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日朝国交正常化作業部会、モンゴルで始まる

 【ウランバートル=中村勇一郎、黒見周平】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の下に設置された日朝国交正常化作業部会の第2回会合が5日午前(日本時間5日午前)、ウランバートルのモンゴル迎賓館で始まった。

 日朝間の懸案である拉致問題について、「解決済み」との立場を崩さない北朝鮮から、日本が前向きで誠実な対応を引き出せるかが焦点だ。

 冒頭、北朝鮮代表の宋日昊(ソン・イルホ)日朝交渉担当大使は「これからの成果を期待する」と述べたのに対し、日本代表の美根慶樹(みね・よしき)・日朝国交正常化交渉担当大使は「拉致、核、ミサイルの諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、国交正常化を実現するという基本方針のもと、誠実に対応したい」と語った。

 これに先立ち、美根大使は、記者団に「拉致問題の解決なくして正常化はあり得ないことを理解してもらわないと困る」と語った。
(2007年9月5日12時53分 読売新聞)

日朝国交正常化作業部会、モンゴルで始まる : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

日朝の遅れ、米中韓懸念 6者協議作業部会

 6者協議の日朝国交正常化作業部会が5日からモンゴルのウランバートルで始まる。原則論を述べ合っただけで決裂した3月のハノイでの会合から半年。拉致や過去の清算問題で実質的な協議に入れるかどうかが焦点となる。

 北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の中に設けられた五つの作業部会のうち、日朝作業部会の遅れが際立っている。ジュネーブで2日まで開かれた米朝作業部会ではかなりの進展があったとみられ、米朝が全体を引っ張る形で6者協議は進む。他の参加国からは「日本だけが自らの主張にこだわることは難しくなる」との声も出ている。

 関係筋によれば、北朝鮮は米朝部会で、核施設の無能力化と非核化の申告について8月の非核化作業部会よりさらに突っ込んだ提案をした。米朝ともに北朝鮮の核施設の「年内無能力化」で合意したことを認めた。

 さらに朝鮮中央通信は3日、期限を明示しなかったものの、米国がテロ支援国家指定から北朝鮮をはずすことになったと報じた。日本は拉致問題の解決前の指定解除には反対している。米側は現時点での指定解除は否定しているが、北朝鮮が前向きな行動をとり続ければ現実味を帯びてくる。ヒル米国務次官補は4日、「非核化に向けて(北が)どう対応するかだ」と語った。

 核問題をめぐる協議が順調に続くなか、他の参加国からは日本の「孤立化」と6者協議への影響を懸念する声が出ている。7月の6者協議首席級会合では「休憩時間中、米朝など関係国が活発に歓談していたが、日本代表団だけ席に座って書類に目を通していた」(韓国政府関係者)。

 米中韓は日朝双方に対し、水面下で妥協点を探るよう働きかけ始めた。6者協議の進展には、日本も加わった大規模な経済支援が不可欠との立場からだ。

 米国は北朝鮮に「拉致被害者に対する調査再開」を打診。韓国は最近、日本政府に「第三者による遺骨の鑑定など、具体的な提案を北朝鮮に働きかけたらどうか」と非公式に持ちかけた。中国も「このままでは日本だけがバスに乗り遅れる」と日本側に伝えた。

 一方、北朝鮮は攻勢を強めている。北朝鮮高官は最近、「日本との関係をどうするつもりなのか」と訪ねた韓国政府関係者に対し、こう答えた。「朝米関係が改善しているのに、日本がついてこないと思うか」

 ある協議関係者は「北朝鮮は形式的に拉致被害者の調査再開だけ応じて米韓に理解を求め、日本に譲歩を迫る恐れがある」と指摘する。

 ●日本「戦術面では選択肢」

 安倍首相は4日、官邸を訪れた日本政府代表の美根慶樹・日朝国交正常化交渉担当大使に「拉致問題は極めて重要な問題なので、前進するよう全力を尽くしてもらいたい」と指示した。

 一方、北朝鮮代表を務める宋日昊(ソン・イルホ)・朝日国交正常化交渉担当大使は4日、経由地の北京空港で記者団に「協議は6カ月ぶりに開かれるので、一定の期待感を持っている」と語った。

 拉致問題の解決を政権の最重要課題に掲げる安倍首相だが、「最近、首相の言葉に変化がみられる」(日朝関係筋)と指摘する声もある。

 作業部会開催が正式発表された8月28日、首相は「拉致問題、核問題を解決し、不幸な過去の清算をして日朝の国交正常化を行っていく」と記者団に発言。北朝鮮が重視する「過去の清算」にあえて言及したことに、北朝鮮の宋大使が「評価する」と好意的な反応を示した。

 年内に北朝鮮のすべての核施設を無能力化することで合意した、米朝作業部会の結果が、日朝協議を後押しするとの期待感もある。ヒル氏は「日朝も成功すると信じる理由がある」と明言した。

 次回の6者協議全体会合では北朝鮮へのエネルギー支援も焦点になるが日本は拉致問題の「進展」を条件としており、参加は当面先送りされる見通し。一方で、豪雨で深刻な水害被害を受けた北朝鮮への人道支援については、与謝野官房長官が4日の記者会見で拉致問題などとは切り離して検討する考えを示唆した。

 政府関係者は「基本方針は変わらないが、戦術面では選択肢はいろいろある」。6者協議の枠組みを維持するためには、日本政府としても、ある程度歩調を合わせる必要があるとの考えからだ。


asahi.com:日朝の遅れ、米中韓懸念 6者協議作業部会 - 北朝鮮拉致事件

日朝作業部会始まる 美根担当大使、拉致解決を最優先

【ウランバートル=名村隆寛、赤地真志帆】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の日朝国交正常化作業部会が5日午前、モンゴルの首都ウランバートルで始まった。作業部会開始に先立ち、日本側代表の美根慶樹・日朝国交正常化交渉担当大使は「拉致問題の解決なくして、国交正常化はあり得ない」などと強調し、拉致問題の解決を最優先するとの日本側の姿勢を改めて示した。

 協議会場のウランバートル南郊にあるモンゴル迎賓館には、外務省の美根担当大使ら日本側代表団と、北朝鮮の宋日昊朝日国交正常化交渉担当大使ら双方の代表団が出席し、半年ぶりの話し合いを行った。
 今回の協議は、米朝が年内の核計画の完全な申告と核計画の無力化で合意したジュネーブでの作業部会を受けたもの。米朝の接近が取りざたされるなか、日本人拉致問題の再調査、解決を求める日本側に対し、北朝鮮側がどのような反応をみせるかが焦点となる。
 また、北朝鮮側が求める日本の朝鮮半島統治をめぐる「過去の清算」問題についての話し合いも行われる見通しで、状況次第では北朝鮮側が態度を軟化させる可能性もある。

 美根担当大使は作業部会開始に先立ち、宿泊先のホテルで記者団に、「拉致問題の解決なくして、国交正常化はあり得ないということを理解してもらわないといけない。先方が具体的行動をとるよう求めていきたい」などと語った。
 日朝作業部会は3月にハノイで行われて以来、2度目。前回は拉致問題の解決を求める日本側に北朝鮮側が反発し、事実上の決裂に終わっている。


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