優しき軍神(7)【ヨシノとミコト】 | トリュフ・ラボ-アクマで4コマ-

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ヨシノ編タイトル

 

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<No.ym-042>

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 本ブログのメインコンテンツの4コマ単位マンガは昭和20年の物語を描く「ヨシノとミコト編」を公開しています。

 今回は第2部第二幕「優しき軍神」の7回めです。

 第二幕はこれでラストです。

 

<ここまでのお話のまとめページ>

 

★第一部★
 第一幕「あの人との出会い」
 第二幕「運命へのプロセス」
 第三幕「動員学徒の日常」

 第四幕「動員学徒の放課後」

 第五幕「座敷童の帰宅」

 

★第二部★

 第一幕「バンブーランス・前」

 

<雑談>

 最近、テンポよくマンガを公開してきましたが打ち止めです(^^;)

 次回から通常運転(鈍足更新)となります。

 それでも温存はしませんでした。

 ここはテンポ良くアップしたほうが読みやすいだろうし、僕の気も楽になる。

 

 ここのネームを描いてるときは、マンガ描いてて一番気分が沈みました。

 引き続き解説しようと思いますが「海ゆかば」という歌の曲調の悲壮なことと言ったら・・・

 

<解説>

 マンガの注釈にも書いてある通り、斜体文字は「海ゆかば」という歌の歌詞です。

 歌詞は大友家持の作で、もともとは万葉集に収録されている、かなり長い文章ですが、そこから「国民の戦意高揚を狙う」という目的に実に相応しい部分を抜粋して歌詞にしてあるという印象です。

 

 曲は信時 潔(のぶとききよし)が昭和12年に作曲しました。

 曲調はその目的にも関わらず軍歌や国威高揚からはかなり身を引いたような悲壮感、哀愁を感じさせ、個人的にはとても美しい曲だと感じます。

 Youtubeで「海ゆかば」を検索すれば容易に聴くことが出来ますので、ご興味を持たれた方は是非、聴いてみてください。

 (ブログにYoutubeへのリンクを貼ることも出来ますが控えます)

 

 現代語訳(トリュフの解釈)を掲載します

 

 海に出陣して 死して水面を漂うことになっても

 山に出陣して 死して野草の苗床になっても

 それが主君のためにこそ死ぬということならば

 思い残すことはない

 

 前述の通り「国民の戦意高揚」の意図を強く感じる歌詞のためか戦後は、あまり表に出てくる事はありませんでしたが、それまでは準国歌の扱いとして聴く機会、歌う機会はかなり多かったようです。

 

 余談:歌詞をマンガで引用していますが作者が万葉集の時代の人ですので著作権保持者はいません(ただし引用元を明記するのは必須であろうと考えます)。

 マンガ表現では気にする必要はありませんが曲については信時潔の死去から50年が経過したため、こちらも著作権保護期間を終了しています。

 また、この曲はJASRACの管理委託を受けていませんが出版物(楽譜等)は著作権保護の対象のようです。

 ややこしいですね・・・

 

<設定上のお話をちょっと>

 これはマンガでは描かれていない設定上の話題ですが気がつく人は少ないと思うのでバラしてしまいます。

 お兄ちゃんは兵士としては「どちらかと言えば不名誉な死に方」をした可能性があります。

 何故かと言うと、遺骨が実家に返ってくるのが早すぎるということが理由です。

 国外の戦地で戦死した場合、実際の戦死から何年も経ってから「戦死公報(戦死の通知)」が届くことがザラでした。

 

 「(ある意味で望みどおり)殺すことも殺されることもなく」死んだ可能性もあります(と言っても時代に殺されたようなものでしょう)

 しかし、家族には「名誉の戦死」として伝えられています。

 

(ヨシノの家の門柱。

「誉の家」の表札は戦死者を出した世帯に渡された。)

 

 この知らせが歪曲されていることをヨシノは知りませんが彼女の行動に大きな影響を与えています。

 皮肉なことだと思っています。

 

<もう一度雑談>

 ちょうど「優しき軍神」が幕となり、次は「まとめ記事」と言いたいところですが、いくらなんでも、このブログ最近暗すぎ!と感じておりますので、次のブログ更新は息抜き記事を書きたいと思ってます。

 

 
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