をどこまで持っているかが問われるのだ。

 

ま、心当たりはないわけでもない。

 

来週の試合が待ち遠しい。

 

 

大丈夫、君たちは強い。

 

 

 

 

 

 

 

末っ子が小学生に。

 

早いな・・・

最近までオムツちゃんだと思っていたのに・・・・

 

 

この子が卒業までに禿げたくないな・・・

さて地区大会の決勝に昨年秋と同じ相手とまた対戦した息子。

ま、やはり予言通り140越えを連発をしたがエラー絡みの失点で敗戦。

県大会は2位で行くので、2回戦目でどこかの第1シードと当たる事が決定。

 

どっちにしても優勝するつもりならどことやっても勝たなくてはいけない。

 

高校1年時に息子がやるべき事の1つ『平均球速の向上』というテーマがあり、今は138前後で平均を出している。

本人曰く無理をせずに出せているので目標はクリア。

そして先日のA工大名電さんとのオープン戦ではA工大名電さんが持参されたラプソードで143㎞という試合での最高速を更新したらしい。

 

ここから1年で取り組むべき課題

➀確度のある低めへのストレート

②タイミングを可変させるフォーム

➂第3の球種(出来ればチェンジアップ)

➃左足ブレーキの100%活用

➃勝てるエースになる

 

 

である。

 

➀については183㎝という身長を持ち得ながら、高いリリースという訳ではない息子。

地区大会でもそうだが全体的にボールが高い。

バッターが『低い』と瞬時に判断しても、グッと伸びてギリギリゾーンに入るようなボールを投げれてない。

ほとんどがベルト高さよりちょい低いくらい。

 

 

この高さに確度のあるストレートを投げる技術は絶対に不可欠。

 

 

②はいっつも同じリズムのフォームだからバッターは間が作りやすい。

2段モーション解禁に伴い、クイックもワインドアップも色んなタイミングのフォームを習得すれば球種に頼らなくても勝負しやすくなるから。

 

 

➂は現代野球においてチェンジアップの必要性は大きく高まっており、非常に有効なボールである。

しかしMr不器用の息子は普通のチェンジアップが習得出来ない、そのくせホフマンチェンジアップという習得困難なボールは投げれてしまう不器用さ・・・・

普通のチェンジアップで良いのだが・・・・

 

 

 

 

 

 

➃はこの先球速を上げていこうとすると必須の技術。

左足を先に付き、ブレーキを掛けるて上半身のしなりをつくる

踵から着くくらいのイメージで左足がついてから地面反力を骨盤に返すという大事なフォームの修正点。

息子はこれを試合中にすっかり忘れて前に突っ込んでしまう癖がついてしまっている。

 

だから普段からこのフォーム固めをしないとこの先強い球は投げれなくなるし、肩に負担が発生してしまうのだ。

 

 

 

 

 

 

まかりなりにも1をもらったならば勝てるピッチャーにこだわってほしい。

野球は高校までと決めているならばあと残り1年半しかない。

人生で部活に打ち込めるのはあと高校、もし続けるならば大学しかない。

振り返った時にがむしゃらに、純粋に高みを目指したこの17歳頃は良い思い出になる。

だからこだわれ。

 

 

さてついに後輩も入寮してきた。

息子いわく『同級生より野手はかなり上手いし、特に捕手はすごい。俺も含めて新2年はうかうかしてられない・・・』

と言っていた。

後輩が出来る事でどんな化学反応が生まれるのか。

 

楽しみ楽しみ