わたくし、この週末も事情により大阪に滞在しておりました。
大阪南部のある町で用件があったのですが、
なにぶんこれまで大阪駅以南の地域を一度も訪れたことのなかったわたくし。
今回は昼過ぎにはフリーになることが確定していたので、
せっかくだから知らないところを訪れておきたい・・・
物珍しさからついつい、
いつもの探検欲がモゾモゾ沸き起こってきたのでした。
大阪南部といえば、もしやこの時期は「だんじり」の季節か?!
…いやしかし、岸和田のだんじりはもう終わってるんだっけ??
よくわからないので、事前にリサーチしたところ、
ちょうどこの日は、「千早赤阪村」というところで
年に一度のだんじり祭りが行われるとのこと。
…ほほう、岸和田以外にも、大阪のあちこちでだんじりのお祭りは存在するのね。
だんじり、実はわたくしがずっと見てみたかったお祭りのひとつでした。
小学5年まで暮らした横浜・戸塚の町では、
年に一度、「八坂神社のお祭り」という町をあげてのお祭りがあり、
毎年友達と行くのをとっても楽しみにしていたものでした。
色つきのヒヨコとか買っちゃってあとあと後悔してる友達、
必ずいませんでしたか?
その後引っ越した神戸の町には、残念ながら
毎年恒例の大掛かりな伝統行事といえるものがほとんどなく、
以来、私は「伝統的なお祭りのある地域」に強い憧れを抱くようになるのでした。
関西だとだんじり、
あとは東北の三大祭り、
四国の阿波踊りやよさこい、
福岡や長崎にも大きなお祭りがありますね。
地元の人が総出で取り組めるお祭りのある地域が、
とっても羨ましかったのです。
…ところで。
千早赤阪村。
つる丸、これはどこかの地域の呼称とばかり思い込んでました。
なんとなんと、本当に市町村区分の
「村」 に該当する地域だったとは!
大阪にも、「村」があったのですね…。
昼過ぎに用件を終えて、いざ千早赤阪村へ。
まずは近鉄の富田林駅で下車します。
駅のホームから見るPLタワーは圧巻です。
どうやら目的地までのバスは2時間に1本ほどしかなく、
わたくし、ちょうど乗り逃がしてしまったようです。
他にも路線バスが数本出ていましたが、
まったく土地勘がないので、タクシーでいざ現地を目指すことに。
今日のお祭りは、
「建水分(たけみくまり)神社」という
地元の神社の例大祭であるとの情報を仕入れていたわたくし。
しかし、お祭りの会場や、
だんじりがどこで見られるのかといった情報は、
あまり、よくわかりません。
…迷わず行けよ…行けば分かるさ。
駅前でタクシーをつかまえ、
清原似の運転手のお兄さんに行き先を伝えます。
するとお兄さん、
「今日はだんじりが通るから、道路があちこち塞がってるかも。
途中で降りてもらうことになるかもしれん」
と。
ええ、構いませんとも。
お願いしやすっ。
勢いだけで一路、目的地を目指します。
大阪にもこんな鄙びた地域があったとは。
山に囲まれた町の中を、ずんずん進んで行きます。
富田林の町の中でも、あちこちでだんじりと、
町名の入ったハッピ姿のおっちゃん、
お兄ちゃんお姉ちゃん、
チビッコ達をたくさん見かけました。
すごいなあ、今日は地域を挙げてのお祭りの日なんだなぁ。
髪の色も気合入ってるなぁ。
チビッコたちは今日のために親御さんにブリーチしてもらうのか、
それとも………
いよいよ千早赤阪村に入ると、交通規制で
車が思うように進まなくなる事態が発生
迂回して別の道を進むと、
今度は路駐の列、列、列
こ、これは地元の人たちの?それとも、観光客の車かい???
なんとか神社の手前で下ろしてもらいました。清原番長、ありがとう!
人気のない静かな道を歩きます。
しかし、こういう光景を見るに、
確かにだんじりはどこかに出ているようです。
ようやく「建水分神社」に到着。
しかし
人っ子ひとりいないお・・・・・・・・・・・
ちゃんとお参りをしていきます。
さて、お祭り会場はいずこ。探して、てくてく、てくてく。
一帯は美しい田園風景が広がります。
あちこちに棚田が。心が安らぎます。
しばらく歩いていると、どこからかお祭りの喧騒が聞こえてくるではないですか。
どこだ、どこだ…
あっちだーっっっ!!
棚田群の向こうに、だんじりと人の群れを発見!
うーむ、田んぼを横切っていきたい!
しかし、近道がわからない。。
そういやわたくし、
お祭りみたさに道を急ぐあまり、
出先からスーツ&ヒールのまんまで駆けつけてました(^_^;)
ここで楽な格好に着替えて、
なんとか目的地まで早く辿り着きたいものです。
近くにあった
「道の駅 千早赤阪」のトイレで
スーパーマンばりに速攻衣服チェンジ。
よっしゃ!これで目的地までサクサク走れます。
ちなみに、千早赤阪村のゆるキャラ看板がありました↓。
イケメンキャラ?
次の大河ドラマを前に大人気(らしい)、
湖北の「浅井三姉妹」とテイストが似てる気がするのは気のせいかしら?
しかし、キャッチコピーが「やる気 元気 井脇」みたいですな。
いじりたい誘惑にかられるも、まずは祭りへ急ぐのだ。
人気が多くなってきたあたりから逆走してみると
キタキタキターーーーー!
ついに、だんじり会場到着です!
生まれて初めて間近に見るだんじり。
感激です!!
くわっっっけーーーーーーーーーー!!!!!
もう、全身から、アドレナリンが
ポゥワ―――!!ドゥウワ―――!!!!!
って放出(not「はなてん」)される感覚がわかります。
まさしくイメージしていた「河内のお祭り」。
気合が違うね!
お祭り気分をもっとアゲようと↓
甘く熟した良いいちごでした。
こういう伝統行事が、
先祖代々受け継がれているって素晴らしいなぁ。
あのお兄やんお姉やんの
気合の入ったハッピ姿やサラシ姿を見るに、
若者たちにも愛されているお祭りなのでしょう。
地元の大人たちの温かい愛情が若い世代にもさぞかし注がれていることでしょう…
…と思いたい。
大阪の街まで引き返したら、
さっきの喧騒のせいか、
町行く人たちがやけにおとなしく見えてしまいました。
いやはや。人生初。
貴重な体験ができた、秋の週末でした。